音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2011年02月18日
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テーマ: ★PUNK ROCK★(2)




 パティ・スミス(Patti Smith)は1970年代半ば、ニューヨークのパンク・ロックのシーンから登場した女性アーティスト。“パンクのゴッドマザー”とも呼ばれ、1975年にアルバム『ホーセス』でデビュー。その後、70年代後半は主にパティ・スミス・グループ名義で活動を続けた。

 この「ビコーズ・ザ・ナイト」は、アルバムとしては3枚目の『イースター(Easter)』(1978年リリース、名義はパティ・スミス・グループ)に収録されている。シングルとして全米13位は、これまでの彼女の楽曲中、最大のヒット曲である。そんなわけで、パティ・スミスと言えば、この曲をイメージする人も多いのではないだろうか。

 この曲は、米ロック界の“ボス”ことブルース・スプリングスティーンとの共作としても知られる。ちょうどその当時スプリングスティーンが制作中だったアルバム『闇に吠える街(Darkness on the Edge of Town)』のために録音された曲が元になったらしいが、結局そのスプリングスティーンの元の曲はお蔵入り。二人の接点は、パティのアルバム『イースター』のプロデューサーだったジミー・アイオヴィン(この人は後にトム・ぺティやU2などの作品を手掛けることになる)がスプリングスティーンの録音エンジニアでもあったことによって生まれたとされる。

 結局、パティ・スミスとB・スプリングスティーン二人の共作として「ビコーズ・ザ・ナイト」は完成した。上記アルバム『イースター』に収録されるとともに、シングルとしてもリリースされたパティ演じる本ヴァージョンは、見事にヒット曲となった。意外なことに、スプリングスティーンの曲としては初めてシングルチャートのトップ20を記録した(それ以前のスプリングスティーンは『明日なき暴走』の成功はあったものの未だ大きなシングルヒットはなかった)。なお、スプリングスティーンはこの曲を自身のアルバムでリリースすることはなく、ライブでのみ取り上げ続けた。やがて10年近く経過してから、ライブ集大成アルバムの 『ザ・ライブ(Live 1975-85)』 にそのライブ・バージョンがようやく収録された。

 パンクをやるのが女というのは、今とは違う当時の時代背景からすれば、パティにとってやりにくい面が多かったことだろう。実際、その当時の他の楽曲と同様、この曲の演奏と歌唱からも“女性らしさ”みたいな部分はまったく感じられない。強いて言えば、この曲(そして彼女の当時の楽曲全般)は“男性的”であり、こうやって突っ張っていくことでしか成功の道はなかったのかもしれない。つまり、パティが非女性的というよりも、 “女性らしさ”を意図的に消していたような気がする。そんなことを考えながらこの曲を聴いていると、当時のパティ・スミスの、ある部分突っ張った生き様もまたパンクでありロックしていたのかな、と思えたりする。



[収録アルバム]

Patti Smith Group / Easter (1978年)







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Last updated  2011年02月18日 07時31分20秒
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