《櫻井ジャーナル》

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2011.04.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 福島第1原発1号機の格納容器に窒素ガスを注入しているという。枝野幸男官房長官によると、「高くない水素爆発の可能性、それを限りなくゼロに近づけることを検討していただいた上」でのことだというのだが、 ニューヨーク・タイムズ紙の報道

 同紙によると、2号機では炉心が圧力容器から格納容器に漏れ出ている可能性があると、アメリカのNRC(原子力規制委員会)は懸念しているらしい。炉心の損傷が最もひどい1号機で格納容器に漏れ出ているかもしれない。ならば、水素爆発で格納容器が吹き飛ぶ可能性があり、早急に窒素ガスを注入する必要があったとも考えられる。

 圧力容器の本体が融けて穴が空かなくても、炉心が格納容器に漏れ出る可能性はある。圧力容器の底には制御棒などを差し込むために多数の穴が開けられているため、接合部分に問題が生じれば、そこから炉心が融け出ることもありえるようだ。

 東京電力は地震直後に水位が下がった事実は認めたものの、炉内の圧力を減らしたら上昇に転じたので、地震で損傷した可能性は低いとしている。

 それに対し、少なくと1号機では配管が損傷して冷却材喪失事故が起こったのではないかと 田中三彦氏は3月26日に指摘 している。その根拠とされたのは圧力の変化。つまり、地震から間もなく、圧力容器内部の圧力が約7メガパスカル(通常運転時)から約0.8メガパスカルへ急減、格納容器は0.1メガパスカル弱(通常運転時)から約0.7メガパスカルへ急増している。つまり、圧力容器から格納容器へガスが噴出していることをデータは示している。そして水位が低下し、炉心が「空焚き」状態になった可能性が高い。

 配管が損傷していたとなると、揺れが原因なわけで、事故の原因を「想定外の津波」に全て押しつけるというシナリオが成り立たなくなってしまう。そうなると、日本にある全ての原子力発電所が問題になるわけで、原子力利権派は認めたくない話だろう。(その前に格納容器が吹き飛ぶ恐れもあるのだが)

 しかし、NRCも田中氏と同じ結論に到達しているのかもしれない。配管の損傷、冷却材喪失、炉心溶融、そして格納容器へ漏れ出たという流れだ。本来なら、格納容器の圧力を高めることにはリスクがともなうわけで、圧力が高まれば放射性物質を含むガスを放出することになる。「高くない水素爆発の可能性、それを限りなくゼロに近づける」というようなことではないだろう。






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最終更新日  2011.04.10 03:32:54


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