菅井えりさんのERI名義の初期作品で音壁ポップ。ジャケのイメージや「ドーナツショップ」というタイトルから60年代のアメリカン・オールディーズ志向が伺えますね。曲はそれ程までには元気で能天気という訳ではなく、爽やかで乾いた空気の下に歌われるメロディは、多少湿り気を感じさせる情緒的なもの。ただしバックの男性コーラスは山下達郎や岩崎元是に通じる80年代的な洗練された明朗なもので瑞々しさを加えることに成功しています。加えて「STOP! IN THE NAME OF LOVE」風の軽快なトラックに大滝詠一ナイアガラ風アレンジを随所に散りばめたサウンドが心地よい作品です。