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2010.08.01
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カテゴリ: カテゴリ未分類
新聞に「日本この20年」というコラムが大々的に載せられていた。また同時に「世界を語る」で辛口・直言のMITのレスター・サロー名誉教授が「今の日本は余り楽しいことがない」と語っていた。

いわゆる失われた20年は1990年から始まったという。私自身が、その先端を行く仕打ちにあったのもこの頃である。元号も変わる平成元年(1989年)、私は22年間関係した造船設計の仕事を追われた。
1989年12月末には日経平均株価が史上最高値の38915円87銭をつけ、正にバブルの頂点となった年である。

それ以前の株価は、1984年に初めて1万円の大台を突破、その後の5年間で、約2万9000円の上昇まで、正に鰻登りの好景気が続いた。この日経平均株価が1万円を超した1984年から遡る3年前の1981年に、私は、一般商船の設計から、石油掘削リグの設計へと大幅に路線変更するように命じられた。

これは、第1次石油ショックで、中東関連の石油が潤沢に入ってこなくなると言う危機に対して、アメリカのメジャーが、海洋資源である石油を掘削すべく、石油掘削リグの発注が急激に高まったからである。
この事自体は、私にとって、悪くはない話であった。

商船の設計は、会社自体が受注出来なかった客船はもちろんだが、LPG船、LNG船を除くあらゆる船種の構造設計を経験したので、新鮮みが薄れてきた頃であったことも一方では感じていた。
従って、石油掘削リグの設計は新しい刺激となり、大いに仕事に励み、徹夜も辞さなかった頃である。

しかしながら、リグの設計に関係して、5年ほどの間に世界の情勢はまた様変わりした。中東諸国はOPECを形成、計画的に原油の輸出を再開したのである。そうなると、石油製品であるトイレットペーパーを買いあさるという石油危機は一体何だったのだろうという位に手のひらを返した如く石油掘削リグの発注は全くなくなってしまった。


広い工場は閑古鳥が鳴くように見渡す限り、隆盛を極めた時のような大型船の姿はなかった。

それでも2-3年は船の設計に在籍させて貰った。
そして、失われた20年と呼ばれる開始の前年(1990年)私は、不要の人材であるということを通知された。別に口頭で言われたわけではないが、研究部に異動せよとの辞令が出たわけである。

少し前に起きた事故の解析途上で、時の部長に食って掛かったことが原因かどうかは知らないが、1週間の内に、態良くお払い箱になったわけである。
今から研究部で一体何をするのかと思ったが、社長の思いつきで、何か売れる物を開発せよとのことらしく、一切内容は知らされなかった。そして、あとで分かったが、参集した人間は皆どこの部署でも余って不要人間ばかりだったのである。

別に期待されていないことは一目瞭然であった。この期に別の部署に移った人間も又然りで、過去の経験はおろか、全く新しい分野での仕事は辛かったようだ。

そこから私の失われた20年(定年が2004年だから私にとっては実質6年余という事になろうか)が始まった。定年を迎えても尚、一般社会は失われた日々を積み重ね、不作為の宰相ばかりが、日替わりメニューの如く変わり、20年間で、13人もの日本の顔が変わっただけである。

石川県の人を悪く言うわけではないが、ラグビー以外何の取り柄もない森喜朗元首相が、紙面で語っているのは何となく空々しい。紙面で語ることは、誰でも言えるようなことばかりで、主に寝技的な内政、政局取り回しの術に長けているだけで、政治的資質は全くないといっても良い。

さらに、一時は、英エコノミスト誌をして、世界で最も優れた中央銀行総裁と評価せしめた福井俊彦前日銀総裁であるが、村上ファンド事件に関わるなどして自らの私腹を肥やすことに専念した巨悪の総裁でもあった。福井の家族は夫人のみであり、夫妻合わせて約3億5千万円の資産を公開するなど、常人には出来ない資産の蓄積を株の操作でものにしているわけで、一国の金融トップとしての資質に欠けることは言うまでもないが、森喜朗と共に、失われた20年を回顧しているのがまたまた空々しいではないか。

今や、円高、株安、デフレと3つの要因が、我々を襲っている。
消費税率は世界の最低水準だと言い、世界と比べる論評が多い。世界の国で消費税が高い分は、大企業優遇や、福祉に回っていてやがてブーメランのように我が身に返ってくる、謂わば預けたお金であるのに比して、日本のそれは、馬鹿な官僚どもにより、めったやたらと使い放題で費消してしまう点が異なっている。


法人税率が世界に比べて高いと、これまたその点をワンポイントで声高に言い、従って、対外競争力が無くなり世界の後塵を拝すると結論づけている。
では、儲かった時の内部留保は如何と言えば、株式配当もゼロか、ほんのわずか、従業員の給与は削れるだけ削っても内部留保を取り崩そうとはしない。それが日本企業の体質になっている。

会社は誰のものかと一時話題になり、それは株主のものだという結論になるが、従業員のモチベーションを削ってどうして生産性が上がるのかと言うことだ。

大銀行は、もっとひどい、金融危機に陥れば、この大きな銀行を破綻させると影響力が大きいとばかりに、公的資金(税金)を注入する。トップは交代するかも知れないが、大方の高給取りは、給与減額されても一般の会社と比べたらまだまだ高い給与と、定年後の年金面での優遇を受けることになっている。

更にひどいのは、公務員の天下りで、まやかしの法人を渡り歩いて巨額の退職金を何度となく貰うのである。これなど、受け皿は全て税金で作った特殊法人で、中には、こういった天下りの高級官僚の給与や退職金を払うだけの特殊法人もあるくらいである。



政治主導は何処に行ったのだろうか。昨日NHKの大河ドラマ「龍馬伝」を見たが、薩摩だ、長州だと言っている場合ではない、日本を諸外国から守ると言うためには、我が身を賭しても良いという坂本龍馬は、こんな世だから特に輝いて見える。

平成の坂本龍馬と軽々しく自称した、アルカイダの友人などは、全く以て鼻持ちならない。
今の政治家の中に、私利私欲を捨て、世のために働いてくれる人が何人いるのだろうか。有能な若い人が出れば、モグラ叩きのように押さえ込む、ただただ、自分が生きている間は、既得権益を守りたいという輩が如何に多いことか。

政治改革、霞ヶ関改革、無駄の排除・・・、もはやタオルを、どう絞っても水滴一滴も出ないと言うくらいになってから増税を考えるべきである。「たかじんのそこまで言って委員会」に出ている老コメンテーターは、はなから消費税増税を言い、政治には金が掛かるものだよと嘯いている。それっておかしくないかと思っても、この番組の主のような老人に反駁する人は一人もいない。
もっとやるべき事があるはずだ、その為に民主党に託したのだから、果敢に断行して欲しいものだ。





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Last updated  2010.08.02 12:15:56
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