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女性の自立ものラブストーリーの小説かと思いきや、自己啓発本でした。物語なんてないに等しい、というか、物語の所為で余計に気分が悪くなりました。自己啓発本と思っていなかったから、この気持ちの悪い展開はなにかの伏線で、びっくりするどんでん返しが起きたり、新興宗教か霊感詐欺団体が出てきたりするのかと思いきや、ただ怪しい人たち(突然現れる老人とか、超能力者とか)にアドバイスをもらうだけで主人公の気持ちが前向きになって心が満たされ、痩せるし彼氏はできるし、成功するし。。。アドバイスをくれる人の言う通り行動すれば幸せになれる。というだけの内容。あまりに中身がなさすぎます。読んでいて、主人公は何かに洗脳された人に見え、本当に新興宗教を思い浮かべてしまったので、かなりな不快感です。自分を許して自分にやさしくして幸せになろうと思っただけで、心が満たされる。思った通り行動すれば必ず成功する。要約すれば、メッセージはこんなものです。私も自分がやりたいことができてるわけでもなく、怪我の後遺症のせいで学業も仕事もままならないという状態で、現状が幸せとはとても言えませんが、この本から学ぶことも、プラスの面で感じることも何もありませんでした。読んで後悔しました。自己評価マイナス★★★恋とお金とチョコレート著者: メナ・ヴァン・プラーグ /武者圭子 出版社: 講談社インターナショナル サイズ: 単行本 ページ数: 221p 発行年月: 2009年03月
2009.07.11
【あらすじ】直木賞受賞後初の書き下ろし長編第一作! ママの名前はマコ。マコの娘はコマコ。「コマコ、逃げるわよ」というママの掛け声で、想像を絶する数奇な運命と物語が動き出す。母を愛し、母にとらわれ続けるコマコの5歳から34歳までの物語。桜庭一樹作品はとても好きだったのですが、これはがっかりしました。ある意味桜庭作品らしいのですが、どこかで読んだことがあるような、今までの著者の作品をミックスしてクオリティを下げた印象を受けました。母娘の逃亡生活、言葉が喋れない幼少期、スカートをはいた男の子、葬式婚礼、自殺、DV、殺人、同性との関係、ポルノスター……など、他にも過激な出来事や設定が多々出てくるけど、それら全てが理由づけはされず、物語にも響いてこない。説明しないことで想像させようとしたのかもしれないけれど、色々な出来事が唐突に説明不足で起きるし、人はたくさん死ぬし、心理描写は足りないどころか同じ様な繰り返しばかりに思えた。ほとんどが不必要な要素なんじゃないかと思ったほど。退廃的で、排他的な愛と、生と性、混沌と混乱。著者自身も混乱しながら書いたのではないかと思うほど、後半はぐちゃぐちゃしていた。かなりのページ数で読み応えがあるはずなのに、中身を伴わずに無理やりページ数を増やしたような印象が、読んでいて疲れただけだった。一言でいえば「桜庭一樹≪っぽい≫」けれど、表面上の過激さだけを詰め込んでみた薄っぺらいダイジェストの様な作品。もっと煮詰めてから発表してほしかったです。自己評価★☆ファミリーポートレイト著者: 桜庭一樹 出版社: 講談社 サイズ: 単行本 ページ数: 517p 発行年月: 2008年11月
2009.07.04
【内容情報】(「BOOK」データベースより)辞書や参考書だけではどうしてもつかめない、ごく基本的な英語表現の機微(「運用知」)を、朝日ウィークリー最強コンビが丁寧に解説。45のレッスンを終えれば、「運用知」が確実に身につきます。 【目次】ちょっと待った!誤解を招くその一言/基本表現の落とし穴/微妙な違いが命取り/意外な表現の意外な意味/会話が凍る一言 また書き写し勉強をしようかと思ったのですが、これはちょっと役に立ちませんでした。基礎がかなりあやふやながらも、会話文法を軸に勉強し出した私にとって(しかもだいぶ文法とか単語を忘れてる)、この本に出ている間違った日本人英語というのは常識でしたので、パラパラ読みで終わってしまいました。 直訳イコール日本人英語、という解釈だったのも疑問です。中学生レベルの英語なら仕方がないかもしれませんが、直訳をそのまま会話で使うということが危険なのは、語学勉強している人の多くは知っていると思います。そのための会話用の参考書があるのだし、自分は中高レベルの勉強で、普通の文法の勉強の時に習った気がします。。この本に載っているレベルは、初級レベルを突破していれば知っているのではないでしょうか? 例文は参考書らしい退屈で簡単な会話文で、説明も退屈な授業って感じ。それに対しての解説は分かりづらく文章量ほどの中身を感じませんでした。正しい言い換えの英文には和訳もなく不親切です。 和訳なしの英文だけでも意味は分かりますが、それなら≪英語で返事ができますか?≫の様にあまり説明しなくても、シンプルに豊富な文例と和訳で構成された方が分かりやすかったかも。 ある程度のレベルに行けば、色々な言い換え方を書いてくれればわかるのだから。初級者狙いだとしたら、わかりやすさや印象付け、目を引く要素など、説明文・構成含めて理解度を増す工夫が足りないと思いました。 新書版では無理なんだろうけど、イラストを入れるとか文字の大きさを変えたり枠で囲むとか。ネイティブの言いまわしとかの豆知識を読むのは好きなので、そういう本のが良かったです。amazonでレビューが異常に高かったので(私が見た段階では全員5つ星評価)期待してしまいましたが、満点評価をしている方々は、みんなこの本にしかレビューを書いていませんでした。アットコスメでは最近気をつけていたんですが、amazonにまでサクラが多くなったことが、ちょっと切なかったです。自己評価マイナス★1日3分脱「日本人英語」レッスン著者: 田邉祐司 /ティモシ-・J.ライト 出版社: 朝日新聞出版 サイズ: 新書 ページ数: 218p 発行年月: 2009年02月
2009.06.07
【内容情報】(「BOOK」データベースより)フランスに十数年滞在し、自らも額装ショップ、スクールを経営する著者が、インテリアコーディネートの視点で額装を紹介した画期的な一冊。 色々な額が載っていて、中身に合わせて額の色やサイズを変えたり、大きい額に余白を取って小さな作品を入れたり、同じサイズの額を一列や二列に並べてみたり、たくさんのサイズの異なる額を飾ってみたり、重ねるように置いてみたり、ノンフレームもあり、表紙の様に額だけ飾るのもとても素敵でした。額の中身も絵や写真だけでなく、本や木の実、思い出の品等色々な額を使ったインテリアスタイルが提案されています。載っている写真が、どれもおしゃれで素敵でした。額縁は絵や写真を飾るためだけで、額の掛け方や額縁のデザインよりも中に入っている作品が重要と考えていた自分にとっては、額装によって作品の魅力が倍増する様だったり、色や配置次第で空間そのものをデザインできるような額自体がインテリアになっているのには、目から鱗でした。外国の映画やドラマを見るとき壁に色々絵や写真をかけているのがおしゃれで憧れてたんですが、うちには立派な絵や写真、ましてや額がなくて諦めてたんですが、この本を見て自分でも取り入れられそうで、すぐに真似をしてみたくなりました。巻末には、わずかながら自分でできる額装方法も載っていて、額装自体にも興味がわきました。また別な手作りの額の本でも借りて、自分で額作りに挑戦したいと思います!自己評価★★★★★フレームインザインテリア著者: 小笠原尚司 /小笠原よしえ 出版社: トーソー サイズ: 単行本 ページ数: 79p 発行年月: 2007年10月
2009.06.06
【内容情報】(「BOOK」データベースより)人や物の「記憶」を読み取れるという不思議な力をもった姉の鈴音と、お転婆で姉想いの妹ワッコ。固い絆で結ばれた二人の前に現れた謎の女は、鈴音と同じ力を悪用して他人の過去を暴き立てていた。女の名は御堂吹雪─その冷たい怒りと憎しみに満ちたまなざしが鈴音に向けられて…。今は遠い昭和30年代を舞台に、人の優しさと生きる哀しみをノスタルジックに描く、昭和事件簿「わくらば」シリーズ第2弾。 前作がとても好きで待望の続編だったのですが、期待しすぎだったのか少しがっかりしてしまいました。不穏な空気を持った新しい登場人物の薔薇姫も、盛り上げて登場した割に以外と出番も少なく、謎も明かされず……次巻があるんでしょうが、読んでいてどこか肩透かしを食ったような気分でした。今までと同じ短編連作スタイルですが、前作で好きだったノスタルジックで切ないけれどやさしいという雰囲気が減ってしまったようで、悲しい出来事を鈴音の能力で解決という、ただ昭和が舞台のライトミステリーのようになってしまったように感じました。また次回作に期待します。自己評価★★★わくらば追慕抄著者: 朱川湊人 出版社: 角川書店 /角川グループパブリッ サイズ: 単行本 ページ数: 358p 発行年月: 2009年03月
2009.05.30
【特集】 水と人との深いつながりを探る~Water Day Tripー感じる水、触れる水、食べる水、飲む水/Interviewー麻生久美子×加瀬亮/Pick upー役所広司×瑛太(『ガマの油』)/表紙ー麻生久美子×加瀬亮加瀬さん関連のページは少なかったんですが、水についての特集や、浅野忠信さんのインタビューのほかにも、取り上げてるものや写真など、全体的に好みでした♪初めて買ったけど、センスがいい雑誌だなという印象。加瀬さんの写真も少ないけどどれも素敵で、巻中の写真の方が、表紙よりも好きでした。加瀬さんのページ:インスタント沼4P(見開き込)、プール2P。どちらも単独ではないです。ecocolo (エココロ) 2009年 07月号 [雑誌]出版社: エスプレ 発売日: 2009年05月20日 サイズ: A4変 本体価格 552円 (税込 580 円)
2009.05.28
【内容情報】(「BOOK」データベースより)クイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ちとった少年ラム。警察は、孤児で教養のない少年が難問に答えられるはずがないと、インチキの容疑で逮捕する。しかし、奇蹟には理由があった―。殺人、強奪、幼児虐待…ずっと孤独に生きてきた少年が、インドの貧しい生活の中で死と隣あわせになって目にしてきたもの。それは、偶然にもクイズの答えでもあり、他に選びようのなかった、たった一つの人生の答え。幸運を呼ぶ1枚のコインだけを頼りにしてきた孤児の、残酷だけれど優しさに満ちた物語。 主人公のラムはどうしてクイズの問題の答えを知っていたのか、12問のクイズを一問一問、彼の過去のエピソードと一緒に照らし合わせていきます。彼は教科書や学校ではなく、過酷な人生の多くの出来事の中から、自然とクイズの答えを知ることができたのです。問題によって時期が行ったり来たりするので少し時世が混乱したけど、なかなか良くできた物語で、過酷なのに物語の雰囲気が暗くなりすぎないのもよかったです。インドのことはよく知らなかったので、いろいろ興味深かく読めました。物語は都合いい感は否めないけど、読みやすく読後感もよかったです♪アカデミー賞受賞作の映画はみのもんたのCMの所為ですっかり見る気がなかったけど、本を読んでみて映画の方もDVDになったらみたいなと思いました。自己評価★★★★ぼくと1ルピーの神様著者: ヴィカス・スワラップ /子安亜弥 出版社: ランダムハウス講談社 サイズ: 単行本 ページ数: 382p 発行年月: 2006年09月
2009.05.24
花粉症に効くと話題の【請福ファンシー】を試してみました!!!ちょっと胡散臭いと思いましたが、本当に効いたという方の感想もいくつか見つけたので、市販の薬が飲めない私としてはもう藁にもすがる気持ちで。詳しくは↓の方のブログに書かれています。請福ファンシーは花粉症に効くのか? - 泡盛なかゆくい3日前、鼻水が止まらなくなって、一日中くしゃみをして、泣きながら鼻をかんでたほど悪化していた花粉症。1週間ほど前にこの情報を発見してネットで注文。3日前に届いた泡盛を飲んでみました。少し疑いつつも飲んでたんですが。。 本当に効果がありました!泡盛は昔飲んで芋焼酎みたいな苦手な匂いがしてだめだったけど、これはマイルドで飲みやすい。母に聞いたところ、おいしい泡盛の味はマイルドらしいし、二日酔いになりにくいってみんな言ってるらしい。。そういえば、焼酎とか日本酒を2杯飲むと、次の日アルコールが残ってしまうんですが、これは平気でした。カボスエキスとお湯で割り、初日は2杯ほど。【初めて飲んだ次の日】びっくりしたことに、昨日は泣いてたのにこの日は鼻をかむ必要がなくなりました!!一応耳鼻科に入ったけど、マスクもしてないし薬も飲んでないのに、まったく鼻水もくしゃみも出ない。。でもやたらとのどが渇いたから、もしかしてのどや粘膜が渇いて鼻水が出ないのかもともったけど、市販の花粉症用の薬のように目や鼻の奥が渇いて痛くなることもなく、ただのどが渇いてたくさん水分を取っていました。【届いて二日目】7(泡盛):3(お湯)で薄めて湯呑に一杯飲みました。その次の日は鼻水が寝起きにちょっと出ただけで、一応マスクをしてようがあったから渋谷に行ったけど、一度も鼻はかみませんでした。今度はのども特別渇かないし。今気づいてびっくりしたのは、そういえば請福ファンシーを飲んだ次の日からずっと、目や耳のかゆさがなくなっている!毎回耳の奥の方がめっちゃかゆくて、綿棒でやりすぎては痛がゆくなり泣いてるんですが、今はすっきり。天気の所為かと思ったけれど、泡盛が飲めないから請福ファンシーを飲んでいない母は、今日も昨日もくしゃみ鼻水、肌のかゆみで泣いてます。昨夜は肝臓を休ませるために飲んでいないので、今朝は病院でもらった漢方のお薬を飲んでますが、今日もちょっとしか鼻水が出ない。花粉が悪化するのはこれからなので、もう少し様子を見なくちゃ分からないけど、とりあえず請福ファンシーを6本注文しました。こういう民間療法は、お医者さんに言ったら鼻で笑われちゃうんでしょうけど、効果がある人がいるのも事実!プラシボ効果(偽薬による暗示効果で起きる改善)などもあるので、花粉症がつらくて藁にもすがりたい方は一度試してみてもいいと思います。【1本から日本全国送料無料】請福ファンシー 35°720mlワインオーソリティ・オンライン1,995 円↑こちらは定価ですが、1本でも送料無料☆私も最初はここで買いました♪試してみたい方はぜひ!【送料無料】話題の焼酎人気の泡盛 請福ファンシー 720ml 35度 X 12本19,992 円お酒の大型専門店 河内屋↑こちらは楽天で一番お安いですが、送料無料にするには12本という大人買いが必要です。請福ファンシー 35度/720ml1,680 円琉球泡盛ショップ 酒人ぬ宝↑こちらは上のショップとほとんど値段が変わらず、10500円から送料無料!2度目の注文は、こちらで請福ファンシー6本とモズクを注文しました☆
2009.03.13
【内容情報】(「BOOK」データベースより)幼なじみのロージーとアレックスは何でも話せる親友同士。友情が愛に変わる一線を越えられぬまま、大西洋の両側、ボストンとアイルランドに別れて生きることになる。その後もメールやチャット、手紙で近況を伝えあうふたりだが、近づこうとするたびに運命のいたずらに翻弄され、その距離はなかなか縮まらない。妊娠、就職、結婚、子育て、別れ等を経ていつか四〇年を越える歳月が流れるが…。ふたりの交流が残した記録を通じて描かれる新形式のラヴストーリー。『P.S.アイラヴユー』で鮮烈なデビューを飾ったC.アハーン、前作以上の感動を呼ぶ待望の第二作。二〇〇四年に出版、アイルランド、イギリスでベストセラーとなり、読者投票による二〇〇五年度の独・コリーネ賞を受賞。 あまりに長い遠回りに、読んでいてもう歯がゆくって歯がゆくって。5歳から始まって50歳まで。手紙とメール、チャットだけでつづられる物語は、少し物語の深みが欠けているような印象を受けました。ほとんど会話文のみだから、少し携帯小説的だなと思ったけれど、ロジーとアレックスとのやりとり、ロジーと姉、友達、娘など相手を変えて、なかなかうまく構成されていたので中盤は少し引き込まれました。が、飽きる。距離が近づいてはすれ違って、気持に気づいてはタイミングが合わず。それを何回繰り返すの!そろそろ何か変わってよ!ていうか、動こうよ!と、思わずにはいられないほど、行ったり来たり、行ったり来たりの繰り返し。同じところでぐるぐる回ってる感じ。そりゃ、物語の中では約30年それを繰り返してるんだから、飽きるわ。メールやチャットだけで展開したい思惑もあるから、なかなかロジーとアレックスは会わないし。あまり会わないものだから、なんだか二人とも過去ばかり引きずっている印象。しかも、メールやチャット、手紙でのやり取りだから、細かいところは伝わってこないし。運命の分岐点ですれ違った二人が、長い時間を経て運命の相手と結ばれる的なお話なんだろうけど、二人に立ちはだかる障害は、タイミングの悪さや、いつもお互い思いきれないところだから、ちょっと不燃焼な気持ちが残りました。自己評価★★★愛は虹の向こうに著者: セシリア・アハーン /阿部尚美 出版社: 小学館 サイズ: 新書 ページ数: 359p 発行年月: 2008年12月
2009.03.09
貧しい生活の中で、母親はメアリー・リードに教育と食事を受けさせるため、男装させ亡き夫の遺児であるメアリー・オリバーの振りをさせ、彼の実家で教育を受けさせた。メアリー・リードは生きるために、それを貪欲に吸収した。伯父であるトビアスには最初から疎まれていたが、祖母が死んだときに一部の遺産をメアリー・リードが相続することになったのと、伯父から重要な秘密をもつ≪翡翠の目≫のペンダントを盗んだことで、命を狙われることになった。その後も男装生活を続け、伯父から逃げながらも、復讐に心を燃やし……。実在した伝説的女海賊、メアリー・リードを主人公にしたフィクション小説。冒険活劇とかかと思いきや、物語の大半はロマンス要素が多くしめていて、はそのロマンス部分にまったくときめけなかった。恨みと執念ばかりを持った、したたかで野心的な女ののし上がりストーリっぽく感じました。育ちの不幸さと貧しさから仕方がないのかもしれないけれど、ヒロインは野心的でしたたか。物を盗むことに何のためらいを感じないどころか、自分を助けてくれた人たちに対しても、いまいち感謝の念も薄いようだし、自分の都合ばっかり優先して、簡単に人を恨んだり憎んだりする冷たさばかりが感じられた。モラルと純粋な愛情が欠如していて、恋をしていても、お金や地位ある相手との現実的な結婚を求めすぎて、それがある相手には結婚を要求し、財産も地位もない相手には好意があっても結婚などあり得ないと言うなど、ロマンス部分には黒いものを感じてしまう。そして何より、展開が都合よすぎる!色々訪れる困難も、いろんな人々に助けられながらあっさり助かるし、好意をもたれたらコロッと心が変わるし。せめて、メアリー・リードに共感か同情ができる要素があれば。メアリー・リードを含め、登場人物はとても単純な設定に見え、みんながみんな、自分の思っていることを表に出しすぎる故、とても浅く薄っぺらく感じた。もしかしたら、この後の出会いや事件によって、メアリーも変化を見せるのかもしれないけれど、続きを読もうと思えるほどの魅力は感じられなかった。自己評価★★女海賊メアリ・リード(第1巻)著者: ミレイユ・カルメル /永田千奈 出版社: 草思社 サイズ: 単行本 ページ数: 269p 発行年月: 2009年01月
2009.02.25
【内容情報】(「BOOK」データベースより)セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイ肌の父レイモン、その恋人エルザと、南仏の海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。そこで大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ…。20世紀仏文学界が生んだ少女小説の聖典、半世紀を経て新訳成る。 中盤まで、矛盾のはざまでぐるぐる揺れているだけに見えて、飽きてきたんですが、後半はひっぱられました。感想をうまく書けないのが悔しいけれど、思春期の複雑で残酷で相反する気持ちが雑居する心の内がうまく描かれていて、セシル側からも、アンナ側からも、読むことができました。とても読みやすかったけど、文章に少し軽薄な印象を受けたのは、訳のせいなのか何なのか。時代が古いのに、言葉の選び方が新しいという違和感。朝吹登水子訳と抜粋して比べている方がいたけれど、朝吹登水子訳の方が古風だけれど、言葉使いがきれいでもっと情緒的に感じた。表現にいくつかの違いがあるので、朝吹登水子訳の方を読んだ方が、もっと心に響いたのかも。いつか朝吹登水子訳や、原文も読んでみようと思います。自己評価★★★★悲しみよこんにちは著者: フランソアーズ・サガン /河野万里子 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫 ページ数: 197p 発行年月: 2009年01月
2009.02.24
【内容情報】(「BOOK」データベースより)中国の東北部、とあるレストランに勤める林玉玲は、店長から金魚の世話を頼まれる。あるとき、日本に嫁いだ娘の出産のため来日した玉玲は、日本人との再婚を勧められて…。日本と中国、異なる文化の狭間で、玉玲の心は言葉を超える。衝撃の芥川賞受賞から半年、日本と中国をめぐる新たなる感動の恋愛ストーリー。中国に同棲相手がいるが、日本の裕福な男性とお見合いして再婚することを娘に勧められ。言葉が通じない日本での不自由な生活や、かわいい孫、中国に残してきた金魚、と心が揺れて……。芥川賞受賞作よりも、こちらのほうがおもしろかったです。ワンちゃんもそうだったけど、この人は年をとった女の寂しさとか悲しさを書くのがうまいなあ、と思った。特に、日本に来て日本語がしゃべれない中国女性の気持ちとかは、著者の体験を元に書いているのだろうか?タイトルのごとく、金魚のようにどこか不安定さのある鮮やかさを残しながら、ひらひらと揺らめくさまが浮かんできました。ただ、毎回最後の余韻を多めに残し、はっきりとした結末を書かない手法なので、読んだ後、心に少し悲しさの様な、さびしさの様な気持ちが残りました。自己評価★★★☆金魚生活著者: 楊逸 出版社: 文藝春秋 サイズ: 単行本 ページ数: 157p 発行年月: 2009年01月
2009.02.21
【内容情報】(「BOOK」データベースより)「誰かがこの本を最初から最後まで読んで、一度も涙を流さず一度も声を上げて笑わないという事態は想像しがたい」。元はラジオ番組のためにオースターが全米から募り、精選した「普通の」人々の、ちょっと「普通でない」実話たち―。彼の小説のように不思議で、切なく、ときにほろっとさせられ、ときに笑いがこみ上げる。名作『トゥルー・ストーリーズ』と対になるべき180もの物語。 作家である著者が、ラジオで集めた実話をまとめた本です。小さな奇跡、後悔、思い出、変わったこと、笑えること、不思議なことなど、シンプルにつづられた実話の物語。簡潔に、そして本当に短く書いているからか、そこに嘘臭い飾りつけはなく、物語として成立してるわけでもない、本当の【エピソード】として心に響いてきた。戦争や家族の思い話から、やさしい奇跡まで、いろいろな話があり、最初の方は全部読まないで投げだしちゃうかな?と思ったけれど、意外に引き込まれ、読みごたえがあった。優しい話や悲しい話の、並べ方も良かったんだと思う。日本人として、アメリカ兵が沖縄の捕虜の日本人から万年筆を奪った話が妙にリアルに心に残った。黒人を差別した子供時代の後悔、知らないうちに起った運命の結びつき、ドイツから逃げ出したユダヤ人の話し、など、人種も多いアメリカらしく、さまざまな種類の話が載っていました。誰の人生にも、後悔やわだかまり、不思議な体験に、小さな奇跡などが訪れてるんだな、という、小説をも超えるかもしれない人々の実話が詰まった素敵なお話たちでした。読んだ後は、少し悲しく、少しやさしくあたたかい気持ちになりました。自己評価★★★★☆ナショナル・ストーリー・プロジェクト(1)新潮文庫著者: ポール・オースター /柴田元幸 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫 ページ数: 366p 発行年月: 2009年01月 文庫版はなぜか売り切れなので、下は新書版。ナショナル・ストーリー・プロジェクト
2009.02.20
最近お酒の飲みすぎで、肝臓が心配になってきたので、島根県 宍道湖産大和しじみ 大 3kg(送込み4500円)を買いました!NHK朝の連ドラ「だんだん」ではずかしながら、初めて宍道湖のしじみというのを知ったんで、楽天で探して購入☆宍道湖は、青森県の小川原湖と十三湖と並ぶ、日本有数のしじみ産地だそうです。ネットでしじみを調べてみたら、肝臓だけでなく美容、ダイエット、健康とかなりの栄養や効果があることを知って、購入を決めました!最近、スーパーのしじみが、高いわりにめっちゃまずいから。スーパーのシジミは、小さくて中身はすかすか、でもってなんだか臭い、と味もサイズも年々下がってきてるので、てっきり全国的な現象かと思っていたら、宍道湖産は本当に違いました!!!手で持ってみると、なんだかずっしりくるし、洗ってざるに乗っけてみると、まるで碁石か宝石のように黒く光ってる。大小さまざまですが、大きいのはあさり位ありました☆小さいめのでさえ、スーパーのしじみより、断然大きい!3キロって結構量がありますが、冷凍ができるので安心。しじみは冷凍すると栄養とかうま味成分が数倍に増えるらしい。よりおいしくするためには、砂抜きをした後、水を切り、水に浸したクッキングペーパーをかぶせて室温(20度程度)で3時間ほど置くといいらしいけど、届いたときにそういう状態だったし、砂抜き済みと書いてあったので、待ちきれなくてすぐにお味噌汁にしてみました。そんなに煮てないのに、いつもの倍は濁りました!そして、身もぎっしり詰まってます!こんなに身がしっかり入って大きいしじみは、生まれて初めて見たかもしれない☆☆出汁はめっちゃおいしかったけど、しじみ自体はちょっと泥臭かったので一晩砂抜きしました。(スーパーのでもよくあること)塩水で砂抜きするとうま味成分も増えるらしいです。あと、貝殻に結構汚れが付いてるので、貝同士をこすりつけるように、しっかり洗いました。(最近ネットで調べるまで、貝ってそういう風にして洗わなきゃいけないって知らなかった)母さんは割れちゃうんじゃないかと言ってたけれど、常識の範囲内の力で洗えば大丈夫でした☆(強く洗いすぎると、貝殻の表面がはがれます)次の日冷凍したのを、一度お湯でスープを取って、そのスープとしじみにコンソメを足して、ペペロンチーノと、トマトとシメジのピリ辛スープパスタをを作りました♪めっちゃおいしくできました!スーパーのまずいのだって、百グラム何百円とするんだから、送料も込みで4500円は、お買い得でした。カードが使えないのはちょっと面倒くさかったけど。何年か前から北朝鮮産のしじみを産地偽装で売っているというニュースを見てから、スーパーの表示産地はいまいち信用できないけど、これなら安心。いまの寒い季節が一番しじみがおいしくなり、栄養も増える季節だそうです!しじみには、成長ホルモンや免疫機能、肝機能、基礎代謝能力を上げたりする、オルニチンやアルギニンが入っています。なので、美肌効果やダイエット効果もあり、貧血にもいいなど、女性にはうれしいばかりの食材!たくさんあるので、だんだんに出てきたしじみカレーも試してみたいと思います!他にも、ニンニクと手羽先でスープにするとか、炊き込みご飯とかネットで調べるとたくさんあるので、毎日でも食べれそうです!島根県 宍道湖産大和しじみ 大 3kg海の幸 魚心楽天でしじみを探す☆
2009.02.16
【内容情報】(「BOOK」データベースより)両親が離婚し、離れて暮らす姉弟。完璧主義の姉・園は、仕事もプライベートも自己管理を徹底しているが、婚約者のいる幼なじみと不毛な恋愛を続けている。体が弱く冷めた性格の弟・行は、寝たきりの愛犬・ハルの介護をしながら高校に通い、進路に悩む。行が入院し、ハルの介護を交代した園。そんな二人に転機が訪れ―。第18回小説すばる新人賞受賞作。 介護が必要な老犬に、全身ピンクの服を着てピンクの服ばかりを買っていくおばさん、非通知電話などの嫌がらせ。残念ながら、すべてが物語に必要な要素と思えるほど、エピソードが生かされない。安っぽい結びつけな伏線が多いなって感じ。。あらすじに老犬の介護と書いてあった割に、あまり触れられなさ過ぎてびっくり。デビュー作だから仕方がないかもしれないけれど、文章もどこか稚拙、というか、心理描写をすればするほど、どこかわざとらしく、逆に人物像がつかみづらくなった。特に弟の目線は、かなりありえなく、うそくささが満載。女性目線だけでよかったのでは?と思ってしまった。前に別のすばる新人賞の作品を読んだ時も、妙なうそくささと、奇抜な行動や出来事の意味のなさ具合に不快になったから、もしかしてすばる新人賞は私には向かないのかも。リアリティや細かい心理描写、感動、などを求めてはいけない本でした。自己評価★★はるがいったら集英社文庫著者: 飛鳥井千砂 出版社: 集英社 サイズ: 文庫 ページ数: 297p 発行年月: 2009年01月
2009.02.16
【内容情報】(「BOOK」データベースより)「今日、あたしは恋に落ちた」―10歳のミランダの日記はその一文から始まった。片想いのお相手は、親友は兄ターナー子爵。ハンサムで優しく、皆の憧れの的だった。その日も、美しいとは言えない容姿を友達にからかわれて傷ついたミランダを慰め、将来美しく成長したときに昔のことを笑い飛ばすためにも日記をつけなさい、と言ってくれた。そしてミランダは叶わぬ恋心を綴り始め、9年の月日が経った…。RITA賞受賞の傑作。 まず、ロマンスとしては致命的で、ヒーローのターナーがへたれというか、軟弱(軟派)?というかダメ男すぎた。物語の最初の方はいい感じのロマンスで、ヒーローも素敵だったけれど、ところどころ、失礼にもほどがあるだろうというような発言も目について、ヒロインに甘えすぎな展開でした。あれが現代の設定だったら、最低男とののしられるだろうなぁ。ヒロインが耐えて恋忍ぶのに相手がふさわしくないと、見ていて冷めます。ヒロインのミランダは、海外ロマンスにしては珍しく、美貌がないと認められていて(瞳と唇が魅力的なのはいつものこと)、知性的でやや皮肉屋。気が強く、見ていてすっきりするくらいはっきりしていたりもするのに、なんだか恋が絡むと釈然としない。これならロマンスではなく、ミランダが自立していくとかいう話のほうがおもしろそうだった。自己評価★★☆ミランダの秘密の日記ランダムハウス講談社文庫著者: ジュリア・クイン /羽田詩津子 出版社: ランダムハウス講談社 サイズ: 文庫 ページ数: 506p 発行年月: 2008年11月
2009.02.14
【内容情報】(「BOOK」データベースより)恋愛小説家の父をもつ山野内荒野。ようやく恋のしっぽをつかまえた。人がやってきては去っていき、またやってくる鎌倉の家。うつろい行く季節の中で、少女は大人になっていく。 少女はいつかは女になっていく。嫌がおうにも、父の女たちの影がちらつく環境で、女というものを意識してしまう。そこに新しくやってきた義母。義母と娘の、女と女の関係。そして、同い年の男の子との同居で、荒野は少しずつ変わっていって。今までの桜庭作品に多かった主人公と違って、少女らしい少女だけれども、思い詰めず可愛らしい素直さがあるので、どんな状況でも物語は息苦しくならなかった。接触恐怖症で、もっと悩むのかと思いきや、恋愛も可愛らしくて良かったです。なんだか、いつもよりも前向きな感じで読後感も良く、ちょっと物足りない気もしたけど十分おもしろかったです☆自己評価★★★★荒野著者: 桜庭一樹 出版社: 文藝春秋 サイズ: 単行本 ページ数: 506p 発行年月: 2008年05月
2009.02.07
『ハチミツとクローバー』『硫黄島の戦い』と話題作・大作に次々と出演し、映画界に欠かせない存在となっている俳優・加瀬亮の初めてのバイオグラフィー・ブック。7歳までを過ごした米国ベルビューでホンマタカシが撮ったフォトと、本人によるエッセイ、出演作全作品データで、「気になってしょうがない」男を大解剖。加瀬くんがあなたの部屋に。加瀬亮さんの写真&エッセイが載っている本です。【オリヲン座からのの招待状】で好きになり、今放送中の木曜ドラマ【ありふれた奇跡】で、はまったので購入しました!まず、写真が素敵でした。自然体っぽく、加瀬亮さんの魅力がたっぷりです。そしてエッセイは、エッセイとして期待してしまうと言葉が少なすぎなのですが、白いページにぽつりと書かれた言葉が、多くを語るよりも加瀬亮さんのほんの一部だけれど、少し人柄というか加瀬さんの素顔がのぞけたような気持ちになりました。構成も、言葉少なさも、加瀬亮さんのイメージそのまま。写真も、どうしてあんなに雰囲気があるんでしょう。笑顔がめっちゃ素敵です。とにかく、買って良かったです。これを見ると、加瀬さんのことをもっと知りたくなります。今夜のありふれた奇跡の放送も楽しみです♪満足度★★★★★Bellevue Ryo Kase著者: ホンマタカシ 出版社: メディアファクトリー サイズ: 単行本 ページ数: 109p 発行年月: 2006年07月 下記の雑誌、本にも加瀬亮さんが載っています。大半がまだ注文して取り寄せ中なので、どれだけのっているかはわかりませんが、一気に買ってしまいました。。。FLIX (フリックス) 2009年 03月号 [雑誌]Cut (カット) 2009年 02月号 [雑誌]蜷川妄想劇場TOKYO!TRILOGYアクチュール(no.4)
2009.02.05
【内容情報】(「BOOK」データベースより)お母さんが家出した、わたしたちを置いて。お父さんはずっと前にいなくなった。けれどもわたしは大丈夫。弟のコウちゃんと二人で生きていく。友だちの健一君だって応援してくれる。そんなある日、わたしは道ばたで「絶望」に出会ってしまった―。失くした希望を取り戻すために、拒まれた願いを実現させるために、高校生・みずきの戦いと冒険が始まる。生きることへの励ましに満ちた物語。 物語はみずきと健一の一人称バトンタッチ形式で描かれています。この方のゆったりとした物語のテンポは好きなのですが、今回はあまりにゆるすぎ?と思いきや、そのゆるさが後半心にじんわりと染みいるように効いてきました。子供を置いて行ってしまう親、子猫を捨てる飼い主。家族、命、恋。テーマは重いのに、妙に軽やかでした著者の本はみんな押しつけがましくなく、心にするって入ってきて、せつないけれど、やさしく前向きな終わりを迎えるので好きです。自己評価★★★★猫泥棒と木曜日のキッチン著者: 橋本紡 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫 ページ数: 220p 発行年月: 2008年12月
2009.02.02
【内容情報】(「BOOK」データベースより)生温い水のようなホーチミンの男。乾いた風のようなソウルの男。夜のネオンのような東京の男。三つの都市で私を待つ、三人の愛人。それぞれに異なる性愛の味。果てしない快楽の三重奏に溺れていく私。そして、可愛がられることに慣れた男たちが、もっと多くを望むようになって―。男という触媒によって高まる、灼けるような欲望と甘やかな母性。女のエロスの表裏を濃密に描く官能小説。 いっさい読点を用いない文章は、慣れるまでは読みづらかったけれども、慣れれば、むしろそれが物語のリズムを作り出しているようにも思えた。絶望と堕落の匂いがする退廃的な雰囲気と言葉の使い方が魅力的でした。前にテレビで見た、ホーチミンの愛人と、韓国人の内縁の夫、東京の男に、小説家の主人公。。これはたぶん私小説ですよね?あらすじを見ないで図書館で借りて読んだけれども、表紙裏のあらすじを読んだら「官能小説」と書いてあって、ちょっととまどった。決して官能小説ではなく、直接的だけれども、文学界では良くあるレベルの書き方であると思いました。まあ、そっち系に偏ってはいたかもしれないけれど・・・。読み終わって、え?と思って、彼女の続きの人生がとても気になりました。著者の文章が、結構好きだったので、これから他の著書も読んでみたいと思いました。好き嫌いの好みの差が激しそうな作風かも。自己評価★★★☆楽園に酷似した男著者: 岩井志麻子 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫 ページ数: 207p 発行年月: 2008年01月
2009.02.01
佐藤隆太さんと水川あさみさんがCMをやっている、今話題の高濃度「プラズマクラスター」搭載の加湿空気清浄機を買いました☆プラズマクラスターは空気中のカビ菌やウイルスを包み込んで無力化してくれるという、シャープだけの独自機能です。インフルエンザが流行っている今、とても重宝する機能です。。。特にシャープは昔から、カビやイオンに力を入れていたので、ほかのメーカーさんよりも信頼しています。 使い始めて2週間。ついてるのか疑いたくなるくらい静か(たまにコポコポいった、強のときはちょっとだけ風の音がする(古いのはめっちゃうるさかったから))で、加湿機能は部屋の湿度が数字で見れるのもいい!3千円~6千円くらいの加湿器で2度ほど失敗したから、思い切って高いのを買ったけど、本当に全然違かったです!!!!ストーブのせいで目が乾燥してたけど、それが一気に楽に。煮沸系と違って気化式だから湯気も出なければ熱くもならない。特に、うちは枇杷の葉灸をするからその匂いがひどかったのに、今までなら一晩経ってようやく消える匂いが、窓も開けずに1時間後にはほとんど匂わなくなっていました。花粉症なので、春の活躍も期待しています。空気清浄機として一年中使えるし、フィルターは丸洗いができる上にひとつが5年、一つが2年間交換はいらない。安くてだめなものを買うより、いいものを買って長く使ったほうが結局は安いんだなぁ、と思いました。うちはリビングが広いので、KC-W65-R(レッド)を購入。私が2週間前に買った時は即納でしたが、今は売れすぎてメーカーのほうで欠品らしく、手に入るのは2月から3月だそうです。めっちゃ売れてるみたいですね☆早めに買っておいてラッキーでした♪コレ、めっちゃお勧めです☆シャープ 空気清浄機 HP本格加湿機能とスピード集じんを実現。一年中快適空間を創出する高濃度プラズマクラスターイオンを搭載。■「高濃度プラズマクラスターイオン発生デバイス」と大風量「ななめ20°気流」で、除菌・脱臭力がアップ◇浮遊するダニのふんや死がいなどのアレル物質を99.9%除去、浮遊ウイルスも約10分間で99%分解・除去します。◇プラズマクラスターイオンを高濃度化することで、染み付いたタバコ臭の脱臭スピードを従来比約1.5倍にアップ。衣類に高濃度プラズマクラスターイオンを直接あてると染み付いた汗のニオイを一晩で脱臭。◇窓のサッシ枠などに付着したカビ菌の増殖まで抑制し、梅雨時期のカビ対策にも効果を発揮します。■空気の汚れ具合や湿度を細かく診断しお知らせするモニターを搭載空気の汚れ具合を常に検知し、ハウスダスト・花粉がすばやく取れていく様子を直接確認できます。汚れを感知すると、風量を切換えて最後までハウスダストやニオイをキレイにします。加えて、部屋の湿度も常に湿度モニターでお知らせします。■トップクラスの省エネ性で年間電気代■おやすみ時にも気にならない静音設計【フィルター交換目安】集じんフィルター約10年(一般家庭で1日タバコ5本吸った場合。1日タバコ10本吸った場合は約5年が目安です。)加湿フィルター約24ヶ月(約2年)(加湿空気清浄運転を1日12時間した場合。) 【主な特長・機能】 ●高濃度プラズマクラスター●ホコリ・ニオイ・湿度・温度の4つのセンサー自動運転●9段階ハウスダストモニター●1%単位湿度モニター●加湿+高濃度プラズマクラスターシャワー運転●本格加湿●加湿・空気清浄独立制御※●抗アレル物質・抗ウイルス制菌HEPAフィルター●洗える脱臭フィルター●インバーター●静音運転(弱運転)●花粉運転●キャブタイヤ電源コード●前面モニターランプ調光●フレーバー・マイクロカプセル★楽天市場でSHARPの空気清浄機を探す★ 【正規ルート商品】【送料無料】【代引・振込無料】シャープ加湿空気清浄機 KC-W45-B【納期3月中~下旬頃です。カード・銀振りのみお受けいたします】【送料無料】【5年間延長保証...健康と環境を考えたシャープの加湿空気清浄機【送料無料】シャープ(SHARP) 【空清30畳まで/加湿...
2009.01.31
【内容情報】(「BOOK」データベースより)メリー・ジェントリーには秘密があった―。超自然的な事件を魔力で解決する探偵とは仮の姿で、深紅の髪に輝く肌を持つ、高貴な妖精族の王女というのが、彼女の真の姿。大気と闇の女王である伯母にうとまれたがゆえ宮廷を去り、ロサンジェルスに逃げてきた。王族としての過去を懐かしむこともなかったが、ある日、強力な魔法で女性を篭絡しもてあそぶ妖しい男に関する依頼が舞いこんでくる。メリーはみずから囮となり男の元へ乗りこむが、そこで塗られた媚薬が、あの魔力に満ちた妖艶な世界へと彼女を連れ戻すことに…。美しき創造物たちと人間が繰り広げる魅惑的な新シリーズ。ロマンス小説というよりは、レディス小説よりに感じました。まあ、設定がファンタジーなので、どうともカテゴライズしづらいんですが。。常に生と性のみにテーマが絞られているような感じ。セクシーな展開と命にかかわるスプラッタな展開が、交互に訪れます。とりあえず、妖精と人間が交わって暮し、妖精独自のルールなど、この独特な世界設定に慣れるまでに時間がかかりました。特に妖精の性に関する倫理観は人間とは違うので、そこもついていくまで時間がかかりました。ロマンスではないラブシーンが多く、あまり物語が進まないところはちょっと気がかり。時々この人がヒーロー?と思っても、物語の展開がころころ変わるのでなかなか絞らせません。ロマンスのお相手が誰なのか。それも、続きに出てくるかどうかも、ちょっと分からない。ある意味、展開は予測不可能です。新感覚な感じのハーレム系ロマンスですね。ヒロインは前後編かけて、ようやく生きるめどが立っただけって感じ。まだまだ導入部って感じで、ヒロインが手に入れた力など、続きが気になりもしました。この先、ハーレム小説以上の展開があることを期待します。自己評価★★★☆輝ける王女の帰還(上)輝ける王女の帰還(下)著者: ローレル・K.ハミルトン /阿尾正子 出版社: ヴィレッジブックス サイズ: 文庫 ページ数: 419p 発行年月: 2008年10月
2009.01.30
【内容情報】(「BOOK」データベースより)ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューは、彼女が心をこめて握る「おにぎり」。けれどもお客といえば、日本おたくの青年トンミひとり。ある日そこへ、訳あり気な日本人女性、ミドリとマサコがやってきて、店を手伝うことになり…。普通だけどおかしな人々が織り成す、幸福な物語。 なんていうか、薄っぺらくてご都合主義なお話で、いまいち好きではなかったです。まず最初にフィンランドのお店を開く為に買った宝くじで一億円が当たった時から、ずっと「なんて都合良く……」といった展開が続き、人物も表面的で、つまらなかったです。舞台をフィンランドにした意味が、全く見えてこなかった。フィンランド特有の何かや、もっと踏み込んだフィンランドっぽさはなく、「旅行に行ってなんとなく良かったから舞台にしてみようかな?」くらいの乗りの、薄っぺらい世界でした。映画はCMしか見てなかったけど雰囲気がありそうだったのに、小説には雰囲気がナシ。淡々として、事件が起きて、なんだこれは?って感じのお話。好きな人は好きなんだろうけど、好みが分かれそう。映画を見てから読んだら、意見も違ったのかな?自己評価★★かもめ食堂著者: 群ようこ 出版社: 幻冬舎 サイズ: 文庫 ページ数: 216p 発行年月: 2008年08月
2009.01.28
【内容情報】(「BOOK」データベースより)人づきあいが苦手な14歳のジャックは、交通事故にあってから、不思議な体験をするようになった。人が消えうせるのを見たり、奇妙な会話をきいたりするようになったのだ。診察を受けるためニューヨークを訪れたジャックは、グランドセントラル駅で謎の少女ユーリに出会う。そしてユーリといっしょに向かった駅の地下9階、そこは死者の世界への入り口だった!ジャックとユーリは、昔、不慮の死をとげたジャックの母を探そうと決めて、地下の住人に話をきいていく。しかし、おそろしい番人たちが、ジャックを追いはじめていた…ジャックは母と会えるのだろうか、そして無事にもとの世界に帰れるのだろうか?アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀ジュヴナイル賞を受賞したミステリ・ファンタジーの感動作。 程よいドキドキ感に、うまく神話の世界と絡めた死後の世界。良いファンタジーを読んだようでした。番人から逃げながら、母親を探す。その間に芽生えるユーリとの友情と初恋が混じったような感情。唐突な感じの展開ながら、なぜかどんどん引き込まれ、いつの間にやら感情移入をしながら読んでいました。気負わせずに、死者というダークさも感じさせずに、独自のテンポを持った良いジュヴナイル小説でした。ニューヨークの名所も多数出てきて、ポンポンと場面展開されるさまはショート・ショートのようで、昔読んだ星新一の『ブランコのむこうで』に似ていた気がする。(読んだ当時は受け付けなかったけどいま思い出すと、結構おもしろかったような。)YAだけど、大人も十分楽しめると思います。最近脳みそが疲れてて、小説は読めないともってたけど、割と軽く入ってきました。読後感もよく、軽い読み物にちょうどいいです。ラストは、「ええ、こんな終わり方?」と思ったら、続編があるようで安心しました。続編『The Twilight Prisoner』は今春4月に発売予定だけど、翻訳版が出るのはいつごろやら。。ペーパーバックで出てくれると、手が出る値段だし、自分の英語力でも原書で読めそうなのに。。。なにはともかく、続きが楽しみです☆自己評価★★★★ぼくは夜に旅をする著者: キャサリン・マーシュ Katherine Marsh/堀川志野舞 出版社: 早川書房 サイズ: 単行本 ページ数: 260p 発行年月: 2008年10月
2009.01.27
本当にこの方は50歳を超えているようには見えません。最初にうたばんで見て、年齢を言われた時にビックリしました。その個性的な顔体操にも驚きましたが、歯科医の方と言うことで、多々居る美容研究家の方よりもかなり信頼性があるとも思いました。顔の若返りの本では、【「笑顔筋」でスーパー美容法】の笑顔筋体操も良かったんですけど、母が辛いと3日坊主に……私にはめっちゃ効いたんですけどね。笑顔筋体操。まだ若いのに唇の両端が綺麗に上がらなかったのが、左右均等に上がるようになったのが大収穫でした。しかも、1体操3行程度。笑顔筋体操の本に比べ、顔の筋肉に対する負荷がこちらのほうが軽そうなので、母は気に入ってます。それに、なかなか個性的だし★こちらの本は内容がとても多かったです!大抵の美容系の本はいくつかの体操を載せたら、後は自分の美容哲学とかを3分の2以上書き連ねってたりとが多いからか。歯科医ということで、歯や歯茎についてもありました☆手軽にできそうで、いいです☆母が著者の先生のように若くなればいいなと思います。。自己評価★★★★オーラル宝田メソッド著者: 宝田恭子 出版社: 朝日新聞出版 サイズ: 単行本 ページ数: 111p 発行年月: 2007年04月
2009.01.26
【内容情報】(「BOOK」データベースより)ある日のこと、ベルリンの敏腕弁護士である45歳のシュテルンは、ガールフレンドの看護師カリーナから、工場の跡地に呼び出された。彼女と共に現れた10歳の少年ジーモンは、自分がその場所で15年前に人を殺したのだと話すのだった。一笑に付すシュテルン、しかし地下室からは、彼の証言どおりに白骨死体が発見される。その前世殺人の証言は、死に至る病に苦しむ孤独なジーモンのために、カリーナが善意で受けさせた前世療法以後始まっていたのだ。新たな前世殺人を語り始めるジーモン、そしてシュテルンの回りで次々と起こり始める奇怪な出来事、逃げられない渦に巻き込まれる彼らの運命やいかに…他では味わえない、恐怖と感動のサイコスリラー。 先は読めないし、緊迫したお話でした。展開もファンタジーになるなのか、リアルなのか、はたまたホラーなのか。とにかく、ハラハラしながら読み進めました。子供関係の犯罪には目が背けたくなりましたが…、ネタ晴らしをされてしまえば王道な幕閉めだったけれど、犯罪者の手口や、展開だけでなく登場人物の心理描写など、まったくもって見事だとお思いました。前作ラジオキラーの時もそうだったけど、この人の話はきちんとミステリ-でサスペンスで、だからといって読後感を悪くするような終わらせ方をせず、最後の優しさはいいのか悪いのかは微妙な所だけど、まあ、これで最悪な終わり方にされたらちょっと目覚めが悪そうだったから、余韻が残ったラストを含め、昨年読んだミステリーの中ではダントツ1番だった!自己評価★★★★前世療法著者: セバスチャン・フィツェック /赤根洋子 出版社: 柏書房 サイズ: 単行本 ページ数: 446p 発行年月: 2008年06月
2009.01.25
【目次】(「BOOK」データベースより)アジアの衣装(辛追をたずねて/私のシルクロード ほか)/ヨーロッパの衣装(東欧の旅/東欧ブルガリア・ルーマニアの旅 ほか)/北・中南米の衣装(カナダ/アメリカ合衆国 ほか)/アフリカの衣装(北アフリカをたずねて/サハラへの旅 ほか)/イスラム圏の衣装(シリア砂漠にベドウィンの衣装を追って/ヨルダン・サルト地方の衣装をたずねて ほか) 説明も少ないし少し偏っているような気もしましたが、手の届く値段で、図ではなくこれだけの写真が載っている民族衣装の本も貴重なので、入門編にはちょうど良いと思いました。ただ、掲載されている衣装の写真は半分以上が女性のみで、何故か他国の民族衣装を日本人が着ている写真があったり、市田さんが一緒に写っていたりする記念撮影のようなものもあったりと、その辺はちょっと微妙。資料用に手に取ったけれど、タイトル通り、訪ねているだけなので、情報や絵の資料には不向きかも。衣装の図解や、せめて全衣装が男女ペアで写してくれていたら、星4つだったんですけど・・・。。自己評価★★★世界の衣装をたずねて著者: 市田ひろみ 出版社: 淡交社 サイズ: 単行本 ページ数: 333p 発行年月: 1999年04月
2009.01.24
三億円強奪事件の真相、という設定のお話。「いつも、すまないね」って、お年寄りのようなセリフを、未成年が年上のおじさんに向かって吐いている。 主人公を含め、セリフの語調が一貫性がない様に感じた。 それもこれも、薄っぺらな説明だけで、心理的な描写がないからかもしれない。一人称である主人公も、どこか傍観者的で、自分の不幸さを繰り返すだけ。 ストーリーができて、人物像とかを練らないで描いちゃった感じ。 動機とかがしっかりしてたら、また変わってきたのかもしれないけれど、あり得ない動機だったし。独りよがりな男の甘えだけを美化して描いたって感じ。 構成も下手。 文章も情感も心理描写も何もなく、何も伝わってこない。実際あった事件を使ってるのだから、トリックがあるわけでもない。 レイプされた未成年の女性よりも、彼女が好きでそんなことをしてしまい警察に捕まり自殺した素朴で純情な男の方が可哀想という語りに、同じ様な目にあった18の女が「その女の人も、その人の気持ちと自殺したことを知ったら許してくれるんじゃないの?」って。ありえない。 そして「そんなことで自殺するなんて、その男はやわだ」なんて言って、レイプしろとそそのかした男を慰める。 3億円事件もヒーローだと言ってたし、倫理観とか全くナシの物語。 診療所の待合室では、先にお金を渡したからこそ、待合室で倒れこんだ男を診療室へと運んでもらえる。 ええ?? そういう闇病院なら、説明無しなのは変だし。 不幸の繰り返しと、妙に淡々とした感じ以外は、全く掴めなかったみすずの人物像。 なにより、作者の名前と、主人公の名前が同じってだけで、気持ちが悪くって駄目だった。 思わせぶりなラストの一文の、ノンフィクションぶっているような感じが、本当にいやらしく感じました。 この作者は、他の題材の小説ではまったく出てこれなさそうな筆力と想像力しかないようなのに。 字は大きく、30分程度で読めてしまうほど薄っぺらい本。図書館で借りたんではなくて、400円出して買ってたら、読み終えた後には絶対壁に投げつけてた。 借りた本でも、時間を無駄にしたのと、中身の気分の悪さで、嫌な気持ちになった。【映画化=そこそこのレベル】ではないのね。 この分じゃ、映画もつまんなさそう。自己評価マイナス★★★★★初恋著者: 中原みすず 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫 ページ数: 193p 発行年月: 2008年08月
2009.01.23
NHKでやっていた、若尾文子版のを見た。確か何年か前にリメイクされてたような? 話題にならなかったけど、オダジョーとチャン・ツィーで。 チャン・ツィーは着物に合わないと思うのに。かなり早送りして見ちゃうくらい、物語とはほとんど関係ない歌って踊るシーンが多かった。 ミュージカルはうたいながら物語に関わってくるけど、これはただのお祭りとかで歌って踊るだけ。それが映画の半分以上を占めてたんじゃないのかな?物語はあってないような程度で、めっちゃ短い昔話みたいな。ただ、着物と若尾文子が綺麗だった。衣装がコロコロ変わって、どれも綺麗で(着物にアクセサリーの組み合わせは微妙だったけど)それだけで見応え有り。でもって、若尾文子も綺麗すぎ。昔の女優さんって、綺麗で品があるよね。今は品のある凛とした女優がなかなか出てこないのが残念。(かわいい子重視だからかな?)自己評価★★★★(視覚的な意味で)監督・脚本 木村恵吾 出演:市川雷蔵、若尾文子、勝新太郎、中村玉緒出演初春狸御殿-goo映画初春狸御殿(DVD) ◆20%OFF!
2009.01.22
【内容情報】(「BOOK」データベースより)三つの月に司られる世界・トレマリス。そこでは、かつて「歌による魔法」が広く行われ信じられていたが、今は忘れられようとしていた。トレマリスの国々のひとつ、氷の壁に囲まれた小国アンタリスは月の女神タリスに仕える巫女たちの国。巫女たちは氷の歌術で壁を強め、外敵の侵入を防ぎ、山中にひっそりと暮らしていた。ある日、見習い巫女のカルウィンは、何者をも通さぬはずの氷壁の内側に、見知らぬ外地の若者が大怪我をして倒れているのを発見する。ダロウと名乗るその若者は、砂漠の帝国メリツロス出身の鉄芸師(鉄芸を操る歌術師)だった。徐々に回復するにつれ、ダロウはサミスという邪悪で強力な歌術師に追われていること、そしてサミスは九つの歌術すべてを修め、全トレマリスの帝王になる野望を抱いていることを話す。カルウィンは、ダロウを助けるため、禁じられている氷の壁の外に出て、仲間とともに、サミスの野望を阻止する旅へ出ることになる―。「歌術」というユニークなモチーフを使った、ファンタジー小説三部作。 著者もあとがきで触れているが、色々な国の文化や思想などを参考にしたため、オーストラリアのアボリジニや古代日本、中世ヨーロッパ、チベットなどの文化に通じるものがあると指摘されるようだ。欧米などの重く重厚なファンタジーと違い、軽い児童書よりは少し深くて、日本人が書いたと言われてもおかしくないような、少しばかりライトノベルのようでもある世界観に思えた。例えるならのが荻原規子ファンタジーとか。おかげで、読みやすく入って行きやすっかった。訳の所為なのか所々分かりづらい点もあったけど、それを含めても十分面白かった。自己評価★★★★トレマリスの歌術師(1)著者: ケイト・コンスタブル /浅羽莢子 出版社: ポプラ社 サイズ: 単行本 ページ数: 349p 発行年月: 2008年06月
2009.01.21
【あらすじ】ジャズ・ミュージシャンの息子として生まれ、「トニー」という名を付けられ、孤独の中に生きてきた主人公が、ある日若く美しい女性と結婚し、ようやく孤独が終わる。結婚生活は幸せなものだったが、妻は新しい洋服を買うのがやめられない、買い物依存症という欠点があった。ナレーションばかりで、登場人物のセリフも少なく、カメラの構図は単調。しかしながら計算された単調さで、同じような構図にもかかわらず、テンポが良く、画面に引き込まれるように見てしまいました。味のあるナレーションに所々小気味よく挟まれる登場人物達のナレーション?のようなセリフが、ぴりりとスパイスのように、物語にいいリズムを与えているようでした。映像もいいし、音楽もいい(坂本隆一さん)し、悲しさと寂しさに飲み込まれるような物語も胸にぎゅっと来て、最後に切なくもやさしい余韻が残りました。しかも、役者も最高!メインの登場人物はイッセー尾形さんと宮沢りえさん。あと、ナレーションの西島秀俊さんだけ。シンプルなのに、印象は強い。イッセー尾形さんは初めて見たと思うのに、味があるというか、沈黙で語れるような雰囲気ある役者さんで、宮沢りえさんの綺麗さはCMやドラマと比べものにならないほどで、爽やかな風のような清涼感までもかもしだしていました。いつもなら絶対敬遠しそうな単調な日本映画で、こんなに強い衝撃を受けるなんて思ってもいなくて、映画館でもビデオ屋さんでも絶対に借りないだろうから、テレビで放送してくれてラッキーでした!ただ、市川準監督追悼企画だったので、こんな素晴らしい映画を撮った監督がもうこの世にいないことは、とても残念に思います。今まであまり日本映画は見てこなかったのですが、私の中では1番の作品です!この素晴らしい作品に出会たおかげで、どんどん日本映画を見ようと思いました。今は加瀬亮さんにはまっています☆見た後から知ったのですが、原作は村上春樹さんの短編集『レキシントンの幽霊』の中の一編で、村上春樹さんはなかなか映画化を許可しないので有名らしいですね。原作も読んでみたいと思いました。自己評価★★★★★トニー滝谷公式HPトニー滝谷 スタンダード・エディション(DVD) ◆20%OFF!制作国:日本制作年:2004年受賞履歴:第57回ロカルノ国際映画祭(スイス)審査員特別賞/第57回ロカルノ国際映画祭(スイス)国際批評家連盟賞/第57回ロカルノ国際映画祭(スイス)ヤング審査員賞/カナリア諸島ラス・パルマス国際映画祭(スペイン)審査員特別賞/第22回シネマ・ノヴォ映画祭(ベルギー)アマクゥルゥ賞
2009.01.20
【内容情報】(「BOOK」データベースより)ジェインは失意のどん底にいた。ニューヨークにやってきたものの、就くはずだった仕事を失い、トラベラーズチェック以外のお金も盗まれた。こんなときは人生初のテキーラショットを試してみるのもいいだろう。バーに足を踏み入れると、隣には冷たい視線で見つめてくる男性。黒貂を思わせる黒髪に、炉火のようにきらめく瞳はあまりに美しく、心がかき乱される。しかし実は彼はヴァンパイアで…。ヴァンパイア三兄弟が繰り広げる甘くホットな恋を描く「恋するヴィンパイア」シリーズ第一弾。記憶を失った長男リースとジェインのほほえましい恋の結末は。これはヴァンパイアってだけが個性的で、ほぼお決まりのパターンのロマンスに感じました。まず、ヒロインは一目惚れされ、ヒーローに守られ、記憶喪失の彼に惹かれていって……と、相手がヴァンパイアでなければ、あまり魅力を感じないような黄金パターン。まあ普通の、しかも主人公が田舎の純情娘だけあって、ちょっとオールドタイプのロマンスもので、普通に楽しめました。ヴァンパイアの部分は、少し期待はずれかな。自己評価★★★☆あなたの牙に首ったけ著者: キャシー・ラヴ /みすみあき 出版社: ぶんか社 サイズ: 文庫 ページ数: 447p 発行年月: 2008年05月
2009.01.18
あまりに胃痛がひどいので、胃に効くお茶を探したところ、はと麦茶を発見し、購入しました☆胃腸以外にも美肌効果もあるらしいです☆首や顔にできるイボ(小さいぷつぷつ)に効くヨクイニンがあるので、飲んでも塗っても聞くということで、母のためにも、と思ったら母は苦いから飲めないと拒否。自分は、ちょっと苦めの麦茶程度にしか感じないんですけどね?桑の葉パウダーを混ぜて飲むと、よりおいしい感じがして、胃腸にも効く気がします。飲み始めてから3週間。実際、胃痛が結構改善♪もう病院に行くしかないかも?ってくらい苦しんでいたのに。カフェインの入ってるお茶をやめて、こっちにしたのも良かったのかも☆利尿作用があるので、トイレがちょっと近くなるのはやや注意かな?飲む以外には、煮出して手作り化粧水パック(ハーブと混ぜてその日使いきり)や、お風呂に入れたりもしています。国産で、しかも無農薬なハト麦はなかなかないので、ようやく見つけた中でもこのほうじはとむぎ茶が一番安かったので買いました。ハト麦の国内自給率は数パーセントでしかないそうで、高いのも仕方がないかな、と。先日もかび臭い味の、中国産の有名紅茶に当たってしまったから、どうしても中国産は嫌だったので……。国産は安心なのでいいです☆農薬、添加物、合成着色料、保存料などは一切使用していません。【日本産・無農薬100%】ほうじはとむぎ茶
2009.01.18
【内容情報】(「BOOK」データベースより)マーシィは一見普通の女性に見えるが、実はコヨーテに変化することができる“ウォーカー”。彼女は、自分の工場で雇った若い人狼が何ものかに殺されたことから、憎からず思っている隣人、アダムとともに事件に首を突っ込む。しかし、調査中にかつての恋人である人狼サミュエルと出会ったマーシィは、しまい込んでいたはずの忘れられぬ想いにふたたび胸を焦がす…現代ロマンティック・ファンタジイの傑作、ついに刊行。 かなり魅力的な、ファンタジー&ロマンスでした☆登場人物のハンサム率は高いですし、ロマンス重視と言うよりも、ドキドキハラハラの方が多くて、全体的にバランスがとても良かったです。目の前の人狼が格好良くてドキドキと言うよりも、親しい間柄であろうと、狼の本能の所為でいついかなる場合に命が危うくなるかわからない、と言う状況の中、ヒロインがうまく駆け引きをして、賢く立ち振る舞っているのも良かったです。ちょっと持って回った様な、もったいをつけたような説明になれるまでは面倒くさかったですけど、ほかは読みやすくて、引き込まれるように一気に読んじゃいました。ただ『イギリスの格好いい発音=関西弁』という訳し方が、読んでいてちょっと引っかかりました。確かに、書き分けるためにはそうしなきゃいけないのかもしれないけど、こんな風に訳されてる本は初めてだったし、ロシア訛りの方は割と普通に訳してるって……かなり違和感。まあ、イギリス発音のシーンはあまり登場しないんですけどね。自己評価★★★★★裏切りの月に抱かれて著者: パトリシア・ブリッグズ(Patricia Briggs)/原島文世 出版社: 早川書房 サイズ: 文庫 ページ数: 447p 発行年月: 2008年04月
2009.01.17
糖の吸収を抑えてくれたり、コレステロール値改善作用などがあることを知って、ダイエットと健康目的で購入しました!桑の葉は鉄やカルシウムなどのミネラルが豊富で、その他にもビタミンB1や、カロチン、亜鉛、ポリフェノール、アントシアニン、フラボノイドなどたくさんの栄養素が含まれてるそうです。青汁に使われるほど健康作用があるのに、飲みやすい!!!苦みや癖などもなく、くっと飲めます。ちょっと苦いはと麦茶と混ぜて、ごくごく飲んでます。はと麦茶と桑の葉パウダーのどちらの作用かはわかりませんが、胃痛や腹下しもだいぶ解消。飲みだしてからいろいろ調子もいい気がします☆自分は無農薬自然農法のひるま農園さんでしか買ってないのですが、いくつかのクワの葉を購入した人の感想で、こちらが一番飲みやすいというレビューを見て、こちらに決めたので、これからもこのショップで買う予定です。無農薬国内産桑の葉パウダー100%
2009.01.17
ずっと前から気になってた、トランポリンをようやく買いました!うちには、ヨガマット、バランスボール、ストレッチポールはあるけど、有酸素運動ができるのはないなあ、と。しかも、これからお正月に向けて、太るだろうし。。。なにより、冬は出不精になりがちだし。ネット上で何人もの人の減量成功エピソードを読んだことも購入の決め手になりました★ダイエット器具を買うときはいつもそうなんですが、値段の基準はあってないようなものだし、定番のメーカーもなく、いまいち信用できない感じがして、安いのから高いのまで見比べて、中間くらいのに決めました。2千円安いのと最後まで迷ったけれどこれが一番大きさもあるので、足が大きい私はこっちのほうがいいかな、、、と。、折りたたみ式は安いけど組み立てるのにかなり力がいるらしくて、しかも組み立てるときにばねの力に負けて顔を強打した人のレビューを読んでやめました。トランポビクス協会認定のは、1万円を超えてしまうので高すぎるし、竹原さんプロデュースは高価なのは彼の名前代で商品は安っぽそうなイメージがあったのでやめました。この商品は、音を消すために足にはゴムが付いてるし、下に引くマットも付属してあります。でもやっぱり、下に音が響いても大丈夫な環境じゃないと厳しそうですね。一日5分まで、とありましたが、本当にちょっとでかなり効果のある感じです。有酸素運動したって感じ。休み休みだと楽だし、飛び跳ねることでストレス解消にもなっているので、毎日続いています★★ジャンプアップリング(エクササイズマニュアル付き)640S↑買ったのはこちら☆最初にプリントの文字が粉になってぱらぱら落ちるのがうっとうしかったけど、他はいい感じ♪初めてのトランポリンなので、他と比べることはできませんが、、特に不満もなく、値段的にもいい買い物だったと思います。☆トランポリンを楽天で見る☆↑その他のトランポリンはこちらで☆
2009.01.16
突然できてなかなか治らない頑固ニキビ改善のために、ビタクリームB12を買いました!アッとコスメの口コミで好評だったのと、藤原紀香さんが愛用しているというのでついついつられて買ってしまいました。今まで無縁だったほっぺたとフェイスラインにニキビが突如たくさんできて、跡も残ってしまい、原因も分からないし今まで経験がないことなので、いろいろ試しては失敗しているところに、ニキビとニキビ跡、それどころか傷跡にも効くということで、かなり期待してつけていたら、1週間ほどで効果あり!!!!ピンクのかわいいクリームも、着色料ではなく天然の色だということで、安心でした☆これでニキビ・ニキビ跡が解消されました!トゥヴェールの植物性擬似セラミド100%ディープトリートメントオイルも混ぜて使っていたのですが、これだけでは突っ張るので、同じ時期に買ったビオテルムのラインピールクリスタレセントクリーム を最後につけています。ピーリング効果があるので、こっちも効果があったのかも★どちらも単独使用では保湿力は物足りないですが、二つつければ大丈夫でした!ラインピールクリスタレセントクリームはかなり緩めのクリームでしたが、伸びはいいし、本当に肌がつるっとするし、毛穴も頑固だった鼻の毛穴も目立たなくなってきました☆エンビロンがまったく合わなかったので、途方に暮れていたところ、出会えてよかったです!!クリームはジプシー中でしたが、この効き目は絶対リピです!![2xSale0116]【全国一律送料無料】ビタクリームB12(50g)[M](C) ビタクリーム ビタクリームB12の口コミinアッとコスメ37%OFFビオテルム ラインピール クリスタレセント クリーム [50ml]ビオテルム ラインピール クリスタレセント クリームの口コミinアットコスメパソコンが壊れて最近は書き込んでいなかったんですが、新しいのを購入したので、これからはちゃんと更新していこうと思います☆
2009.01.11
【内容情報】(「BOOK」データベースより)「母さん、安心して。最後に一杯しかご飯がなかったら、弟に食べさせてあげる」隣人が隣人をおとしいれる文革の時代に、出会ったふたつの家族。男は、やさしい男の子をつれ、女は、つよい男の子をつれていた。ふたつの家族はひとつになり、ふたりは兄弟になった―。 欲望の限りをつくした弟は、報われずに死んだ兄の遺灰をもって宇宙へと旅立った。拝金に染まった現代中国をブラックユーモアで描く。ノーベル賞に最も近いと言うから、内容は固くて社会的な内容かと思いきや、ちょっと下品風味。本当にノーベル賞に近いのか?主人公の父親は、公衆便所で女性のお尻を覗き肥だめに落ちて死に、主人公もお尻を覗いて捕まり、しかも見た内容を吹聴して特をする所から始まります。しかしながら、文化革命は漠然としか知らなかったので、この物語の中の惨劇、虐殺等に驚きました!地主と言うだけで、首からプラカードをかけ、中学生にまで殴られたり蹴られたり、つばを吐きかけられ、拷問を受け殺される。髪が長いだけで町中で見つかり、バリカンで刈られ、殺されてしまったり、父親が居ないのに娘が居ることで、娼婦と見なされ首からプラカードを下げ町中にたたされる。人ではないような残酷な扱いに、読んでいて気持ちが悪くなりました。暴力に家財没収、なんだかひどい話です。知識人も対象だったとネットにはあったけど、小説家や詩人は別というくくりもよくわからなかったのは、少し残念。まったく中国の歴史を知らない人間から見ると、よくわからないこともありましたが、ショッキングなことには違いがなかったです。日本に対する話も、ちょっと気になった。日本から中古で買い取ったスーツの苗字が、著名人だと喜んでいたり、反日デモの時には「おくれを取っちゃいけない」みたいな感じで参加していくさまが、流されやすい人たちに思えた。中国人は、一人一人はそうでもないのに、集団だと怖い気がする。。まあ、あくまでこれは小説だけど、反日デモの中国人のインタビューをかも見ての感想。あまりに李光頭が破天荒&下品すぎて、その分兄の宋鋼が可哀想すぎた。読後感は良くないし、中国の様子に興味がなかったら、読み切れなかったかも。自己評価★★★☆兄弟(上(文革篇))著者: 余華 /泉京鹿 出版社: 文藝春秋 サイズ: 単行本ページ数: 445p発行年月: 2008年06月北京五輪開幕直前に、いま中国でもっとも人気のある作家の長篇文学が刊行されます。張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『活きる』は、1994年カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を獲得し、世界的にヒットしました。原作作家である余華は、いまでは莫言(モー・イェン)と並んでノーベル文学賞の選考関係者が中国で必ず面会する作家。本書『兄弟』は、その彼の10年ぶりの長篇小説であり、中国で100万部を突破する大ベストセラー。間違いなく彼の代表作の1つです。血のつながらない兄弟の強い絆と運命を中心に据えて、中国の共産主義の夢と残酷さに満ちた文革時代から、金にまみれた改革開放後の現代という激動の40年を描ききった大河小説は、ブラックユーモアの利いたスピード感のある文体で読みやすい作品に仕上がっています。要所で出てくる庶民の日本に対する複雑な思いも読みどころ。(文藝春秋)
2008.08.16
【内容情報】(「BOOK」データベースより)行動しない作家・奥田英朗が、なぜか、アテネオリンピックを観戦することに。ギリシアの強烈な日差しの中、思い至ったその境地とは。 奥田さんがアテネ五輪を見に行った旅行記エッセイで、今更アテネ五輪?みたいな感じもしたけど、奥田さんらしい直球ストレートな感想で面白かったです。それにしても、ずばずば言ってしまう感じ、好きです☆ただ、文庫で注釈を入れるためとはいえ、前ページの下の部分に以上にスペースを取りすぎてるのが、嵩増しのためっぽいのと、読みにくいので嫌な感じでした。自己評価★★★★泳いで帰れ著者: 奥田英朗 出版社: 光文社 サイズ: 文庫ページ数: 242p発行年月: 2008年07月
2008.08.13
【内容情報】中国、唐代末期。師の元で武術と兵法を学んでいた朱温は、全土を揺るがす黄巣の乱に参加。数々の試練をくぐり抜けていく。五代十国という動乱を切り開き、後梁を建国した朱全忠の若き日の苦悩と成長を鮮やかに描く。第12回歴史群像大賞最優秀賞作。 前に日本ファンタジーノベル大賞受賞作の『僕僕先生』を読んでとても期待して読んでしまったのですが、この作品は『僕僕先生』では作者の魅力であった“淡白さ”が悪い方向に出たように思えました。ファンタジー要素もなく、さくさくとあっさり進んでいく、悲しい物語。時代に相応するだけの緊迫感もいまいち感じられなかったし、対人関係だけでなく、戦いや兵法にも臨場感というか迫力というが感じられずに惹き付けられなくて、運命だけはやたらとあっさり進んでしまう。結局は、なんのために戦っていたんだろう?って感想。悲劇が嫌いだからかもしれないけれど、おもしろさは感じなかったのに、読後に嫌な気持ちだけが残った。思い入れできる登場人物も特にいなかったからか、漢字の名前がいまいち覚えられなくて、頭も疲れた。自己評価★★夕陽の梨-五代英雄伝-著者: 仁木英之 出版社: 学習研究社 サイズ: 単行本ページ数: 288p発行年月: 2008年05月
2008.07.28
【内容情報】ふざけんじゃねぇよ。ある日、新宿を歩いていて警官に捕まった小説家の「僕」は、大麻所持の現行犯で逮捕される。それから執拗な尋問、家宅捜索、過酷な留置所での生活が始まった。最愛の恋人との仲も引き裂かれ―。ようやく釈放されて、彼女と再会した僕を待ち受けていたのは、さらなる悲劇だった。評判が悪いのは承知で読んだけど、好きな作家だった分余計にガッカリした。この本は、言い訳の自己弁護、きれい事、警察に対する逆恨み的な非難。この小説では、犯罪者である『僕』ではなく、警察が悪だと言いたいらしい。そして、「フィクションか、ノンフィクションか」との謳い文句もあったけど、正直大麻所持及び使用という犯罪を犯して捕まって、そのことをネタにしつつ、きれい事に変換しているように見えた。警察は理不尽で、杓子定規で、ひどい。というような、主張がより格好悪かった。子供が「自分は悪くない。正しいんだ」とだだをこねてるみたい。物語の中には全く、犯罪者としての反省が含まれていないように感じたのも嫌だった。もし本当にこの本の中のような態度を取ったのなら、警察がどんなに理不尽な態度に出ても仕方ないんじゃないかと思うくらい、開き直りの様な態度。そして挟んだ、綺麗ごとのような純愛。こんな内容の本を出すならなら、大麻のことに全く触れないで居れば良かったのに。そうじゃなければ、ノンフィクションと銘打って、本当のことを正直に書いて欲しかった。表紙の『僕は取り返しのつかないことをした』という、セリフの意味はなんだったのか?初めて著者の本を読んだ人がどう感じるのかはわからない。けれども、好きだった分裏切られたような、ああいう文章を書いている以上高潔であって欲しかったし、この人のファンは盲目的な人も多かったから「ファンならわかってくれるでしょ」と言うような、作家のおごりと甘えを感じ取り、余計に拒絶感が出てしまった。その前に文庫のシシリエンヌも読んで、まったくおもしろさが感じられなかった時点で、もうこの作家さんからは卒業なのかもしれない。下妻物語・完までは大好きだったのに、その後の著作は、読んでいると気持ちが悪くなってしまう。好きな作家が一人減ってしまって、とても残念。自己評価ナシタイマ著者: 嶽本野ばら 出版社: 小学館 サイズ: 単行本ページ数: 286p発行年月: 2008年04月
2008.07.27
【内容情報】大学4年生の小笠原は、マンドリンサークルに入っている。未来になんて興味がなく、就職活動よりも人間関係よりも、趣味のマンドリンに命をかけている。そして、とても好きな人がいる。いつまでも流れていく時間を描いた青春文学。 かなり短いお話でした。青春文学って言うのはちょっと……と思った。物語はマンドリンサークルと田中君ばかりに絞られて、青春と言うには青臭さと言うより、老いた様な陰鬱さがばかりだった。短いお話の中、狙ってやっているのだろうけど、妙に淡々とというか、深く触れないで主人公を含む人物を書いているので、いまいち何も伝わってこなかった。何よりも、主人公が意固地で独善的で性格の悪い身勝手女に感じられて、どうも好きになれなかったのが、この物語に入り込めなかった一番の理由。主人公はマンドリンサークルで自分がトップに選ばれなかったことを、物語中ずっと怒っているし、田中君にやたらと固執して積極的かと思いきや、関係構築には消極的だし、彼女が居るからと諦めてるようで、ねちねちしてるし。自分!自分!田中君!自分!って感じ。淡々と地味で静かで、もやっと濁した雰囲気は、フランス映画が好きな監督とかが日本映画を作りやすそうな物語。名前から想像していたような強い個性は感じなかったけれども、自分は著者と感性が合わなかったらしい。好き嫌いがかなり別れそうな作品。自己評価★☆長い終わりが始まる著者: 山崎ナオコーラ 出版社: 講談社 サイズ: 単行本ページ数: 149p発行年月: 2008年06月
2008.07.26
【内容情報】君が亡くなり独り残された僕は、君の最期の手紙に返信を書き始める。それは、二人の出逢いから別離までを描いた小説とも読めるものだった。僕はその文章に「世界の終わりという名の雑貨店」と題名をつけ、出版社の知人に送った。それが編集者の目に止まり、僕は小説家としてデビューすることに。処女作は予想外に売れ、新作を期待されたが、いつしか僕は、以前にも増して死を思うようになる。そして洗礼を授かりに訪れた教会で「彼女」と出会うのだが…。『ミシン』所収の名作「世界の終わりという名の雑貨店」の続編として描かれた切ない純愛長編。 なんで嶽本さんは、こんな続編なんか書いちゃったんだろう。「世界の終わりと言う名の雑貨店」 は、あのまま終わらせて欲しかった。感想としては、とにかく気持ちが悪かった!描写というか展開が、ぐろいというよりも気持ちが悪い。だって×××を飲んだり、腕を切ったり、動物を殺したりと、あまりにイキすぎ。もう大分嶽本作品がいまいちフィットしない。独りよがりな感じが苦手になった。何にも救われない上に、一部のシーンで、読後も気持ち悪さが中々抜けなかった。最後まで読んだことを後悔しています。自己評価マイナス★★★★ツインズ続・世界の終わりという名の雑貨店小学館文庫著者: 嶽本野ばら 出版社: 小学館 サイズ: 文庫ページ数: 285p
2008.07.25
【あらすじ】高校一年生で170センチ120キロ。コンプレックスにまみれた太った主人公は早生龍平は、従兄弟に「高校生の部活で、ヘビー級のボクサーなんて居ないから、エントリーすれば戦わずしてそのままチャンピオンだ」と言われて、学校に同好会を立ち上げボクシングを始めることにする。しかし、ボクシングの前に減量することが先決だった…。「でぶがだめなんじゃなく、でぶイコールだめという図式を思慮なく受け入れる気持ちがだめなんだ」劣等感と正面から向き合いながら、身体と気持ちの脂肪を削ぎ落としていく。ボクシングを通じ成長していく主人公を描き、スポーツの素晴らしさを歌いあげた青春小説!文庫オリジナル。一人称だから仕方ないのかもしれないけれど、心理描写や、主人公以外の人についての描写が浅すぎと言うかほとんど描いてない感じが気になりました。物語は常に現在と過去の堂々めぐりというか、「こんなひどいことがあった」→「全部自分が太っていた(る)所為」→「だから今はそれに立ち向かい、こんなトレーニングをやって今はこんな感じ」ということのどうどうめぐりな感じ。『テーマをコンプレックスとそれに立ち向かうこと』のみに絞られていたようで、主人公が太っていること、他の人の持つコンプレックス。それを強調しすぎて、逆に軽くなっているように感じました。「自分が太っているから店員に万引き犯だと疑われた」「自分が太っているからコンビニや飲食店の店員が蔑んだ悪い態度を取る」「自分が太っていていきなり古紙回収の人に「デブ」と言われた」「自分が太っているから好きな女の子が自分を見てくれない」コンプレックスを持っている人は当然被害妄想にもなりがちですが、表面的な説明と極端な事件の繰り返しでは、鬱陶しいだけです。他の登場人物も表面的な説明のみで、主人公との関係性をいまいち示してないから、あまり伝わってきません。主人公の性格もいまいち掴めずどちらかというと性格が悪く感じてしまったのも、物語に感情移入できなかった理由の一つです。「明るく振る舞うデブ」で道化を演じたりしてたはずなのに、説明以外の場面からは明るさは感じられなかったし、ぶつぶつ悪口のごとく言い返したり、万引きと疑われた場面ではもの凄い剣幕とはったりで怒鳴ったり。相撲に対してあんなに嫌悪していたのに、なぜ突然思い立って相撲部屋の練習を見に行ったのか? なぜ20万円もするマウンテンバイクを盗まれたのに警察に届けなかったのか? 他にも“なぜ”だらけ。理由がない以上、ご都合主義の物語にしか感じず、全てが薄っぺらく感じられてしまいました。せっかく題材がボクシングなのに、『リングで相手に立ち向かうように、自分のコンプレックスと立ち向かった』ダイエット記にしか感じられなかったのも残念でした。ボクシング特有の醍醐味と、部を設立する過程の細かいことなど、そういう事でも物語が展開できたんじゃないかと思います。なぜ、「あんた太りすぎよ」と言って呆れる母親が、「帝王切開で生まれて大きくなって欲しいから」と言う理由だけで、食事制限(別にダイエットほどではなく、カロリーコントロールとかだって)することをかたくなに拒んだのか、など。あとセリフに「さしあたって」というワードが出過ぎなのが、ちょっと気になった。自己評価★セコンドアウト著者: 須藤靖貴 出版社: 小学館 サイズ: 文庫ページ数: 248p発行年月: 2008年05月
2008.07.24
【内容情報】編集長の仕事にも恋愛にも行き詰った梨央、30歳。ある日、酔った勢いで建設現場の足場に登り、降りられなくなったところをトビ職の徹男に助けられる。徹男に一目ぼれした梨央は、勢いで工務店に飛び込み就職。だがそこは、亭主に逃げられやむなく社長になった郷子がキレる寸前で大混乱中だった。女ふたりの行く末はいかに。 30歳不倫を終わらせたばかりで、しかもいきおいで転職までした女と、旦那に浮気され離婚後、工務店の運営に四苦八苦する女社長。対照的な二人で、いい感じにバランスがとれてた。舞台の建設業界も、かなり土台がしっかりしてる感じ。特に最初は愚痴ばかりの弱気な女だった主人公が、猪突猛進にポジティブに突き進んでいくのが良かった☆もちろん、現実は思い通りにならないけれど、それでもめげなたくましい!恋にちゃんとした結果が出てくれたらもっと素敵だったけど、なかなかいい感じのエンディング。前向きなポジティブさが詰まったような、元気が出るお話でした☆自己評価★★★★くうねるところすむところ著者: 平安寿子 出版社: 文藝春秋 サイズ: 文庫
2008.07.19
【内容情報】CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。 ミュージックが好きで、淡々とした死神のキャラが良かったです。人間には特に思いやりももてないけれど、ミュージックだけは尊重している。先に金城武で映画化されるのを知っていたので、1話目の死神のイメージはぴったりでした。(毎話容姿が変わるので)悲しい話なのに、どこか優しくてあったかいお話ばかり。伊坂さんらしいユーモアもあって、めっちゃよかったです!自己評価★★★★☆死神の精度著者: 伊坂幸太郎 出版社: 文藝春秋 サイズ: 文庫ページ数: 345p発行年月: 2008年02月
2008.07.15
【内容情報】ルイ。独身。35歳。女手ひとつで育ててくれた叔母さんが、還暦を前に突然の恋に落ちて出奔。一人残されたルイの家には、ひょんなことから二人の独身男が転がり込んできた。初老だけどモテモテのトニーさんと、年下の気弱な康介。唯一の共通点はスープ好き。一つ屋根の下で暮らすことになった、そんな三人の関係は。そして叔母さんの恋の行方は?温かくキュートで少しだけ辛口の物語。 よく食べ物が物語に置いて大切な役割を持っているものもあるけど、これはスープを強調しただけで、特にそんなに役割がなかったように思えた。飄々としているトニーさんに、掴みにくい感じの康介、35歳で同居していた叔母が居なくなり突然ひとりになってしまった主人公ルイ。流されていってる感も否めないし、予想通りには行かない展開で「なんで? そんなんあり?」見たいなっかんじでいまいち現実味もない。何がおもしろかった、というのは言えないけれど、何となく良かった。そんな物語。他人だらけの家で、不思議な絆を持ちながら楽しく曖昧な生活。恋愛関係も、どろどろせずに妙にあっさりしていました。でも、そのあっさりした感じが良い。ぬるま湯のような優しさと、結論を出さない関係性。主人公がもう35歳ということで、ちょっときついんじゃないかな? とおもっても、本人にはそんなに焦りもないし。やっぱり“なんとなく良い”としか言えないけれど、とにかく読みやすいからぐいぐい読んでしまい、最後まで読んで良かったなとは思った。自己評価★★★☆スープ・オペラ著者: 阿川佐和子 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫ページ数: 505p発行年月: 2008年06月
2008.07.13
【内容情報】(「BOOK」データベースより)交通事故で母を亡くし、父と二人暮らしの珠恵。二週間の海外出張が決まった父が、留守中、珠恵の面倒をみてもらおうと連れてきたのは、水野鈴奈という女性だった。珠恵は、「パパの恋人かもしれない」という勘繰りから、水野と打ち解けることができず、窮屈な毎日を過ごすことになる。ところが、愛猫ミルクの失踪事件を発端として、珠恵は殺人事件に巻き込まれてしまう。さらには、父のベッドの下から一億円を発見。その隠し金を抱え、水野とともに逃亡しなければならない事態になり…。 少し展開が飛びすぎな気もしたけど、おもしろかった!でも、ちょっと物足りなかったのが残念。登場人物が中々魅力的で、途中重たい場面もあるのに語り手のおかげか不思議と暗くならずに、良いバランスがとれたお話でした。惜しかった点は、本のほとんどが父親の過去を水野さんが話している回想シーンと言うこと。もう少しページを取って主人公の珠恵の心の動きや死んじゃった母親のこと、父親との会話などがあったらもっと良かったのに。最後があっけない気がしたけど、軽いミステリー+児童文学的な感じで、軽く楽しく読めました☆自己評価★★★☆林檎と蛇のゲーム『このミス』大賞シリーズ著者: 森川楓子 出版社: 宝島社 サイズ: 単行本ページ数: 351p発行年月: 2008年05月
2008.07.12
夢を追いかけるためなら、すべてを失ってもかまわないルーマニアの孤児院から、ベイルートの夫婦に引き取られたアテナ。愛情を注がれ、教会でゴスペルを心で感じながら育った彼女は、やがて不思議な力を開花させていく--。悪女なのか犠牲者なのか。詐欺師なのか伝道師なのか。実在の女性なのか空想の存在なのか…。謎めいた女性アテナの生涯をスピリチュアルに綴る、コエーリョの最高傑作。“喜び×情熱×犠牲×愛”の物語。 彼女に関わった色々な人の証言を通して描かれる“アテナ像”は、とてもミステリアスでした。アテナの考えてることや行動など、所々分かりにくい気がしたけど、彼女のことがわからない立場のそういう人たちの視点から見るというのがなかなか斬新で良かったです。終盤は追い込みに入ったというか、時制のワープや展開が速すぎてちょっと飽きちゃったけど、十分おもしろかった。神がかった力など、多少の謎と、ラストの微妙さでちょっと印象が弱くなったかも……。自己評価★★★☆ポルトベーロの魔女著者: パウロ・コエーリョ /武田千香 出版社: 角川書店 /角川グループパブリッ サイズ: 単行本ページ数: 314p発行年月: 2008年04月
2008.07.11
【内容情報】(「BOOK」データベースより)妹とともに交通事故に遭い、ひとり生き残った11歳の少年ウィル。妹の死を嘆くばかりの両親のそばで、ウィルは行き場のない想いを、妹への手紙としてつづり始める。家族がそれぞれに苦しみを抱えながらも、絆を回復していく姿を丹念に描く、珠玉の物語めっちゃ泣きました。本を読んでいて涙がじわりと滲んでくることはあっても、こんなにもぽろぽろと流れてきたのは初めてです。感動と言うよりも、悲しくて泣いてしまう感じが多かったですが、妹にむけたウィルからの手紙のみで語られる物語は、胸に真っ直ぐと響いてきます。私だったら、妹のウェニーじゃなくて自分が死ねば良かったとひねくれてしまいそうな所、ウィルは自分も辛いはずなのに、家族を励まそうと健気に頑張っている姿が可哀想で切なくて、自分たちの悲しみに必死な両親がひどく感じました。でも悲しみから立ち直っていく過程が良かったです。中盤から涙流しっぱなしで読んでいましたが、ラストに少し救われました。自己評価★★★★あの空をおぼえてる著者: ジャネット・リー・ケアリー /浅尾敦則 出版社: ポプラ社 サイズ: 文庫ページ数: 253p
2008.07.06
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