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2010.01.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類
日本は、今年からはどうなっていくのだろうか。

民主党政権になって、ハネムーンの時期が明け、出てきたものは、またまた「政治と金」、さらには「米軍基地の問題」等々と、鳩山内閣設立の当初、80%近かった内閣支持率が急激に落ちて、今は50%を割る状態になっている。

そんな中、昨年の末に、新成長戦略なるものが発表され、その内容が、新聞紙上にその要旨が掲載された。
1.「新需要創造・リーダーシップ宣言」
2.6つの戦略分野の基本方針と目標とする成果
3.豊かな国民生活の実現を目指した経済運営と今後の進め方

の構成となっており、2.の6つの戦略とは、
(1)グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略
(2)ライフ・イノベーションによる健康大国戦略

(4)観光立国・地域活性化戦略
(5)科学・技術立国戦略
(6)雇用・人材戦略

からなっている。この戦略の中に2回の大国と2回の立国という言葉が出てくる。まず、ことさらにこのような修飾語を付けることの意味はどこあるのだろうかと考えてしまう。

1.のリーダーシップ宣言は笑ってしまう。今までの自民党政権を揶揄するためであろうか、今までの失敗の本質は政治のリーダーシップ、実行力の欠如にあると先ず反省の弁を述べているというか、民主党による政治主導ということをことさら印象づけるために用いられている。

政治主導について、元首相の中曽根康弘氏は「官僚と政治家が同格という発想から出る言葉であり、政治家たる者は官僚に温かい情を持つ一方で峻厳に理性的な政治判断を下すことにより醸成されるものである」と述べている。それを聞いたとき、現在の政治家の中で、それが出来る人材はどれほど居るのか、即ちそれが可能なのかどうかの根本が問われると思う。

政治主導のパフォーマンスとして成され、目立ったのは、「事業仕分け」であろう。
対象事業予算額合計7099億円の仕分けの結果、改善額は1847億円、改善割合は26.2%と言う結果だった。大山鳴動して鼠1匹という感じである。

一部予算の決定過程が公開されるという政治ショーで、国民が予算編成に対し、少し関心を持てたという事は評価して良いと思うが、如何せん、重箱の隅をほじくるような結果に終わってしまった感じはぬぐえない。

世の中に特殊法人と呼ばれるものの数は77あり、公益法人と呼ばれる数は26,000もあるそうだ。あまりの多さに仰天してしまう。そして、その関連企業は約3,000を越すと言われ、これらを維持するのために各々、毎年40兆円と251兆円の血税が流れているという仕組みだ。

これら特殊法人、公益法人は強いパイプで各省庁に連結しており、省庁上がりの人たちの所謂「天下り先」になっている。私は、この「天下り」であるとか、それらを繰り返す「渡り」という仕組みに憤りを感じてきた。今回は、当然すべての法人を俎上に上げ、その要否を論ずるのかと思いきや、それは成されないと言うことで、先ずがっかりしている。



第三の道がこの事を言うのであれば、経済門外漢の私も、ある程度理解できる。共産主義国家や、社会主義国家が経済面で行き詰まり、統制経済から市場原理を導入してきたのが現在の姿である。
今回の日本は、それを逆行しようというか、ある種の統制を掛けようとした動きであろうか。格差の是正に対応するためには、そういった手法もありではないかと思うのである。

ノーベル経済学書のジョセフ・スティグリッツは銀行への公的資金の導入による救済に触れて、「盗人に追い銭」とまで言っているし、また、「政府というものは、普通、富裕層から貧困層へ冨を移転するもの」だと考えていると言っているが、正に政府はそのような働きを持つべきだと、私は、我が意を得た気がした。

今までの自民党政権は、特に小泉ー竹中時代に、この格差を肯定する方向の路線をとり続け、世界に伍して行こうとの事であったが、結果は、最悪の格差だけが残り、富める者から貧困者への冨の再分配は成されなかった。郵政改革を筆頭に、民営化で自由競争原理を追求すれば、無駄が無くなり効率的に事が運ぶと、ここまではシナリオ通りであったかも知れないが、市場は、弱者にそれ程優しくはなかったと言うことである。

またスティグリッツに言わせれば、「銀行の救済はどんなに理不尽であろうと、融資の回復に繋がる」という前政権が採った目論見は見事に外れ、「救済とはかけ離れた、自己保身となり、偽善を白日の下にさらした格好になった」と述べている。


現在の失業者が一体どういう数なのか、潜在失業者を含めてその数がいくらなのか数字を追い切れているわけではないが、一部では、昨年半ばで、347万人にも上るとされている。数字上では、これらの施策が思惑通りに行けば、何の問題もないのだが、ただひたすらにこの新戦略が画餅に終わらぬ事を祈るばかりである。

(3)のアジア戦略では鳩山首相は、「鳩山イニシャティブ」と称して、東アジアを初め東南アジアで東アジア共同体の構築を目指し、アジア外交を強化する目論見であるが、既に熾烈なまでに中国や韓国の、この地区に於ける主導権争いは激化し、日本の思惑通りにはいかない可能性が高い。

東南アジア鉄道網やベトナムの鉄道、インドシナ半島での「メコン総合開発」や、ASEAN南東部の「海の経済圏」づくり等々も動き出している。ベトナムで日本の新幹線が走る日も遠くないという、その勢いをかって、他のプロジェクトでも主導権を握って欲しいものだ。
特に外交音痴の我が国では、狡猾な中国にまんまと出し抜かれるのを注意しなければならない。

(4)観光に力を入れ、地域を活性化し、食糧自給率を50%まで上げる目論見である。食糧自給率は、国民の死活に関わることであり、何とかここに資本を投入して、この戦略を達成して欲しいものだ。
観光による波及効果は、10兆円と見て、ここでも新規に50万人の雇用が見込まれているという。

(5)の科学技術立国では、スパコン問題で、蓮舫仕分け人が、「何故1位でなければ行けないのか、2位では駄目なのかと」と詰め寄っていたが、技術開発を算数化するこういった態度では、技術立国にはほど遠いと言わざるを得ない。ただ、技術者側も、野放図な開発予算を漫然と使うことは許されないと言うことを気づき始めているところもあり、象牙の塔が如何にあるべきかに1石を投じたと一定の理解は持っている。

ただ、連れ合いの姫が、工学系の博士号を取得しながらも、正規の職に有り付けないという点など、今回の戦略でのこういった問題の解消を目指すと言うことに期待を寄せている。

(6)雇用・人材では、ニートの解消や、女性、高齢者の活用など、将来の少子化対策とも相まって、なかなか一鳥一石と行かないところであるが、多用な人材を、ただ眠らせるばかりの現時点のシステムは、改善の余地が大いにあると考える。

教育問題でも、へんてこりんなゆとり教育のはき違えで、児童、生徒の学力低下を招き、世界に冠たる技術立国とはおよそ逆行している感がある。ここに盛り込まれている教員の質の向上は切に望みたいが、一方、奇っ怪な、モンスター・ピアレンツ対策など、教師をサポートするシステム作りも必要ではないかと思う。

こういった新しい成長戦略の下に、2020年度迄に物価の影響を含む名目GDPを2008年度の498兆円から650兆円まで持っていこうという大胆な構想である。
どうやら華々しい花火ではあるが、これがどういった根拠に基づくのか、私には分からないし、10年後に私がこれを云々することはないであろう。

この実効工程表は何と今年の6月にならないと出来上がらないのだそうだ。気の長い話である。

正月2日目の今日は、車のお祓いを受けに毎年訪れる城南宮を参拝してきた。





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Last updated  2010.01.03 23:21:50
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