音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2009年08月06日
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ボズの原点はここにある


 ボズ・スキャッグスといえば、70年代後半から80年代にかけてお洒落な大人志向のロックの代表格として有名だ。日本ではアダルト・オリエンテッド・ロック、つまり「AOR」と呼ばれるが、英語ではAdult Contemporary(AC、アダルト現代音楽)と言う。

 こうしたジャンルで一世を風靡し、『シルク・ディグリーズ』(1976年)、『ミドル・マン』(1980年)、『アザー・ロード』(1988年)などがそうした志向の代表作だ。けれど、ボズはもともとそんな「お洒落な」シンガーではなかった。90年代後半から00年代にかけて、それらとはまったく違う傾向のアルバムを作るようになってきた。ジャズのスタンダード集(『バット・ビューティフル』、2003年)を出してみたり、ブルース色の強いアルバム(『カム・オン・ホーム』、1997年)をリリースしたりしている。

 そこで1969年の本作である。日本盤は『ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン』となっているが、オリジナルは単に『Boz Scaggs』。厳密にはデビューアルバムではなく2作目だが、本国デビューという意味では、デビュー作に近い。

 邦盤タイトルにあるように、オールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマン(デュエイン・オールマン)を迎えて録音されたアルバムで、ジャケットがめっぽうダサい。セピア色の写真に写っているボズは「アメリカの片田舎から出てきました」という雰囲気丸出し。しかし、このジャケは内容を忠実に表わしているとも言え、リズム・アンド・ブルース(R&B)的な泥臭さが、ヴォーカルにも、楽曲全体にも漂う。いい曲がいくつも収められているが、極めつけは8.「ローン・ミー・ア・ダイム」。この曲はデュアン・オールマンの名演奏ということでも知られている。
 今となっては、上記の『カム・オン・ホーム』を先に聴いてから、ボズの原点に戻っていって聴くのもいいかもしれない。とにかく、ボズをAORのアーティストだと思っている人がいれば、考えを変えてほしい。売れなかった時代だが、売れた時代より何倍も魅力的なボズがそこにいる。


[収録曲]
1. I'm Easy
2. I'll Be Long Gone

4. Now You're Gone
5. Finding Her ←おすすめ!
6. Look What I Got
7. Waiting For A Train
8. Loan Me A Dime ←おすすめ!
9. Sweet Release ←おすすめ!



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ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン/ボズ・スキャッグス[CD]【返品種別A】

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ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン [ ボズ・スキャッグス ]





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