ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2011.05.13
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カテゴリ: 国際政治
チュニジアからエジプトへ…(60)

パレスティナのハマスとファタハは、エジプト新政府の調停を受け入れ、和解しました。チュニジアやエジプトの革命を目撃して、ファタハのアッバスは、米・イスラエルの言うことを聞いていたのでは、西岸における権力すら維持できないことを悟ったのです。

そんなアッバスにとって、ハマスとの関係修復に手を差し伸べてくれた、エジプト新政権の仲介は、まさに渡りに船だったのです。

イスラエルでは、対パレスティナ強硬派の右派の勢力が強く、パレスティナとの和平を目指す勢力は、右派の推進する西岸での入植地の拡大を阻止できないでいます。この事実は、アッバスらファタハのメンバーも知るところです。

そこでファタハのアッバスらは、イスラエルの顔色を覗うことをやめ、エジプト新政権の仲裁を受け入れて、ハマスと手を組み、秋の国連総会の席で、パレスティナ国家の承認を取り付ける道に踏み出したのです。

米国や英国が拒否権を持つのは、そして拒否権が有効なのは、安全保障理事会のみです。総会には拒否権は効きません。ですから、西岸とガザをパレスティナ国家として承認し、パレスティナ自治政府がその血を実効支配していると、総会が認めれば、パレスティナは正式に国家として承認されたことになります。

エジプト新政府は、他のアラブ諸国を誘って、9月の国連総会にパレスティナ国家の承認を共に同提案することを、ファタハとハマスに伝え、両者の和解を促したのです。パレスティナが正式の国家として承認されると、イスラエルの立場ははなはだ悪くなります。

ですから、イスラエルとアメリカは全力でそれを阻止しようとするはずです。しかし、パレスティナ問題でのイスラエルの行動の悪辣さについては、国際的に広く知られています。それゆえ、パレスティナの国家承認に反対票を投じる国は、国連加盟国192ヶ国のうち、せいぜい10数カ国に留まるだろうと、予測されているのが現状です。

日本政府がどう対応するのか、見ものですが、米国の要請を無視できず、かといって世界を気にすると反対票を投じることもできず、せいぜい棄権に回るのが良いところでしょうか。そうだとすると、なんとも情けないですね。





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最終更新日  2011.05.13 21:37:41
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