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2012.10.10
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そんなときは、新聞も余り読まず、僅かにテレビのニュースだけで済ましているから梗概的なことしか分からないといった状態であって、それはまさしく過去のサラリーマン時代と同じだと感じた。そう言えば昔は今ほど暇ではなかったし、世の中の動きがどうであれ目先の切羽詰まった課題解決だけが関心事であったように反芻した。

まさに「昔は物を思わざりけり」である。しかしそれはそれで済んでいて、今のように世の中の事柄に一喜一憂してみたところで、血圧が上がるだけで、何ら変わらないということも分かった。現在は邪念が多く、腹立たしいことが確実に増加しているとも感じ、なかなか世の流れを看過しづらい気分である。

そんなことを考える生活に戻ったときいつもの先輩から電話があった。相棒の捜査三課課長の挨拶代わりの「暇か!」に似ている電話コールから始まる。テスト前の学習会があるがそれは午後からだし何も断る理由はないので「暇ですよ」と応える。「奥さんは出かけたか?」も常習挨拶である。今日も連れ合いは車で登校したので「車はありませんが」とこちらも応えると、高槻から裏道を通って迎えに来てくれる。

ゴルフ練習の誘いである。高槻の名神高速沿いにある練習場での打ちっ放しだが、そこへの送り迎えをわざわざしてくれるわけだ。何とも恐れ多いことだが、先輩は実に気さくであり、そのことを厭うことも先輩面することもないきわめて優しい人である。その昔、高校の体育館に来て、シュートのコーチなどをしてくれたときとは様変わりである。

1つには私が先輩主催のゴルフコンペでなかなか良いスコアが出せないこともあるが、またご自身も、1人ではなかなか練習場に通うという気にならないから丁度良いのだと言われる。別に高校のバスケットボール部のOB・OG会で会長、副会長というコンビで切り盛りしていると言ったことも基盤にはある。

迎えに来てくれるときには必ず手みやげを持参してくれる。それは、自宅の庭で栽培中の草花であったり、収穫物であったりする。今日もハーブやピーマンを持参してくれた。

マンション下で合流し、バッグを積んで、練習場に向かう。その練習場のチケットを予め買っておられるわけだが、私の練習代はそこから払われるわけだ。しかも、必ずコーヒー缶を持ってきてくれる。1コイン70球で、ご自分は2コインぐらいだが、私には3コイン打てと言う。その時々にゴルフのコーチもしてくれるわけで、私は一体何様かという感じで、主客転倒と言うより、恐れ入るばかりである。

こちらが恐縮していると、「ええねん、ええねん」と軽くかわし、私が家を空けている間に、ご自身は別に所属するクラブコンペで優勝しその成績が79(40+39・・ネット73)だということで、「之も君と練習に来ているおかげや」とこちらの気持ちに負担を掛けないようにと配慮してくれる。


人は長じてこれほど丸くなれるものかといった感じである。ドライバーの打ち方を少し変えたとのことで、テイクバック時に、右腰を少しつり上げる気持ちで両肩の水平度を保つことにしたという打法から繰り出す球はなるほど今までよりは低い弾道で、ほぼまっすぐに飛んでいき、前方の上り斜面に書いてある200YDと280YDの丁度真ん中までランで駆け上ると言った案配である。

殆ど左右に曲がることのないその打球は、今まで以上に安定感があるようだ。一方私の球は駆け上がってもせいぜい200YDの上に出るのが精一杯である。ゴルフばかりは年齢とは関係ないと言うことをいつも感じる。このたび病に倒れ、昨日まで入院していた友人の話をすると、それは良かったと言われ、次回からコンペに参加するのだったら、ボール探しなどで負担が掛からないようにキャディー付きにしようかなどと、配慮を見せてくれる。その友人なら、先輩よりもうんと飛ぶのだろうなと思いながら、ただ1人自分だけが力がないのかも知れないと自虐的になる。

20日ほどゴルフから遠ざかっていたので、ドライバーはまたスライス癖が付いていて、私が「もう開眼していたつもりなのに」と言うと「ゴルフはそう簡単にいかんよ」と言いながらも、多少のアドバイスをくれたのでまた元に戻った。「そろそろまた優勝しろよ」と言われて練習を終えた。

帰り際に、「君にドライバーをあげる」と言って取り出したのは昔問題になって公式コンペでは使用禁止になった高反発クラブらしい。自分はもう使えないからと言うことだが、シャフトは「S」で使いこなせるかどうかは分からないものの頂いた。帰りもわが家まで送ってくれたことは言うまでもない。





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Last updated  2012.10.13 07:15:49 コメントを書く


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