音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年05月26日
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 10年ひと昔、なんて言うけれど、その勘定に従うと、もはや“四昔”(つまりは40年)前の作品ということになる。稀代のスーパースター、エルトン・ジョン(Elton John)が若きシンガーとして売出し中だったことを考えれば、確かにだいぶ昔ということになるだろうか。

 さて、そのエルトン・ジョンがヒットメイカーとしての地位を確実なものとし、スーパースターの仲間入りを果たすことになったのが、本盤『ホンキー・シャトー(Honky Ch?teau)』である。1969年にデビューし、翌1970年には 『僕の歌は君の歌(原題:Elton John)』 (グラミーにノミネートされた)および収録曲のシングル「僕の歌は君の歌(Your Song)」(英7位、米8位)のヒットがあった。その後、やや地味めなアルバムを制作し、並行してサントラやライブ盤を手掛けていたが、まだまだスーパースターというほどの貫録というか絶対的地位を得ていたわけではなかった。けれども、本作『ホンキー・シャトー』のリリース(全米で初めて1位を獲得)とそこからのシングルヒットで、エルトンは名実ともにスーパースターとなった。同時に本作はその次の年の 『ピアニストを撃つな』 、『黄昏のレンガ路(Goodbye Yellow Brick Road)』、さらには74年の『カリブ』へと続くスーパースター街道のスタートでもあった。

 シングル曲としては、1.「ホンキー・キャット」と5.「ロケット・マン」がカットされ、特に後者は全英2位(米チャートでは6位)の、「僕の歌は君の歌」以来のヒットを記録した。ちなみに、前者の曲名はアルバム表題に似ているが、「キャット」であって「シャトー」ではない。

 実は、この「シャトー」という語(フランス語で「城」、もしくは、貴族や領主たちの居城を意味する)の由来は、レコーディングの環境から来ている。このアルバムは、フランスの古城を改築したスタジオでレコーディングされた。そのため、本作の表題に「シャトー」という表現が用いられた。ちなみに、この古城スタジオはエルトンのこの後のいくつかの作品のほか、様々なアーティスト(主にイギリス系アーティスト)がレコード制作に利用している。例えば、フリートウッド・マックの『ミラージュ』、レインボーの 『バビロンの城門』 なども、この“ストロベリー・スタジオ”でレコーディングされた。

 地味なジャケットで、しかも時系列的に見れば、この後にヒット作を連発(しかもエルトンは多作)していることもあり、“四昔”経った21世紀の今から見ると、影の薄いアルバム扱いすらされかねないが、やはり名作は名作で後世に伝わってもらいたい。特にA面(1.~5.)は、個人的には何度聴いたかわからないぐらい。





1. Honky Cat
2. Mellow
3. I Think I'm Going to Kill Myself
4. Susie (Dramas)
5. Rocket Man (I Think It's Going to Be a Long, Long Time)
6. Salvation
7. Slave
8. Amy
9. Mona Lisas and Mad Hatters
10. Hercules

1972年リリース。






ホンキー・シャトー+1/エルトン・ジョン[SHM-CD]【返品種別A】





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Last updated  2012年05月26日 07時53分37秒
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