全3件 (3件中 1-3件目)
1
「これは撮影ではないんですよ。苦行に行くんですよ」(本編、木村大作監督のことばより抜粋)本作は、昨年公開された「剱岳~点の記~」の撮影隊の足跡を辿ったものである。言わば、メガホンを取り、カメラを回し続けた木村大作監督を始めとするスタッフや、役者陣の撮影風景を克明に記録したものなのだ。映画のコピーによると、“体感温度氷点下40度、標高3000メートル”の世界とのこと。これを読んだだけでもその壮絶な雪山の環境は、死と隣り合わせの、命懸けの撮影であったに違いない。また、木村監督はその2年間にも及ぶ撮影の後、晴れて映画が封切りになるや、自家用車で全国を宣伝して回るというキャンペーンにも躍り出た。その意気込み、その執念たるや、並々ならぬものを感じ、素直に尊敬の念でいっぱいになった。だがその甲斐あって「剱岳~点の記~」は、全国各地でロングラン上映を果たし、興行的にも大成功を収めたのである。無論、2009年度の日本アカデミー賞は、監督賞、作品賞、その他各賞を受賞し、総なめであった。また、2009年度の日本映画ベスト10において、「剱岳~点の記~」は第3位にランクインされている。※ちなみに1位は「ディア・ドクター」、2位は「ヴィヨンの妻」で、どれも素晴らしい作品である。「剱岳~点の記~」をすでに観た方も、まだ観ていない方も、本作「剱岳~撮影の記~」も併せてご覧いただければ、より一層この作品の質の高さと重厚さと、さらにはスタッフ・キャストのほとばしる情熱に気付かされることであろう。2009年DVD発売【監督・撮影】大澤嘉工【出演】木村大作、浅野忠信、香川照之また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。See you next time !(^^)
2010.09.13
コメント(0)
『現在の割合で気温が上昇し続ければ、ホッキョクグマは2030年までに絶滅する。温暖化による気候系の混乱で真水の供給量は著しく予測困難になっている。ザトウクジラなどの海洋生物を支えるプランクトンは、海水温の上昇で減少している。だが、まだ事態を変えることはできる。私たちにできることを探していこう。』2008年がしめやかに幕を閉じようとしている。世の中、不況・不況と騒がれ、否が応でも気持ちは萎え、焦燥感を煽られる。資本主義社会にどっぷりと浸かって生きていく以上、景気に左右されるのは致し方のないことだが、少しだけ物事をシンプルに捉えてみようではないか。宇宙から見た地球。そこには陸と海が存在し、生き物と植物が共存している。万が一、巨大隕石がこの惑星に衝突することがあったら、木っ端微塵だ。あるいは、高度な宇宙生物による侵略で、免疫のない地球人は絶滅してしまうかもしれない。そう考えると、不況を嘆く前に我々はハルマゲドンに遭遇して一貫の終わりということにも成りかねない。今年最後をしめくくるのにチョイスした作品、それがこの「earth」~主演:46億歳、地球。~である。本来なら内容を多少なりとも紹介するところなのだが、あらすじや解説などこの作品には必要ない。“百聞は一見に如かず”ぜひとも家族そろって「earth」を観ていただきたい。地球の美しい姿と、生きるために過酷な自然を耐え抜いていく動物たちの赤裸々な様子がクローズアップされている。バックに流れる音楽は、なんと天下のベルリン・フィルの演奏だ。狩るものと狩られるもののドラマ、チーターがトムソンガゼルを追いかける地上最速の狩りの瞬間を捉えた映像は、実にすばらしい!流れるBGMも、誇り高き儀式に捧げるような鎮魂歌に聴こえるのだから、演出もにくい!「earth」は、人と地球のあり方を問う、崇高な演出と映像美で送るドラマなのだ。地球よ、今年もありがとう!!2008年公開【監督】アラステア・フォザーギル、マーク・リンフィールド【演奏】ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団【出演】地球、ホッキョクグマ、アフリカゾウ、他また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。See you next time !(^^)
2008.12.31
コメント(0)
『棚氷に集団で上陸するコウテイペンギン。夏が終わると、ほとんどの動物が氷の海を逃れて北へむかう。しかし、彼らだけは残り、繁殖地めざして160キロメートルの氷床を歩く、長く過酷な南への旅に出る。オスは3ヶ月絶食して卵を抱え、決死のスクラムを組んでマイナス50度を越える寒さ、風速45メートルのブリザードに耐える。』ずい分昔、テレビで「野生の王国」という番組が放送されていた。かなりの長寿番組だったような記憶がある。それは、タイトル通り世界の動物を映像と解説で紹介するもので、そこで初めて食物連鎖についてを学んだ。この「DEEP BLUE」は、その「野生の王国」を彷彿とさせるような、否、それの何倍もダイナミックでクリアーな自然界を披露してくれる。舞台は海洋。ストーリーは全てドキュメンタリー。出演者は水中生物。癒されても良い、感動しても良い。感じ方は各人にお任せしたい。ベルリン・フィルの紡ぎ出す、壮大で優美な演奏に秘められた、もの言わぬ生き物たちの命の言霊を聴いて欲しい。2004年公開【監督】アラステア・フォザーギル、アンディ・バイヤット【ナレーション】マイケル・ガンボンまた見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。See you next time !(^^)
2008.04.01
コメント(0)
全3件 (3件中 1-3件目)
1