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三億円事件と言う、誰もが知っている、大事件を、警察内部組織との絡みと、60年安保闘争を素材に、上手くフィクション化し、それを巧みな演出で、映像化した、今回の作品。 奥田瑛二と渡辺大の熱演と相まって、なかなか見応えのある映画に仕上がっていると感じました。
この手の映画にある「嘘くさー」な演出はほぼ皆無で、ひたすらリアリステックな描写はこの映画への観客の没入感を高めます。
冒頭、刑事のいる机にほぼ何ものっていない状態だったのですけど、あれは、敢えて、リアリティを追求してああしたのか、道具係が、只単に、めんどくせーで、ああなったのか、ちょっと疑問でした。
が、それ以降の畳み掛けるような、スピーディな展開は、ハラハラドキドキ、こう言うジャンルの映画では良くある台詞「これ以上の深入りはヤバイっすよ!」も緊迫感がこもって、現実の三億円事件とリンクして、真実実が増すというか。
ミニマムな家族間のいざこざから、警察組織と言うスケールが大きい、そんな違う素材を上手く纏めた、そんな感じを受けました。
総合的な出来具合は、未見前は「つまらないだろう」と思っていたら「あら、ちょっと面白いじゃない」な、意外性を加味して、及第点をあげたくなる、そんな完成度でした。
因みに、上映前、協賛企業、スポンサー商材を長々と説明して、ヒロイン役の川村かおりも来たのですが、あまり盛り上がらず、何か、マイナスイメージだけな印象的だった上映前のイベントが、ちと、うざかったです。
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