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エゾ鹿の背肉(牛でいうとサーロインの部分)の芯だけにしてローストしてグランヴヌールソースを添えたクラシックな組み合わせの一皿。 Grand veneurとは、英語で言うとGreat hunter。偉い猟師というところか、、。昔王侯貴族のハンティングに付き添って狩猟の一行を仕切る立場の役割がグランヴヌール。森の木の実、この場合はカシスやブルーベリーなどだが、、鹿料理の基本ソースのポワブラードソース(胡椒風味のソース)をベースにカシスやブルーベリーのジャムを加えて最後に生クリームを加えて仕上げる濃厚なクラシックソースだ。ソースにジャム類を使うのはかなりクラシックな手法で、昔のとおりに作るとかなり重いし濃厚。 そこで私の場合、フランボワーズヴィネガーを組み合わせてさわやかな酸味とベリーの香りを絡ませて軽く仕上げている。コート・デュ・ローヌのシラー種のワイン(コート・ロティやエルミタージュ)などを組み合わせると鳥肌物のマリアージュだ。
Jan 26, 2006

バナナと言うと私が子供の頃は結構高級な果物だった。映画の寅さんみたいなオヤジが、路上で叩き売りをしているのを見たこともあったりして、、なんだか高いし胡散臭い果物のような気がしたものだ。 最近は、バナナと言うと消化がよくすばやくカロリーを補給できると言うことでパワーフードとして見直されたり、またカリウムが豊富なので高脂血症予防などの面でも見直されているようだ。カリウムは過剰摂取しがちな塩分(ナトリウム)を体外に排出する効果があるから、コース料理のあとにバナナのデザートは理にかなっているのかも知れない。 このタルトは、20世紀最高のシェフの一人ジョエル・ロブション氏のレシピを元にして作ったもの。タルトの皮はパート・シュクレ(皮だけ焼いても十分クッキーでおいしく食べられるようなリッチな生地)詰め物はクレーム・ダマンド(バター、アーモンド粉、砂糖、卵で合わせたアーモンドクリームの生地)ラム酒と砂糖でマリネしたバナナで出来ている。 フランス大統領の晩餐会のようにデザートのためにシャンパーニュを開けたくなるようなデザート。
Jan 19, 2006

オニオングラタンスープというともちろん材料は玉葱。でもこれは白菜とキャベツを使っている。この冬はご存知のとおり葉物野菜が冷害にあっている。うちの店の畑の葉物も当然被害にあっている。そこで先日寒さで痛んだ白菜とキャベツを思い切って一気に20株くらい採ってきて、傷んだ外側を捨てて使えるところだけに掃除してから、全部せん切りにして二日がかりで炒めてオニオンスープのもとのように仕込んだ。白菜とキャベツだけでは物足りないので、ニンニクを加えてある。ここが、ポイントでスペインのニンニクスープ“ソパ・デ・アホ”アホのスープの応用編というわけだ。バゲットの薄切りをのせてグリュイエールチーズをのせてグラタン仕立てにした。 熱々を召し上がれ!“ちょいとアホな白菜キャベツのグラタンスープ。 アホのスープ
Jan 14, 2006

エゾ鹿のローストのリゾット添え。リゾットはたっぷりのきのこのペーストで風味をつけてある。肉は背肉の芯、、牛で言うサーロインの芯の部分だ。筋や脂は全て取り去ってある。 昔のフレンチでは、こういうジビエの肉は少し臭くなるくらい熟成させたものだったが、最近は本場フランスでも新鮮な肉を軽く調理することが多くなった。この肉も新鮮なものに軽く火を通してある。癖も無くとても柔らかくジューシーな肉汁が楽しめる。 この肉にフォアグラを添えて、焦がしバターで風味をつけたバルサミコのソースをつけて、イタリアのしっかりしたボディーのワイン、バルバレスコに合わせた。
Jan 12, 2006

パテと言うと英語の語感のイメージでペースト状のものをパンなどに塗るような、、例えばレバーペーストのような料理だと思っている方って多いですよね! 「えっ!違うの?」と思った方、、居るでしょう? フランス料理の場合パテPateと言うのはパイ生地で包んだ料理なんですよ。フレンチでは生地のことをパートPateと言います。パイ生地、タルトの皮、麺類の生地、パンの生地、シュークリームの皮の生地、、etcなどが全てパート・なんたらなわけです。そういうわけで今日の画像の料理は、Pate chaud de gibier ,sauce truffe パテ・ショー・ドゥ・ジビエ・ソース・トリュフという料理、、。 ジビエと言うのは狩猟鳥獣のこと、、、野生の鳩、鴨、ヤマウズラ、鹿、イノシシ、野うさぎなどの総称です。日本で言うならマタギ料理といった趣の晩秋から冬季の狩猟期間のご馳走の事だ。 このパテは、山鳩とエゾ鹿とフォアグラをメインにトリュフ風味の黒豚のミンチをつなぎに作ってある。ソースには、きのこミックスのピュレにトリュフのピュレをたっぷり混ぜてあるとっても贅沢なもの。冬季限定(クリスマス前後)だけのご馳走である。
Jan 6, 2006
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