『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』 ビートルズ 「A Hard Day's Night」The Beatles(64) 映画は音楽を変え、音楽は映画を変える。“視” と “聴” を初めて密着させたビートルズのサントラ傑作
A面 1.ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(ハード・デイズ・ナイト)- A Hard Day's Night 恋する二人- I Should Have Known Better 3.恋におちたら- If I Fell 4.すてきなダンス- I'm Happy Just to Dance with You 5.アンド・アイ・ラヴ・ハー- And I Love Her 6.テル・ミー・ホワイ- Tell Me Why 7.キャント・バイ・ミー・ラヴ- Can't Buy Me Love
1.エニータイム・アット・オール- Any Time at All 2.ぼくが泣く- I'll Cry Instead 3.今日の誓い 4.家に帰れば- When I Get Home 5.ユー・キャント・ドゥ・ザット- You Can't Do That 6.アイル・ビー・バック- I'll Be Back GW中は邦題界の王者たちを取り上げようと思い、まずはビートルズ(The Beatles)が64年にリリースした3rdアルバム「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A Hard Day's Night)」について。 このアルバムは64年に公開されたビートルズの初主演映画「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A Hard Day's Night)」のサントラ盤なので、元々は映画評論家の水野晴郎さんが日本ユナイト映画の宣伝部長(だか宣伝総支配人だか)だった頃に付けた邦題だ。なかなかインパクトのある邦題だったものの普通に「ヤァヤァヤァ」と呼んでいたのだが、00年に映画が再上映された際に「ハード・デイズ・ナイト」とカタカナタイトルに改められ、このアルバムのタイトルも同じくカタカナタイトルに改められてしまった。そしてA-1のタイトルソングも “ア・ハード・デイズ・ナイト(A Hard Day's Night)” になっているそうだ。
さて「ヤァヤァヤァ」に話を戻すと、A面が映画のサウンドトラックでB面が新たにレコーディングされた曲だ。私はジョージ・ハリスン(George Harrison)のファンだったが、ジョージのヴォーカル曲は “すてきなダンス(I'm Happy Just to Dance with You)” のみで作詞作曲は全てジョンとポール・マッカートニー(Paul McCartney)によるもの。でもってリンゴ・スター(Ringo Starr)のヴォーカル曲は今作ではなし。 このアルバムの中で個人的に好きなのは “恋におちたら(If I Fell)” と “今日の誓い(Things We Said Today)”。 “恋におちたら” はジョンの曲でヴォーカルはジョン&ポールが取っており、“今日の誓い” はポールの曲でヴォーカルも彼が務めている。
この映画にビートルズファンの女学生役で出演したパティ・ボイド(Pattie Boyd)は66年にジョージと結婚。“ヤァ!ヤァ!ヤァ!” の曲をバックにメンバーが群がるファンから逃れるために走っているシーンで派手にすっ転んだジョージに母性本能がキュンッと擽られたのかしらん。しかし74年に離婚し、79年にはジョージの友人であるエリック・クラプトン(Eric Clapton)と再婚したものの89年に離婚した。ジョージの代表作の一つである“サムシング(Something)” 、そしてクラプトンのこれまた代表作の一つである “いとしのレイラ(Layla)” にもパティはインスピレーションを与えている。また、ジョンもローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)のミック・ジャガー(Mick Jagger)もパティに惹かれていたとのこと。若い頃のパティは本当にキュートで可愛いから納得。