( 承前 )
寺田屋を後にし、宇治川派流の水路に架かる京橋を渡り、対岸の小さな公園に入る。水路に面した一角に坂本龍馬とお龍の像が建てられていた。こんな処に像があったかしら、と副碑を見てみると、昨年9月に地元のライオンズクラブによって建立されたものでありました。
水路に沿った小径を下流(即ち、宇治川方向)へと自転車を肩に載せて徒歩で辿っていると、十石舟がやって来た。観光客が一人乗って居られました。
長建寺前で、小径から上の道に上り、今度は小生の方が自転車に乗る(笑)。再び、宇治川の土手の道に戻り、派流が宇治川に注ぐ水門を見てみることに。
水門の前に車が停まっていて河川管理の方が休憩して居られた。話しかけると、もう少し下流の三栖閘門とその資料館のことを教えて下さったので立ち寄ってみることに。
三栖閘門は、豪川が宇治川に流れ込む地点にある。閘門という水位調節施設。これによって宇治川と豪川の船の航行を可能となり、伏見は水運の要所として繁栄することとなるのだが、今は「伏見みなと広場」という公園になっていて、三栖閘門資料館が設置されている。
先に紹介した万葉歌が思い出された。
是川
の
水泡
さかまき 行く水の
事
反
らずぞ 思ひそめてし
(巻11-2430)
方丈記の鴨長明さんも、「よどみに浮かぶうたかたは・・」と書きつつ、この歌なども思い出されたのでありましょうか(笑)。
上の鳥瞰図では、道路が宇治川の土手道で右側に宇治川が流れている。小生は上からやって来て、下に向かおうとしているのであります。
資料館を見学して行く。資料館の前には白いテントが張られていて、その下が船着場になっている。テントの中には船待ち客のための椅子も置かれている。テント脇に自転車を停めると、船の関係の方が「今日は客が少ないから其処に停めてもいいが、本当は向こうに停めて戴くことになっている。」と仰っていました。
見学を終えてテントに帰って来ると、年配の男性が一人、船を待って居られました。丁度、灰皿も置いてあるので、その方とお喋りしながら一服つけることとする。どちらからかとお尋ねすると千葉からだと仰る。京都にはよく来るが伏見方面は初めてとのこと。平安神宮の庭園が特別公開なので、それを見たついでにこちらへ足を延ばしたとのこと。小生も「桓武天皇陵を回ってこちらまでやって来ました。」と申し上げる。心は「どちらも桓武天皇ですな。」というものであったが、それを面白がるような反応でもなかったので、口には出さず、話題を変えました(笑)。
係の男性が船が着いたことを告げ、数人の女性客が船着場から上って来られるのと入れ替わりに、千葉からの男性は船の方へと降りて行かれましたので、小生も出発することに。
これで伏見散策は切り上げ、宇治川土手の自転車道を下流へと走りますが、またしても字数制限一杯です。続きは次回です。
一体いつまで引っ張るつもりなんだ?
ごもっとも、引っ張り過ぎですね。
次回で最終回といたします(笑)。
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