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2020.09.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日のウォーキングは第1776日目で9022歩だった。
今日は連れ合いは買物でコープに行ったほかは、2人とも終日家に居た。

***

UAEに次いで、バーレーンもイスラエルと国交正常化に合意した。長年のアラブとユダヤが手打ちしたと云う事でも無さそうだ。之を演出したのはトランプだからだ。トランプの頭の中には、長年の敵同士を融和させるという信念では無く、彼自身の11月の選挙を如何に有利にするかしか頭にないのだ。対抗するバイデンも、この点に関しては、異議を唱えるわけにはいかない。

暗躍するトランプの娘婿クシュナーはユダヤ人だ。米国が力を入れる国はイスラエルだが、トランプの支持団体であるユダヤ系の人たちの支持を獲得することが狙いなのだ。正面から、之を中東の和平と捉えるのは早計すぎる。

トランプはこれらの合意を「歴史的」と呼び、和平に向けた画期的な前進だと得意のツイッターなどで喧伝している。之で再びノーベル平和賞を念頭に置き、その余勢でもう1期大統領をと言うのが真意だろう。トランプ独特の軽薄さを感じる。

イスラエルは之まで、アラブ諸国とはエジプトと1979年、ヨルダンと1994年に、平和条約を結んでいるが、湾岸地域のアラブ諸国と外交関係を持つのは初めてだ。この余勢を駆って、オマーンやスーダンなども後に続くだろうと、喧伝している。モーリタニアとも1999年に国交を持ったが、2009年に凍結している。

アラブとイスラエルは1948年以来4度に亘る中東戦争を展開してきた。最終的には米ソが介入して、つかの間的な平衡状態になっているが、それでも、アラブ側にとってはパレスチナ難民の居場所が宙ぶらりんになっている事は問題だ。之まではイスラエルのあくなき侵攻が止まず、これをトランプが結果的に後押しをしていたのだ。

現在の焦点はイランだ。アラブもイスラエルもこのイランには敵対している。イランが独自に核開発を進め、隣国を脅かしているからだ。こうして敵の敵は味方と言う形での今回のアラブとユダヤの接近だから、根本的な融和というには遠いのだ。



あの合意が、結局は実を結ばないまま、今日屋上屋を架す形になったことでもイスラエルとアラブの根本的な和平は見えない。今回の合意は、時代が移りアラブ諸国が天然資源(石油、LNG)に頼っていては、今後生き残れないといった経済的理由が大きな位置を占めている。

一言で言えば、同床異夢であるわけだ。トランプが見る夢は大統領選挙の勝利であり、北朝鮮との交渉が頓挫した今、とりあえずは中東和平と云う事になっているのだ。こうした根無し草的、刹那的なことは、イスラエルに重きを置く彼の政策と中東からの兵力の撤退で読み取ることが出来る。

ネタニヤフも、如何にUAEと合意したと雖も米国の最新鋭戦闘機F35をUAEに売ることには反対しているのだ。このことからも、この合意が、完全に信頼関係が成立したわけでないことは自明だ。

この合意で取り残されたのはパレスチナだ。トランプにとっては、パレスチナの動向など取るに足らないものなのだ。然し、そのことが中東和平の根本である事を覆い隠しているだけなのだ。

イスラエルは、ヨルダン川西岸のパレスチナへの入植をきっぱりと止めたわけでは無く一時頬被りをしているだけだ。この点では既にUAEとの思惑にはズレがある。これも当事者パレスチナを外しての和平合意的なニュアンスだから、どうもしっくり来ない。トランプの戦略は、周辺のアラブ国を今回の合意に漸次入れ込むことで、パレスチナを孤立させて、折れることを期待しているようだ。

今なお、パレスチナのガザ地区からはイスラエルへロケット弾が打ち込まれ、之にネタにアフは反攻している。UAEのアブドラは、口ではパレスチナ人の希望を叶えるととり繕っているだけだ。

UAEは、今後天然資源に頼らないで良いようにという1本柱で、イスラエルの先端技術の導入と産業の多角化に意欲的なのだ。イスラエルには天然資源が少なく、互いにないものを補い合おうという経済的な結びつき(2つのバーター)が、今回の和平の柱のだと云える。UAEは日本(三菱)に火星探査機の打ち上げを依頼した。アラブの中では、ドバイの先進性に見られるように、技術開発に前向きなのだ。コロナのワクチン開発も背後にあるだろう。

イスラエルの技術力はアラブの国々に比べて格段に高い。もちろんアラブ諸国は、内心では、この技術力の獲得で脱石油を叶えたいのだ。

石油で成り立ってきたサウジも、脱石油を掲げるが、なかなか思うようには進展しない。先進技術を得るには資金が要るしその資金は石油に依ってしかもたらせない。世界は脱石油、再生エネルギー志向という逆風にある。あてがい扶持になれている国民にたいしても、しっかりと地に足が付いたものでなければならない。

米国の誘いがあっても、確固たる勝算が無ければ、サウジも簡単には動けない。アラブの盟主としての自負もあるだろう。先ずUAEとイスラエルの関係の展開を見るために息の掛かったバーレーンを参加させたのかも知れない。

バーレーンの和平加入は、バーレーン自身の脱石油・天然ガスへの思惑と、イスラエルによる、隣国サウジへの働きかけを容易にするという触媒的な要素がある。既に米国との軍事的なつながりも強く、バーレーンには米第5艦隊の司令部が置かれている。



脱石油、このキーワードで、煮詰まるところに行きつくまでには、もう少し時間が掛かりそうだ。従来のようにアラブは一枚岩ではなくなっている。パレスチナは、イラクがクウェートに攻略したとき、一旦イラクに付いている。これがUAEやサウジの反発を買っている。

また、レバノンでの爆発後の長期デモは、アラブの春の第2波を呼んでいる。イラクやアルジェリアでの首相の退陣は、レバノンの政変による影響が大きい。宗教的な問題は根底にあっても、当面の生活を支える経済が好転しないことには、中東に於ける若者の満足は得られない。中東ではこうした若者の比率は高いのだ。

こうした環境下で、イスラエルとアラブの一部が和平に傾いたかに見えるが、果たしてトランプが云うように、他のアラブ諸国が、之に倣うという土壌にはない。返ってアラブ間の断絶を深めることになるかも知れないのだ。

富の偏析も問題になっている。上位10%の富裕層が6割の富を独占しているのだ。サウジにいたときの、あてがい扶持がある中でも、こうした富裕層(たいていは王族)への反感の気持ちは影ながら聴いた。

中東の真の不満が解決されなければ、こうした和平は又いつか壊れることになるかも知れないのだ。



米国のイラン排除の反動として、イランは、現在も5000人の軍隊が駐留している中国との関係を深めかねない。新たな中東に於けるパワーバランスが大きく様変わりし、米国の自国第一主義と中国の一帯一路が中東での新たな対立ポイントになるかも知れない。





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Last updated  2020.09.21 09:07:27
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