2006/06/16
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テーマ: 社交ダンス(9418)
カテゴリ: アートのはなし
世界三大美術館の一つといわれるプラド美術館は、スペインの首都、マドリードにあります。

スペイン絵画だけでなく、16、17世紀を中心とするイタリア、フランドル絵画の超一流の作品を、当時の宮廷の財力で約7000点以上も集めた宝物館のような場所なんです。

先週の土曜日、大将が 披露宴 で奮闘している頃、私は上野の東京都美術館で開催されているプラド美術館展に行ってきました。

プラド1

どこかで名前くらいは聞いたことある有名な画家達、ベラスケスやルーベンス、エル・グレコ、ゴヤ、ミロ、ダリ、ピカソ、みんながプラドに学び影響を受けています。

ちなみにピカソは、1936年から1939年まで、この美術館の館長を務めていました。

私はもう随分前になりますが、このプラド美術館をあふれんばかりの期待を胸に訪れたことがあります。門外不出のベラスケスの『ラス・メニーナス』や、ゴヤの『裸のマハ』なんかをついにこの目で見ることが出来るんです。

ところが、プラド美術館に向かって歩いていくと、なんか反対側から歩いて来る人が多いのですよ。なんと間が悪いことに、その日はスペインの何とか言う祝日で、もうすぐ閉館だと言うではありませんか。

「10分でもいいですから入らせて下さい。」



走りましたよ。ベラスケスの部屋に向かって一目散です。

きっと魔法のランプを取りにいったアラジンはこんな気持ちだったんでしょうね。少なくとも友達の猿はそうだったにちがいありません。周りの財宝に目がくらんじゃうんです。

走ってる途中にも、息を飲むほどの巨大な名画があっちにもこっちにもあってその度に立ち止っていますから、10分ではいくらなんでも無理。

プラド3Prado_4Prado_5

とうとうベラスケスまでたどり着けずに追い出されてしまった私は、入り口の前に立つ彼の像にもたれて自分のバカさ加減を嘆きました。

ちゃんと休館予定を確認しておかなかったのも悪かったし、余裕こいて午前中王宮なんか見学していたのもいけなかったんです。ああ、なんてバカなんでしょう。

「必ずまた来ますから!」

私は固く心に誓いました。

その思いが通じたのかどうか不明ですが、2002年、ちょうど4年前のワールドカップ日韓大会が行われている頃、日本に初めて『プラド美術館展』がやって来たんです。

もちろん、いきましたよ。

プラド2

この時は、ベラスケスの『矯人セバスティアン・デ・モーラ』 、ムリーリョの『無原罪の御宿り』、『神の仔羊』、ゴヤの『巨人』等、珠玉の作品77点が展示され、のべ63万人もの人が東京上野の西洋美術館に足を運んだそうです。

Prado_10Prado_11Prado_13Prado_14

そして今回2度目のプラド美術館展。ブログ中頃に写真を載せた、ティツィアーノの『アモールと音楽にくつろぐヴィーナス』、エル・グレコ『十字架を抱くキリスト』、サンチェス・コタン『狩猟の獲物、野菜、果物のあるボデゴン』ほか、81点。



そしてその隣がゴヤの『魔女の飛翔』、旅人は飛んでいる魔女に気付かれないように布をかぶってやり過ごそうとしているんでしょうか。怪しい魔女の空中ダンスです。そして最後がベラスケスの『エル・プリモ』です。彼は宮廷に使える道化師、王様のお抱えコメディアンです。王様の我がままにほとほと嫌気がさした、そんな顔をしていますよね。

prado_21prado_22prado_20prado_23

ベラスケスに誓った「また来ます」の約束が果たせぬうちに、2回もプラドの方から日本に来てもらってしまいました。3度目の正直。今度こそ、私の方からプラドを訪れたいものです。そのためには、来月に迫った日本代表選考会、なんとしても優勝をつかみ取りたいところです。






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Last updated  2006/06/16 01:52:20 PM
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