音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年03月17日
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テーマ: 洋楽(3314)




 1968年、 『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』 でデビューし、1976年に解散(ただし、後にR・ロバートソンを除いて再結成)したザ・バンド(The Band)。彼らが全盛時代の1973年に発表した第5作(ライブ盤も含むと6作目)が、この『ムーンドッグ・マチネー(Moondog Matinee)』というアルバムである。

 本盤『ムーンドッグ・マチネー』の特徴は、まずもって、全編オリジナルではなくカバー曲から成るアルバムという点にある。確かに、この当時、オールディーズの再評価(リヴァイヴァル)の動きがあった。ところが、ザ・バンドが世間の流れにそう簡単に乗っかるなんてことはなかった。そもそもデビュー時から“アメリカのルーツを探る音楽的探究”みたいなことをやっている時点で、世間の流行には乗りそびれたとも言える(?)バンドである。実際、この盤が面白いのは、ザ・バンドがオールディーズ回帰みたいな風潮に安易に同調するわけでもなく、実にオリジナルなカバー・アルバムに仕上げているというところにある。

 ちょうどこの時期、ザ・バンドにはいくらかの“余裕”があったようだ。1972年丸々を含めて18ヶ月間行ったツアーから解放され、各メンバーは自由な時間を過ごせた。例えば、ドラムのリヴォン・ヘルムなどはウッドストックを離れてバークリー音楽院へ“ドラム留学”をしている。そうして、本盤のレコーディングは、1973年の2月~6月にかけて断続的に行われた。そこで演奏された曲目は、ほとんどがマイナーあるいはマニアックな過去の曲である。おそらくはR・ロバートソンが望んで収録された5.「第三の男」(同名の有名映画の主題歌)はともかくとして、他は渋めのR&Bナンバーが並ぶ。

 ザ・バンドのデビュー前のレパートリーをやったものかと見る向きもあるが、どうやらその当時のセットリストなんかと比較すると、実際のところはそうでもないらしい。つまるところ、ザ・バンドは世の中の流れに乗せられて昔の曲をやってみたのではなく、敢えて“ひねくれた”選曲をし、これらの曲を世に送り出したということのように見える。“ザ・バンドらしい盤は?”と尋ねられたら本盤を挙げることはしないけれど、ザ・バンドの代表盤を既に知る人にはぜひこれも聴いてもらいたい一枚。



[収録曲]

1. Ain't Got No Home
2. Holy Cow

4. Mystery Train
5. Third Man Theme
6. The Promised Land
7. The Great Pretender
8. I'm Ready
9. Saved
10. A Change Is Gonna Come

~以下、2001年リマスター時の追加曲~
11. Didn't It Rain (Outtake)
12. Crying Heart Blues (Outtake)
13. Shakin' (Outtake)

15. Going Back To Memphis (Outtake)
16. Endless Highway (Studio Version)

1973年リリース。






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Last updated  2014年03月17日 08時18分33秒
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