音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2023年11月13日
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ディープ・パープルを抜け、ソロ・プロジェクトでの始動 


 レインボー(Rainbow)の最初のアルバムと位置づけられる本作『銀嶺の覇者(Ritchie Blackmore’s Rainbow)』は、厳密にはリッチー・ブラックモアのソロ・プロジェクトとしての性格を持つものだった。ディープ・パープルの一員だったブラックモアは、ソロ・シングルを企画し、やがてアルバム作りも目指すことになる。兼ねてからディープ・パープルのメンバーとの間に音楽面での確執を抱えていた彼は、結局、ディープ・パープルを脱退し、このアルバムを世に問うことになった。

 本盤に関しては、アルバム表題からも明らかなように、リッチー・ブラックモアが前面に出たものだった(第2作では“ブラックモアズ・レインボー”、第3作以降は“レインボー”と、リリース時の名義は変わっていく)。実際、ヴォーカリストのロニー・ジェイムス・ディオ以外のメンバーは、本作発表後に揃って脱退(実質的にクビ)となっている。

 アルバム全体の印象としては、後期ディープ・パープルっぽさに、この時点でリッチー・ブラックモアがやりたかった目新しい部分が加わって構成された作品というように感じられる。つまりは、決定版という感じよりは、試行錯誤、進化の途中を見ているように個人的には思える(それゆえ、この後の大幅メンバーチェンジというのも頷ける)。いずれにしても、新しいプロジェクトの動き出しとしては新鮮なアルバムだったということだったのだろう。

 注目曲は、まず、冒頭の1.「銀嶺の覇者」。ミドル・テンポでリッチーらしさに溢れたギター・リフとギター・ソロ、さらにロニー・ジェイムス・ディオのヴォーカルの力量が発揮されたナンバー。ヴォーカル・ベースだとこの曲が本盤中のベスト曲と言えるように思う。LPではA面の最後に配されていた4.「虹をつかもう」はスロウ・テンポの美曲。余談ながら、筆者が初めてこのアルバムを聴いた時に最初に気に入ったナンバーがこれだった。

 6.「王様の神殿」は、いかにもディープ・パープルではなかったようなタイプの曲の代表例。これを聴いて“眠くなりそう”という人もいるかもしれないが、個人的にはこの幻想的でスリリングな雰囲気はなかなかいいと感じている。さらに7.「もしもロックがきらいなら」も面白い試みで、わずか30分で作られた曲なのだとか。アルバムのラストを飾る9.「スティル・アイム・サッド」は、ヤードバーズのシングル曲だが、ヴォーカルはなく、インストルメンタルの演奏でギターをひたすら聴かせる魅力的なアレンジに仕上がっている(だからこそ、最後にフェイド・アウトで消えていくのは、少々残念だったりもする)。


[収録曲]

1. Man on the Silver Mountain
2. Self Portrait

4. Catch the Rainbow
5. Snake Charmer
6. The Temple of the King
7. If You Don't Like Rock 'n' Roll
8. Sixteenth Century Greensleeves
9. Still I'm Sad

1975年リリース。




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銀嶺の覇者 [ レインボー ]

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Last updated  2023年11月13日 19時52分29秒
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