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2010.08.29
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カテゴリ: カテゴリ未分類
湾岸6ヶ国といえばアラブ首長国連邦(UAE)、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビアとバーレーンである。この場合の湾とはペルシャ湾(アラビア海)のことであり、ペルシャ湾に面した諸国の間で、湾岸協力会議(Gulf Corporation Council)が1981年に、上記6ヶ国で設立された。

共に、中東のイスラム圏であり、ペルシャ湾に面しているにも拘わらず、イランはこれに関係していない。大部分のイラン人はムスリムであり、その90%がシーア派であるからかも知れない。また、イランは元ペルシャと呼ばれ、民族も文化も違うという点もあるのだろう。昔のペルシャは、強大な力を有していたが、現在のイランは核の利用法で世界の問題児となっている。

一方、アラビア半島ではないが、ほんの一部ペルシャ湾に接しているイラクもこれに加わっていない。
逆に、アラビア半島にありながらペルシャ湾には面していないイエメンも湾岸協力会議には参加していないのだ。私には、合理的に見えるが、逆に湾岸協力会議が何故湾岸なのかを疑う点でもある。

私は、これら湾岸諸国の中で、オマーンとカタールには行ったことがない。オマーンはドバイにいる時に、連れ合いとハフィート山に昇り、遠く霞んだオマーンの砂漠地帯を覗いたことがあるだけだ。
イラクに侵攻されたクウェートには、行く機会があったが、逃してしまった。

アラビア半島の大部分を占め、その真ん中は砂漠であるサウジアラビアは、とても変な国である。首都のリヤドは砂漠の真ん中の都市であって、サウジといえば、石油であろう。そして、世界中のイスラム教徒が一生に一度は、巡礼する事を奨励されている聖地メッカがある。

サウジでの開発はと言うと、油田開発と石化事業ということになるが、海水淡水化についてもこのところ大きな事業チャンスとなっている。何しろこの国の水はガソリンよりも高いのである。水は1リットルが70円程度であるが、ガソリンの方は、18円と約1/4近くの値段である。

他にも、メッカーメディナ間を結ぶ40kmほどの鉄道も計画しているという。前に私の運転手をしてくれた学生に第2の都市ジェッダとリヤド、さらに東海岸のダンマンに至る鉄道敷設はどうかとの話をしたことが有ったが、砂漠を通る1000km余の鉄道はメインテナンスが大変だというような話になった。



このほかにも、女性が他人の男性に顔や肌を見せたり、女性の運転を禁止したりと何かと厳格にイスラム教の教えを守る国に、初の女性専用の総合大学を設立することも決まっており、新たな大学の創設や、日本の大学などの協力を受け入れることも行っている。

なんと言っても開発で世界に知れ渡るのはドバイを中心にしたアラブ首長国連邦であろう。このほど世界最高層のビル「ブルジュ・ハリファ」が完成、竣工したところであるが、このほかにもドバイの人工新都心に完成した、ドバイで2番目に高いビルの「アルマスタワー」がある。

ドバイの中心から、南部のジュベール・アリまでの交通システムも完成し、今は空港内を結ぶ交通システムも建設中である。

工業都市ジュベール・アリは徐々にその規模を大きく膨らませていて、近郊には、現国際空港の数倍大きな新国際空港も建設に着手しているところである。
ドバイ信用不安で、一時工事を中断していた、海中埋め立て都市などもまた工事を復活しているものと思われる。

この国もまた、水を確保するのが大変である。日本が協力して、何カ所かで、インフラ整備を行い、発電や海水の淡水化事業も行っている。
その他、目白押しの建設ラッシュなど、ドバイは今日、出の勢いを取り戻している。

目をアブダビに転じると、世界初の「環境都市マスダールシティ」建設の計画が始動しており、2015年の完成を予定している。予算総額は数千億円規模といい、日本企業も多数このプロジェクトに参画している。
これに伴い、環境に優しい、風力発電や、砂漠地帯に惜しみなく降り注ぐ太陽エネルギーを使った太陽熱発電のパネルが敷き詰められる予定である。完成予想のビデオでは、ここが本当に砂漠の国かと思わせるような近代都市で、緑に覆われた中を水路が張り巡らされ、域内を走るトラムカーや、道路網は、計画都市としては、最先端の域に達している。

ガス処理設備や、製油設備など、日本や韓国の手による開発も目白押しである。最近アブダビ郊外で日本人技術者を乗せた車が大型トラックに衝突されるという痛ましい事故があったが、アブダビ発展の礎になったような感がある。片側4車線のシェイク・サイード・ロードは、制限時速120km/hとはなっているが、車の性能一杯の速力でも、さほどのスピード感を感じないといった道路であった。

カタールは、LNGが産出することで、一躍脚光を浴びてきたが、国土は狭いが、首都ドーハから北に100kmのラスラファンでは、多くの石油プラントが稼働している。私も少し関係したプラントが2つ有るが、世界最大といわれたプラントでは、日本企業は大幅な赤字ではあったが、完成して稼働を始めている。


最近日本でも、化学プラントの夜景(常時電灯でライトアップした形になっている)を見学するのが流行になっているようだが、化学プラントの夜景は、何とも荘厳でまるで不夜城の如きものだと感じた。
グーグル・アースでラスラファンの地域を眺めると、その壮大さが垣間見られると言ったところである。

バーレーンは、サウジ時代に何度か脱出(ビザの関係で、月一回海外に出る必要があった)したところである。実に小さな国で、サウジアラビアの一部と考えてもおかしくないような国であった。この国では、世界最初の油井が掘られ、その記念の油井は今も残されている。

陸路サウジアラビアから行くために、サウジの前国王時代の援助で、コーズウェイが作られていて、まるで海上を走るハイウェイのような気分である。首都マナーマはこじんまりした街で、コーズウェイからマナーマには入り小さな街を通り過ぎるとすぐにバーレーン空港に着くという具合である。
その道路、キング・ファイサル・ストリートの丁度真ん中辺りにツインの世界貿易センタービルが建設中であったが、今はそれも完成し、2つのビルを結ぶような形で3機の風力発電の風車が設置されている。


しかし、ドバイなどでも、ポストオイルを見据えた、各種プロジェクトが計画され、着々と実行に移されていて、世界の冨を収集することに熱心である。

振り返って、日本の経済疲弊と、三流政治を見るにつけ、失われた10年(20年)の間に、中東はかくも発展していることをどう捕らえたらいいのか、内心寂しい気がしている。





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Last updated  2010.09.01 01:19:46
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