《櫻井ジャーナル》

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2012.02.04
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 大量の放射性物質を撒き散らす事故を起こした 福島第一原発の周辺で鳥が減少 ティモシー・ムソー教授 らをメンバーとするチーム。調査結果は来週、「環境汚染」誌に掲載されるという。

 ムソー教授と共同で研究しているパリ第11大学のアンダース・ペイプ・モラー教授は、チェルノブイリ原発事故で放出された放射性物質による鳥類、昆虫類、そして人間におよぼす影響を研究している学者。チェルノブイリのケースでは生物細胞内の遺伝子突然変異率が増加していることを明らかにしている。

 モラー教授はデンマークのアカデミーから「科学的メッセージの偽造」をしたとされているが、放射性物質の生命に対する負の影響を明らかにして、実際に収監された科学者もいる。ベラルーシの病理学者、 ユーリ・バンダシェフスキー教授 だ。セシウム137が心臓に蓄積され、深刻なダメージを与えることに気づいて公表した後、「収賄」で有罪判決を受けて2001年に懲役8年間の判決を受けたのである。

 有罪判決を受けた本当の理由はセシウム137と心臓病との関係を明らかにしたことなわけで、アムネスティー・インターナショナルも「 良心の囚人 」として支援、2005年に釈放されている。こうした目に会いたくないなら、人の命などは気にせず、「安全デマ」を撒き散らし、「御用学者」に徹するしかない。

 セシウム137の問題はチェルノブイリ原発事故だけでなく、1960年代の大気圏核実験とも結びつく。つまり、「国家安全保障上の機密」にバンダシェフスキー教授は切り込んだわけだ。福島第一原発事故の影響を隠す理由のひとつも、広島や長崎に落とされた原子爆弾やアメリカのビキニ環礁における核実験の実態を隠すことにある。



 勿論、セシウム137だけが被害をもたらすわけではない。放射性物質に汚染されたならば、人であろうと、動物であろうと、植物であろうと、細胞が破壊される。DNAへの損傷をもたらし、遺伝メカニズムがダメージを受けるということだ。

チェルノブイリ原発の事故による生態系への影響を調べた学者たちの報告 によると、ダメージの結果はさまざまで、癌や心臓病だけとは限らない。すべての臓器が影響を受けることになる。免疫力が低下し、先天性の障害も増え、死産の率が上昇、脳、肺、眼内レンズ、皮膚への影響も指摘されている。しかも、遺伝子の損傷は何世代にも引き継がれる可能性がある。福島第一原発の周辺でおきつつある自然の状況は、チェルノブイリ原発事故と同じことが日本でも起こることを暗示している。





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最終更新日  2012.02.04 17:32:13


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