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2004年03月14日
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3月14日はどういう日か、映画ファンは覚えておいた方がいいと思う。
元禄14年のこの日、江戸城内松の廊下で浅野内匠頭は吉良上野介に切りかかり、その日のうちに切腹となった。いわゆる忠臣蔵の幕開けである。
この物語は「忠臣蔵」や「赤穂浪士」という題名で何度となく映画化されている。特徴としてはオールスター・キャストでその映画会社の総力をあげた作品として製作されたものである。一時はお客が離れたら、「忠臣蔵」を作ってお客をひきもどすというジンクスすらあったほど。
しかし、時は移り映画会社が映画スターをかかえることができなくなって、この映画の製作は極めて稀となってしまった。
考えてみれば、この映画の製作は映画会社の力量のバロメータともいうべき作品であった。
この作品が作られないということは、スターの不在の証明でもある。

最後にこの題材が映画になったのは「忠臣蔵外伝・四谷怪談」(1994年)が最後であり、その前は「赤穂城断絶」(1978年)である。
2作品共に、かっての映画黄金時代においては、主流になることは期待されなかった深作欣ニという異才によるという点が日本映画のおかれた状況をよく示している。

次に「忠臣蔵」が映画化されるのは、いつ、誰によってであろうか?







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最終更新日  2004年03月14日 00時48分59秒
コメント(12) | コメントを書く


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Re:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
外国でも「忠臣蔵」のような作られ方をする作品がありますか。
アーサー王やキリストの物語のほかに。 (2004年03月14日 01時06分00秒)

Re[1]:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
哲0701  さん
エメラマリンさん
>外国でも「忠臣蔵」のような作られ方をする作品がありますか。
>アーサー王やキリストの物語のほかに。


そうですね。
シェークスピアものはそれに相当するのではないでしょうか。それと「OK牧場の決闘」でしょうか。 (2004年03月14日 01時10分13秒)

Re:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
アネマジロ  さん
その四谷怪談の時は 荻野目さんが出ておりまして、ゆはりお払いをしたソウデスが、怪我をする方などが多くて 再度やったとか。大抵 いい加減にへらへらした雰囲気が漂うらしいですが、その時は 皆さん 真剣に人ガタで身体をさすっていたという こぼれ話を聞いた事があります。

実は「わんわん忠臣蔵」というマンガがありまして、最近ビデオ発売されてて。手塚治虫が関わってマス。マーチの作曲は中村八大。ディズニースタジオに対抗して作られたラシイデス。

皆さんの掲げるのと かなり格が違イマスガ・・・
(2004年03月14日 01時30分57秒)

初めてお邪魔します(03/14)  
明彦 さん
「忠臣蔵」誰でも知っているようで、まともに語られる機会が少ないような気がします。
テレビでは今でも結構作られているので、まだ「オールスター」「物語」の力は、衰えていないようですが・・・。
ドラマよりも「スターの見せ場」を重視する作られ方が多かったせいで、これといった作品が少ないのではないでしょうか。
ちなみに評価の高い東映の「赤穂浪士」(56年版)
を去年やっと観たのですが、敵側や脱落組のウエイトが高い、変わった映画でした。
あと「シェイクスピア物」ですが、数年前のケネス・ブラナー監督・主演「ハムレット」(僕はあまり好きじゃありません)は、チョイ役にスターを動員した点では、確かに「忠臣蔵」風でしたね。
ただ英語圏でのシェイクスピア物は、「台詞は絶対に16世紀の原文通り、変えたり書き足したりしない」という大原則があるので、根本的な違いような気もします。
哲701さんのより突っ込んだ「忠臣蔵」論や、深作監督の二本への思いを、もっとお聞きしたいです。 (2004年03月14日 06時54分53秒)

Re[1]:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
哲0701  さん
アネマジロさん
>実は「わんわん忠臣蔵」というマンガがありまして、最近ビデオ発売されてて。手塚治虫が関わってマス。マーチの作曲は中村八大。ディズニースタジオに対抗して作られたラシイデス。

いい事例をあげていただき、ありがとうございました。
この「わんわん忠臣蔵」は見ていますよ。
東宝では「サラリーマン忠臣蔵」というのもありました。「忠臣蔵」の物語は、これをパターンにしていろいろと作られています。任侠映画にもありました。
また、映画ではありませんが、SFでは豊田有恒の「地球の汚名」がそうです。 (2004年03月14日 08時14分30秒)

Re:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
alex99  さん
忠臣蔵に関する本を読んでみると、歌舞伎などで語られている事件の原因などは事実無根なようです。
結局は赤穂藩主・浅野内匠頭長矩の発狂と言ったところが本当らしい。
彼の叔父も殿中で刃傷沙汰を起こしている。
吉良上野介義央の方は全く気の毒です。
名君だったようなのに。

ハリウッドの赤狩り、エリア・カザンが名誉賞受賞の時はもめましたね。

(2004年03月14日 18時10分03秒)

Re:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
「まゆ」  さん
カキコありがとうです。
映画は 時間がなくて 観る機会がほとんどないです。
黒澤監督の「生きる」が まゆの一押しです。

まゆの原点はそこにあります。
で~、今の仕事してるわけで・・・。

駄作かもしれないけど
「ロッキー」シリーズが 永遠に好きなんです。
(°∀° )

忠臣蔵は 苦手です。
歴史がねじまげられている作品のような気がして
年末の娯楽で 終わってほしいような気がします。 (2004年03月14日 20時36分02秒)

Re[1]:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
哲0701  さん
alex99さん
>吉良上野介義央の方は全く気の毒です。
>名君だったようなのに。

史実はそのようで、全く気の毒なことです。
いっそのこと「実録・忠臣蔵」で、従来のものをこわして欲しかったのですが、異才作家も、この呪縛からは逃れることはできなかったようです。

>ハリウッドの赤狩り、エリア・カザンが名誉賞受賞の時はもめましたね。

あれは近年にない出来事でした。
どの俳優・監督が、どんな態度を示したのかが、大いに興味をかきたてられました。
そのときの、ウォーレン・ビーティの態度は良かったと思います。 (2004年03月14日 23時12分59秒)

Re[2]:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
明彦 さん
哲0701さん
>alex99さん
>>吉良上野介義央の方は全く気の毒です。
>>名君だったようなのに。

>史実はそのようで、全く気の毒なことです。
>いっそのこと「実録・忠臣蔵」で、従来のものをこわして欲しかったのですが、異才作家も、この呪縛からは逃れることはできなかったようです。
史実の吉良が名君だったこと、浅野が少なくとも凡庸だったこと、これは間違いないようです。
ただ史実とは別に三百年にわたって、ああいったイメージの「物語」が作り出されて来た背景、
これは史実以上に重要なことではないでしょうか。
「ラ・マンチャの男」に、「事実は真実の敵なり」という台詞がありますが、
実際の事件がその後の「物語」で変貌していった背景には、
必ず物語を作っていった人々の思いと言う「必然」があった筈です。

・・・深作監督は「忠臣蔵外伝・四谷怪談」で田村高廣の吉良はいい人にした代わりに、
家来たちを悪者にしてしまいましたよね。
ちなみに僕は泉岳寺と吉良家の菩提寺と、両方にお参りしています。 (2004年03月14日 23時28分58秒)

Re:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
いちき0635  さん
こんばんは
忠臣蔵って外人に理解できるのでしょうか?
新撰組だったら理解できそうですが、当主の器ではない人の家臣の忠義の美学って・・・どう思います?

「永遠のマリア・カラス」以降今上映中の「カルメン」と「女王ファナ」の2作品でしょうか? (2004年03月14日 23時34分48秒)

Re[3]:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
哲0701  さん
明彦さん
>「ラ・マンチャの男」に、「事実は真実の敵なり」という台詞がありますが、
>実際の事件がその後の「物語」で変貌していった背景には、
>必ず物語を作っていった人々の思いと言う「必然」があった筈です。

映画「リバディ・バランスを射った男」で、こんなせりがあります。
「ここは西部だ。伝説と事実があるなら、伝説を事実にするのだ」
明彦さんの書き込みを読んで、これを思い出しました。 (2004年03月14日 23時35分14秒)

Re[1]:「忠臣蔵」はいずこへ?(03/14)  
哲0701  さん
いちき0635さん
>こんばんは
>忠臣蔵って外人に理解できるのでしょうか?
>新撰組だったら理解できそうですが、当主の器ではない人の家臣の忠義の美学って・・・どう思います?

合理性を重視すれば成立しない出来事ですよね。
でも、そうした事実を無視して、あの物語が欧米人に理解や賛同を得るか、これは案外と可能ではないかと思います。
復讐の物語はあちらの方が本場ではないかと思います。


>「永遠のマリア・カラス」以降今上映中の「カルメン」と「女王ファナ」の2作品でしょうか?

そうですね。「カルメン」はわが町の映画館にも来ます。「女王ファナ」は未定です。2作品とも是非、観たいです。 (2004年03月14日 23時41分46秒)

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