音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2009年10月30日
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テーマ: 洋楽(3308)




 1977年のデビュー・アルバム 『マイ・エイム・イズ・トゥルー(My Aim Is True)』 。"KING ELVIS"という文字が細かに散りばめられたジャケットの中央に、頭でっかちに見えるギターを抱えた若者がポーズを決めて立っている。冷静に見れば、かっこ良さとかっこ悪さの微妙なバランスの上に成り立ったジャケットである。いや、サブリミナル効果のように"KING ELVIS"と記し、自ら"エルヴィス"と名乗っている(無論、彼の本名はエルヴィスではなく、デクラン・パトリック・マクマナスという)わけだから、もし売れなかったら、後々まで珍盤扱いされたかもしれない恥ずかしいジャケットといってもいいかもしれない。

 実際、日本でも様子を見たのかこのデビュー盤はリアルタイムでは発売されず、セカンド・アルバム(『ディス・イヤーズ・モデル』)が日本デビュー盤となった。しかし、このアルバムは名盤して認知されるに至る。日本でも後から発売されていて、現在は2009年発売のリイシュー盤がある。当時のコステロは、80年代以降の落ち着いたロッカーのイメージではなく、"怒れる若者"の代表格として音楽シーンに姿を現した。そして、このアルバム中最大の名曲がこの「アリソン」である。同デビュー・アルバムのタイトル『マイ・エイム・イズ・トゥルー』、つまり、"わが狙いは真実"というのは、「アリソン」の中のフレーズから採られたものである。

 「アリソン」というのは、詞中に登場する女性の名前で、歌詞自体はせつない片想いの内容だ。

 「…君が誰に恋しているのかは知らない
僕にわかるのはそれが自分じゃないと言うことだけさ
アリソン、僕にはわかっている
この世界が君をだめにしているってことを


 ダブル・ミーニングなどが含まれていて詞が難解だと言われるが、それに反して、この曲の音はいたってシンプルである。ヴォーカルとギターが絡み合うメロディーは、せつなくも美しい。筆者は"怒れる若者"と呼ばれた頃のコステロが結構好きで、初期のアルバムをたまに引っ張り出しては聴いている。けれど、もっと最近の、落ち着いた大人のコステロの方が好みだという人もいるだろう。そんな向きにも、この曲だけはきっと気に入ってもらえると思う。コンピレーション(ベスト)盤でも何でもいいから、コステロによるオリジナルの「アリソン」は一聴をお勧めする。



[収録アルバム]

Elvis Costello / My Aim Is True (1977年)
Elvis Costello / The Very Best of Elvis Costello (1999年、1枚ものと2枚組の両方が存在)
など





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