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2010.09.20
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日経のコラム「核心」でコラムニストの土谷英夫氏が書いていた。
冒頭、アメリカのハーバード大のマイケル・サンデル教授(政治哲学)の「正義」に関する講義が大好評だという。講義の故か、講義の集大成である著書「これから『正義』の話をしよう」がベストセラーなのだそうだ。

哲学者だけあって、古代ギリシャのアリストテレスまで話は遡るのだそうだ。当時のギリシャの都市「ポリス」での善良な市民の生活に比べて、現代を比較しているのかも知れない。
現在は計算づくの功利主義、市場万能に流れるリバタリアニズム(自由至上主義)、道徳や宗教からの中立を装うリベラル派が横行しているということなのだ。

そこから、先の民主党の代表選挙で敗れた小沢一郎氏に関する話に入る。まず最初に、3ヶ月前に「政治とカネ」で幹事長を引きずり下ろされた小沢一郎氏が、代表選に出ること自体も問題だが、代表選の結果、国会議員のほぼ半数の支持を集めたことにあきれたと書いてある。

この点については、私も同様の感覚であり、わが意を得たりと思った。しかし永田町の論理は全く違っているというか、半分は腐っているとしか言いようがない。世間の常識(この場合は、世論調査)などでは、圧倒的に菅氏が有利であったのだが、永田町は真っ二つというわけだ。

これほど国民を馬鹿にした結果はないと思う。ここで面白いのは、国会議員先生に何かとお世話になっているであろう地方議員の支持割合は、菅氏:小沢氏=60:40と国会議員の結果により近いこと、そして影響力が若干薄められるだろう党員・サポーターの比率は、菅氏:小沢氏=83:17という圧倒的差であることである。

民主党員以外の場合は、多少違った力学が働くのかも知れないが、大方の国民感情は党員・サポーターのそれに近いものであろうということだ。ところが、国会議員は、不遜にも(と感じているのは私だけかも知れないが)口を開けば「国民のため」という風にいかにも見下した物言いをするのである。では何故、今回のように国民がそう願っているにも拘わらず、国会議員の先生方は、小沢氏にほぼ半数の支持を与えたのだろうか。

特に滑稽だったのは、小沢氏に密着して、客寄せパンダ(本人はそう思っていないだろう)の役をやっていた谷亮子氏である。名だたる柔道家であり、国民のアイドルではあったが、この際一気に熱が冷めてしまった。彼女の名言はいくつかあるが、子育てから復帰した会見で「柔道のことを忘れた日は一日も無かった。」といっていた。今回も、政治と柔道の二股を掛けて「金」(カネではない)も狙うと言っていたが、流石に誰かに忠告されたのかその言動は霧散しているようだ。



話は飛んだが、私が記録したところでは、現職国会議員777人(多少ズレがあるかも知れない)の内悪事を働いた議員は134人(まだいるかも知れない)でおよそ20%は、何らかの悪事に拘わっている事になる。
その中には一頃問題になった、団子3兄弟と揶揄された、国民年金保険料未納不払いの連中も含めている。3人が8人になり、調べてみると、なんだみんなそうかと、みんなで渡れば怖くないと言うほどになり、追及の手は止まってしまったのを思い出す。ここでも彼らの正義は何なのだと思ったものだ。

遡って、佐藤栄作の造船疑獄や、田中角栄のロッキード事件、竹下登のリクルート事件、橋本龍太郎の日歯連から1億円供与事件、鳩山由紀夫の子供手当脱税と一寸思い出すだけでも首相経験者にぼろぼろと悪事が出てくる。

更にロッキード事件で有罪が確定した佐藤孝行を再度起用した件や、ゼネコン汚職であっせん収賄で服役した中村喜四郎の服役後の復帰。近くは鈴木宗男の受託収賄、あっせん収賄罪などで収監された事件、これらを現職の国会議員はどう考えているのだろうか。

収監後も復帰した例があることから、おそらく、やくざの世界同様、務所から返ると箔が付くとでも考えているのではないかと疑うほどだ。
我々はというか、私は、如何に優秀でもそう言った汚れた人が国政に携わって欲しくないと考えている。国会議員のそもそもの成り立ちは、荒れた荒野で暮らしていた人類が、共同で狩りをしたり、耕作する時に、音頭を取ったり、まとめ上げていく人間が必要と言うことから起こったものではないかと思う。

その時代は、部族、種族のリーダーになることが最終目的ではなく、リーダーとなった人は、自らを犠牲にしてでも外敵から部族、種族を守り、どうしたら作物がよく取れるのかを考える重大な使命を帯びていたはずである。

現代に至っては、政治家の世襲化や、人気稼業からの転身、およそ政治に縁がなくとも、政治家になるのが目的の輩が如何に多いことかと嘆く。ましてや、ザル法といわれながらも、「政治資金規正法」なる方を通しておきながら、するするとザルの目をすり抜けようとするものがいかに多いことかとまた嘆く。

法治国家でありながら法を率先してないがしろにする行為は、断じて許されるものではない。小沢氏に投票した議員は一体何を考えているのだろうか。説明責任を果たした、いや未だだということだが、検察の捜査で、不起訴と決まったから無実だという論法は、こと、政治家にはあてはまらないと思う。

ある代議士は、秘書がといって逃れようとしても連座制で逮捕されるが、一旦権力を握った代議士なら、公設秘書であろうが逮捕されても関与しなかったですまされるのはいかにも法の下に平等だという点で合点がいかない。

代表選で、もし理性ある国民の声がなかったなら、国会議員の不逮捕特権や、指揮権発動とやらで、政治家のカネにまつわる話はいつまで経ってもうやむやになるのである。


橋本龍太郎の1億円授受で、封筒に入った1億円を内ポケットにしまったという事実もありながら、記憶にない(入れていないと言えば偽証罪になるが)との一点張りで、解決しないままあの世に旅立ってしまった。本人はそれで満足なのだろうか、私のような一市井の国民が覚えているだけで、大多数の国民は彼の成したことの良い面ばかりを評価して過ぎるのだろうか。そう言ったことが延々と続く限り、日本が真に品位のある国家として世界で通用するとは思えない。

小沢氏の敗北は、直前の鈴木宗男の収監とか、村木厚子さんの濡れ衣の強制断罪の立件を無罪とされたこともいささか関係しているように思えてならない。
「検察の無謬性をいつから信仰するようになったのか」と自民党の石破氏に言われたそうだが、自民党の古き、悪しき体質を引き継いだ小沢氏に、こういった政治とカネについて潔白性を欠いた、元の古巣の自民党に言われるようでは、世も末であろう。

私は、何はなくても、政治とカネ、一部利権者との癒着、天下りなど、世の不条理をただしてもらいたい為に民主党を選んだのだから、そろそろ「正義」の話をして貰いたいと思う。





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Last updated  2010.09.23 09:10:53
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