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毎年恒例になってますが、4月からは生ハムが始まります。これはイタリアのパルマのピオ・トジーニ社の生ハムです。これが美味い! 生ハムは、塩漬けにした豚の後ろ脚(骨付きもも肉)を少なくとも1年くらい乾燥熟成させたものなんですが、最近はエアコンや冷蔵庫を使用するのが主流になってきていて、伝統的味わいが失われつつあります。実は生ハムは夏を越すことによってある程度の高温にさらされて独特の旨味が出ます。常に低温を保ち過ぎるとただの干し肉になってしまって、ハムらしい風味が出ないんですね。 夏でも腐らないのは、塩分と蔵付きの乳酸菌の作用があるからなんです。ぬか漬けやクサヤや鮒寿司などの発酵食品の主役は様々な乳酸菌の仲間たちです。乳酸菌が作る弱酸性の環境とある種の抗生物質が、雑菌の繁殖を抑えて、同時に乳酸発酵による独特の旨味ができるわけです。 ところが生ハムの熟成庫でエアコンや冷蔵庫を使うと、乳酸菌が活動できませんし、エアコンのフィルターに乳酸菌が引っ掛かって死んでしまうんですね。そうやってできた、生ハムはただの干し肉みたいで、美味しくありません。 このピオ・トジーニ社の生ハムは、80余りあるというパルマの生ハム会社の中でもわずか数社しかないという一切エアコンを使わない会社で作られています。ですから、蔵付きの乳酸菌が豊富で、旨味も風味もとても豊かです。数年前に、輸入元の会社が店までプレゼンに来てくれたんです。生ハムのブロックを持ってきてくれて、自分で切って試食したんですが、、、「乳酸発酵の旨味がきいてますね!」と言うと、「一口食べてすかさずそうコメントした方は中村シェフが初めてですよ。さすがよく分かっていらっしゃる。」といってました。「私は、こういう生ハムを待っていたんですよ!」と、思わず言ってしまったくらい美味しいハムです。 パルマの中でも聖地と言われるランギラーノ村は、アペニン山脈より降りてくる山おろしの冷風を熟成庫の大きな窓の開閉によって熟成に利用しているそうです。 この生ハムは秋までやってます。ぜひ召し上がってください! で、サンク・オ・ピエの4月5月のコースはこれも恒例となったイタリアンテイストの春のコースです。Menu Avril et Mai 2013 Cinq au pied. サンク・オ・ピエ4月5月のコース¥6000(ご予約限定メニュー、2名様より承ります)Proscuitto di PARMA Pio Tosini ,LOMBATELLO di Cinta-senese etBresaola fumé du chef avec saladeパルマ、ピオ・トジーニ社の生ハムとトスカーナ産チンタセネーゼ豚のロース生ハム"ロンバテーロ"と自家製ブレザオラ風甲州ワイン牛のスモークハムのサラダ添え Foie gras chaud avec purée de pommes de terre nouvellesフォアグラのソテー、新じゃがいものピュレ添え Risotto sepia aux boutargue Sardegna avec calmar de HOTARU美味!イカ墨のリゾット、サルディニア島産ボッタルガ風味富山湾産ホタルイカ添え Tagliata de Boeuf de KOHSHU de vinA la vieille Bqlsamico et parmigiqno甲州ワイン牛のタリアータ仕立て熟成バルサミコとパルミジャーノチーズ風味 Soupe aux fraises avec granite au vinaigre de coing et miel花梨のヴィネガーと蜂蜜のグラニテを添えたフランス産イチゴのスープ Cafe de SAKAMOTO ou the ,2painsさかもとこーひー又は紅茶、2種のパン 前菜は美味しいハムの盛り合わせです。特にすごいのがチンタセネーゼ豚のロンバテーロ!チンタセネーゼとは、チンタが帯という意味で、セネーゼがシエナ産のという意味なんですが、前足から肩にかけて白い帯をまとったような黒豚で、トスカーナのシエナ地区特産なんですね。12周年コースに使ったバスク産キントア豚と並び称される希少な幻の豚なんです。飼育頭数も少ないですし、大変高価です。ピオ・トジーニの生ハムが並みのパルマの生ハムの倍くらいの値段なんですが、チンタセネーゼのロンバテーロはそのさらに倍近くします。もちろんフォアグラより高いんですよ! 私の手首くらいの太さです。 普通の豚は6カ月程度で出荷されますが、チンタセネーゼは18カ月もの飼育が必要で、しかも広大な野山で放牧されますから、コストがかかっているんですね。その上そんなに時間と手間をかけても、豚がたいして大きくならないんです。まあ、生ける豚のエッセンスとでもいいましょうか、、、。とても旨味が濃い味わいです。また脂肪酸の成分もオリーヴオイルに近いそうで、豊富なコラーゲンとともにヘルシーな肉なんです。 シェフ必殺のイカ墨リゾットです。これは私も大好きなんです。上にのっている黄色のものは、サルディニア島産のボッタルガ。ボラの卵のカラスミの粉です。 地中海地域でもカラスミを作る食文化があるんですね。ギリシャ料理で有名なタラモサラータ、あれは日本だと鱈子や明太子で代用しますが、本来はこのボッタルガで作るのが正式。日本風ではゆでたジャガイモをつぶして、鱈子とマヨネーズで作ることが多いようで、鱈子とイモだからタラモだと思っている方もいるようですがそれは間違いで、タラモサラータは、れっきとしたギリシャ語のメニューです。本来は、ギリシャの癖のあるオリーヴオイルとレモン汁で仕上げるようです。 このスメラルダ社のボッタルガは日本の商社が現地サルディニア島に赴いて、特にボラの卵巣の血管を綺麗に掃除することと、丁寧な血抜きをすることを要請して日本向けに作られた特上品です。血の気が残っていると、どうしても苦みや臭みの原因になりますからね。 黄金色のキャビアともいわれる高級珍味です。鯉やマグロの卵巣で作ったものもあります。魚卵を塩漬けにして、天日に干して作る保存食です。それの皮を剥いて、おろし金で粉に加工したものが、このボッタルガ・パウダーです。 メインは、甲州ワイン牛のタリアータ仕立て。タリアータはイタリア語で切ったものという意味で、文字通り肉を焼いて薄切りにして盛り付ける料理です。たいていは、サラダなんかと一緒に盛り付けることが多いのですが、このコースでは肉のメイン料理ですから温野菜を付け合せます。味付けは、熟成バルサミコソースとゲランドの塩(フルール・ド・セル)荒挽きコショウ、ガーリックオリーヴオイルと薄削りのパルミジャーノチーズです。リゾットの後なので、軽めのメインですね。 デザートは、花梨ヴィネガーと蜂蜜のグラニテを添えたイチゴのスープ仕立て。これにはもちろん、、、 さかもとこーひー、サンク・オ・ピエ4月5月コースの専用ブレンド!このデザートには、普通のこーひーでは絶対に合わないでしょうし、紅茶でも難しいかもしれません。それが、何とも見事な液体同士の究極マリアージュですよ!去年も同じデザートにコーヒーを合わせていただいたんですが、今年はまた違う感じのブレンドになっています。驚愕のマリアージュをお楽しみください! 花梨のヴィネガーと蜂蜜をミネラルウォーターでのばして、グラニテにします。グラニテというのは、直訳すれば御影石(花崗岩)という意味で、シャーベット(ソルベ)よりは糖分が低く少しざらついたくらいに仕上げたもので、その舌触りからきた名前だと思います。 イチゴのスープは、フランス産のイチゴのピュレに少し糖分を加えただけのシンプルなもの。そこに国産の生のイチゴを少しの粉糖とコアントローで和えて入れてあります。フランスのイチゴは味も香りも色も濃いので、しっかりとした味わいです。そこにほんのり花梨が香る酸味のきいたさわやかなグラニテが浮かんでいます。この花梨ヴィネガーは1リットルで¥6000もする高級品で、アミノ酸も豊富なオーガニックヴィネガーです。春らしくて、ちょっとヘルシーな感じのデザートになりました。 ご予約やお問い合わせはこちらからどうぞ。 皆様のご来店をお待ちしております。
Mar 30, 2013

ポタージュ・サンジェルマン、グリーンピースのポタージュです。グリーンピースは青さが命です。綺麗なグリーンに仕上げないと、味わいも曇ります。 新玉ねぎを炒めて甘味を出し、少し小麦粉を加えます。グリーンピースを入れて薄いブイヨンを加えて、強火で一気に火を入れて、ミキサーにかけてシノワで漉したら、氷水で一気に冷やします。急冷するのがポイントですね。 温めて牛乳少しでのばし、バターをほんの少し加えます。サルディニア島産の極上オリーヴオイルで若草のような香りを強調します。春を感じる味わいですね! ちなみにポタージュ・サンジェルマンは、パリ郊外のsaint-germain-en-layeサンジェルマンアンレイが、グリーンピースの名産地だったことにちなむそうです。 常連のお客様Tさんにいただいたポロ葱の種が順調に育って、100本余り収穫できそうです。先日一気に50本くらい取ってきてくれたので、ポロ葱のポタージュにしました。ポロ葱は、買うと1本数百円から千円近くもする高い野菜なので、ポロ葱だけでポタージュというのはなかなかできません。 ポロ葱は、綺麗に洗って小口から薄切りにしてバターでスエします。少し小麦粉を加えて薄いブイヨンを加えてじっくり20分ほど煮込みます。ミキサーにかけてシノワで漉します。これも牛乳でのばして、バター少しで仕上げて、オリーヴオイルを垂らしてセルフィーユを飾ります。 ネギの甘味旨味を楽しむスープですね。
Mar 25, 2013

甲州ワイン牛。昨日内もも肉が丸1本入荷しました。牛のモモ肉は、内もも、外モモ、ランプ、芯玉などのパーツが取れるんですが、牛は大きいのでそれぞれのパーツが10キロ前後あります。 内もも肉も約11キロ近くありました。それをさらに細かく分けて行くと、一番大きな中心の柔らかい肉の塊が5キロ余り、それに次ぐ大きな塊が2キロくらい、もう少し小さい肉が1キロ弱と250gくらいの細い肉が1本、ここまでが実際にステーキやローストで使える部分で、約8キロ余り。それと脂身が1キロ余り、スジ肉が500gくらい。ステーキやローストにはならないクズ肉が1キロ弱くらい。こういうのを業界用語で、歩留まり80%弱と言います。つまり使えるところが8割くらいで2割ちょっとは使えないという事で、原価計算をするわけです。もっとも、使えないというのは本来の目的にそぐわないと言うだけで、本当に捨てちゃうわけではありません。(捨てちゃう人もおおいですけどね、、、) 脂身は脂肪を溶かして、肉を焼く時の脂に使えます。牛脂だからヘッドというやつですね。スジ肉は、茶色く焼いて、鶏ガラなどと合わせて出汁を取ります。肉料理のソースベースになります。クズ肉は冷凍しておいて、ある程度の量になったら、ひき肉ににしてハンバーグにでもするか、ラグーソースでも作ってパスタにするか、ビーフシチュー的なものもできますね。まあ、だから捨てるところはないわけです。工夫すれば、成仏させられますよね! 内もも肉はやはり大きいので、うちの肉屋さんは基本的に1/4ブロックで売ってくれるんですが、それだと真ん中の一番良いところで切れてしまうし、どうしてもざっくり1/4にすると、歩留まりの良い部分と悪い部分が出るので、つまり当たり外れがあるわけです。そういうわけで、お願いして内もも肉を丸1本で出してもらいました。 ただ、こういう大きな肉をただ切り分けるだけなら、大きな庖丁さえあれば誰でも出来ますが、きちんと無駄なく筋肉ごとに分けるのは、一種外科手術的というか、解剖学的というか、けっこう難しいもので、それなりの技術と知識と経験が必要です。久しぶりに大きな肉を分解したので、昨日は楽しかった! 来月のメニュー用にブレザオラ(本来は牛の熟成生ハムですが、、)的な自家製スモーク牛ハムの仕込みも始めました。2番目に大きなブロックをさらに2つに分けて、塩漬け中です。仕上がりは月末くらいで、4月からコースにのせます。
Mar 21, 2013

グランドメニューが少し変わったことはお知らせしましたが、オーストラリア産の牛ヒレ肉をやめて、甲州ワイン牛に切り替えました。 これは甲州ワイン牛のランプ肉。このランプや内もも肉の柔らかいモモ肉を中心に使います。 私が得意の長時間ローストで柔らかく焼き上げて、ゲランドのフルール・ド・セル(塩の花)をパラリと振りかけ、、、 メートル・ドテルバターソースをかけます。しっとりとして、旨味もたっぷりで美味しいですよ! 甲州ワイン牛は、山梨の甲府付近で、ワイン用のブドウの搾りかすなどを与えながら作っている国産牛で、交雑種です。 交雑種とは、いわゆる黒毛和牛と乳牛の掛け合わせで、普通は乳用牛の雄と黒毛和種の雌の掛け合わせになります。 半分は高級和牛の遺伝子なので、柔らかくて少しだけ脂も乗っていますが、霜降りというほどでなく、赤身の旨味が魅力です。特にもも肉は歩く時によく使う部位ですから、動かしている部位の肉は美味いんですよ。結構人気があって、入手が困難な肉なんですが、早めに発注して出来るだけ切らさないようにするつもりです。よろしくお願いします。 新しくなったランチメニューPDFとディナーメニューPDF
Mar 17, 2013

ジビエは大体終了しました。これは秋口に撮った写真ですが、鹿のラグーの幅広パスタマファルデが、後しばらくメニューに載る予定です。この幅広パスタが、手打ち麺的でなかなか美味いですし、鹿のラグーは赤身肉なので意外に重くなくて、食べやすいです。まあ、これも今月いっぱいというところでしょう。 実は肉屋さんが、在庫処分的に今頃ジビエを安く出したりしているんですが、作るほうの私がもう気分的に「ジビエはいいや」という感じになっているので、、、季節感というのが自然に入ってくるんですね。市場からホタルイカなど来たりすると、ちょっと寒い日が続いてもやはり春なんだからジビエじゃないよね!という気分です。 4月にはまた生ハムが始まります。今年はまたすごいのを入れちゃおうかな、、、?と今迷ってます。
Mar 14, 2013

グランドメニュー(定番のコースメニュー)が少し変わります。前菜の自家製ハムと生ベーコンの盛り合わせ、今まで養老渓谷産の持ち豚を使っていたんですが、生での入荷が難しくなったそうで、九州のさつま黒豚の肩ロースの自家製スモークハムとハンガリーのマンガリッツァ豚の自家製生ベーコンに変えました。 それから先日もちょっとお知らせしましたが、オーストラリアの牛ヒレ肉をやめて、甲州ワイン牛のもも肉に切り替えます。 それから、お昼限定!シェフお任せフルコース¥5000を始めます。それと、お昼でもオニオングラタンスープを出すことにしました。 詳しくは、ランチメニューPDFとディナーメニューPDFをご覧ください。 春に向けてちょいと気分転換ですね。
Mar 14, 2013

Côte de porc de Basque « KINTOA » de Pierre Oteiza fuméet Magret de canard fumé à la maisonピエール・オテイザ氏のバスク産キントア豚の肩ロースの自家製スモークハムとランド産マグレ鴨の自家製スモーク生ハム Foie gras chaud et Crevettes d'Australie au vinaigre de cidre et au mielavec compote de pommesランド産鴨のフォアグラとオーストラリア産天然車海老のソテーシードル・ヴィネガーと蜂蜜風味、リンゴのコンポート添え Consommé de Chevreuil d'EZOエゾ鹿のコンソメ Raie poché et chou baisée au vinaigre de xérès Bernard Pacaudエイヒレのポシェとキャベツのブレゼ、シェリーヴィネガー風味ベルナール・パコー風 Pigeonneau etoufée de RACAN poêlée avec son jusラカン産窒息若鳩のポワレ、鳩のジュを添えて Marquise de chocolat de VALROHNA « CARAMÉRIA »Mousse de chcolat blanc de VALROHNA « IVOIRE » avec confiture d'orange sanguineLang de chat du chefFraise à la Balsamico blancヴァローナ社カラメリアのマルキーズ・ショコラヴァローナ社イヴォワールのホワイトチョコレートのムース、ブラッド・オレンジのソースシェフ風ラング・ド・シャイチゴのホワイト・バルサミコ風味 Café de SAKAMOTO pour 12ans ou thé et 2painsさかもとこーひー12周年記念コースブレンド又は紅茶、2種のパン 12周年記念コースがおかげ様で大好評です。¥12000もする高い料理なのに、3月末までの期間中に2回も予約を入れてくださる方が多くて大変うれしく思ってます。 さかもとこーひーの坂本さんも先日12周年記念コースでご来店。ブログに詳しい感想を書いてくださいました。 とても喜んでいただいたようで、、、坂本さんのような味に携わるプロ中のプロに評価されると嬉しいですね!サンク・オ・ピエのデザートとさかもとこーひーのコラボもここ数年の積み重ねで、まさに深遠な世界になってきました。(私は料理を作って、こーひーに関しては坂本さんに丸投げなので、進化しているのは坂本さんのおかげなんですけどね!)特にクリスマスやこの周年コースともなると、その素晴らしさが光ります。 坂本さんは、ただデザートにだけ合わせるのではなく、前菜から始まって、温前菜、スープ、魚料理、肉料理という流れや、同時に合わすワインの味わいやそのほろ酔い加減なども加味してのこーひー作りですから、ちょっと他のこーひー屋さんには真似できるものではないでしょうし、そもそも普通のこーひー屋さんにはそんな発想すらないんだと思います。演歌専門の作曲家に、ハリウッド映画の音楽やミュージカルの音楽は多分書けないでしょう。そんな感じと一緒で、コーヒーという嗜好品は、個人的な趣味や好みが強く反映されますから、自己満足的世界にはまると、いわゆる「俺のこーひー」的になりがちなんでしょうが、坂本さんの場合はそれとは正反対です。顧客の求める味わいを常に追求していった結果のさかもとこーひーですからね。この12周年記念コース専用のブレンドはサンク・オ・ピエの12周年記念コースを召し上がるお客様のためだけのこーひーですから、ある意味さかもとこーひーの究極の形と言っていいのかもしれません。 今やサンク・オ・ピエの常連さんは皆さかもとこーひーファンで、季節のコースや、周年コース、クリスマスディナーなどに合わせるさかもとこーひーを楽しみしている方がとても多いです。サンク・オ・ピエの食後には欠かせない存在なってしまいました。 坂本さんも書いていますが、この年になって感じるのは、若いころから音楽をやったり本をたくさん読んできたことなどが、いろんな形で料理という仕事に活かされていると感じます。音楽はある程度訓練された人なら、楽譜やコード進行を見るだけで頭の中で音が鳴ります。調理でもレシピを見れば、だいたい味が分かるようになります。理論的な部分や感性的な部分、つまり右脳的なことと左脳的なことのバランスですかね。料理やこーひーやワインやお茶などに仕事で携わる人には、音楽聴いたり、美術品を見たり、たくさん本を読んだり、映画や演劇を見たりすることがとても大事なんだと思います。 坂本さんがよく言う、「美味しさは有る物ではなく感じるもの」ということ。誰もが美味しいと感じる食べ物や飲み物なんてそもそも無く、そこにある美味しさを感じ取れるかどうかの問題ということですね。そのためには、色々な面から感性を磨かないとだめですよという事だと思います。 サンク・オ・ピエ12周年記念コースは、3月末までのご予約を受け付けております。
Mar 12, 2013

甲州ワイン牛のランプ肉です。牛のお尻当たりの肉ですね。甲州ワイン牛は、いわゆる交雑種。つまり黒毛和牛のオスと乳牛のメスの掛け合わせの国産牛です。黒毛和牛の良いやつはもちろん霜降り肉で、松坂牛や神戸牛などは超高級肉ですが、交雑種になると値段的にもだいぶ使いやすくなり、脂肪もほどほどですね。 うちの肉屋さんのお勧めで、試しにこの甲州ワイン牛を使ってみたところ、なかなか良い感じです。今まで牛ヒレ肉(オーストラリア産)を主に使っていたんですが、この甲州ワイン牛に切り替えようかなと思っています。 この肉を私の得意な低温ローストで焼き上げて、タリアータにしてみました。 柔らかいですし、クセもなくオーストラリア牛ヒレ肉より旨味もありますね。価格的にも今までのオーストラリア産牛ヒレと甲州ワイン牛のランプ肉や内もも肉なら同じくらいですから、値上げもしないで済みそうです。大きなブロックの肉ですから、牛ハムのブレザオラみたいなものも作れそうです。本格導入は今月末ごろからになりそうですが、今このタリアータがメニューにのっています。
Mar 10, 2013

先日テレビで塩や醤油を燻製にしているシェフがいまして、息子が面白そうだからやってみたいと言うし、私も興味があるのでやってみました。 サンク・オ・ピエでは、自家製のハムやベーコンやスモークサーモンなどをしょっちゅう仕込んでいるので、何かスモークをかけるときに一緒に醤油や塩を入れておけばいいわけですから、大した手間じゃないんです。 作ってみると、、、特に醤油が美味しいですね!醤油は、ただでさえ複雑な香りと旨味がありますが、そこに燻製香が加わると一層味に深みが出て面白いです。 上の画像は、兵庫県産の美味しい牡蠣を塩で味を決めてサッと乾煎りしたものを冷ましてから、8時間冷燻にかけたものと、三枚に下ろした鰯に軽く塩をして8時間冷燻にかけたものに24時間冷燻にかけたお醤油を少し垂らして、サルディニア島産の極上オリーヴオイルをかけてあります。 牡蠣と鰯のスモークが、燻製醤油で一層旨味が引き立てられて、ハッとするような美味しさですよ!スモーク塩は、イタリアのローマ法王に献上するというチェルビアの塩を24時間くらい燻製にしてみました。塩にはなかなか煙がつかないので、霧を吹いて少し湿らせてみるとよく風味がつきました。これで、茹で卵を食べると非常に美味いです。 テレビに出ていたシェフの燻製醤油は1リットル一万円!もするようですよ。買ってまで使う気はしませんが、たまに遊びで作ってみるくらいなら面白い調味料だと思います。 スモーク醤油と牡蠣と鰯の前菜は今シェフのスペシャル前菜で黒板メニューで出ています。それから、興味のある方は、「燻製醤油と燻製塩のブログ見た」と言っていただければ、味見できますよ!(もちろん無料です)
Mar 9, 2013

Pigeonneau etoufée de RACAN poêlée avec son jusラカン産窒息若鳩のポワレ、鳩のジュを添えて ラカン産の鳩は本当に素晴らしい素材で、手にするだけで幸せな気分になります。なんと言ったらよいか、、、ピアニストがベーゼンドルファーのインペリアルグランドピアノを弾かせてもらえるような気分、あるいは、ヴァイオリニストがストラディバリウスを手にしたような感じとでもいえるかもしれません。本当に恐れ入りますという感じで、姿勢を正して丁寧に取り扱いたくなります。 鳩は、ロティrotiつまり丸焼きにすることが多いのですが、私の場合はポワレpoileeつまり鳩をさばいて、胸肉とモモ肉と手羽先に分けてパーツごとに火を通すのにこだわっています。その理由は2つあって、、、一つはパーツごとに正確に火が通せること。胸肉ともも肉では厚さも肉質もまったく違うので、オーブンに放り込んでの丸焼では、均一には焼けません。モモ肉に火が通っても、厚い胸肉はまだ生です。胸肉が焼けるまでオーブンに入れておけば、モモ肉は焼き過ぎでパサパサです。だから、オーブンで鳥の丸焼を焼くのは原理的に不可能だと、私は思っています。そういうわけで、ポワレにしてます。まあ、オーブン使わずにうまいこと丸焼きにする方法もあるんですが、今回はその話は置いときます。もう一つのポワレにする理由は、鳩をさばけば当然ガラが出ます。鳩ガラを出刃で細かく切ってオーブンで茶色く香ばしく焼き上げて、水で出汁を取ります。これが鳩のジュ。これは冷蔵庫に入れると煮凝り状に硬く固まります。良い鳩のガラはコラーゲンもたっぷりなんです。 鳩の肉を焼いて、焼き上げたら肉を取り出し、脂を捨て、水を入れてデグラッセ(鍋にこびりついた旨味をこそげとる)して、仕込んでおいた鳩のジュも加えます。これを煮詰めると、素晴らしい鳩味の肉汁ソースになります。美味しい肉を焼いて、その骨で取っただし汁でソースを作る。フランス料理の原点的方法だと思います。 Marquise de chocolat de VALROHNA « CARAMÉRIA »Mousse de chcolat blanc de VALROHNA « IVOIRE » avec confiture d'orange sanguineLang de chat du chefFraise à la Balsamico blancヴァローナ社カラメリアのマルキーズ・ショコラヴァローナ社イヴォワールのホワイトチョコレートのムース、ブラッド・オレンジのソースシェフ風ラング・ド・シャイチゴのホワイト・バルサミコ風味Café de SAKAMOTO pour 12ans ou thé et 2painsさかもとこーひー12周年記念コースブレンド又は紅茶、2種のパン ヴァローナはフランスの製菓用最高級チョコレートのメーカーです。新顔のカラメリアはカラメル風味のチョコレートで、これを使ったマルキーズショコラは生クリームを多めに配合した柔らかい生チョコに最高級な生キャラメルを合わせたような新しい味わいのデザートができたと思います。ホワイトチョコのイヴォワールは、甘ったるいというイメージの普通のホワイトチョコとはちょっと違い甘さが控えめで上品です。これを溶かしバターやクリームと合わせ、さらに八分立にした生クリームを合わせます。口に含むとスーッと溶ける軽いムースです。これによく煮詰めたブラッドオレンジのソースが程よい苦味と酸味で味が引き締まります。イチゴはホワイトバルサミコと粉糖で和えて盛り付けます。バルサミコの酸味が良い口直しになります。食感の変化のためにラング・ド・シャを添えました。ラング・ド・シャは猫の舌という意味で、文字通り薄くてザラザラした感じの焼き菓子ですね。これに合わせるのは、さかもとこーひーのサンク・オ・ピエ12周年記念ブレンドです。これがまた実に上品な味わいで、ショコラと最高のマリアージュを見せてくれます。本当に美味いですよ!先日来てくれたシニアソムリエの友人高山氏もすっかりしびれてました。 それから、お知らせです。これは、バゲットカンパーニュというパンです。焼いてくれたのは神戸のca marcheサマ-シュの西川シェフ。西川シェフはフランスで修業して神戸の三宮でお店を開いています。NHKの今日の料理に出たり、著書もいくつかあり、各地のパン職人向けのセミナーなどに引っ張りだこの有名なパン職人です。2011年の震災の少し前くらいに幕張メッセでパンと小麦粉とパン焼き窯のイベントがあった時に偶然サンク・オ・ピエに食事に来てくれました。その時に私の料理をすごく気に入ってくれて、意気投合したんです。私が、「レストランで自家製パンをうたっているお店も多いですけど、パンというもの、特にフランスパンは絶対にパン焼き専用の窯と専用の小麦粉でないと美味しく焼けないし、片手間で焼けるほど簡単な仕事ではないと思う」という持論を言うととても喜んでくれて、神戸に帰ったらサマーシュのパンを送るから食べてみてくださいと言い残して去って行きました。数日後に大きな段ボールにいっぱいのパンが届きました。食べてみるとこれが美味い!!フランスのパンの美味しさを思い出す味わいでした。 最近、いつも使っていたライ麦パンを焼いていたパン屋さんが店を閉めてしまい、色々他のパン屋などを試していたんですが、パンも真剣に味わうと美味いのがちっとも無いんです。有名デパートのテナントや有名店などフランスからの輸入パンなどどれも駄目でした。という事で、サマ-シュにお願いしてパンを送っていただくことにしたのです。これからは、サマ-シュの美味しいパンになります。美味しすぎてお代わりしすぎないようにお願いします。料理食べられなくなっちゃいますからね!(笑)
Mar 6, 2013

最初の皿は、 Côte de porc de Basque « KINTOA » de Pierre Oteiza fuméet Magret de canard fumé à la maisonピエール・オテイザ氏のバスク産キントア豚の肩ロースの自家製スモークハムとランド産マグレ鴨の自家製スモーク生ハム わずか年間3000頭しか出荷されない希少なバスクのキントア豚は、豚のロマネコンティとでも言いたいくらいの高貴な味わい。お値段もキロ単価がフォアグラと同じくらいという並はずれたものです。その豚の肩ロースを自家製のスモークハムにしました。脇役はランド産のマグレ鴨のスモーク生ハム。これはフランスのフォアグラの生産高第一位のランド地方産マグレ鴨の生ハムです。マグレ鴨というのは、フォアグラをとるために開発された、ミュラール鴨という品種(フランスの伝統的な鴨のバルバリー種の雄と北京ダック系のチェリーバレー種の雌の掛け合わせ)をフォアグラ用に肥育したものからとった胸肉のことです。通常の鴨より飼育日数が長く、フォアグラを作るために肥育してあるので脂がのっています。ローストなどで食べるとやや硬い感じなんですが、こうして生ハム仕立てにするとよく乗った脂の旨味が活きて美味しいです。どちらも塩だけで味をつけてあるので、素材の味わいが勝負なんですが、極上の素材ですからね!文句のない美味さです。これにはシェリーのフィノやマンサリーニャ、またはほんのり甘いロゼワインが合います。 Foie gras chaud et Crevettes d'Australie au vinaigre de cidre et au mielavec compote de pommesランド産鴨のフォアグラとオーストラリア産天然車海老のソテーシードル・ヴィネガーと蜂蜜風味、リンゴのコンポート添え サンク・オ・ピエの人気メニュー鴨のフォアグラのソテーに南極海に面した冷涼な海で取れたオーストラリア産の車海老を組み合わせました。この海老は船の上で瞬間冷凍されてくるので、大変鮮度がよくお刺身で食べることができます。生でも甘くてうまいのですが、少し透明感を残したくらいに火を入れると一層甘みが際立ちますね。仲を取り持つのは、リンゴのコンポートとシードルヴィネガーと蜂蜜。まず、リンゴのコンポートは、シャキッとした食感のフジ林檎を使い、リンゴ酢の酸味を利かせたシロップでさっと煮ます。普通のコンポートのようにくたくたにしないで、ちょっと硬めにしてあります。ソースは、フランスのヴィネガー造りの老舗のマルタン・プ-レー社のシードルヴィネガー(ノルマンディー産のリンゴのワイン、シードルを酢酸発酵させたヴィネガー)と蜂蜜を少し煮詰め塩で味を調えたもの。この料理には、リンゴの甘酸っぱいニュアンスを感じるヴーヴレのほんのり甘いワインが最高に合います! Consommé de Chevreuil d'EZOエゾ鹿のコンソメ ジビエで作るコンソメは大変珍しく、最近ではまずだれもやらない仕事といっていいでしょう。ベースにたっぷり鶏ガラや牛すね肉を使っているのですが、メインは鹿の肉の味ですから、野生動物のクセや臭みが出てしまったらすべてお終いですから、かなりハードルが高い仕事なんですね。数年前に鹿料理用にフォン・ド・ジビエFond de Giber(鹿の骨や屑肉や野鴨のガラやイノシシの屑肉などを用いて作るジビエ料理のソースのもとになるだし汁)を仕込んでいたときにとても澄んだ味わいの綺麗な出汁がとれたんです。その時に「これだけきれいな味が出せればコンソメも作れるかもしれないな。いつか挑戦してみよう。」と思ったんですね。 コンソメは逆算の料理です。仕上がりのイメージを決め、その味わいを作るための材料の量とバランス(鶏がら牛すね肉鹿肉などの量と香味野菜などの配合)を決めて、酸味の調整のためにトマトなども入れ、アクをひく卵白を加えて、火にかけたらあとは火加減の調整だけで途中で味を調整することはほとんどできません。初めのころは、肉や野菜の味がバラバラで鹿肉の生々しい感じもモロに出ています。それが数時間たってくると、コンソメとしか言いようのない香りに変わってきます。その時に想定どうりの濃度にうまいこと煮詰まっていなければなりません。その辺がプロの腕の見せ所ですね。 熟成した赤ワインの土やトリュフのニュアンス、獣の血の香りなどに通じるような、かすかにワイルドさを主張しながらも、臭みやくせなどは全く感じないきれいな味わいです。野生動物である鹿の生命力の精髄をいただく、、、。そんな感じです。 Raie poché et chou baisée au vinaigre de xérès Bernard Pacaudエイヒレのポシェとキャベツのブレゼ、シェリーヴィネガー風味ベルナール・パコー風 もう引退したベルナール・パコーシェフと三田の老舗レストラン“コート・ドール”の斉須シェフがかつてタッグを組んで、パリで三つ星に登りつめようとしていたころのレストラン・ランブロワジーの歴史に残る名作料理です。エイヒレというと、干物というイメージがあるかもしれませんが、鮮魚でも出回っています。フランスでもよく魚屋に並ぶ魚で、粉をつけてムニエルにしてケッパー入りの焦がしバターをかけた料理がポピュラーです。どちらかというと親父の酒のあて的な感じで、安いビストロ料理というのが、むかしのイメージでした。それをこの料理は高級レストランで通用する素晴らしい素材としてエイヒレを世に知らしめたところが、歴史に残る名作といわれる所以です。 エイヒレは、クールブイヨン(水に少しの香味野菜とハーブと白ワインを入れた魚介をゆでる時に使う液体)でゆでて火を通します。キャベツは少しのバターと水を少し入れて蓋をしてブレゼ(蒸し煮)します。キャベツの上にエイを盛り、シェリーヴィネガーとバターを乳化させたソースをかけて、ゲランドのフルール・ド・セル(上質な海塩)と荒挽きコショウをふり、シブレットかセルフィーユを飾ります。 斉須シェフはその著書“10皿の料理”の中で、この料理で僕らが表現したかったのはソースの酸味。というような事を書いています。シェリーヴィネガーはお酢のなかでは最も酸度が高いんです。普通の米酢が4~4.5度位、ワインヴィネガーが5~7度位で、シェリーヴィネガーは7~8度です。その強い酸味とバターだけでソースを作りますから、ちょっとむせるくらい酸っぱいんですが、甘みの出たキャベツやふんわり柔らかいエイヒレと一緒に食べていると、塩やコショウまですべて含めて不思議と甘みに変わっていきます。エイヒレというどちらかというと下魚とキャベツという庶民的な野菜が、シェリーヴィネガーソースによって高貴な一皿に変わるという素晴らしい料理だと思います。 余談ですが、韓国の方はエイヒレが大好きで、刺身で唐辛子酢味噌をつけて食べますし、韓国最南端の全羅南道 木浦市では、フォンオフェと言ってエイヒレをカメに入れて蓋をして発酵させた伝統食品があります。エイやサメは軟骨魚類で肉に尿酸が多く含まれ、古くなるとアンモニアが発生するんですが、このフォンオフェというのはカメの蓋をとるときに顔を近づけているとアンモニアガスにやられて気絶することもあるくらい凄まじい臭気で、食べると虫さされの薬キンカンでも飲まされているような感じで、せき込むは涙は出るはで、とんでもない食べ物です。私も一度だけ食べたことがありますが、あれはいったい何がいいのか意味がわかりませんでした。アンモニア臭がピリッと辛く感じて、鼻から抜けるにおいに涙がポロポロでて、マッコリという濁酒で流しこめというのですが、とても飲み込めませんでした。あれよりは、世界一臭い食べ物といわれるスウェーデンのシュールストレミングのほうがまだましですね。ニシンの塩漬けを加熱殺菌せずに缶詰にしたもので、究極的発酵食品です。
Mar 5, 2013

まずは、シャンパーニュ。シャンパーニュのシャルドネの聖地といわれるアヴィズ村のブラン・ド・ブランで補糖なしのブリュット・ゼロ。これはサンク・オ・ピエのワインリストからお出ししました。料理は12周年メニューの前菜、ピエール・オテイザ氏のバスク産キントア豚の肩ロースの自家製スモークハムとランド産マグレ鴨の自家製スモーク生ハム。 白ワインは、ドメーヌ・ルロワ、コルトン・シャルルマーニュ1989。素晴らしいワインでした。料理は、リ・ド・ヴォーを塊のままローストしたものと牡蠣のソテー。ソースは、リ・ド・ヴォーを焼いた鍋をカルバドスと白ワインでデグラッセして鶏のジュを少しとマッシュルームのソテーを加えて、生クリームとバターで仕上げたもの。これだけの白ワインになると、魚介だけでは物足りないので、リ・ド・ヴォーと牡蠣を組み合わせた。牡蠣がワインのミネラル分に、リ・ド・ヴォーとクリームソースがワインの滑らかさとコクに、マッシュルームの風味がワインの熟成感にマリアージュする感じですね。大好評でした! 赤の1本目は、ドメーヌ・ルロワ、ヴォルネイ・サントノ・デュ・ミリュー1998。シルキーで果実味もまだたっぷりある中に土やキノコの香りもちらほら。 赤の2本目は、ドメーヌ・ルロワ、ミュジニィ1980、さすがルロワ!さすがのグランクリュ!さすがの1980ヴィンテージ!言う事ありません。料理は、もちろんラカン産鳩のポワレです。ラカン産鳩のあり得ないような食感と味わいにみなさん驚かれてました。 最後は、ボルドー、ソーテルヌの貴腐ワイン、シャトー・リューセック1981。まあ、これも言う事無しの素晴らしいワインでした!合わせたデザートは、ロックフォールチーズのムース蜂蜜風味とソーテルヌワインでマリネしたレーズンとドライアプリコットとドライイチジクを混ぜ込んだクレーム・アマンドのタルト。ロックフォールのムースは、ロックフォールとクリームチーズを室温に戻し、蜂蜜を加えて良く練り、八分立の生クリームを合わせて冷やしたものを温めたスプーンですくって盛り付け、ロックフォールチーズを少しちぎってトップに飾り、ゲランドのフルール・ド・セルと荒挽きの胡椒を振りかける。 貴腐ワインの甘味が、ロックフォールチーズの強いカビの風味と塩気とそれを蜂蜜の風味と生クリームで包んだムースとさらに振りかけた塩と胡椒に反応して、止まらないほどのマリアージュです。もちろんタルトもばっちりです。これも大好評でした。 最後は、さかもとこーひーのサンク・オ・ピエ12周年記念コースブレンドとをホワイトチョコレートのムースをのせたマルキーズショコラの最高のマリージュを楽しんでいただきました。もちろん、こーひーも大好評でした! 素晴らしいワインでした。これだけのワインをパリの三ツ星レストランで開けたら、まず百万円以上は確実ですね、、、。凄いワイン会でした。
Mar 4, 2013
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