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you tubeチャンネルで文芸評論家の浜崎洋介氏と芳賀ヒカル氏の対談を見ました。題は「今、日本人に絶対聞いてほしい対談」です。森田理論に関係するところがありました。今日は心に残ったことを取り上げてみました。・人間にとって遊びは大切なものです。遊びをしない人は人間としてはダメです。普通は仕事をしないで、遊んでばかりの人の方がダメなように思われます。必ずしもそうとは言い切れません。遊びというのは主体性があります。本音と建前が一致しています。そう言う意味では、仕事を遊びにしてしまえば、この問題は解決します。仕事を遊びにしてしまうためには、イヤイヤ始めた仕事でも、ものそのものになって問題点や課題を見つけ出すことが欠かせません。そのような気持ちになれば、仕事が生きがいとなります。梁塵秘抄の中で、「人間は苦しむために生まれて来たのではない。楽しむために生まれてきたのである」という記述があります。その真意はイヤイヤ始めた仕事でも、ものそのものになりきれば宝の山に変わるということだと思います。・日本語で「○○しなければならない」という言葉は、英語では「have to」あるいは「must」といいます。この2つの言葉は明確な違いがあります。「have to」は、相手が自分に何かをするように命令・指示・強制する場合に使われます。「must」は、自分が自分に対して「かくあるべし」を押し付ける場合に使われます。2つの違いは、働きかける主体が誰かという点です。「have to」は、相手が「かくあるべし」を自分に押し付けていることになります。「must」は、自分が「かくあるべし」を自分に押し付けていることになります。「must」では、もし事実を受け入れることができれば、状況は一変します。葛藤や苦悩がなくなり、その有り余るエネルギーを課題や目標に投入できるようになります。森田理論学習はこの方向を目指しています。・江戸時代の国文学者、本居宣長は「可畏き物(かしこきもの)を迦微(かみ)とは云うなり」と言いました。この言葉は奥が深い言葉です。「可畏き物」とは、畏怖すべきものという意味です。例えば自然現象などです。自然現象は人間の意のままにコントロールできません。森田では神経症的な不安は意のままにコントロールできないといいます。畏怖すべきものを持たないと、自己中心的で、あくなき欲望が暴走してしまいます。精神的な支柱を持たない社会は、紛争が絶えないということになります。日本人の多くの人は「おてんとうさまが見ているから非道徳なことはできない」という考え方をしています。そういう精神文化を建国以来みんなで作り上げて永遠と受け継いできたのです。外国ではハリケーンなどでスーパーなどが破壊されると、多くの人が略奪行動に走ることは普通のことです。盗んだ商品を戦利品のように高々とカメラの前で誇示しています。また余力ある人はこの際便乗値上げをして儲けようと考えます。畏怖するものを持っていないということは、大変住みにくい社会となります。日本人は困った時はお互い様と考えます。ボランティアで困った人を助けようとします。労力も資金も無償提供します。できる限りの寄付をし、困っている人を物心両面で助けようとします。日本人は一時的に難を逃れてよかったと喜んでいると、いつかどこかでそれ以上の惨禍が自分の身に降りかかってくると信じているからではないでしょうか。さて森田理論は生の欲望を大切にしています。森田理論学習は最終的には生の欲望の発揮に到達します。しかし際限なく生の欲望を追い求めてはいけないと言っています。不安を活用して欲望はきちんと制御していく必要があると言っています。欲望の追及を無制限に放置することは考えものです。「過ぎたるは及ばざるよりもなお悪し」この言葉をかみしめてみる必要があります。
2023.10.26
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みなさんはロシアのウクライナ侵攻はどうとらえておられますか。友人たちと話してみるとプーチン大統領は気が狂ったとしか思えない。我々とは関係のない話だ。それにしてもテレビの報道は痛ましい報道ばかりです。その中で世界中の多くの人がロシアの敵に回りました。そしてゼレンスキーウクライナ大統領が英雄視されてます。なぜプーチン大統領がこのような暴挙に出たのか。それを詳しく教えてくれているのは、You Tubeチャンネルしかないようですね。元ウクライナ大使の馬渕睦夫氏、及川幸久氏、北野幸伯氏の話を視聴してみました。意外なことが分かりました。目からうろこ状態です。それによるとプーチン大統領が恐れているのは、2つあるようです。1、プーチン大統領は、「非ナチ化」「ネオナチ解体」を訴えています。ネオナチというのは、ナチズム復興、反ユダヤ主義を掲げて、特にロシア系住民が多い東部で紛争を起こしているグループです。アゾフ大隊というのが有名ですが、それ以外にも4つくらいグループがあるようです。ゼレンスキー大統領は、東部地域のドンバス戦争終結、腐敗撲滅、ネオナチ解体の公約を掲げて当選しました。ところがいつの間にかその公約を引っ込めて、ネオナチと手を結んだ。それどころかネオナチにウクライナの警備などを依頼している。反乱や騒乱の首謀者が政治の表舞台に出てきている状態です。そのネオナチは今や反ユダヤというよりも反ロシアで活動している。それを支援しているのが、ウクライナ最大のオルガルヒ(新興財閥)のイゴール・コロモイスキー氏だという。ゼレンスキー大統領とその側近たちは、彼から多額の賄賂を受け取っていたことがパンドラ文書で明らかにされているという。元々腐敗撲滅を目指していたのに、なんと言うことでしょうか。それだけではありません。今世界の政治・経済・金融・教育を牛耳っているのは、アメリカなどの先進国のネオコンと呼ばれる人たちです。ネオコンというのは国際金融資本と呼ばれています。ネオコンは国という枠組みは重視していません。全世界を一つの国とみなして、儲かることは何でもするというやり方です。新自由主義、グローバル社会の実現を目指しています。自由競争で弱者切り捨ての立場です。貧富の差はどんどん拡大します。ネオコンが世界を思い通りに牛耳っていますので、その動向をウォッチしないと真相は何も見えてこないということです。アメリカの政府は大統領以下閣僚のほとんどは回転ドアといって、グローバル企業と政治家の間を行ったり来たりしている。国民軽視で自分たちの私服を肥やすための政治を行っているのです。世界の富をすべてわがものにしようとして戦略を組んで、紛争や戦争を起こして兵器を売り込む。民主化と称して政権に反対する少数派を支援して傀儡政権を作る。民主化後は、復興と称して、政治のみならず経済・金融・教育・社会インフラ・監視社会をつくってほとんどの富をすくい上げていく。そのネオコンがウクライナを強力に支援しているのです。武器供与だけではなく、プロパガンダも徹底的にプーチン批判です。多くの人が洗脳されてしまうのも無理はありません。アメリカやNATOが武力行使をしないのは、ロシアを徹底的にたたくと、核攻撃に踏み切る恐れがあるからです。すでにそれらしいことをほのめかしています。まさかそんな暴挙はしないだろうという楽観的な考えは危ないと思います。2、プーチン大統領は、ウクライナの中立化を訴えています。ロシアは前政権のときに、西側とNATOは1センチたりとも東に拡大しないという確約を交わしていたのです。ところがNATOはこの約束を反故にして、エストニア、ラトビア、リトアニア、スロバキア、ルーマニアに拡大して現在30か国に増えました。約束を反故にされたロシアにとっては心外なことです。もしウクライナがNATOに加入すれば、アメリカが中心になってウクライナ東部にロシアを標的にしたミサイル網を敷いてきます。ウクライナからモスクワは目と鼻の先です。これが実現するとロシアはアメリカの言いなりになるしかありません。石油、天然ガスの利権がネオコンの意のままに支配されてしまうということになります。プーチン大統領はそんなことは元々約束違反だし、現実問題としてどうしても容認できないという気持ちが強いのです。アメリカから覇権奪取を狙っている中国の配下に入るかもしれません。ロシアが生き延びるためにはその道しか残されていないかもしれません。そして次はアメリカと中国の覇権争いが激化してくることになります。
2022.03.19
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日本のリーダーになる方は、全国民の生活を豊かにしてくれるリーダーであってほしい。国民の所得を大幅に増やしてくれる政治家にかじ取りを任せたい。中小企業はお荷物だからつぶすと明言している人を、経済成長戦略会議のメンバーに入れないでほしい。GDPを600兆円ぐらいまで増やす政策をたてて実行してほしい。アメリカのディープステイト(陰で政治、経済、金融、司法、軍事、教育、医療を動かしている国際金融資本)や中国共産党に対して、対等な立場で外交交渉を展開して欲しい。国土と国民の安全を守り抜いてほしい。日本を自立ある国に変えてほしい。4人の総裁候補の中に、そんな心意気のある方がおられるのでしょうか。その4人がどんなことを提言しているのか。まずは耳を傾けて、分析してみることが大切なのではないでしょうか。そのための参考になるyou tube番組がありますのでご紹介しておきます。関心のある方はぜひともご覧ください。林千勝さんと水島総さんの対談番組です。題は、「今、世界はどうなっている 第6回 菅総理退任と総裁選 自民党総裁選キーマン達の通信簿」です。この番組は9月18日にアップされましたが、すでに140,000人以上の人が視聴されています。時間は1時間30分です。総裁選びを間違えると、日本の総理は、ディープステイトや中共の草刈り場、植民地化の管理人にされてしまうという言葉にショックを受けました。
2021.09.20
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最近、ネットで「銀行法改正」の話をよく聞くようになってきた。この中身を見てみると、今まで銀行の仕事は企業に資金を貸し付けることだった。この改正によって、銀行はその企業の株式を100%持てるようになるのです。つまり銀行が株主になって、その企業を自由に操ることができるようになります。今までは銀行業は融資に限られていたのです。今度は銀行が圧力を加えて、会社を自分のものにすることができます。融資だけではもうけが少ないので、規制を撤廃してくださいと国際金融資本の横やりが入ったのでしょう。その要求を呑むことになりそうなのです。どんなしっかりした企業でも、銀行が白羽の矢を立てたらひとたまりもありません。その銀行ですが、都市銀行、地方銀行のほか、外資系の中国の銀行、アメリカの銀行などもあります。地方銀行は、これからどんどん統廃合されていくでしょう。そしてまとめてメガバンクとしてよみがえらせようとしているのです。ウォール街を牛耳っているゴールドマンサックスが、今年から日本で銀行業を始めたのはとても不気味です。これからは、コロナ禍に乗じて、日本のメガバンクと外資系銀行間で、資産価値の高い中小企業の奪い合いが始まるでしょう。特に外資系の銀行に目をつけられたら悲惨だと思います。乗っ取られなくても、株主配当を最大限に支払うように求められます。会社は社員や地域のものという考えは通用しなくなります。今までは銀行による株式取得は5%以内に抑えられていたのです。つまり融資はしてもよいが、会社を乗っ取ることは断じて許さないと規制されていたのです。これでは、中小企業を自由にコントロールすることができません。グローバル社会でマネー第一主義のやり方の国際金融資本は納得できません。日本の9割を占めるといわれる中小企業は、生産設備もさることながら、伝統技術、先端技術、優れた技術者、経営ノウハウをたくさん蓄積していて外国から見ると宝の山なのです。これらは売ればすぐに金になりますので、喉から手が出るほど欲しかったのです。「銀行法」が可決され、中小企業の株を抑えてしまえば、生かすも殺すも自由にできます。彼らの狙いは、ずばり中小企業の株式を買い取り、自分たちの所有物にすることです。自分のものにしても経営するつもりはないと思われます。売れるところを切り離し、或いは再編し、M&Aを仕掛けてより高い資産として売り飛ばすことを考えるはずです。だから少々株価を吊り上げても、それ以上に高く売れれば問題ないと考えるのです。今まで日本の中小企業は、雇用の確保、地域の活性化などで多大な貢献をしてきました。「銀行法」が改正されて、中小企業が草刈り場になれば、まず日本全国の中小企業はどんどん衰退していきます。そして地域経済が崩壊の危機に瀕します。当然雇用が失われます。残された人は低賃金で不安定な雇用で働かざるを得なくなります。地域の活力は徐々に失われて、再起不能に陥るでしょう。悪いことに、日本政府はそれを強力に後押ししています。2021年6月22日の日本経済新聞によると、日本における外国人の企業経営者や経営幹部は2019年9.2万人ですが、2030年までには20万人まで増やすという。26年までに地方に外国資本との共同開発企業を1万社に増やす。投資金額は2020年の40兆円から、2030年には80兆円までに増加させるという。これは地域活性化と銘打っていますが、実態は全く違います。国際金融資本に、できるだけ多くもうけさせるための「銀行法改正」なのです。国民生活が第一で、日本を豊かにするという政策はほとんど放棄しているのです。我々の次の世代は、1億総貧困層で占められるようになるかもしれません。国民皆保険も危うくなる。年収が平均300万円台で収まっているかどうか。GDPは550兆円が頭打ちで、350兆円台くらいまで下がってしまうのではないか。安定的な年金の継続も難しい。デフレ経済が解消できない。国土強靭化政策も手付かず。食料の自給もままならない。自国の安全保障もままならない。日本の国土も守れない。大企業の空洞化現象が拡大している。少子化に歯止めがかからない。そんな政治家を選んでいる我々にも問題がありますが、これは政治家の責任ではないのですか。この問題は、政府の政策決定の諮問機関である「成長戦略会議」(以前は「未来投資会議」と言いましたが、いかにも自分たちの利益を誘導しているかのイメージを与えるので名称変更した)のメンバーなどを見ていると一目瞭然です。新自由主義の考え方で、「金だけ、今だけ、自分たちだけ」を露骨に打ち出して、グローバル経済を推進する人は、日本の国民はどうなってもいいのでしょう。果たして、自由自在に何をしてもいいのでしょうか。あまりにも露骨で目に余るものがあります。それよりは自分の会社や組織の利益の拡大を図ることが生きがいになっているのでしょう。私たちは森田理論の学習も大切ですが、政治や経済から目を背けていては大変なことになります。子孫に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。せめて事実だけはウォッチしてゆきましょう。できれば国会議員に目を覚ましてもらいたいところです。来年の1月からの通常国会に「銀行法改正」が出てまいります。今、金融庁でその草案を作っているそうです。ここでの決め手は、銀行による中小企業の株式取得の100%の解禁です。これには外国の銀行が絡んでくることを忘れてはなりません。その内容には興味も関心もないという国会議員が多数を占めていますので、すんなりと可決されることになるかもしれません。残念ですがどうすることもできません。詳しくお知りになりたい方は、次のyou tube番組をご覧ください。菅政権が猛ダッシュ? 銀行法改正の闇 裏の思惑、すべて暴露します。解説は元官僚の室伏謙一氏です。実態がよく分かります。
2021.08.27
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現在の世界を牛耳っている人たちはどういう人たちかを明確に説明してくれている人がいます。林千勝さんという人です。2021/04/17のsakura so TV という you tubeチャンネルです。題名は、「今世界はどうなっているか 第1回 民族無き世界を目指す2つのグローバリズム」です。世界の支配構造、政治、経済、金融、紛争、戦争、脱炭素社会から原子力ビジネスなどのからくりがよく分かりました。世界を自由自在に操ろうとしているのは、マネー第一主義を掲げて、国境の垣根を取り払いグローバル世界の舞台で無限大の金もうけを企んでいる国際金融資本・多国籍企業群です。端的に言うとアメリカにはGAFAという巨大企業があります。グーグル、アップル、アマゾン、フェイスブックのことです。中国にはBATHという巨大企業があります。バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイです。これらが国際金融資本、多国籍企業の代表格です。これらの企業は氷山の一角です。業種ごとに世界を席巻している多国籍企業が存在しています。それらの巨大企業が、グローバル世界で無限大の利益拡大を目指しているのです。目指しているのは、世界中のすべての人の幸せではありません。むしろ、大衆を犠牲にして、独占的に富をかき集める事だけを考えているのです。その結果10%の超富裕層と90%の貧困層に分けられてしまうのです。現在世界の政治体制は2つに分かれています。この中でどう立ちふる舞っているのか。一方にはアメリカを中心として、新自由主義を標榜している国があります。西側諸国は、自由と民主主義を掲げています。自由の名のもとに行われているのは、競争第一、民営化、規制緩和、弱者切り捨てです。アメリカでは、国際金融資本、多国籍企業は、政治に深く介入しています。上院、下院議員に数多くの協力者を送り込んでいるのです。それは今回の大統領選挙でよく分かりました。マスコミを総動員して、7000万人以上の支持を集めたトランプ氏を追放しました。現在トランプ氏の息の根を止めようと活動しています。政治の世界だけではありません。経済、行政、司法、金融、教育、マスコミ、軍事面も完全に支配しています。いかに大衆が悲惨な状況に陥っているかは、堤未果さんの「貧困大陸アメリカ」という本を読むとよく分かります。さてもう一方は、一党独裁、マルクスの共産主義を標榜する中国です。ブルジョアを追放して労働者中心の幸せな社会を標榜した共産主義国家の樹立はどうなっているでしょうか。1億人の超富裕層と約8億人の貧困層に二極分解していると李克強首相が指摘しています。現在の中国は管理社会、全体主義国で国民の自由、人権、民主主義は制限されています。治安維持法下の日本人の言論統制を思い出します。中国が覇権を握ると、世界中が監視社会、言論統制、管理社会、全体主義に染められてしまいます。その可能性が高まっています。政治的には、西側諸国と中国は全く別物ですが、西側の国際金融資本、多国籍企業は依然として中国への投資を増加しています。経済は相互依存関係にあるのです。それは、人権を抑圧して、強制労働、低賃金労働者を使って安価な製品が手に入るからです。価格競争のためには中国で作るしか勝ち目はないというのが実態です。こうしてみると世界を操っているのは、国際金融資本(ディープステイト)、多国籍企業群だと言えます。欲望の暴走の最先端を走っている人たちです。ブレーキの壊れた車を坂道でアクセル全開で突っ走っているように見えます。森田では欲望の暴走は自他ともに破滅の方向に向かうと言います。欲望は不安によって制御する必要があるといいます。森田理論の立場から警鐘を鳴らすことが必要だと考えます。
2021.08.17
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私の参加している集談会には、歴史に興味を持っている人が5人おられます。地元の歴史研究会などに参加されている。旺盛な知識欲に感心しています。積極的に現地に出向いたり、図書館に通って研究をされている。これは、神経質者の強い好奇心、分析力という性格が多分に影響している。歴史に学び、今後の世の中の動きを自分なりに展望することは、これからの生き方に影響を与える。実は私もそのうちの一人です。私は現代史に興味がある。それには訳があります。私の母は、原爆が落とされたとき、広島駅で改札の仕事をしていて被爆しました。なんとか命は助かりました。私は被爆二世なのです。特に先の太平洋戦争(第二次世界大戦、大東亜戦争という人もいる)は、312万人の日本人が亡くなり、戦後はアメリカに支配され、国民の生活の困窮を招いたが、この戦争を回避する道はなかったのかに興味がある。結論から言うと、この戦争は避けることが可能であったと思います。歴史研究を通じてそのことがはっきり分かった。今日はこの問題を取り上げて分かっている範囲で紹介したいと思う。当時のアメリカ大統領はルーズベルトでした。日本を戦争へと向かわせた張本人です。ただアメリカ政府のバックには、ディープステート(陰で政府を操っているロックフェラー系のユダヤ系国際金融資本)がいることを見逃すと分析を誤ることになると考えている。当時のアメリカの世論の9割は、第一次世界大戦で12万人の戦死者を出し、戦争は絶対反対の立場だった。しかしディーブステートの考えは違いました。戦争を引き起こすことで、自分たちの富を増やすことができるのです。造船、航空機、兵器製造、戦時物資、食料、移送、土木、建設などあらゆる分野で儲ける機会が爆発的に増加するわけですから、人の命が軽く扱われることは何とも思わない。それどころか、戦争を引き起こすことが悲願なわけです。その意向を受けてルーズベルトはある作戦を立てました。日本をガラガラヘビに見立てて、針でつつきまわせば、からなず反撃してくるはずだと思っていたというのです。仮に日本が挑発に乗ってくれれば、戦争反対の国内世論が、「憎き日本を打つべし。戦争に無条件に賛成します」という方向に転換するとみていたのです。選挙では当選するために、表向き戦場に若者を送ることはしないと言っていましたが、自国防衛のためにやむなく戦争を開始せざるを得なくなったというシナリオを描いてそれを実行したのです。1939年から、矢継ぎ早に輸出製品の制限を強化して日本を挑発しています。とどめは1941年石油の全面輸出禁止です。これが日本が戦争に踏み切る大きな引き金となりました。当時石油はアメリカに9割方依存していました。しかし驚くことに、日本が2年間戦えるだけの石油は備蓄させています。そうしないと日本が挑発に乗ってこないことが分かっていたからです。その挑発にまんまと乗ったのが、山本五十六連合艦隊長官の率いる日本の海軍です。1941年12月8日ハワイの真珠湾を攻撃しました。その時の暗号は、事前にすべてアメリカで解読されています。ルーズベルトは、日本連合艦隊が、国後島を出発して、南下していることをすでに知っていました。しかし、日本に警告はしませんでした。予期せぬ攻撃に見せるために黙殺していたのです。その情報を掴んだ時、ルーズベルトはこの上なく喜んだということです。戦争開戦の口実が、日本によって作られるのが目に見えたからです。早速ルーズベルトは、最新鋭の空母は真珠湾から緊急避難させました。その上、旧式戦艦ミズリーを「いけにえ」として無防備で真珠湾に停泊させていたのです。できるだけ派手に暴れてくれというお膳立てをして、笑いを隠して静観していたのです。もちろんその内情はアメリカ国民には極秘事項です。結局挑発に乗った日本はピエロを演じていたのです。実はドイツも大西洋でアメリカ海軍から挑発を受けていましたが、耐えがたきを耐えて、アメリカの挑発に乗ることはなかったのです。アメリカを敵に回して戦争すると負けるということが分かっていたのです。そんな時に、日本というガラガラヘビがまんまと噛みついてくれて、世論を味方につけて戦争を開始することができたのです。まさにシナリオ通りです。ここで疑問なのは、山本五十六長官は、日本がアメリカを相手に戦争しても勝ち目がないということは百も承知していました。それなのに、あえて陸軍や海軍省軍務局などで反対意見の多かった真珠湾攻撃を強行したのか。彼一存の考えではなかったことが想像できます。アメリカの挑発以外にも、近衛文麿前首相やその他の閣僚等の強力な後押しがあったはずです。この点は東京裁判で一部明らかにされていますが、詳細は不明になっています。今後の解明が必要です。しかしキーマンの証拠文章は、敗戦後焼却されたので、難しいかも知れません。さて、ここで重要なことは、1941年9月29日に、大本営陸海軍部で「対米英蘭戦争指導要綱」が正式決定されています。これは重要な文章です。この内容を見ると、日本は世界の情勢を正確に分析しているのです。その中にアメリカとの戦争はどんな手段をとっても回避すべしという方針を打ち出しているのです。この方針に基づいて行動していれば、戦争は防ぐことができたと思われます。この要綱によると、日本がアメリカを刺激しなければ、アメリカは日本を敵に回して戦争に踏み切らないとみていました。それはアメリカ国民の9割を超える戦争反対の世論があった。さらにルーズベルトは戦争不参加を公約として当選した大統領だった。いくらディープステートの傀儡政権とはいえ、積極的に戦争に打って出られなかった。日本が日本や東南アジアの防衛に専念すると、地理的な面で不利であったことなどが上げられる。当時航空機で日本本土を攻撃しても、帰還は困難で、そのまま中国に着陸しないと燃料が持たないといわれていました。この要綱によると、真珠湾攻撃などはもってのほかの自殺行為だとみなしていました。アメリカの動向を注視しつつ、東南アジアから、ビルマ、インド、中東への侵攻が正しいと指摘している。この戦略に基づいて、真珠湾攻撃と同時期に、インドネシアに侵攻して、石油の生産設備を無傷で獲得している。シンガポール陥落では、欧米列強による植民地支配の一大拠点を壊滅させている。当時のインド洋はイギリスが進出して、アジア各国を植民地化していました。反面ドイツの潜水艦Uボート作戦により多くの軍艦を失い、相当な戦力ダウンになっていました。その上、第一次世界大戦の後始末で戦費を賄う状況にはありませんでした。日本がイギリスをアジアから追い出すには、千載一遇のチャンスだったのです。そういう作戦を国内で共有していたにもかかわらず、山本五十六長官が真珠湾の攻撃を行い、その後サイパン、ミッドウェイ、ガダルカナルに航空基地を作って、アメリカとの全面戦争に入ったことは、勇み足としか言いようがありません。日本国民を奈落の底に陥れたのは、まさにこの独断的な作戦にあったと言えます。本来なら誰かが実力行使で止める必要があったのです。もしその時アメリカと戦争をしていなかったらと思うと残念です。日本はアジア各国の独立自治を推し進めて、協力して欧米に対抗しようとしていました。決して欧米のようにアジア各国を植民地にして、骨の髄まで吸い取ってやろうと考えていたわけではないと思います。その証拠に日本が駐留していた東南アジアの各国からは、いまだに親日国が多いのです。くわしく知りたい人は次の書籍をお読みください。「日米戦争を策謀したのは誰だ」 林千勝 ワック株式会社 全396ページ
2021.08.08
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望遠鏡が大事か、顕微鏡が大切かと二者択一で取捨選択する人はいないはずです。遠くを見たり、天体を観測する場合は望遠鏡が必要です。ウィルスなどの研究をする場合は顕微鏡を使います。目的に応じて適切に使い分けています。ここで何を言いたいかといいますと、それぞれが極めて優れた特徴を持っているということです。私たちは、どちらかに偏ることなく、それぞれの良い面を評価して活用していくことです。これは経済の面でいうと、マクロ経済とミクロ経済の違いということになります。マクロ経済が望遠鏡で、ミクロ経済が顕微鏡にあたります。企業の経営者は、顕微鏡を使いミクロ経済の中で、効率化、利潤の最大化を目指します。自分の会社が成長して利益を最大限にあげることを考えるのが経営者の責務です。当然のことです。その努力を怠れば、会社はいずれ倒産します。個々の企業が儲かるように、さまざまな経営方針を打ち出してきます。たとえば、今の日本は少子化です。基本的に物が売れません。賃金も高い。デフレの時代が続いています。過当競争で企業は四苦八苦しています。そんな状況の中で、企業の経営者はどう考えるか。そうだ、人口の多い開発国にシフトしていくと、まだまだわが社は成長できる。そうだ、中国、東南アジア、インドなどに進出していくべきだ。アフリカやアメリカなどにも進出していくチャンスがあるかもしれない。これらの地域では、爆発的に人口が増えており、市場はまだまだ拡大局面にある。さらに現地の賃金は、日本に比べると安い。これを指をくわえてみているようでは経営者失格の烙印を押されてしまう。一刻も早く、日本を脱出して海外に工場を移転して、現地の安い労働力を雇用して、国際競争に勝ち残って永遠に生き延びていこう。これは至極まっとうな考え方です。このようなことを考えない経営者は、経営者としては失格です。事実現在の日本はそうなっています。その結果、日本国と日本国民は苦しみ続けています。日本国内の産業は衰退の一途をたどっています。GDPは最大で550兆円ありました。それがどんどん右肩下がりで減り続けています。近い将来350兆円くらい位にまで落ち込むと予測している人もいます。こうなりますと、日本は開発途上国並みの国に近づいていきます。信じられないでしょうが、東南アジアの一小国となります。このGDPは三面等価の原則により、生産力、国民所得、消費量は同じといわれています。つまり、生産力が海外に移転することで、私たちの給料がどんどん減っていくことを意味します。1970年代から1980年代くらいは、毎年ベースアップがあり、ボーナスもたくさんもらっていました。年収500万円以下という人はほとんどいなかったように記憶しています。それが現在惨憺たる有様です。300万円台の年収が普通になっている。企業の経営者がミクロの世界で合理的な経済活動を行った結果、我々国民はどんどん貧しくなっているということです。雇用が生まれない。公務員でさえその多くが派遣労働者に切り替わっている。生活が成り立たないので、結婚もできない。少子化に歯止めがかからない。私たちの国民の生活の質の向上を考えてみた場合、どうしてもマクロの考え方が必要になります。経営者の視点だけではなく、国民目線から目標を設定する必要があるのです。富士山を眺める時に、現地いくことも大切ですが、富士山から距離を置いて鑑賞するという態度も欠かせないということになります。現在の日本では、マクロの視点から。我々国民の生活を向上させるという考え方が決定的に欠けています。政府が政策決定をする際に、経済諮問会議のメンバーとして、パソナの会長やゴールドマンサックスの出身者、経団連、御用学者などを平然と入れているような状態です。それらの人々はミクロの世界で、個々の企業の成長と発展、もっと言えば自分たちの利益の拡大を画策している人たちです。ミクロの世界で、個々の活動としては許されますが、それを国民生活に直結するマクロの世界に拡大させることは考え直す必要があります。なぜなら日本の国民の生活がこれから先さらに苦しくなっていくからです。アメリカでは主としてロビイストがこの活動をしているのですが、日本では総理が指名して経済諮問会議などのメンバーとしてこの人たちを重用している。このやり方で自分たちの利益を拡大させていくやり方は、アメリカの国際金融資本家にとって、日本に大いに見習いたいと言っています。笑うに笑えない状況となっているのです。このやり方はやめてほしいです。日本の国民の生活を最大限に向上させることが、政治の根底になければなりません。マクロの視点がすっぽりと抜け落ちると国民は不幸になるばかりです。私たちの国民の代表者である国会議員は、マクロの視点からのものの見方をまずしっかりと固めることが必要と考えます。経団連や中国にすり寄る政治家は国民の敵です。特に総理大臣は、国民の生活を向上させるという国家観を明確に持っている人がなるべきです。今は、自然災害に備えた国土強靭化、国土の防衛、対等な外交交渉、テロ対策、サイバー対策、国内への企業回帰、企業の海外移転の防止、移民の防止、派遣労働の見直し、最先端技術の育成と保護、国内産業振興、中小企業の保護や育成、食料の自給率向上、農業の保護、種子法の維持などやるべきことはたくさんあります。やってはいけないことは、国民第一の基本理念を無視して、ミクロの世界で合理的な経済活動をしている人たちと結託して、それらの人々を諮問機関のメンバーとして加えて政治を行うことです。国民第一の視点から、ミクロの視点で利益の追求を図っている人を政治の世界から排除することです。国民目線からの提言をしている人もいらっしゃいますので、その人たちの意見に耳を傾けて、先ずは事実の把握に努めることです。その人たちは、you tubeのチャンネルで優れた人が問題点を解説してくれています。事実を隠蔽し、ごまかされていることに無知であることは、子孫に対して申し訳ないことをしていることになります。
2021.07.03
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5月号の生活の発見誌によると、毎年全国で、約5000人の学校の先生が精神疾患で休職されているという。集談会にも現役の先生や先生の経験者の方の参加があります。生徒や保護者とのトラブル、学級崩壊、教育委員会の軋轢などの話が出ます。職場の人間関係や校長や教頭との軋轢に苦しんでいる人もいる。5月号では、これらの問題への対応策が明確に示されているので困っている人は読んでほしい。ここでは視点を変えて、森田先生の言葉を紹介してみたい。教育の弊は、人をして実際を離れて徒らに空論家たらしむるにありこの言葉は教育とは何かという問題に対して、森田先生なりの方向性を打ち出されています。森田先生は、学校教育はあまりにも観念的で、実際的でないというのが問題であるといわれています。事実軽視に陥っていると警告されています。先人の知恵を伝承していくこと自体はとても大切なことです。ただ現実的というよりは、観念的、理想的、理論的な教育が中心になっているのは如何なものかと問題提起されているのだと思います。さて、先生という職業は、教えることが先行して、上から下目線での対応になりやすいという特徴があります。自分では意識していなくても、人を教育しようとすると、どうしても上下の人間関係に陥りやすい。対等な人間関係が成り立ちにくいということです。森田理論でいう「かくあるべし」が前面に出でしまうということです。それが昂じると、驕りや慢心が芽生えてくることになります。そして、生徒と先生が対立関係に陥りやすいということです。現在は生徒と保護者が一体となって先生に対峙しているので、先生も辛いのだと思う。それでなくても先生はまじめにコツコツ勉強してきた人が多く、対人関係のコツを会得している人は少ない。リーターシップを発揮して、組織をまとめ上げるという経験をしていない人が多い。むしろその方面は苦手な人が多いのではないか。精神疾患を抱えて休職者が多いというのも理解できます。私は学校教育で特に問題なのは、学期末に行われる期末テストにあると思う。さらに進学するための入学試験である。本来のテストの目的は、先生が教えたことが、生徒によく理解されていたかどうかを見極めるために行うものではないのかと思うのです。その結果に基づいて、生徒の理解が不十分なら、再度同じところを繰り返す必要があります。その参考のため理解度テストをするのは分かる。ところが今やテストの本来の目的を忘れて、本末転倒になっている。生徒の記憶力や能力の選別や差別化に利用されている。生徒の記憶力や理解度の違いに対して評価を下すことを目的にしているのである。勉強のできる人とできない人の序列をつける。中には成績順を公開する。高評価して持ち上げる人と見捨てる人の選別を行っているのです。高評価されれば自尊心が刺激されて気持ちがよいでしょう。でもその結果、見捨てられた生徒はやり切れませんね。どこかにストレスのはけ口を求めて暴走することになります。そうしないと生きているという実感が持てなくなるからです。さらに、下手をすると、成績に基づいて生徒の人格判定までしてしまう。何もやってもダメな人間として人格否定をしてしまうのです。さらに保護者の家庭教育の評価にまで結びつけてしまう。こうなりますと、保護者と先生は敵対するようになると思います。免疫力のない先生が、その対立のはざまで精神的に追い詰められてしまうのかもしれません。これは、先生にその気がなくても、教育制度そのものが内包している問題であると思う。本来の教育は、一人一人の人間の個性や能力を見極めて、それを引き出し、さらに大きく成長させることにあると思います。そのためには先生が生徒をよく観察することが肝心です。つまり観念優先の態度を改めて、生徒の目線に立った教育を目指す必要があります。そういう視点に立つと、生徒と先生の人間関係がよくなると思います。また個々の生徒の自立に向けて先生の果たすべき役割が明確になるのではないでしょうか。今の教育制度で身動きできない中では、難しい課題かもしれませんが、自分のストレスをなくして、先生という職業を全うするためには大切な視点だと思います。
2021.05.11
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東京都の小池百合子知事は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言に関して、1都3県の知事との協議で、事実と異なる説明で延長要請の文書をとりまとめようとしたことが明らかになった。神奈川県の黒岩祐治知事は、小池知事から宣言延長について国にお願いしようと電話があったものの、神奈川県は数値がよくなっていたので「様子を見させて欲しい」と回答した。ところが小池知事は、千葉の森田知事や埼玉の大野知事に賛成してもらうために、「黒岩さんが賛成している」と説明していた。つまり事実と異なる説明をしていた。逆に黒岩知事には、千葉の森田知事と埼玉の大野知事はすでに賛成していると説明していた。 念のために、黒岩知事が千葉県の森田知事に確認したところ、森田知事は「『黒岩知事が賛成する』と聞いて、自分も賛成しようということになった」と回答した。この時点で、小池知事による事実の捏造が発覚した。1都3県の知事のリーダーシップをとって、功を得るための勇み足であった。このことを報道機関に暴露された小池知事は、「考え方が幅広い中、文書のたたき台をつくるのはよくある話。そういう中で事務方を含めてやり取りしており、普通のやり方を進めていた」などと説明した。この釈明では、ウソをついた事への反省がないばかりか、自己弁護に走っています。これは事実に従うという森田理論とは対極の対応です。事実をごまかして、他人を意のままに動かそうとすることを森田先生は大変嫌っています。この点に関しては、鬼のような形相で入院患者を叱りつけています。事実を隠蔽する、捏造すると、現実と理想のギャップで苦しむことになります。他人を間違った方向に追い込み、苦しませることになります。理想を優先して、現実を批判し、否定することを、森田では「思想の矛盾」と言います。これが神経症を発症させる大きな原因となるのです。このやり方ですと、行政目的を達成するためには、ウソをついても構わないという考え方につながります。うがった見方をすれば、都民なんかいくら騙しても構わない。そもそも私は都民の為を思って行政を行っているのだから、事実を捻じ曲げても、勇猛果敢にリーダーシップを発揮している点を評価してほしいものだ。私に任せておけば、万事うまくいくのだから、多少の事実の捏造は大目に見てください。それくらいのことをしないと、まとまりませんよという気持ちです。このやり方はうまくいくのでしょうか。森田に関わってきた人間として、この手法はそのうち行き詰まると思います。本来、目標に向かうはずのエネルギーが、事実に対抗して打ち勝つという方向にシフトしてしまうからです。エネルギーの無駄遣いになります。エネルギー漏れを起こすので、これだけで消耗してしまいます。それ以上に、もっと切実な問題があります。それは事実の方が間違っている。自分の考えの方が正しい。などと言う認識の間違いが起こります。そして他人と戦い始めるのです。どちらが勝つかどちらが負けるかという世界です。本来は事実を正しく認識する。そこを基点にして、改善点や課題を考え抜いて、問題解決に取り組むことが肝心なのです。他人と敵対するということは、都民のための行政をおこなうというよりも、自分に反対する勢力をいかに抑圧するかという方向に向かいます。その結果、一向に都民の為の行政を行うことはできないということになるのです。今回の件は事実を大切に取り扱うことがいかに重要であるか、考えさせられました。小池都知事への都民からの信頼は多少なりとも失われたかもしれません。小池都知事はエネルギッシュな方です。今後信頼を取り戻すためには、この件に対しては言い訳は一切しない。謙虚に謝る。今後は決してウソを捏造しない。今後事実に基づいた行政に励むという姿勢を貫き通すことができるかどうかにかかっていると思います。
2021.03.10
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新古今和歌集で仁徳天皇が次のように詠まれています。高き屋に 登りて見れば 煙立つ 民のかまどは にぎわいにけり明治天皇は次のように詠まれています。罪あらば 吾をとがめよ 天つ神 民はあが身の 生みし子なれば天皇陛下のお気持ちがよく表現された和歌だと思います。万世一系の天皇制は2600年続いているそうです。こういう国は世界中見渡しても他に例はありません。神武天皇から数えて今の天皇陛下は126代目に当たるということです。昔から日本国民は天皇陛下を敬ってきました。天皇陛下も日本国民を「大御宝」(おおみたから)と呼んで、日本人の幸福と繁栄を願ってこられました。国土の平安を願ってこられました。日本国民は奴隷として搾取する存在ではなく、国民こそが一番の宝だという考え方です。国民一人一人を大切にして、国民の幸せを願うという考え方です。森田でいえば他人の性を尽くすということです。この考え方があるから、日本人は精神的にも経済的にも安心して暮らしてこられたのです。何かの一大事の時は待っていれば、必ず誰かが助けてくれるという安心感がある。それは日本人が心の安全基地を持っていたということです。それがないと、自分が生きるために、平気で略奪や殺戮を繰り返すようになります。外国でハリケーンのとき、戦利品を獲たような略奪が起きるのは、生きるか死ぬかという状況に陥っても政府や他人は当てにできないという気持ちがあるからなのです。生き残るのかどうかは、ほとんどすべてが自己責任の世界なのです。つまり外国では勝つか負けるかしかないということです。助け合う、協力し合うという考え方はないのです。自立して勝ち抜くしか生きるすべがないということです。日本人は元々心の安全基地を持っていたので、命の安全と生命の維持が担保されていたのです。天皇制の大きな特徴は、権威はあるが権力は持たないということです。天皇陛下は国を治めるために、自分が率先して政治を行うということはしません。鎌倉幕府、徳川幕府、現在の議会制民主主義の政治にしても、統治能力を持った人に権力を委任するという形をとられている。つまり権威と権力を明確に分離されているのです。そして天皇陛下は国民の安全と繁栄をただひたすら祈るということを、自分の役目とされているのです。国民の生活が第一という思想的なバックボーンは、絶対に揺るがしてはならないという強い意思を感じます。天皇陛下が権威と権力を一挙に掌握すると、利害関係が露骨に表面化して、国民の生活第一という理念は絵に描いた餅になるということがよく分かっていたのだと思います。しかもここで大事なことは、権力よりも権威の方が上という考え方です。権威が上で、権力を制御しているという考え方です。だからいくら絶対的な政治的権力を委任されていたとしても、権威には逆らえないということです。その権威というのは、天皇が変わることなく持ち続けている、国民の生活が第一という考え方になります。ですから政治が国民の生活をないがしろにすることはできないということになります。天皇の意向に反する権力者は、その権力を直ちに天皇に返上しなければならないということになります。政治は権威の教えに従って、国家国民のために尽くすことが求められるのです。今の政治や経済を見ていると、「今だけ、金だけ、自分たちだけ」という風潮ですが、これは日本が2600年にわたって培ってきた、根本理念に反することだといわざるを得ません。これは日本以外の国と決定的に違うところです。外国では権威と権力が常に一体化しています。特に中国の歴史を見るとそのおとりになっています。権力を握ったものが権威を併せ持ち、民衆を洗脳して、武力でもって国民から収奪を繰り返すようになるのです。一部の富める人とその他大多数のひたすら奴隷として収奪されるものとに分けられてしまうのです。こういう考え方だと、人類は永遠に人間同士がいがみ合い戦い続けるしかないと思います。事実人類の歴史は紛争や戦争の連続の歴史でした。この方向は否応なく人類の滅亡に近づいていくと思います。これを打開できるとすれば、日本がはぐくんできた国民の生活が第一、人々がともに助け合い、励ましあう共助や協調の考え方だと思います。護送船団方式の考え方です。これは森田理論の考え方そのものだと思っております。現在万世一系の天皇制が破壊されようとしています。女系天皇制でもよいのではないかという考え方です。アメリカの国際金融資本は、グローバル化、自由経済の名の下で、身ぐるみ日本から収奪しようとしています。その時に、天皇制のもとになっている、共助や国民の生活が第一という考え方は大変邪魔になるのです。ここをつぶせば、勢いがつくと考えている節があります。この方法をとりますと、例えば女系天皇が外国の人と結婚する場合が生じます。するとそこに生まれた天皇は、万世一系の天皇ではなくなります。それを問題視するのは、もともと天皇持っていた国民第一の誇り高い精神が断ち切られてしまうということなのです。天皇を利用して権力と権威を合体させて統治する人が出てくる可能性が強まるということなのです。国会議員や外国からはイギリス王室のように世界に開かれた皇室にすべきであるという考えを推し進めようとしています。大変危険であると思います。いったん決められた悪法は、覆すことは容易ではありません。話は変わりますが、生活の発見会は自助・共助の精神で運営されています。そういうグループが参加者が減ったとはいえ、2000人近く存在していることは大変珍しいことです。この精神を外国で普及させていくことは難しいかも知れません。まずは日本人が、永遠と引き継いできた知的財産を守り、育てていくことが肝心です。
2021.02.21
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私は高校生の時、世界史が好きにならなかった。日本史と違って範囲が多すぎる。主な出来事と年代を覚えるというのは苦痛であった。こんなことを暗記して何の役に立つのだろうかと思っていた。現在は、20世紀初頭からの世界史の学習に大変興味がある。20世紀は戦争の歴史だといわれている。第一次世界大戦、第二次世界大戦が起きた。このいきさつを学ぶことは、これからの世界の動向を考えるうえで欠かせない。どんどん興味が湧いてきて、真相がどんどん明らかになっていく。現代の政治、経済、金融、外交、国防などは、世界の歴史を踏まえて議論する必要があると感じている。これは元大使の馬渕睦夫氏の影響が大きい。馬渕さんは京都大学卒業後、外務省に入られ、世界各国の大使を務められた。その後大学で教鞭をとられ、現在は外交政治評論家として活躍されている。特にyou tubeでの説明は具体的で真実を明らかにされている。推薦図書として、「国際ニュースの読み方」(マガジンハウス)を紹介しておきたい。馬渕さんは、歴史を学ぶときは、目の付け所が大切であるといわれている。表面的な出来事を見ていただけでは、紛争や戦争がなぜ起こったのかは分からない。また、世界史を研究する場合、真相が捻じ曲げられてものを教科書として採用すると、真実の歴史からはかけ離れていく。捏造された世界史からは、決して将来は見えてこない。森田でいう、ほんとの真実を知ろうとする態度を持ち続ける人が、現代社会の問題点にたどり着く。馬渕さんは、紛争や戦争は、それを意図している人たちが必ずいるという。紛争や戦争を起こして、利益を得ようとしている人たちが、その背後に必ずいるという。それを踏まえないと歴史解釈を見誤るという。そういう勢力は、すでに政治、司法、経済、金融、マスコミを抑えている。莫大な金と権力を持って、影で政府に働きかけ、政治・経済・金融を操っている。いわゆる、ウォール街の国際金融資本家のことであるといわれている。馬渕さんは、その勢力のことをディープステートと呼んでおられます。アメリカを支配してきた歴史は長い。それと今やそれに代わり中国が覇権奪取を狙っているという。そのうちアメリカにとって代わる時代が来るかもしれないと警鐘を鳴らしておられます。この勢力は、自分たちの果てしない欲望や野望を満たすために、日夜世界中で活動している。国家という枠組みを無くして、自由な経済社会を実現して、できるだけ多くの利益をわがものにしようとしているのです。そこには、人民、国民、国家の幸せを追求するという考えはない。そういう人たちの犠牲の上に自分たちの利益は成就されるという考え方なのです。その手段として、世界各国に対して、軍事力を背景にして、外交圧力をかけ、グローバル化、自由貿易、規制緩和、民営化を推し進めようとする。思い通りにならない時には、国内で対立関係を作り出して、内戦、紛争、戦争を仕掛ける。そのために経済的な援助、武器の供与などは糸目をつけない。場合によっては、紛争を激化させるために、対立関係にある双方に援助して戦わせる。そこで人民の解放を掲げて、使命感をもって戦っている人たちは、ピエロを演じているようなものだ。実に巧妙なのだ。だから世界史の真実に迫る必要があるのだ。相手国を破壊した後、自由と民主化と称して堂々と乗り込んで、利権を食い尽くしていくのです。外資の餌食とされてしまうのです。それが彼らの狙いなのです。世界の歴史は、悲しいことですが、それが繰り返されてきたのです。そこでいつも犠牲になるのは、何も知らされないで、紛争に振り回される一般の国民なのです。その証拠に北アフリカなどでは、「アラブの春」で民主化されたはずなのに、国民はますます苦しい生活を送っているのです。そういう視点を明確にして、国際問題を紐解いていくと、とてもよく理解できるのです。そして、これからどういう世界を目指してゆくべきなのかが見えてくる。人間の尊厳、人間関係の在り方、国家の在り方、国家間の付き合い方が見えてくる。そういう意味では、アメリカの大統領選挙の行方は大変興味がある。トランプ大統領はマスコミによって大いに誤解されているが、ディープステートに対抗している初めての大統領だということが分かるようになった。それで反対勢力のなりふり構わない抵抗を受けているのです。この選挙は、トランプ氏が最初は有利といわれていたが、どうも雲行きが怪しくなった。もしかするとするとバイデン候補に敗れるかもしれない。日本ではすでにバイデン氏の勝利が既成の事実として報道されている。しかしアメリカでは、ドミニオン社の集計マシーンによる票の付け替え、郵便投票による不正等がネット上で大いに報道されており、国内が大混乱に陥っています。アメリカの三大ネットワークは、ディープステートによって抑えられているので、不正選挙のことはほとんど報道されないのです。テレビだけ見ていては真実を隠蔽されているので全く分からない構造になっているのだ。今はかろうじて真実はネットの世界で飛び交っているのです。日本でも興味や関心がない人は、捻じ曲げられた情報を鵜呑みにしている。今やyou tubeなどで、事実を丹念に伝えている情報が唯一のたよりとなっている。それは真実を捻じ曲げたいという勢力が圧倒的なのでどうすることもできないのです。大統領選挙をウォッチしていて、真実を知るということは、相当な努力がいることが分かった。森田では事実、現実、現状を正確につかむために、人の話を鵜呑みにしない。先入観や思い込みで判断しない。自ら実際に現地に出向く。自分で実験をして真実を確かめる。両面観で反対意見もよく聞いてみることなどが大切であることを学んだ。そうしないと誤った情報操作によって事実とはまるで違ったことを信じ込まされるようになるのだ。そうした洗脳教育や報道が堂々となされているのです。それは自分たちの生活だけではなく、私たちの子孫に対しても惨禍をもたらすことになる。真実が明らかにされて、アメリカ国民の民意が反映されることを願ってやまない。
2020.12.21
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今年に入ってコロナウィルスが大発生しました。連日テレビでは感染者数と死亡者数が発表されています。11月8日現在感染者数107086人、死者数は1812人、回復者97197人と発表されています。感染しても、ほとんどの人は回復しているというのが現実です。対策としては、感染者の隔離、マスクの着用、アルコール消毒、不急不要の外出の自粛、学校の休校、自宅待機、在宅就業、イベントなどの中止、経済活動の中止、外国人の渡航禁止などがありました。これ以上の拡大を防ぐために、コロナ対策一点に絞って、官民挙げて必死に闘っているのが現状です。この対策について、渡辺利夫氏は次のように発言されています。日本におけるコロナウィルスによる重症者や死者数は、外国と比べると少ないのが現状です。また、季節性のインフルエンザ、交通事故、自殺者数と比べてみると特段に多いということはない。季節性インフルエンザの死者数は、2018年度は3325人でした。また2015年の交通事故の死亡者数は4117人でした。2018年は3523人です。そして毎年2万人から3万人の人が自殺しています。先進国で1位といわれています。こちらの方の死者数の方がはるかに多い。これは驚くべ数字ですが、コロナ対策のように大騒ぎされることはありません。こちらの対策はどうなっているのか。マスコミというのは、そこにしばしば登場する専門家と称する人々を含めて、事態がいかに深刻であるかを事実以上に深刻に伝えるのが「仕事」となっているようです。事態の深刻さを訴えれば訴えるほど、人間の移動は止まり、経済がたちゆかなくなり、それによって生計が維持できなくなって、生存さえ脅かされている人々が現に増えています。(生活の発見誌 10月号 5ページ)これはコロナウィルスを予防するためには、経済活動はどうなっても構わないという考えになるのではないでしょうか。健康でありさえすれば、命はどうなってもよいという考え方と同じです。一見正しい考え方のようですが、本末転倒の考え方です。これは森田理論でいう「防衛単純化のメカニズム」が働いているのではないでしょうか。この言葉の意味するところは、私たちは生きていく中で、様々な解決困難な問題が出てきます。それらの数が多くなると、どこから手をつけていけばよいのか判断できなくなるのです。そこで、その中から一つを選択して、当面の闘うべき相手としてみなすことです。コロナさえ防ぐことができれば、後は何とかなる。何としてもコロナウィルスだけには打ち勝って見せるという考え方なのです。コロナウィルスの撲滅に注意や意識、エネルギーを集中させていく考え方です。これは特に政府や行政にその気持ちが顕著です。コロナウィルスの動向だけは、報道や対策が途切れることはありません。その結果、国民の生活が破壊されるようなことがあってはならない事です。運転資金がなくなり、事業の廃業に追い込まれることはあってはならない事です。政府はこんな時は、自粛協力した人たちには、粗利補償して下支えしなければならないのです。現在のGDP550兆円が、350兆円台に下がると、取り戻すことは至難です。何しろ一旦廃業すると生産設備も技術もなくなってしまうわけですから。GDPが下がると国民所得が減って生活困難者が増加してくるということなのです。むしろこの機会を利用して、菅首相のブレーンの一人のアトキンソンさんは生産性の悪い中小企業はどんどんつぶすことを真剣に提言しているのです。これに対して森田理論は「無所住心」の考え方です。一つの不安や恐怖などに、ことさら注意を振り向けてはいけない。今の時期、コロナ対策の比重が多くなることはやむを得ない。ところがその事しか考えないというのは大問題だということです。国民の生活がどうなろうと構わないという風潮が蔓延することは大変危険です。それは森田でいえば、一つの症状と格闘し過ぎて、精神交互作用で蟻地獄の底に落ちていくということになります。神経症は大変苦しいものですが、その不安と戦いながら、自分たちの生活や仕事を何とか回していくことを忘れてはならない。コロナは豊かな生活を維持するための障害の一つに過ぎないという考えに立たないと、今まで積み上げてきた生活や生活基盤が、根こそぎ破壊されてしまうような気がしてなりません。
2020.11.10
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この問題の真実に近づくためのyou tube番組がありますのでご紹介いたします。興味のある方はご視聴してみてください。桜無門関 令和2年10月20日アップ 時間は57分です。馬渕睦夫さんと水島総さんの対談 第22回目テーマ 第3次世界大戦の分岐点となった米大統領選挙の行方このなかに菅総理の政治姿勢について、興味深い提案がありました。
2020.10.31
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引き続いて馬渕睦夫さんのお話です。以下の話は、「国際ニュースの読み方」(馬渕睦夫 マガジンハウス)を参照、引用しております。アメリカのトランプ大統領は誤解されやすい発言や行動が目立ちます。一般的な評価としては、大衆迎合主義、人種差別主義者、反知性主義者等と誹謗中傷されています。実は私もアメリカの大統領としては不適格ではないのかと思っていました。そういう先入観や決めつけで彼のことを評価しているのは、大変な間違いをしているのかもしれません。表面的な言動やうわさで真実が見えなくなっているのかもしれません。実際のところ、アメリカのマスコミをはじめ、アメリカの民主党、反対勢力が大攻勢をかけているので真実が見えなくなっているのです。しかしアメリカ国民は比較的冷静に見ていると思われます。今度の大統領選挙でその結果が出てくると思います。トランプ氏の考えを一言でいうと、「アメリカファースト」です。これは、グローバリズムに断固として反対する政策を進めていくという明確な意思を示しています。アメリカの繁栄、アメリカ国民の生活を豊かにするという目標を掲げているのです。今まではグローバリストたちの利益を最大化させるために、政治、経済、金融。マスコミが利用されてきました。その結果一部の超富裕層を作り出し、その他多数の人は貧困にあえいでいるのです。そういう社会に未来を託すことはできない。パラダイムの転換を図ることが大事だと彼は言っているのです。2019年9月の国連演説で次のように述べています。アメリカの目指すゴールは「世界の調和」であると強調しました。そして、「平和を望むなら、自らの国を愛せよ、賢明な指導者は常に自国民と自国の利益を第一に考えるものだ」と各国に対し、各国ファーストを情熱的に訴えました。グローバリズムが世界の平和(調和)につながるものではないのです。自国第一主義こそ世界の調和につながり、独自の文化に基づく得意分野を持つ各国が、世界という屋根の下で共存する新しい世界秩序、20世紀を支配してきたグローバリズム変わる世界秩序を生む必要があると熱く訴えているのです。トランプ大統領は、政治をグローバリストから取り戻すと言っています。これまでのアメリカの政治は、特定の政治プロによる特定の勢力のための政治であって、アメリカ国民の利益を無視したものでした。だからこそ、トランプ大統領は「アメリカファースト」と呼び掛けているのです。グローバリストのことを、ディープステートというのですが、政治、金融、経済、司法。マスコミをがんじがらめに抑えているために、トランプ大統領は大変な戦いをしているのです。現在は、もう一つの覇権を目指す中国共産党を倒すために、ある意味ではトランプ大統領とディープステートは協力関係にあります。ところが、ここで問題が解決したならば、トランプ大統領とディープステートは再び生死をかけて闘いを始めると思われます。そういう意味では21世紀は人類が、グローバリストたちから国家主権、国民第一主義の世界秩序を構築できるかどうかにかかっているのです。少なくとも、グローバリズムに反対するトランプ大統領がアメリカ国民から支持されたということは、人類はグローバリズムの拡大に人類の将来を託すことはできないということを薄々感じ始めているのではないかと思うのです。私たちは、そのからくり、真実を観察して選択を誤らないようにしなければなりません。
2020.09.28
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今日は事実にこだわって、日本がなぜ勝ち目のない太平洋戦争に突入していったのか説明してみたいと思います。参考図書は、「コロナ危機後の「未来」がわかる!国際ニュースの読み方」(馬渕睦夫 マガジンハウス)です。興味のある方は、是非馬渕睦夫氏の本を1冊は読んでみてください。沢山の著書があります。読めば近代史の真実に近づくことができます。この本によると、20世紀初頭のアジア各国は、アメリカ、ロシア、ヨーロッパの列強各国の植民地政策で侵略されていた。事実日本以外のほとんどの国は、植民地にされて収奪されていきました。つらい悲しい暗黒の歴史です。これに対して、日本だけがなすがままにされる道は選びませんでした。欧米列強国に徹底的に抵抗していたのです。ここで一言付け加えれば、欧米列強の裏には、巨大な資金を背景にして、陰で金融、政治、経済、司法、国際問題を操っているディープステートといわれるユダヤ系国際金融資本家がいることを忘れてはなりません。ロックフェラーやロスチャイルド家などです。これを理解しないと、表面的な出来事に振り回されるばかりで、真相に迫ることはできない。ですから、現代の国際問題を考える場合にも、ディープステートを抜きにして議論しても混迷を深めるばかりです。しかし日本が欧米列強に対して抵抗すれば、彼らは束になって迫害してきました。常に紛争を仕掛けられていたのです。北からはロシアが迫ってきました。アメリカは、本来水と油の毛沢東と蒋介石を合体させて、抗日運動を画策しました。莫大な資金力、軍事品の援助でバックアップしていたのです。国際金融資本の援助なしでは彼らは戦えなかった。どうしてそんなことをしたのか。欧米列強の利権獲得のためです。両者を戦わせて、足を引っ張り合わせて、弱体化させて、漁夫の利を得ようとしていたのです。つまり日本は巨大勢力と一人で果敢に戦っていたのです。巨大な勢力に対して、日本一国では勝ち目はありません。朝鮮併合、満州国建国にしても植民地政策で収奪することが目的ではありませんでした。自衛のためです。侵略目的と自衛目的では、現地の人に与える影響が違います。日本はもともとアジア各国に対しては、我々と一緒になって、欧米列強の横暴に対して、一緒になって抵抗しましょうと呼びかけていたのです。特に中国や朝鮮に共闘を呼び掛けていたのです。しかしどちらの国も同調してくれることはありませんでした。日本は孤立して、自衛の道しか残されていなかったのです。そういう日本の不遜な態度を列強各国は恐れていました。もし日本が台頭してアジア各国と手を結んで、欧米各国の植民地政策に反対していくことになると、欧米諸国の植民地政策が否定されることになります。アジアから追い出されて、莫大な利権を得ることができなくなります。これは絶対に容認できないと考えたのです。だから日本の思い通りにさせてはならない。日本は我々の世界制覇を拒む憎むべき相手であると認識し始めたのです。その後、アメリカによる日本バッシングが始まります。1939年日米通商条約停止1939年航空機ガソリン製造設備、製造技術に関する権利の輸出を停止1940年日米通商条約失効1940年特殊工作機械の対日輸出制限1940年大統領による輸出制限品目選定1940年航空機燃料の全面輸出禁止1940年屑鉄の輸出禁止1941年日本の在米資産の凍結1941年石油の対日全面輸出禁止最終的には、これが日本を追い込んでいきました。これが直接的な戦争開始のきっかけとなりました。ただし、向こう2年間の戦争に耐えられるだけの石油は確保させました。そうしないと、切羽詰まった日本が破れかぶれになって戦争を開始しないからです。日本は見事なアメリカの戦略にはまり、取り返しのつかない戦争に入っていったのです。また、日本国はそうするしか、道は残されていなかったのです。占領軍の総司令官マッカーサーは、後にアメリカ議会で証言しています。「日本の戦争は実は侵略戦争ではなかった。自衛のためのやむに已まれない戦争であった」つまり国際金融資本家と時の大統領ルーズベルトがシナリオを描いて、その挑発にまんまと日本が引っかかってしまったというのが真相なのです。そして多くの日本人が命を落とし、原爆を落とされ、領土を奪われていったのです。もし日本がその事実を事前に察知していたならば、やすやすと勝ち目のない戦争に突入することはなかったと思われます。日本の国防というのは、ユダヤ系国際金融資本家が、どのように世界戦略を立てて実行しているのかという視点(事実を見抜く眼)を持っていないと真実には近づけないということだと思います。徹底して事実にこだわるという考え方は。森田先生から学んだことです。事実に迫ることで初めて人類の未来を描くことができるのです。
2020.09.27
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稲作をやっている田舎の人に聞いてみた。米を作って収支はどうですか。1反当り(10m×100m)、30キログラムの玄米が約10袋ぐらい収穫できます。それを1袋6000円台で販売しています。1反では、約6万円の収入です。一般的には1町歩(1反の10倍)ぐらいの農家が多いので約60万円の収入です。都会で働く人で年収60万円というのは、生活保護世帯よりもひどいです。せめて、200万円ぐらいにならないか。それに兼業の収入がプラス200万円から300万円くらいあれば、子どもを育てながらなんとか生活ができる。以前は減反奨励金があったが、今は廃止になったので収支を考えたら米作りなんかできない。支出はどうですか。種代、肥料代、除草剤、農薬代、ヘリやドローンによる防除費用などがかかります。別途水利利用料がかかります。次に機械代がかかります。これが大きい。草刈り機、トラクター、田植え機、コンバイン、軽自動車、乾燥精米機は必須です。トラクターは300万くらい。田植え機は安くても100万円、コンバインは300万円くらいです。外注に出すとそれだけ経費が加算されます。共同にすればよいと言いますが、兼業農家が多く、ほとんど自前です。いろいろ出費がかさみますね。利益は出ていますか。とんでもないです。見ればわかるでしょう。トントンになればよい方です。成育管理、水管理、草刈り、防除などの家族労力は、経費としてカウントできない。労務費を計算すれば赤字です。つまりただ働きということです。それでもやっているのは、先祖の土地を守るという使命感のようなものです。でも私たちの世代が引退したあと、10年から20年すると、やり手がいなくなります。広大な田んぼが雑草だらけという時代がすぐそこまでやってきています。若者が農業をやりたがらないのがよく分かるでしょう。現在田舎では人よりイノシシや鹿や猿の方が多い。危なくて夜は外出できない。田んぼや野菜畑は、電気などの防護柵を設置している。田んぼは現在売ろうとしても買い手は全くいません。それでも固定資産税はかかってきます。もし中国人が来て、1反10万円でよければどんどん買いますよということになれば、喜んで売る人が出てくるでしょう。そうなれば中国人が、米を生産して中国に送ることになります。何しろ中国は食糧の輸入国ですから。日本という形はとっているが、実質的には中国の属国であって、日本人の胃袋に入る米は作っていないということになります。現に北海道の土地がそうなりつつあります。今後中国は日本全国に広げていく考えです。機は熟したとみているのです。現在10キロのコメは市販で3000円ぐらいですが、4000円、5000円、6000円でもよいので売ってくれと言った時に初めて日本人の口に入ります。年収が300万以下の人が1000万人を超える状況で生活はますます苦しくなります。国民を豊かにすることが国家の最大の役割ではないのでしょうか。主要穀物の自給率はここ20年で急激に悪化するでしょう。この惨状は先進国で唯一です。今日食べるものにも事欠くような状態になった時、現在飽食三昧の日本人が生き延びていけるのでしょうか。
2020.09.23
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私は世界を動かしているのは、トランプ大統領や中国共産党などではないかと思っていた。それは前提条件が間違っていますよと教えてくれた人がいた。教えてくださったのは馬渕睦夫さんである。馬渕さんは、元外交官である。穏やかな話しぶりであるが、話の内容は驚くべき真実が隠されている。you tubeの「ひとりがたり」「桜無門関」などの番組で詳しく解説されている。その他ネットで検索してもらうと多くの書籍がある。私は「現代史の正体」「国際ニュースの読み方」「グローバリズムを越えて自立する日本」などから多くのことを学んだ。そして近代史の研究に目覚めた。その中で、世界の政治、経済、メディア、金融、司法、教育、軍事、世界機関などを牛耳っているのは、アメリカのディープステートだといわれている。今や米大統領選挙さえも左右している。もともとはユダヤ系の人たちです。アメリカには700万人のユダヤ系アメリカ人がいる。人口比では2%足らずです。この人たちが、政治・経済・金融の中枢に入り込んでいる。シティやウォール街を支配している。FRBやIMFを牛耳っている。最高裁判所の判事は9名だが、そのうち3名はユダヤ系で占めている。1912年ウィルソン大統領誕生から一貫して、全分野にわたって影響力を行使してきた。経済面では巨大多国籍企業はディープステートによって占められている。もうすでに100年以上にわたって世界を支配してきたというのだ。ディープステートの目的は何か。権力を手にして、世界中を自分たちの意のままに動かすことです。そして世界の富を自分たちのものにすることです。表面的には自由や民主主義を標榜しているが、一般の国民の生活を豊かにすることなどはちっとも考えているわけではないのです。その人たちの生活を犠牲・破壊して、根こそぎ自分たちの利益とすることだけを考えているのです。彼らの政策のかなめは何か。ズバリ言うと国の垣根をなくしたグローバル化の推進です。国の垣根をなくして、物、金、人が自由に世界中を動き回る世界を作り上げることです。この考え方は社会主義化、共産主義ととても親和性があります。その方が彼らが儲けるには都合がよいのです。そのためには、自由貿易、規制の撤廃、民営化、関税の廃止、移民の推進、国民同士や隣国との対立をあおり紛争や戦争を引き起こす。外国政府への政治介入、国内政治家へのロビー活動、メディア支配による世論操作、教育による国民の洗脳などを推進しているのです。今後日本に対して、どのようなことを要求してくるか。国民皆保険の廃止、自由診療の拡大、医療の崩壊、農協解体、種子法の廃止、生命保険、損害保険の自由化、年金制度解体、郵政事業の民営化、グローバル企業の日本進出、外資参入の拡張、主要食料の完全輸入化、教育の民営化、移民の拡大、マイノリティとマジョリティの対立をあおる、軍事費拡大などです。これらを外交交渉を通じて、真綿で日本の首を締めにかかるのです。この方法をとることで、彼らの利益拡大につながるのです。これは日本だけではありません。世界中で展開しているのです。彼らは今は中国共産党つぶしにかかっています。トランプ政権とディープステートが組んでいますので、現実のものとなる可能性が高いと思われます。しかしトランプ大統領のアメリカファーストという考え方と、ティープステートの戦略はもともと相いれないものがあります。中国叩きが終わった後は、今度は徹底したトランプたたきが始まるでしょう。マスコミや世論を誘導して、11月の大統領再選が危ういところまで追い込んでいます。ほぼトランプ氏が再選されることが決定的であっても、トランプが不利であるかのように報道されています。それはアメリカの3大ネットワークが彼らの管理下にあるからです。何とかトランプを落選させたい。それは自分たちの意向に反するものだからです。このように見てくると、私たちは歴史の事実をよく知ることが大切になります。事実が分からないと、ただ単にティープステートの仕掛けた方向に流されてしまうだけということになります。そして気が付いたときは、がんじがらめに支配されて、手の施しようがないということになります。後の祭りです。悲惨なことになります。事実がしっかりとわかるようになれば、対策が立てられます。アメリカでぼろくそにたたかれても根強いトランプ支持者が存在しているということは、アメリカ国民はディープステートの悪行と将来の方向性を見据えている人が増えているということだと思います。その戦いが21世紀に生きる私たちの取り組むべき課題となってきたのです。このまま野放しにして、見て見ぬふりをしていると、人類は滅亡してしまうかもしれません。
2020.09.13
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最近、老人の孤独死、墓終、少子化、コミュニティーの崩壊、家族の崩壊などと言う話を聞くようになりました。敗戦前までの日本では全く問題にならない現象でした。敗戦から75年になりますが、日本はその道を突き進んできたように思います。このままでいけば、日本の将来は暗澹たるものになるのではないか。大家族、子孫繁栄、地域の絆、日本の誇りが失われていくのではないか。このような惨状を生み出してきた原因を考えてみたいと思います。私は戦後の日本が、平和主義を国是としてかじ取りをとり続けてきた結果ではないかと思っています。このことをもう少し説明してみたいと思います。戦後の日本は自立することを放棄して、アメリカに依存して、自分たちの生活を維持していこうという安易で楽な道を選択したことだと思います。その最たるものが、国防に対する考え方です。安全保障に対する考え方です。平和主義とは、他国との利害対立が、武力衝突(いわゆる戦争)にいたることなく調整・解決されている状態を何よりも重要とみなし、この状態が維持されることに最大の価値を見出す立場を言います。武力に訴えてでも、日本の安全と国益を脅かすような国はないはずだという考え方を持ち続けてきたのです。(平和主義は貧困への道 佐藤健志 kkベストセラーズ 39ページ)このような依存的な考え方はとても危ういと思います。今の日本の現状を見れは一目瞭然です。経済力、武力、情報、交渉力など、ありとあらゆる手を使って、日本を従属しようとする国にとっては、格好のカモに見えます。カモがネギを背負っているようなものですから、こんなにやりやすいことはありません。日本はいままでアメリカの庇護のもとに、平和を享受してきました。アメリカに依存した平和は別の意味で問題です。アメリカの顔色を窺い、アメリカの強引な要求を受け入れなければ存続できないからです。日本はアメリカに服従することで何とか生きながらえることが許されているのです。窮屈です。本当の意味で自由ではありません。つまり戦後の日本は、自立して主体的に生きていく道を放棄してきたのです。外国に依存して、生き延びていくという道を選択してきたということです。親の年金や財産、遺産をあてにして生きている子供のようなものです。その日本国の態度は、国民レベルにおいても同じような傾向にあります。自分たちが自立して主体的に生きていかなくても、政府が自分たちを豊かにしてくれるはずだ。政府に任せておけば、国民の生活は豊かになるはずだと思い込まされてしまった。ところが政府は財政均衡政策を打ち出し、増税、規制緩和、自由化、民営化、グローバル化を推進してきました。この政策は国民の生活を豊かにするものではありませんでした。国民生活はどんどん苦しくなっていったのです。GDPの伸び率は世界最低で、国民の所得は増えるどころかどんどん減少して、生活はどんどん苦しくなりました。年収200万円以下の人が1000万人を超えるという国になってしまったのです。このような貧困化の中で孤立化、家族の崩壊、地域コミュニティーの崩壊、政治への無関心化が起きているのです。現在は個人が生き延びていくことで精いっぱいです。無気力、無感動、無関心で、絶えず何かに急き立てられ、おびえながら、命だけを延命させている人間を大量に作り出していったのです。この状況に至っても、国民はなすすべもなく、政治・経済、他国の侵略に対して無力です。森田理論では自分のできることは、安易に他人に依存するような生き方は問題だと言っています。自分のできることは、どんなに面倒できついものであっても、自分で手掛けることを基本姿勢として持つことが大切だといいます。それが自立と主体性の発揮の基盤となり、次につながるものです。現状や事実を直視する姿勢を無視したとき、私たちの存在理由は根こそぎ骨抜きにされてしまうのだと思います。森田先生がもし現在の世に生存しておられたら、政治、経済、外交問題について、事実唯真の立場から鋭い意見を投げかけておられるだろうと思います。
2020.09.01
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EUに加盟した欧州諸国では、いずれかの国で取得した運転免許証で、EUのどこでも仕事ができるようになっている。EU内ならどこでトラックの運転手をしてもよいという事だ。すると次のような問題が起きた。ボーランドやハンガリー、ルーマニアやブルガリアといった、相対的に所得が低い国から、大挙してドイツやスウェーデンなどの所得の高い国に移民する人が増えたのだ。その人たちは自国よりも少し高い最低賃金で働くようになった。その結果、ドイツやスウェーデンのトラック運転手さんの所得が減少してきた。生活が困窮して、生活水準を落とさざるを得なくなった。これはなにも他人ごとではない。日本も建設、介護、医療、警備、輸送、農業の分野などでどんどん移民などを受け入れている。最近ではコンビニ店員にも外国人労働者を受け入れることになった。これらの安い労働力が既存の日本人労働者の賃金をますます引き下げていく。この移民政策は、日本人の生活水準をますます低下するものなのではないか。アメリカではメキシコからの移民に対して、国内低賃金労働者の生活を圧迫するので、トランプ大統領は国境沿いに大きな塀を作った。アメリカの低賃金労働者の生活を守るという名目である。反対に日本政府は、政策として移民を拡大させている。これは経済のグローバル化の一環だという。現在世界中で進行している。モノ、ヒト、カネ、サービスが国境を越えて自由に移動することである。多国籍企業がより多くの利潤を得て、拡大していくためには、きわめて都合のよい考え方である。安い労働力が確保できれば、グローバル企業はどこへでも進出していく。例えば、日本企業の多くは中国に進出してきた。日本の工場を縮小して、中国に工場を建設して、安価な中国人労働者を雇用している。安い製品は、国際競争力があり、多国籍企業の利益が増える。しかしその結果、国内産業は空洞化が進み衰退していく。日本のGDPはほとんど増えていない。むしろ減少していく。この度のコロナの影響で550兆円のGDPが350兆円台にまで低下するという指摘もある。経済成長がないという事は、国民所得が増えていかないということだ。その証拠に、年収300万円以下という人が急激に増えている。国民の生活がじり貧に追い込まれていいはずはない。そういう国家に未来はない。子孫たちに明るい未来を託すこともできなくなる。一方中国のGDPは、どんどん増え続けて日本の2.5倍となった。これは日本や欧米各国を中心としたグローバル企業が寄与しているのである。このまま推移すれば、2040年代になると、中国のGDPは日本の10倍達する。さらに言えば、軍事支出は20倍になるという。空恐ろしいことが現実となる。「今だけ、カネだけ、自分たちだけ」という思想で、突き進んだ結果、いつの間にか中国を利することになり、日本の国民生活はどんどん貧困に追いやられる。日本国は中国に食料、国防、経済、領土を抑えられて、中国の一つの省として飲み込まれかねない。現に中国はその意志を打ち出している。国会議員の中にも中国べったりの人が大半を占めていることを考えると、にわかに現実味を帯びてくる。尖閣はもうすでに中国の領土になってしまったのだろうか。北海道の土地は中国に買い占められて、中国の食糧基地になってしまうのだろうか。情けないが現実である。私たちは現実から目を背けないで生きていきたいと思う。そして、国会議員を動かすだけの世論を作り上げたいと思う。
2020.08.25
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新型コロナウィルスは政治や経済、国民生活に大きな影響を与えた。この危機を正しく乗り越えたなら、日本の政治経済は復活を果たして、国民生活は豊かになるだろうと予感した。しかし、それは今までの延長線上ではなしえることはできない。このままでは、経済成長はますますじり貧になり、多くの国民生活は苦しくなる。アメリカや中国に依存して、日本の尊厳の回復と自立は難しくなる。一匹のカエルが鍋に飛び込み、温泉気分に浸っているうちに、完全に茹で上がってしまうという、笑うに笑えない現象が実際に起きてしまう。私がコロナ後に疑問に思っていることは次のことである。・消費増税は必要なことなの。生活困難者をいじめる事ではないの。・国民一人当たり約800万円の借金があるということは本当なの。・日本経済は貿易黒字で成り立っているという話は本当なの。(実は内需が85%だった)・もう20年以上もデフレから脱却できないのは、政治の責任ではないの。・民間活力導入、外資参入、規制緩和、自由化、グローバル化を進めて、本当に国民は豊かになるの。多国籍企業が儲かるだけではないの。・医療、介護、教育、保険分野まで民営化を推進して、効率化するというのは問題はないの。・外国人労働者を増やして、派遣労働者や介護、警備、建設関係などの賃金を減少させて、はたして国民生活は豊かになるの。・財政均衡化、プライマリーバランスの均衡は、国民の生活を豊かにするの。・新自由主義のほころびがはっきりしているのに、政府の諮問機関の委員にそれを主張している人たちばかりが入っているのはなぜなの。例えば増税論者ばかりを入れているなど。・そういう人たちは、MMT(現代貨幣理論)の批判ばかりしているが、まともな反論できないのはなぜなの。・食料の自給を放棄していて日本の食の安全保障は大丈夫なの。・中国の尖閣諸島への侵略に対して、日本が防衛力を発揮しないのはなぜなの。・中国に名だたる企業が進出して、高度な技術を提供することにはならないの。・日本企業13000社が中国に進出しているがうまくやっていけるの。・中国資本による北海道の土地の買い占めなどを野放しにしていてもいいの。・政治家、経済界には親中派が多いが、将来の日本の国益にかなうことなの。・中国の千人計画を文部科学省は一切把握していないというが大丈夫なの。・日本の教育研究費、開発費を削減してばかりでは、お先真っ暗にならないの。・F1品種、遺伝子組み換え、ゲノム編集食品の輸入は国民の健康を損なうものではないの。・それを諸外国が禁止しているのに、日本だけが輸入を推進していて大丈夫なの。・自然災害多いのに、国土強靭化対策に計画的に取り組まないのはなぜなの。・公共インフラが老朽化して取り換え時期に来ているというのに、放置していていいの。そのほかまだまだありますがこれくらいにしておきます。これらの解決のためには、私たち国民の一人一人が、日本の現状、国民の生活、日本の安全保障、外交政策を正しく理解することだと思う。事実を正しく知れば知るほど、問題点が見えてくる。問題点が見えてくれば、どうすればよいかを考えることができる。事実を知るためには、新聞やテレビのニュース番組ばかり見ていてもだめだと思う。それは真実を伝えてくれないからである。都合の悪いことは報道しない。または捻じ曲げて伝える。間違っている。内容があまりにも薄っぺらい。これをまともに信じていると我々が馬鹿を見る。子孫がかわいそうだ。現在かろうじて、真実を伝えてくれているものがある。インターネットのYou Tubeで配信されている報道である。討論会である。この人たちは生命をかけて真実を伝えようとしている。仮に日本の治安維持法の時代や独裁国家に住んでいたら、すぐに逮捕されるだろうと思う。その証拠に取り上げた番組がいつの間にか勝手に削除されることが起きている。真実を伝えられては困る人が裏にいるということだ。日本や世界の政治、経済活動、外交などで真実を伝えてくれているジャーナリスト、政治家が存在していることはかすかな光明だと思う。私が現在把握している人だけで20名ぐらいはいる。またその人たちを応援している人が50万人ぐらいは存在していると聞いている。例えば、sakura so tvなどの討論番組を手掛かりにして、どんな人が真実を伝えてくれているのかぐらいは把握しておきたいものです。すべてはそこから始まるのです。事実に向き合うということは、こういう風に活用していくことが望ましいと考えています。
2020.07.31
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現在中国は1000人計画を進めているそうだ。自民党の有村治子議員の国会質問を聞いて初めて知った。この計画は、世界からノーベル賞級の学者や技術者を世界中から1本釣りして、中国のために働いてもらう計画のことです。そのための報酬は破格です。毎月500万円の給料だそうです。それ以外にボーナスに相当するものもある。配偶者や子女の面倒も手厚く見るそうです。年間にしてみると一人の研究者に1億円ぐらいは投資するのだろうと思われます。そのほか研究のための予算を十分に付ける。実験器具や設備の制約を無くするのだそうです。これが大きいのです。自由に予算の制約なしに研究に没頭できるのです。中国に移住しても国内にとどまっていてもよい。その代わり成果をだすことが求められます。中国の国益に応えることが求められます。厳格な守秘義務が課されており、どなたがそれに該当しているかはよく分からないそうです。日本の文部科学省は一切把握していないと言っています。極秘に行われている。このような破格の待遇で1本釣りをされると、日本のように歳出削減を推し進め、教育費や研究開発費などの削減を推進している国からは、優秀な研究者や学者が中国に流失してしまうリスクが高まってきます。日本だけではありません。世界中の優秀な頭脳が中国に集まってしまうということになってしまう。先端科学技術が中国に吸い取られてしまうということになるのです。日本でスーパーコンピューターを開発している優れたベンチャー企業があります。スーパーコンピューターは巨大な機械が動いているイメージがありますが、これをどんどん小型化する研究を行っているのです。スーパーコンピューターを稼働させると高温の熱が発生するそうです。この熱を下げる技術を研究し開発して会社です。コンピーター自体の開発とこの技術が結びつくと、スーパーコンピューターはあっという間に小型化される。そして性能が飛躍的に高まる。京レベルの演算機能が瞬時で可能になるそうです。今まで3日も1週間もかけて行っていた分析があっという間に終わってしまう。こういう先端技術が欲しいのだと思います。それ以外にもいろいろあります。それに加えて、5G、6Gの大容量のデータ転送時代に入ると、私たち人間の生活は飛躍的に変わっていくでしょう。通信、医療、食料、輸送、移動、国防、経済のすべての分野が短期間のうちに変わってしまうのです。食料などは工場生産で十分賄えるという人も出てきています。にわかには信じがたいことですが、その可能性は高いでしょう。自動運転もすぐに可能になります。物流や移動もドローンを利用した乗り物に変わる可能性があります。中国はこれらの先端技術を自国に取り組むために、自国で研究者を教育するよりも他国に依存する方がよいと考えているのです。そのためにあらゆる手段をとっているのです。こうした優れた研究者が中国にヘットハンティングされてしまうと、開発された高度な技術は中国のものになってしまう。これは中国の政治の動向を見ていると、とても危険のように思えます。特に軍事に転用されるととても恐ろしいことになります。今まで人類が築き上げてきた、自由や民主主義を抑圧するために利用される可能性があるからです。こういう科学技術を保護して、日本から流失させないということは、国家として取り組む必要があるのではないでしょうか。さらに先進国からも流失させてはならないと思います。以前民主党政権の時、スーパーコンピーターの予算の削減をめぐって、「ナンバーワンにならなければならない理由は何ですか。ナンバー2ではなぜダメなのですか」と迫った政治家がいました。こういう話を中国が聞くと喜ぶでしょう。そういう技術者や研究者をまとめて面倒を見ることを国是としているのですから。日本の技術者や研究者にしても、国が保護しないのならば、中国で研究を続けますというのが自然の流れとなります。1年に1億ぐらいですと10年分の年収をすぐに稼ぎ出してしまう。日本の安全保障のためには、先端科学技術、国防、食料、経済、教育、医療、年金、介護などは、いくらお金がかかろうが政府が責任を持って国と国民生活を守る必要があると思います。国民を豊かにするための政治が行われているのか、あらゆる政策は将来の国民生活が豊かになっていくためのものになっているのか、絶えず検証しなければなりません。これが国家の存在意義なのではないのでしょうか。それを発揮しなければならない。規制緩和、自由化、民営化、グローバル化の名のもとに、それらを野放しにしたり、加担することは大変危険です。このままでは住みよい日本を子孫に残してあげることは難しいと思います。私たち一人一人が政治に関心を持ち、政治家に働きかけないと取り返しのつかないことになります。国民主権の国に住んでいるという自覚を持つ必要があると思います。中国のすすめている1000人計画を知って危機感を持っています。事実を観察するという態度は、症状を克服するためにだけではなく、こういう方面でも大いに活用していきたいと思います。
2020.07.30
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日本のリーダーたちのに責任は重大である。リーダーとは、政治家、財界人、官僚、政治や経済の学者などである。その人たちがどんな目標を掲げているかで、その国の国民の生活が大きく左右される。日本のリーダーたちは経世済民という哲学を持って、国家国民のために粉骨砕身努力を惜しまない人でないと国民はみじめなことになる。出世、名誉、私利私欲を第一目標にしている人では困る。リーダーの役目は、ジャングルでいえば一番高い木に登って、みんなが進むべき方向を指し示すことが求められる。責任は重大である。間違った方法に誘導すると、国家は衰退し、国民の生活は苦しくなる。そして外国に侵略されてしまう。自由も民主主義もなくなってしまう。「今だけ、金だけ。自分たちだけ」という態度で、政治や経済などのかじ取りをされてはならないと思う。現在の日本のリーダーたちを見ていると、経世済民という哲学がなく、目先の利益確保ばかりにフォーカスし、自立した日本国家を作り上げるという決意は感じられない。そういう人たちが日本のかじ取りをしているということは、私たちの生活や私たちの子孫がみじめな生活を強要されるということなのである。現在の日本が取り組むべき課題は山積している。まずはデフレ経済の脱却である。国民の貧困化はデフレの経済対策を推し進めてきた結果である。増税、規制緩和、民営化、自由化、グローバル化の推進は、国民を豊かにしてきたのか。小さな政府を目指して、国土強靭化の放棄、公共投資の削減、移民の拡大、医療、教育、保険などの民営化などは果たして許されるものなのか。工場移転による国内産業の空洞化を放置してもよいのか。外国による軍事力行使、知的財産の侵略、サイバー攻撃などの対策を取らなくてもよいのか。自由と民主主義を否定している国にすり寄っていくことが国益にかなう事なのか。日本の市場開放に対して、外国の言いなりになっていてもよいのか。自分たちの保身、出世、利益確保、名誉欲のために、政治や経済を利用してもいいのか。この中で今日は2点だけ指摘しておきたい。まず外交政策である。日本の国土や水源が奪い取られようとしている。相手のなすがまま、指をくわえてみているだけでよいのか。それよりも国会議員の大半が見ぬふりをして、むしろ媚びへつらっているのはどうしたものか。外国が軍備を増強して脅しにかかっている中で、日本はアメリカに依存してしのげることができるのか。対等な軍事力を持たないと、まともな交渉はできないということが分からないのだろうか。私は原爆二世だが、そうかといって核兵器絶対反対の立場に立つと、日本がまともに外国と対等の交渉ができなくなってしまうと考えざるを得ない。つぎに食糧の自給の問題がある。食料を輸入に頼っていて、国民の飢えは心配ないのか。実際2007年から2008年に食糧危機が起こりました。このとき、15の食料の輸出国が、輸出禁止や輸出制限をしました。その時、日本が売ってくれと言っても応じてくれなかったのです。売ってくれても法外の売値を押し付けてきたのです。世界の人口は年間8000万人ずつ増加しています。だから食糧危機は必ずやってきます。先進国の自給率を見ると、フランス140%、アメリカ110%、ドイツ95%、イギリス70%、日本は40%です。食料自給を放棄させると、その国の国土、資源、知的財産を簡単に奪い取ることができると考えられているのです。食料の自給はその国の安全保障にかかわる重大なことなのです。儲からない、効率が悪いからといって、切り捨ててもよいという短絡的な考え方をとってはいけないのです。アメリカの多国籍企業は、F1品種、遺伝子組み換え作物、ゲノム編集の種を作り出した。今や植物のDNAを自由自在に操作しているのである。これは人類が経験したことのない未知の世界です。どんな危険が潜んでいるのか現時点ではわからないのです。この受け入れに寛容なのは日本が唯一の国となっている。遺伝子操作の食料が人類にどんな影響をおぼすのかは未知数なので、日本人をその実験場として活用することになっているそうだ。そんな実験が日本でなされて、奇形児などが生まれてきた場合、誰がどう責任を取ろうとするのだろうか。アメリカやヨーロッパでは、危機感を持って対応しているのに、どうして日本のリーダーたちは無視するのか。つまり日本のリーダーたちに、経世済民の哲学がなく、「今だけ、金だけ、自分たちだけ」という考えで政治や経済を動かしているために、外国に振り回されて、主体性のなさが露呈されているのである。将来の日本と国民がどうなろうとも、自分たちが知った事ではないという考え方なのである。森田理論は最終的には人生観の確立の理論である。世界に類を見ない素晴らしい内容・思想を持っている。しかし現実には、神経症を治すための精神療法として扱ったために、森田理論の世界的な普及が停滞してしまったと思う。日本国も同じように、リーダーたちが、日本の自立と経世済民のかじ取りを最終的な目標としない限り、「迷いの内の是非は、是非共に非なり」という結果になることは火を見るよりも明らかである。私たちは、まずは、事実を自分の目で確かめるという森田理論の原点に立ちたいものだ。
2020.07.24
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経済という言葉は、経世済民という言葉からきているそうだ。経世済民とは、世の中をよく治め、人々を苦しみから救うという意味だという。つまり経済は、国民を豊かにすることを目指しているのである。今の日本人は豊かになっているのだろうか。豊かになるというのは、生活が豊かになる、生活が楽になる、ゆとりのある生活ができる。それとともに、家族を思いやる気持ち、他人を思いやる気持ち、社会を大切にする気持ちが生まれてくる。多くの人が自分の課題、夢、希望に向かって努力している状態をいうのではないだろうか。現代社会はどうか。年収が200万円以下の貧困層が1000万人を超える時代である。命をつないでいくのが精いっぱいで、結婚して家族を持つことさえままならない。共同体が破壊されて、助け合うよりは、疑心暗鬼の中で孤立して生きている。これは経済のかじ取りを担ってきた日本政府、財務省、経済界、御用学者などが、増税、緊縮財政、規制緩和、自由化、民営化、グローバル化を推進してきた結果だと思う。この人たちは自分の出世、利権、利潤の最大化を優先してきた。「今だけ、金だけ、自分たちだけ」のために、国民の豊かな生活を実現することを放棄してきたといわざるを得ない。この政策が1997年頃から今に至るまでずっと引き継がれてきた。経済がマイナス成長の国は日本以外には見当たらない。世界第2位の経済大国として復活した日本が、そのままGDPが伸びていたとすれば、日本は物質面でも、精神的でも世界をリードする国になっていたかと思うと残念でならない。新型コロナウィルスは、大変な惨禍をもたらした。しかし、その政府の対応を巡って、政治や経済、外交問題、日本の自立に関心を抱く国民が出てきた。特に自民党の国会議員の中にそういう人が出てきたことは心強い。事実を直視して、問題点は何なのかを見極めようとしているのである。何を隠そう私もその一人だ。今までは、どちらかというと無関心だった。このままでは経済的にも政治的にも落ちぶれて、アメリカや中国の属国になるかもしれない。精神的にも従属させられてしまうかもしれない。太鼓持ちのような国になるかもしれない。そういう危機感が強くなった。you tubeや書籍で実情の把握に懸命に取り組んでいる。いまや森田理論学習から政治経済、外交政策などの学習にシフトしてきた感じだ。現在政治、経済、外交、日本の自立に関心を持っている日本人は約50万人程度だそうだ。それは日本にはまだ自由と民主主義が担保されているからだ。まだ日本は言論の自由が残されているのがせめてもの救いだと思う。しかしその真実を知ろうとしなければ宝の持ち腐れになるだけだ。世界には事実を知らないでただ貧困に喘いでいる人たちが大勢いる。真実に関心を持つ人を増やしていくことが私たちに与えられた使命だと思う。
2020.07.22
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経済の討論番組で「マクロ経済では・・・」「ミクロ経済では・・・」ではという言葉を聞かれたことがあると思います。経済学をかじったことがある人はすぐに分かるかもしれませんが、一般には何のことかさっぱりわかりません。これは森田理論学習にも関係することではないかと思いますので説明してみたいと思います。ミクロ経済の世界は個人や個々の企業の経済活動のことを言います。マクロ経済は個々の経済活動ではなく、国レベルでの経済活動のことをいます。普通は個人や個々の企業が正しい行動をとれば、それが集約された国は豊かになって栄えていくように思えます。ところが事実は違うことが起きるというのが真実なのです。不思議です。どうしてそんなことが起きるのでしょうか。例えば、今の日本は景気が悪いです。作った商品が売れないのです。すると一般的に給料や賞与が下がってきます。そして生活が苦しくなります。生活が苦しくなると、一般的に物を買わなくなります。消費を抑制するようになります。不急不要の物は我慢するようになります。また少しでもゆとりがあれば、将来の不安に備えて貯蓄に励むようになります。個々の企業は、物を作っても売れないので、生産を抑制するようになります。人件費を削減するためにリストラを行います。有休資産を売り払います。工場を閉めたり、事業そのものから撤退する企業も出てきます。あるいは日本から海外に移転するようになります。投資しないで、余裕資金が出てくると内部留保として貯蓄に励みます。これらは、個人や企業が生き残るためには、きわめて当然の行為です。そうしないと最悪、個人は破産し、企業は倒産してしまいます。ところが日本中の人や企業がそのようなことをすれば、国の経済全体としては、どんどん縮小してきます。デフレスパイラルに陥ってしまうのです。デフレというのは生産しても、需要がないので物が売れない世界なのです。するとますます国民の所得はどんどん減ってくる世界です。デフレになると、GDPが伸びなくなります。今の日本がそうです。生産、消費、所得が軒並み低下して、国民の生活水準がどんどん悪化してくるのです。精神交互作用で神経症が悪化していくパターンとよく似ています。ミクロ経済では国民や企業のすべてが合理的に見える経済活動を行っているのです。それが積み重なった結果、日本全体(いわゆるマクロ経済)で考えると、国レベルでの需要の縮小を招き、その結果国民の生活をますます苦しめるという結果を招いてしまうのです。何とも皮肉なことです。個人や個々の企業がこの方向しか進むべき道はないと選択したことが、ますます日本を弱体化している。このままの状態では、現在550兆円あるGDPが、400兆円、300兆円台に減少して、国民は貧困に苦しめられるようになるのではないかといわれています。その時点で経済大国とは言えなくなってしまいます。弱小国に成り下がってします。国民にゆとりがなくなり、精神的にも追い詰められていくのが問題です。私はこの話を聞いたとき、森田理論学習のすすめ方のことを思いました。森田には特殊用語がたくさん出てまいります。あるがまま、事実唯真、生の欲望、精神交互作用、精神拮抗作用、不即不離、無所住心、純な心、なりきる、かくあるべし、事実本位、物事本位、気分本位、理知本位、感じを高める、変化対応力、努力即幸福、リズム感、バランス感覚、思想の矛盾、不安常住などです。これらが理解できないと森田の神髄に触れることはできません。それは正しい学習方法です。ところが手あたり次第学習して、果たして症状から解放されるのか。人生観を確立して生き方が変化してくるのか。これは難しい問題です。私の見るところ、森田理論の詳しい人が必ずしも、症状を克服しているとはいえない。人生観を確立しているとも思えない。知識を増やして森田に詳しくなることが、結果として混乱を招いているのではないか。それは経済学でいう「マクロ経済」の視点が、すっぽりと抜け落ちているからかもしれない。森田理論学習の目的は何かをしっかりと見極めて、それを見失わないようにして学習に取り組む必要があるのではないか。その意味で私は「森田理論の全体像」を俯瞰しながら、森田理論学習に取り組むことを提案しているのです。この視点が抜け落ちると、弊害が出てくる。つまり森田理論学習も、ミクロの視点とマクロの視点のバランスを考慮することが欠かせないという結論に至っているわけです。
2020.07.21
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新型コロナウィルスは大変な傷跡を残したが、私にとっては日本の自立の問題、政治や経済の方向性について関心を高めるきっかけとなった。特に、日本の政治、国防、食料、経済、国土の保全、教育、医療、年金については、外国に頼るのではなく、日本人が自立して自ら守りぬくという決意を固める時だと感じている。北海道の土地と農産物は合法的に中国に買われているという。もうすでに北海道の土地の10分の1は中国人のものになっているという。日本政府が北海道の振興策を打ち出せないときに、中国が手を差し伸べてきたので、首長がもろ手を挙げて追随した結果である。自分たちの生活を守るためのまっとうな政策が、振り返ってみると、日本の国土と自治を明け渡すことに加担していたということだ。内部から浸食されて、そのうち気が付いたら日本ではあるが、実態は中国の属国となっていたということになるのではないか。このままの状態が進行すれば、日本の国体が維持できなくなるのではないか。今後GDPが550兆円から300兆円台に落ち込んでいくと、アジアの小国としてひっそりと生きていくことになる。日本人の所得はどんどん減少して、貧困層が国民の3分の1を超えるという時代がすぐそこまでやってきている。ちなみに貧困層とは年収200万円以下である。第2次安倍内閣が発足したときに、GDPを600兆円まで上げますと公約していたことは何だったのか。実現していれば、ここまで国民が貧困で苦しむことはなかったはずだ。香港で国家安全維持法が成立した。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、東南アジア、アフリカの一部の国は、猛抗議をしている。そんな中で、日本は逆に中国との友好関係をアピールしている。与野党の国会議員のほとんど、経済界のリーダーたちは、親中派といわれる人たちなのである。でも考えてみてほしい。日本の防衛は全面的にアメリカに依存し、経済面では中国にすり寄って、できるだけ利潤を上げる。そのような二股外交が許されるのだろうか。優柔不断な態度は、どちらの国からも、相手にされなくなるのではないだろうか。いや、自己中心むき出しの態度は、世界中の国からつまはじきにされるような気がしている。日本は貿易で金を稼がないと経済を維持できないというが、それは多国籍企業の言い分である。日本はもともと内需が85%で経済を回してきた国である。原点に回帰して、内需中心の経済政策で国民生活は豊かに転換できるのではないか。そのためには政府が音頭を取り、内需振興策をとるための政策転換が必要である。国民の生活を豊かにするという目標を達成するために政府がやるべき課題は多い。食料の自給、国防、経済、国土保全、医療、介護、教育、年金、産業の育成などである。特に地震や水害の多い我が国は、常に国土強靭化に取り組む必要がある。それ以外にも道路、トンネル、橋梁、鉄道網、空港、発電所、送電線網、電波塔、通信ネットワーク、ガスパイプライン、上下水道網、建築物、工場、機械・設備、運輸車両など社会インフラの整備も老朽が進んでおり手を付けるべきである。政府が主導して行うことに意味がある。こうしてみると、日本人としての生き方を確立していないというのが問題だと思う。自分の立場が確立していないので、対症療法で何とかその場を乗り切ることばかりを考えている。私たちが神経症に陥り、不安を無くしたりやわらげる事ばかり考えているようなものです。神経症に陥った人は、神経症の成り立ちを理解して、そのうえで正しい方向で努力していく必要があるのだ。薬物療法で一時的に不安を和らげたとしても、その場限りである。精神療法で一旦は治ったかのように見えても、根が張ったような状態なのでまた再発してしまう。失意の人生で幕引きということになる。政治や経済の問題も同じなんですね。以上は、you tubeで配信されている、水島総さんの「チャンネルtv桜」の討論番組を参考にしています。現在チャンネル登録して視聴している人が50万人おられるという。この番組が、さまざまな圧力を受けながら、国民に真実を伝えておられることにたいして敬意を表したい。このネット番組が無くならないことを願うばかりである。このような討論番組の視聴者が100万人、200万人、500万人、1000万人へと増えていくことを願っている。日本人の10人に1人が政治、経済、外交、日本の安全保障、日本人の自立について関心を持つようになった時に日本の再生が始まるのだと思う。正しい事実を見る目を養い、世論が高まることが日本再生には欠かせないと考えている。
2020.07.19
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私はつい最近まで、デフレは物の値段が下がるのでよいことではないかと思っていた、100円均に行けば最低限の生活必需品が手に入る。これは喜ばしいことだ。またデフレはお金の価値が商品価格に対して高くなっていく。さらに自動車や住宅ローンなどの金利がどんどん下がっていく。これも庶民の生活にとってはプラスに働いているのではないかと思っていた。それは40年前に家を購入したときの金利が、5.5%だったので、最初のころは元本返済より金利返済が多くて、私は金利返済のために働いているのかと腹立たしく思っていたからである。これらはすべて認識の誤りであったことが、政治や経済の学習をして初めて理解できた。私が現役で働いていた1970年代から80年代を思い出してみた。銀行預金は最大で7%ぐらいだった。貯金を複利で運用すれば、10年で倍になった。その分個人も企業も借り入れ需要が多く、インフレが続いていた。当然ローンの金利も高かったのだ。見落としてならないのは、そうした状況の中でGDPが拡大して、日本が世界第2位の経済大国になったことだ。経済大国になっていく過程でどんなことが起きていたのか。まず働いている人は毎年1万円を超えるベースアップがあった。給料がうなぎのぼりだったのだ。私が就職したころは、初任給が5万円弱だったが、80年代に入ると初任給は20万円を超えるのが当たり前になっていた。これが約20年という短期間のうちに起きた。ボーナスもこんなにもらっていいのだろうかというほどもらっていた。さらに社員旅行はとても派手だった。私は海外旅行に3回行った。ほとんど会社の出費だった。ところがバブルが崩壊した1990年代に入ると一転してデフレに突入した。商品が急に売れなくなり、同業他社との間で生き残りをかけた、熾烈な競争に巻き込まれた。負け組企業は給与カット、ボーナス削減に追い込まれた。リストラ、退職勧奨、出向、合併、倒産が相次いだ。派遣社員が大幅に増えた。1990年代後半には、山一證券、北海道拓殖銀行まで倒産した。生き残った社員も過大なノルマを課せられて、人間関係も軋轢を生むことが多くなった。これ以降、現在までデフレが続いている。デフレというのは商品の価格が下がるが、それ以上に国民経済が悪循環を繰り返していたのだ。所得が少なく生活が苦しい。共稼ぎしないと家計が維持できない状況なのだ。これがデフレの実態です。商品の価格が安くなったといっても、所得が少ないのでおいそれと買うこともできない。多少の余裕資金は将来に備えて貯金するしかない。破産すれば自己責任だといわるので、自己防衛するしかない。この時に政府の経済対策が極めて重要になる。デフレは供給に対して、需要が少ないという状態です。こういう時は、政府が公共工事、インフラ整備、社会保障、教育、医療、農林水産、国防などに投資して需給ギャップを埋めていく必要がある。民間を下支えしていく必要がある。デフレ下では民間主導で需給ギャップを埋めることはできないのである。ところが1997年の橋本内閣から現在の安倍政権まで、デフレを助長する政策ばかりを敢行してきた。その主な柱は消費税増税と緊縮財政の推進である。プライマリーバランス・財政均衡化を最大の目標としてきたのです。デフレ脱却に向かってかじ取りをすべき時に、増税を行い規制緩和を推進してきた。民営化により政府支出をどんどん削る政策を推進してきたのです。デフレに陥って経済成長が止まって早30年近くが経ちました。政府がマネタリーベースを拡大しても、インフレにならないことを日本政府が証明した。新型コロナウィルスの蔓延をきっかけにして、国民の多くが政治や経済政策の誤りに気付いてしまった。デフレ脱却のための道筋をやっと見つけることができたと思うのです。さらに政治や経済の学習を深めて、物申す国民に変身したいと思います。今や政治家を動かし、政治・経済や日本の自立を推進するべき時期が訪れたといっても過言ではありません。
2020.07.07
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私たちは森田理論学習によって、欲望と不安のバランスを維持しながら生活していくことが重要であると学びました。不安を取り去ることを第一目的とするのではなく、生の欲望の発揮を第一目的とする。ただし欲望を暴走させてしまうことはまずい。その際、不安を活用して、欲望を制御していく生き方を目指していくことが肝心です。森田理論は、このようなバランスのとり方を教えてくれました。これは日本の経済政策についても同じことがいえることが分かりました。経済動向を見ると、インフレ基調とデフレ基調が繰り返されています。インフレ基調というのは、供給に対して需要が大きいという状況です。日本の高度経済成長期がまさにそうでした。家電、自動車、住宅などが飛ぶように売れ、生産が追いつかない状態でした。物価は上昇し、金利も高止まりしていました。国民所得が増えて、1億総中流家庭といわれていました。金利も高く10年間金融機関にお金を預けていると、元金は2倍になっていました。今考えると信じられないようですが、1970年代80年代はまさにそうでした。ところが1990年代になると、急にデフレ基調に大転換しました。潮目が変わったのです。需要が激減し、物価が下がる時代に突入しました。物を作っても売れない。モノ余りといわれる時代に突入したのです。この状況は2020年の現在でも続いています。もう30年にわたりデフレ状況が続いているのです。100均などもできて、物が安くなったと喜んでいたのですが、それ以上に景気が悪化して、企業の倒産、吸収合併、リストラ、所得の減少などが問題になりました。この間、失われた国民一人当たりの所得は6500万円に上るという試算もあります。つまり国民生活が貧困化してきたのです。物価が安くなっても、所得が下がり続けてばかりでは生活できなくなります。夫婦が二人してめいっぱい働かないと、子供も作れない時代になりました。政府による経済政策というのは、時代認識を正しく行うことが大切であると思います。現在インフレ基調にあると判断すれば、増税、公共事業を削減し、国債発行を抑え、社会保障費削減などで景気の暴走を抑える政策を実施する必要があります。そうしないと、どんどんインフレが進行して生活が苦しくなります。しかし現在デフレ基調にあると判断すれば、まるきり反対の経済政策を行う必要があります。減税を行う。国土強靭化の公共事業を拡大する。赤字国債を発行する。社会保障費を増額する。つまり政府支出を増やして、景気を刺激する政策を矢継ぎ早に打つ必要があります。個人や企業はできませんから、政府主導で行う必要があります。現在はデフレですから、減税や積極的に財政出動する政策を行うべき時なのです。ところが1997年の橋本政権誕生のころから、増税と緊縮財政のオンパレードになっているのです。第二次安倍内閣の1年目を除いて、いまだ政策転換は行われていません。つまりインフレの時代に行うべき政策を、デフレ下の今行っているのです。これが国民生活を窮地に追いやっている最大の原因です。現在日本のGDPは550兆円ぐらいですが、デフレ基調の時代認識と経済対策を行っていたならば、GDPは1000兆円をこえていたのではないかという人もいます。世界第2位の経済大国であり続けたわけです。そうなっていたら、日本と日本の国民は豊かであり続けることができたのです。しかし、実際には消費税の増税と緊縮財政策をとりました。そして規制緩和、自由化、民営化、グローバル化の推進です。デフレ下においてインフレ時に行う政策を推進しているのです。麻生財務大臣も、総理大臣の時はプライマリーバランスは一時棚上げにするといわれていました。経済の立て直しを優先するといわれていました。いつの間にか、財務省、経済界、御用学者の影響を受けて考え方が変わってしまったのです。政府による経済政策のかじ取りの間違いは国民生活の悪化に直結します。また国力の弱体化を招きます。日本の経済が弱体化してしまうと、発言力もなくなります。勢いを取り戻すのは時間がかかりますが、落ち込むのはあっという間です。その時点で慌てふためいても後の祭りです。新型コロナウィルスの影響を受けて、GDPが100兆円、150兆円と減少してきた場合、政治の責任は極めて大きいといわざるを得ません。3割は減るといわれていますので300兆円台に落ち込むことが高い確率で現実のものとなります。GDPの減少は、国民所得の減少です。そうなれば国民の生活はますます苦しくなります。懸命に頑張っておられる国会議員の人もおられますが、いかんせん少数派です。是正するためには、世論の高まりがすべてだと思います。国民が政治や経済の動向から目をそらさないようにしたいものです。そのためにはSNSやyou tubeなどで、正確な情報をつかむことを忘れないようにしたいものです。例えば、sakura so TVというyou tubeを活用した討論番組などを視聴されることをお勧めします。今国民のなすことは、行動を起こすのではなく、政治、経済、外交政策、日本の自立などの真実を知るという面に力を入れる時だと思います。政治や経済に無関心という姿勢が、自分たちの生活を苦しくさせ、私たちの子孫にそのつけを先送りしていくのだということを忘れてはならないと考えています。
2020.07.01
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私たちは専門家や政府、マスコミの報道を間違いないと疑うことなく信じてしまうという習性があると思います。森田先生が今の世の中に生きておられたら、それは本当なのかと裏付けをとるために調べ上げられるだろうと思います。例えば、現在日本には1000兆円を超える借金があるといわれています。国民一人当たりでは800万以上になる。このままでは、ギリシャ、ロシア、アルゼンチンのように財政破綻してしまう。自力再生が難しくなり、IMFの管理下に置かれてしまいます。これを経済学者や政治家がとうとうと説明しています。そうならないためには、消費税を増税せざるを得ないのです。あるいは増え続ける医療費、介護費用を削減していかざるを得ないのです。公共事業なども削減せざるを得ません。政府の支出を極限まで抑えてしまうのです。前提をうのみにしてしまうと、消費税増税は受け入れざるを得なくなります。これを調べてみました。これらはすべて間違いであるという事が分かりました。早速説明してみましょう。ギリシャの破綻はユーロからの借金でした。ロシアやアルゼンチンはドル建てで借金をしていました。つまり外国から借金をしていました。それが滞ることは自己破産することになります。日本の場合は借金はすべて円建てです。外国から借金しているわけではありません。紙幣は日銀が発行していますが、政府は赤字国債を発行して、必要経費を調達しています。それは、旦那の会社が思わしくないときに、銀行から融資してもらうのではなく、身内である裕福な奥さんから借り入れをしているようなものなのです。会社でいうと親会社の経営が難しくなった時、子会社から借金しているようなものです。会社は決算の時、連結決算で負債と債権は相殺されてなくなるのです。自国の中での貸し借りは相殺されますので財政破綻することはありません。これがMMT(現代貨幣理論)が教えてくれた真実だったのです。経済学者、政府、財務省は財政健全化を声高に叫びます。つまり税金の範囲内に支出を抑えて予算を組むべきであると主張して、その考え方をもとにして経済政策を行っているのです。プライマリーバランスのことです。そのために消費税を増税してきました。支出を抑えるためには、医療費、介護費用の削減、公的年金の抑制、公共事業の削減などです。その結果国民所得はどんどん減少して、年収200万円以下という貧困家庭を作り出してしまいました。国民を豊かにするための政治とは言えません。増税、政府支出削減、規制緩和、自由化、民営化、グローバル化の推進で、多国籍企業や一部の人は裕福になりましたが、多くの国民生活はどんどん苦しくなっているのです。この考え方は、経世済民の考えではないのは誰が見ても明らかだと思います。今は減税を実施し、財政出動を積極的に実施して、デフレギャップを無くするという政策を矢継ぎ早に実施する時期です。そのうち需要が生産を上回るようになると、税収は自ずから改善できます。インフレ率が上がってきたときは、今の政府が行っている政策は理にかなっていると思います。今の政策の失敗により、国民は将来不安を感じて貯蓄をするようになりました。企業は物を作っても売れませんから、借金を返済して、内部留保を増やすようになりました。その結果GDPがどんどん減少して、中国にはどんどん差を広げられ、後ろからは韓国が迫ってくるという有様です。2016年中国のGDPは13倍、韓国は2.4倍です。日本は1.0倍で世界中を見渡しても最低水準です。それどころかデフレを脱却できていません。1997年から2008年までの12年間で、もしアメリカ並みの経済成長を達成していたら、国民一人当たり名目で6500万円の所得があったといわれています。逆に言えば本来もらえるはずの給料が間違った政治のためにもらえなかったということです。このままの状況が続くと2040年には、中国のGDPは日本の40倍になることが予想されています。現在は3倍程度です。軍事支出では20倍を超えることが予想されています。そうなりますと日本は中国の敵ではなくなります。属国にされてしまいます。益々デフレの悪循環のスパイラルに陥っているといわざるを得ません。「今だけ、お金だけ、自分だけ」というのんきなことを言っていては、世界から取り残されてしまう。新型コロナウィルスは政治や経済を見直すよいきっかけとなりました。森田で学んだ事実を正しく見る目を経済や政治にも広げていきたいものです。
2020.06.25
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日本水フォーラム代表理事の竹本公太郎氏の著書に「水力発電が日本を救う」がある。これによると現在水力発電は国全体から見ると7~8%程度そうだ。しかし既存のダムに発電機を取り付けるとすぐに30%程度に上昇するという。これは現在あるものが活かせるので意味がある。現在、電力を作る手段としては、原子力、火力、太陽光、風力、地熱発電などがある。その中でも、現在は、化石燃料を使った火力発電が中心となっている。原料となる石油は当然輸入に頼っている。日本は国土の70%が山です。そして河川が約200本あるそうです。その山から流れ出る水の治水と利水のために、無数のダムを作っている。ところがそのダムに発電のタービンを取り付けていない。それはダムの管理は国土交通省が行っている。一方電力事業は経済産業省のエネルギー庁の管轄です。縦割り行政のために、治水、利水、発電という流れにはならないという。しかし、政府がイニシャティブを発揮すれば実現不可能ではない。水力発電を見直すことは、日本の元々持っている地形、資源、特性を活用することにつながる。日本は国土のほとんどが山に覆われ、しかもその山が急で水が勢いよく流れている。そこに治水のため、すでに多くのダムが作られている。世界中を見渡してもそんな条件に当てはまる国はめったにないといわれる。原子力、火力、太陽光発電の推進の前に、どうして水力に注目しないのだろう。特に原子力発電の場合、現在の技術では、使用済み核燃料の処分ができない。こんな状況の中では、真っ先に取り組むべきは水力発電ではないのか。もともと日本が持っている宝物に気づかないで、ないものねだりをしているとしか思えない。これは森田で言っていることと同じですね。竹本氏は水力発電を効率的に推進するために4つの提案をされている。1、可能なダムに発電機を取り付ける。2、ダムの水位を上げる。普段は台風時の大雨に備えて、ダムの水位は下げている。大雨の心配がないときでも水位は極力下げるようになっている。大雨時のダムの決壊を恐れているのである。ところが現在7日前ぐらいから台風の進路などはすでに分かっている。その間に水位を下げる対応をとっても間に合うのである。臨機応変な対応ができていないということだ。3、既存のダムのかさ上げを行う。10Mかさ上げを行うと、100Mのダムを1基作ることと同じ効果がある。効率的に運用できるようになる。現在は大きなダムを造ることは限界に達しているが、これなら容易に取り組むことができる。4、下流に小さいダムを造る。水力発電で使った水はそこでいったん受け止める。そして計画的に放水していく。こうすることで水の流れをコントロールできる。このダムにもタービンを取り付ければさらに電力を作り出すことができる。これらはすべて即実施可能である。しかも日本の特徴を最大限に活かせる。デフレの時代は政府がこのような政策を実施することで、需要不足を補ってGDPを増やすことができる。今の時代、財政均衡、プライマリーバランスの維持、増税を推進すると、ますます国民生活を圧迫し、景気は上向かないと考えている。
2020.06.21
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文芸評論家の浜崎洋介さんは、貧困国家日本の現状を具体的に次のように分析されている。現在地方から東京への一極集中が進行している。その中心は30代から40代であるという。地方で仕事がないために、家やムラを捨てて都会に移り住んでいる。特に自営業者。家族労働者は生活困難者として廃業に追い込まれている。事務職を希望しているが、希望職種に就ける人は3分の1ほどである。そういう人たちも多くは非正規雇用者である。派遣労働者である。現在2120万人で、働いている人の38%にのぼる。そういう仕事にもありつけない人達は、警備、介護、運送、飲食、建設現場、製造業などに従事している。すると外国人労働者と職を奪い合うことになる。警備の仕事は日給約7500円である。夜間警備は8500円程度である。月にして16万円から20万円程度である。それから税金や社会保険料を払う。東京の家賃は6万から8万円である。生活するのがギリギリである。現在年収300万円以下の人の5割は未婚である。現在夫婦と子供がいる世帯は23%、夫婦だけの世帯が17%、単身世帯が47%であるという。特に豊島区では約60%が単身世帯であるという。現在年収が200万円以下のワーキングプアといわれる人たちが1000万人を超えている。ネットカフェーなどで生活している。家もない。住所もない。銀行口座もない。健康保険証もない。家族と縁を切って生活している。人とつながることもなく、それぞれが孤立して生活している。こういう人は定額給付金をもらうこともできない。生活保護を申請することもできない。家族との接触もなく、仲間や共同体とも距離を置いている。ネットカフェなどで生活していても、他人とは没交渉なのだ。日本人は本来、何らかの組織に所属することで、心の安定を得ている。あまりにも経済的な貧困に陥ると、精神的にも重大な影響を及ぼす。こうなると、森田理論の学習で人生観を確立しようというなどという発想自体が出てこない。4人に一人が本気で自殺を考え、毎年50万人以上の自殺未遂者を出している。現在自殺率は韓国が1位であるが、若者に限っては日本が世界一位である。これは国民の生活に責任を負っている政治の責任ではあるまいか。決して個人の自己責任で片づけられるような問題ではないと思う。働いてまともな生活をしたい。結婚して、家族仲良く暮らしたいという夢や希望を持っていても、経済的に貧困化していて、どうすることもできない。今回新型コロナウィルスの影響は、今まで受け皿となってきたサービス業をもろに直撃した。このような緊急事態に対して、政治の果たす役割はとても重要である。お昼のワイドショウを見る時間があるならば、you tubeで様々な提言がなされている。今回の恐慌でまともな意見や提言を行う人がクローズアップされている。少しでも、今の政府の行っている経済対策について、その中身について関心を持って観察してもらいたいと思う。今回の投稿はyou tubeの討論会「物も心も貧困国家日本」の浜崎洋介さんの話を参考にしています。関心のある方はぜひご視聴ください。
2020.06.07
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2020年5月25日安倍総理は、200兆円規模の経済対策を行うと発表した。中身を見てみると、税金や社会保険料を一定期間猶予するなどと言うものも含まれている。あるいは中小企業、小売店、飲食店が倒産しないように、無利子の融資を行うための費用などが計上されている。あくまでも貸付金なのです。つまりこの緊急事態を乗り越えるために、政府が補助金を出して、無条件で助けに入るというものではないのです。最近新規事業を始めた人、売り上げから家賃や仕入れの経費を賄っている人たちは、誰が見ても事業継続は困難です。よほどの貯えがない限りは倒産せざるを得ません。借金を抱えたままで、生き残れる人は生き残ってくださいという経済対策なのです。倒産した人は自己責任ですから、政府が助けることはできませんといわれているようなものです。こういう状態では、国債発行による真水の経済対策費は10兆円から20兆円ぐらいだろうと予想していた。真水というのは直接GDPを押し上げる政府最終消費支出のことです。直接政府が無条件で国民や企業を下支えしていくという事です。補助金です。後で返済してくださいというような対策ではないのです。自民党の「日本の未来を考える勉強会」は真水の経済対策費として100兆円規模の経済対策を提言しています。つまり緊急事態宣言で休業した間の粗利補償、休業補償、今後の事業や生活の立て直しの費用を政府が全額負担することを提案している。そうしないでいったん倒産してしまうと、再起不能になる。日本のGDPは相当下がる。自殺者が相当数出ることが予想される。そのためには国債の発行が必要となりますが、第一次補正予算では25.7兆円の国債発行でした。この中に、国民一人当たり10万円の現金支給12.5兆円が含まれています。今回の第二次補正予算は31兆円になった。一次と合わせて56.7兆円となる。不十分とはいえ、予想がよい方に外れて喜ばしいことだ。ただし、この内容は注意深く監視しないと執行されない可能性がある。というのは、31兆円の内約12兆円は企業の資金繰り支援です。これが返済義務を伴うものであれば、審査に手間どり、企業の負担を迫るものである。なんだかんだと理由をつけて執行を渋るようだとなかったことと同じ結果になる。必ずしも返済を強要しない「劣後ローン」として、積極的に貸し付ければ効いてくる。次に予備費が10兆円あります。これは使用目的を限定しないで、臨機応変に支出していくというものです。この点について、ある御用学者は「予備費については、財政再建の視点から、これはできるだけ使わないようにすべきだ」という提言をしている。財務省や政府が使う事を渋れば、なかったことになる。つまり31兆円の内、22兆円は我々国民が政治家を通じて世論という圧力を加えないと、使われない可能性がある。アドバルーンだけ派手に上げただけで終わりという事にもなりかねない。政府がスピード感をもって確実に実行に移すかどうかを見極めたい。マスクはいまだ届かず、10万円の現金給付も遅々として進まない事を考えると、きわめてあやふやである。さて、この第2次補正予算の決定に至った原因を考えてみると、一つには内閣支持率の急激な悪化がある。それと、「日本の未来を考える勉強会」のメンバーを中心とする自民党の若手議員の突き上げがあったことだ。これが岸田政調会長、西村経済再生担当大臣、麻生財務大臣、安倍総理を動かしたのだ。これは地元の人たちの切実な訴えのたまものだ。今回は世論の動向に政府が敏感に反応したという事だ。二次補正はないと言っていた財務省の意向を吹き飛ばした格好となった。こういうことは今までになかったことだ。政治や経済に関心を持たないと、無力感で投げやりになります。あきらめムードになります。今回は死活問題ですから、そうはならなかったのです。無関心になると、政府、財務省、御用学者、経済評論家、マスコミの説明を鵜呑みにしてしまいます。自分たちで調査したり、考えたりしなくなります。それが私たちの生活の悪化につながってしまうのです。この流れは何とかして食い止めたい。「日本の未来を考える勉強会」では、大きな成果だが、GDPの減少を防ぐためには、まだまだ不十分だとコメントしている。まだまだ半分くらいだと言っている。今後第三次補正予算を組むことも十分あり得ると提言している。さらに消費税の減税や撤廃という問題も提案したいと言っている。そして緊縮財政を積極財政に切り替える必要があると説明している。なにしろ、財務省の中には、コロナ問題が終わったら、早速復興税のような増税を行うと考えている人もいるのだ。そういう人たちに対抗するためには、国民自ら政治や経済の学習は欠かせない。そしてSNSや地元の町会議員、市会議員、県会議員を通じて、国会議員に働きかけていくことも考えていく必要がある。そうすれば、政府の政策を変えさせることができる事を今回学ぶことができた。関心のある方は、自民党の安藤裕衆議院議員が主宰されている「日本の未来を考える勉強会」の提言内容がyou tubeにアップされていますので、視聴されることをお勧めいたします。私はこれを機会に政治に関心を持って、経済の基礎を改めて学習したいと感じております。特にMMT(現代貨幣理論)の学習は欠かせないなと感じている次第です。これは別に本を読まなくてもyou tubeでいくらでも説明されている。
2020.05.29
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ショック・ドクトリンという言葉があります。これば新型コロナウィルスのような社会を揺るがすような問題が発生したときに、普段はとてもすんなりと通らない法案をどさくさにまぎ紛らせて、審議をすることなく、数の論理で法律にしてしまう事を言います。今、米や野菜などの種子法の改正が問題になっています。日本には種子法があります。それは戦後国民を飢えさせたという反省から、「二度と国民を飢えさせない」という決意のもとに生まれました。米、野菜、花卉、果樹の品種の育成や改良は手間暇がかかります。農家が行うことはとても無理です。種苗会社は可能です。そこで日本では、政府が都道府県に予算をつけて、その地域、地域にあった品種改良を行い、優良で安価な種を農家に提供するようにしていたのです。このおかげで市販の種の10分の1の価格の種を農家に提供することができるようになったのです。しかしこの法律があっては都合の悪い人たちがいたのです。世界の種子業界を牛耳っているアメリカのモンサント社のようなグローバル企業です。世界の農産物の種子は、すでに寡占化が進んでいます。グローバル企業4社ですでに7割を抑え込んでいるのです。日本の種子もモンサント社がどんどんと特許申請をしているのです。そういう企業は2年目には芽が出ないようなF1品種を作って販売してきました。あるいは種苗会社の都合の良いように遺伝子操作を行っています。ラウンドアップという除草剤を売り込むために、除草剤を散布しても枯れない種子を開発しているのです。すべては世界の農産物の種子を独占販売して利益を上げるためです。そのためには、日本のように政府が予算をつけて、品種改良して、安価に農家に提供してもらっては困るのです。だから日本に対して規制緩和を求めているのです。グローバル企業が、今だけ、金だけ、自分たちだけのために、多くの人たちを犠牲にしようとしているのです。種子法が改悪されてしまうと、自家採取はできなくなります。そんなことをすると法律で罰せられるようになります。高い種子をグローバル企業から買わないと作物を作ることができない時代がやってくるのです。これは国民や人類の将来に希望をもたらすものではありません。今反対の声を上げないと、子孫を不幸にさせると思います。現代は政治に関心を持たないと、私たちの生活を境地に追い込み、貧困と隷属の世界に追い込もうとしている人たちの独り舞台になると思います。だから神経症で苦しくても、政治から目を離してはいけないと思います。私は森田理論学習によって、神経症の克服と人生観の確立を目指していきますが、同時に世の中の動向をウォッチングして改悪勢力の動向から目を離さないでいこうと思っています。神経症を克服しても、人生観を確立できたとしても、生活を破壊に導くような政策には反対していきます。そのためには常日頃から政治に関心を寄せて学習を欠かさないことだと思います。
2020.05.23
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1月から3月のGDPが年率換算でマイナス3.4%と落ち込んだ。10月から12月は消費税が10%に増税されたためマイナス7.1に落ち込んでいた。4月から6月はさらに落ち込むことが予想される。民間シンクタンクはマイナス20%減と予想している。500兆円のGDPが400兆円から300兆円に減少するのではないかと言われているのだ。いったん減少したGDPの回復は長い年月がかかる。GDP三面等価の法則により、国民総生産、消費、国民所得が軒並み大幅に減少する。企業経営が立ち行かなくなる。特に中小企業は厳しくなる。全日空の社員は現在医療用ガウンを作るような状況に陥っている。事業の廃業が相次ぎ、多くの人が生活を維持することがままならない事態が想定される。これはまさに令和恐慌と呼ぶべき事態である。これに対して政府の対策はお粗末といわざるを得ない。内閣支持率は急激に悪化してきた。このままではさらに悪化するだろう。希望はないのか。一つだけある。自民党の若手議員が立ち上げた「日本の未来を考える勉強会」である。安藤裕衆議院議員が立ち上げた勉強会だ。会員議員と勉強会参加者はかなりの人数だ。ホームページなどで確認してほしい。地元選出の議員が含まれていれば、直接話を聞くことができるし、要望もできる。3月12日に内閣に提言を行っている。・少なくとも30兆円の国債発行を行うべきである。・2025年プライマリーバランス黒字化は一時棚上げにする。・十分な休業補償を行う。・中小企業に対しては失われた粗利を100%補償する。・消費税を当面0%にする。年収200万円の人にとっては20万円の現金給付と同じ効果がある。中小企業にとっても、粗利を削って消費税を支払っているので効果がある。・今後の経済対策としては、国土強靭化、教育、科学技術投資、サプライチェーンの再構築、特定国依存型のインバウンドの見直し、内需主導型の経済成長を促す。これらの政策は、政府や財務省が眉を顰めるような提言ばかりである。増税や緊縮財政ばかりを考えて実行してきた人たちにとっては、到底容認できない内容である。これに対抗するためには世論の高まりである。そのためには、政治に関心を持ち、政府の経済政策の中身を検証していく学習が必要になると思う。
2020.05.20
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昨日電車で移動しましたが、1両に5人ぐらいしか乗っていませんでした。今日はパチンコ屋の前を車で通りましたが、駐車場にはほとんど車は駐車していませんでした。営業はしているみたいでした。人が出てきていないのです。飲食業界をはじめ、あらゆる業界に深刻な影響を及ぼしています。新型コロナの影響がもろに襲いかかっています。このまま経済活動の停滞が続くと、たいへんな事態に発展します。この状況に対しては、政治主導での対応が不可欠となっています。この問題についてyou tubeで大胆な提言が行われていましたのでご紹介します。消費税ゼロ 緊急鼎談 その1、緊急鼎談 その2安藤裕(衆議院議員)藤井聡(京都大学大学院教授)三橋貴明(経世論研究所 所長)以上3名による、令和恐慌を乗り越えるための緊急提言の座談会です。現状認識を深めるために、ぜひとも視聴されることをお勧めいたします。
2020.05.18
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新型コロナウィルス対策で成功した国がある。ニュージーランド、台湾、韓国などである。これらの国は、初期段階で検査を拡大して、陽性反応の出た人はホテルなどに隔離した。速やかに外出を控える対策をとった。都市封鎖に近いことを実施している。また速やかに外国人の渡航禁止などの措置をとった。水際作戦を徹底した。サーズやマーズの痛い経験を新型コロナウィルスの拡大阻止に役立てることができた。これらの対策を強力に推し進めるリーダーがいた。政府が初期段階で国民の生命と安全を守るために速やかに対応する必要があったという事が分かる。様子を見る、楽観視する、軽視すると問題をどんどん悪化させてしまうという危機意識を持つことが必要だったのである。そのためにはサーズやマーズが蔓延したとき、日本はそれに巻き込まれなかったと安心するのではなく、今度次の危険なウィルスが蔓延したときに、どうするのか対応策を決めておくべきだったのである。もし新型鳥インフルエンザが蔓延すると、死者の数は計り知れないことになるといわれている。鳥インフルエンザは致死率が非常に高いものがある。感染すると即死亡に近づく。今回の新型コロナウィルスは日本という国の在り方を改めて問い直していると思う。日本という国の国民の生命と安全を守るために私たちはどう行動したらよいのか。日本という国が独立自治で、自分たちの国は自分たちの手で守り抜くのだという決意を固めることを迫っているのではないか。今回はウィルスの脅威にさらされた。それ以外の脅威として地震、津波、土砂災害などがある。社会インフラの老朽化の問題もある。それ以外では大きな問題として国防と食料の自給の問題がある。国防については、ほぼアメリカに依存している。対等な協力関係を構築しているというが、日本はお金を出して解決を図っているのであり、実際にはアメリカに言い返すこともできない。日本が自ら日本を護るという気持ちはないのだ。少しでもそういう気持ちがあれば、国防をアメリカに依存することは考えられない。食料はほとんど輸入に頼っている。食料を世界中から買いあさっている。これがいつまでも維持できると考えているようだと大変なことになる。今回のウィルスの蔓延に、もし食料の不足が起きていたとすると日本という国の存続の問題になる。実は先進国で日本のように自給率が低下している国はない。それは食料の自給が国の安全保障と直接結びついているので無視できないのである。面倒なことだが国の独立と自立を旦保するためには、食料の自給に手をつけるのがまともな国の考えることである。現にイギリスは、自給率の向上に向かって舵を切りなおした。それは輸出を制限しても取り組むべき課題であると考えている。日本は工業製品の輸出立国として活路を見出していくというのは、国を亡ぼすような考え方である。そうしないと国民の生命と安全が守れないだけではなく、他国に精神的にも経済的にも支配されるようになるのだ。そんなことにも気がつかないというのは、海辺の砂浜に立派な家を建てて喜んでいるようなものだ。波にさらわれて一挙に地獄に突き落とされてしまう可能性が大である。この先天候異変による不作、世界の人口が90億人に近づいたとき、新興国の生活水準が上がってきたとき、日本の国民が飢餓で苦しむようになるのを指をくわえてみているだけでよいのだろうか。政府や経済界のリーダーたちにはぜひとも気付いてほしい。国と国との関係で見ると対等な関係は維持できないという事だ。日本が今どんなに経済力、技術力で優れていても、対等な話し合いはできなくなるだろう。相手に支配され、服従されてしまうのである。はっきり言えば、築いてきた財産や国土を奪われ、不当な扱いをされるようになるだろう。どんなに立派なことを論理的に説明できたとしても、大人と幼児が相撲を取っているようなもので勝ち目はない。肝心なところで首根っこをつかまれているので、自己主張できないのである。つまり日本という国は、自分たち自ら守るのだという決断をしないと、その場の対症療法に振り回されてしまう事になる。神経症でいえば症状に振り回されてばかりという事だ。今の自分たちさえよければよいと考えているとすれば、私たちの子孫に明るい未来を託すことはできなくなる。後で私たちの先祖は何という取り返しのつかない事をしてくれたのかと怨まれるのではなかろうか。
2020.05.06
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今コンビニでは24時間営業の廃止、多量の食品ロスの発生、多量の食品添加物の使用が問題になっているという。食品ロスでいえば、正味切れの商品が一店舗当たり10キロから15キロ廃棄されている。コンビニは全国に5万8669店舗(2019年9月時点)あるので、1年間では相当な量の食品が廃棄されている。実にもったいない。正味切れで処分する前に、値下げして販売すれば売れるのではないかという意見もある。それは本部が許さないのだ。もし食中毒が発生したらどうなるのか。本部やすべての加盟店に悪影響が及び、取り返しのつかないことになると考えられている。1件の食中毒も出してはならないという気持ちで、組織を上げて取り組んでおられるということだ。それがひいては顧客満足度を高めて、信頼されるコンビニとして支持されるという考えだ。さらに、その一環として、食品には食中毒防止のために、多量の食品添加物が使われている。食品を扱っている人に言わせると、「あれは人間が食べる物ではない」という。添加物がてんこ盛りに含まれて美味しい味付けをしている食品を食べ続けていると、人間の健康に必ず悪影響が出てくるだろうという。毎日コンビニ食だけで済ませている人にとっては気がかりな言葉だ。いま本部と加盟店の間で24時間営業の見直しが検討されている。夜間の従業員の確保が難しいというのがその理由だ。当初は朝7時から夜の11まで営業していた。いつの間にか、多くのコンビニが本部の指導のもとに24時間営業に切り替えた。夜遅くまで仕事をする人や夜間の仕事をする人にとっては、大歓迎でした。本部は顧客満足度を高めることを追求していった結果24時間営業にたどりつきましたという。ここでのキーワードは、あくなき顧客の利便性の追及、顧客満足度の向上である。言葉を変えれば、コンビニが今後も大衆から支持されて生き残っていくためには、絶えずイノベーションを繰り返して、利便性、顧客満足度を高めていく必要があるという。一時も停滞するとすぐにライバルとの競争に負けてしまうという。将来はドローンを活用して、携帯で注文を受けて決済を行い、空輸で商品を速やかに届けることも考えられているという。これに対して私の感想です。顧客の利便性、顧客満足度の向上の裏で、犠牲にされていることがあるのではないか。食品ロスは開発途上国でその日の夕食にありつけない人から見ると、異常な光景に見えるのではないか。食べ物を廃棄するということは、必ずその反動が起きるはずだと考えるのが普通の人間ではないだろうか。食品ロスを恐れて、値引き販売をすると、価格破壊が起きることを恐れているようだが、そういう考え方がまともだと考えていることが異常なのではないか。また本来は劣化する食品が腐らないように、過剰な食品添加物を入れることは倫理的に許されることなのだろうか。こういう考え方は、人間賛歌の考え方ではない。儲けや利潤を最大限に上げようとする人間の利己主義の最たるものである。コンビニは便利なので、毎日のようにコンビニ食を食べている人がいる。そういう人は、スーパーなどのお惣菜屋にもよく出かける人である。つまり食材を買って、家庭で料理を作るよりも、おいしいと評判のお惣菜を買って食卓に並べることが習慣化している。本来なら自分でなすべき日常茶飯事から手を抜いて、他人に依存しているのだ。空いた時間でバラエティ番組を楽しみ、一方では神経症と格闘して、葛藤や苦しみを作りだしている。つまり今や、コンビニの利便性、顧客満足度の追及は、人間の依存体質を助長して、人間破壊をもたらしているとみるべきだ。森田的な生活は自分でできることは自分でこなす。自立しています。日常茶飯事に真剣に取り組んでいくことです。全面的に依存はしていません。当然、コンビニやお惣菜中心の食生活は極力避けているものと考えています。
2020.03.07
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昔、王子製紙はサハリンでパルプを作っていたことがある。そのとき王子製紙は、山から切り出した分だけは補って、ちゃんと木を植えていたという。植林すると、ミネラルを多く含んだ豊かな土壌がつくられ、雨が降ったときに栄養のある水が海に流れ出るという。その結果魚が増える。かってはオホーツク海では、植林によって魚が豊富にとれていたということである。ところが、ソビエト連邦が占領してからというもの、木を切る一方で、まったく植林をしない。そのためパルプも底をつき、オホーツク海の魚もあまり獲れなくなってしまった。木を燃料にして建築レンガを焼いてきたヨーロッパでは、森林破壊が進んだ。イギリスでは、16世紀から18世紀にかけて、森林の80パーセントが失われた。ドイツでは、18世紀の半ばから終わりごろにかけて、フリードリヒ大王の時代に森林を大乱伐した。その後ドイツ全土で干ばつ、大水害が起こり、全土が樹木が育たないステップと化したという。今は不毛の砂漠地帯のレバノン、シリアは古代には、レバノン杉が林立していたという。水も湧き出ていた。ところがその後、このレバノン杉を残らず伐採して船をつくり、大船団を擁して地中海で貿易をし、戦争を仕掛けて、地中海文明を作り上げていったという。今や砂漠地帯のレバノンやシリアに森林地帯を復活させることは大変難しい。そのおかげで彼らの子孫たちは、不毛の土地に生を受け、苦渋の生活を余儀なくされているのだ。もしレバノン杉が守られていたならば、彼らの子孫たちの生活はどんなに変わっていただろうと思わずにはいられない。(いい加減力 竹村健一 太陽企画出版 99ページより一部引用)現在特に問題なのは世界有数のアマゾン川流域の大規模な森林破壊である。衛星写真で確認するとその面積は着実に年々縮小している。ここがイギリス、ドイツ、レバノン、シリアのような惨状を呈することは今や自明の事実だと言われている。アマゾン流域の熱帯雨林が丸裸にされたときに、果たして人類は生きながらえることができるだろうか。一挙に樹木を伐採して、収奪するだけでは、自然環境は確実に破壊される。土砂災害を招く軟弱な不毛の山に変貌するだけではなく、海の生き物にも悪影響を及ぼしているのである。地球全体の生態系に悪影響を及ぼしているのである。本来の森林伐採は一挙に行うのではなく、ローテーションを組んで行う。そして、伐採や焼き畑を行った後は、必ず植林を行う。植林した木が育つまで手入れを怠たらないことが大切だ。これは山で樹木を伐採して生活してきた人の当たり前の考え方だったのだ。そうすれば人間と自然が共存でき、我々の子孫の繁栄にもつながるのである。どうして人間は目先の利害得失に目を奪われて、自然をないがしろにするのだろうか。自然を人間の意のままに支配しコントロールしていると、いつの間にか自然が人間に対して復讐を始めるということだろう。欲望の暴走は、やがて人類の滅亡という最悪のシナリオを思わずにはいられない。森田理論で学ぶ「欲望と不安」という単元は、全人類が学んでいかなければならない大切な考え方であると思う。
2019.12.14
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ローマ教皇が11月23から日本を訪問された。24日には被爆地長崎と広島を訪問されて犠牲者に祈りをささげられた。そして世界に向かって核廃絶を訴えられた。核兵器のない社会の実現は全人類の願いであろう。ところが現実問題としては、アメリカやロシアなどを初めとして何万発の核兵器が存在している。また、新興国で核開発を急いでいる国もある。さらに反社会的勢力が核兵器開発を進める危険性も今後ますます増加する。もしそうなれば人類の滅亡は、にわかに現実のものとなる。現在核兵器は、外交の強力な後ろ盾としてその存在感を誇示している。核兵器を持たないで、国益をかけて他国と交渉するということは、核を持っている国に容易に服従させられてしまう。ですから世界各国で必要悪として核兵器を持つという選択となる。持たない国は、核兵器を持つ国の同盟国となり、相当の負担覚悟で、庇護してもらう選択肢しかない。唯一の被爆国である日本はまさにその道を歩んでいる。核兵器のない社会の実現は全人類の願いであるにもかかわらず、それを声高に訴えれば訴えるほどむなしくなってくる。それは世界を支配している国々の支配者にとっては、まったく考えてもいないことだからである。もし核兵器を放棄すれば、たちまち力の均衡が崩れて他国に支配されてしまうという危機感があるからである。ですからこのままでは永遠に核兵器廃絶の時代はやってこないと考える。むしろ世界のどこかで核兵器が使用されて、悲惨な状況を招く可能性が非常に高まっている。私はこの問題を考えるにあたっては、人間や社会や大国の果てしない過度の欲望の追及が抑止されない限りよい方向には向かわないと思う。歴史的に見ても、一人一人の人間、社会集団、国同士はいつの時代でも自己中心、エゴのむき出しであった。力の均衡が崩れれば、そのすきを見て、武力や経済力を背景にして、他人や他の集団、他国を攻撃して征服してきた。征服された人たちは、多くのものを収奪されて悲惨な生活を押し付けられてきた。自己中心の考え方は、人間に宿命づけられているのでどうすることもできないのだと思う。ではどうすればよいのか。子孫たちに喜んでもらえる社会を残していくために、私たちが取り組むことは何なのか。それは森田理論の中にこそあると確信している。森田理論でも、真っ先に自分の欲望を追求していくことが大切であるという。現在の自分や社会や国が抱えた問題や課題を解決するために行動することは、人間が生きている証でもある。ただし、そのような欲望を持つということは、同時に不安も発生する。普通はこれが抑止力となって欲望の暴走はくいとめられるようになっているのである。森田理論でいう精神拮抗作用が自然発動するのが人間の普通の状態である。ただ現在の社会は欲望に弾みがつきすぎて、抑止力が全く働かない状態になっている。坂道でブレーキの壊れた車を運転し、さらにアクセルを思い切り踏み込んでいるような状態である。核兵器廃絶は各国の指導者、多国籍企業の指導者に声高に訴えたとしてもほとんど効果はないと思う。環境破壊に対してもさえもその訴えはほとんど実現不可能の状態である。別の道を模索したほうがよいと思う。私は、全人類が森田理論の「欲望と不安」の学習を行い、欲望の制御機能を取り戻すことが必要だと考えるる。欲望と不安のバランスのとれた社会の実現こそが重要な時代に入っていると感じている。それはまず個人個人で取り組んで、社会全体の共通認識にまで高めていくのが大切なのではなかろうか。森田先生は人生観が変わらないと、本当の意味で神経症は治らないと言われた。核兵器廃絶は、全人類が森田理論でいうところの「欲望と不安の関係」を学習して理解し実践していかないと、絵にかいた餅に終わることは自明のことである。
2019.11.26
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2019年2月20日に「働き方改革法案」の中の「高度プロフェッショナル制度」について紹介した。さらに「外国人労働者(移民)50万人計画」についての問題点も指摘した。これらは、今後日本の多国籍企業の人件費の削減に寄与していくものだった。そうしないと、グローバル経済の中で、日本の企業が負け組になって、国が成り立っていかなくなるという先入観の現れであるというものだった。これによって私たち国民の生活は圧迫されるだろう。そんな中、2019年4月1日より有給休暇の取得を促進する法律も合わせて施行されることになっている。これによると、有給休暇の消化日数が、5日未満の従業員に対して、会社がせめて5日間だけは、有給休暇を取得する日を指定させることを義務付けた法律だ。この法律についてまた知らない人は、留意してほしい。これによると、40日の有給休暇の権利を持っている人に完全消化させなさいと言っているのではない。そのうちの、5日間だけ取得させれば、法律違反になることはない。ザル法といえばザル法である。ヨーロッパ並みに夏季休暇1か月というような、労働者に配慮した法律ではない。これは欧米などの多国籍企業から見ると、日本企業が有給休暇を全く取得させないというやり方をされると、自分たちとの対等な国際競争が阻害されるという指摘があったようです。現状はどうなっているのか。私の地元の自動車製造業の会社では、30名ユニットの職場では、従業員の有給休暇取得に対応するために6名の交代要員を準備しているという。こんな会社があったのかと、私は少し驚いた。こういう会社では、労働組合があり、有給休暇の完全取得を目指している。また流れ作業のため、休暇を組み合わせて、業務を遂行することが、モチュベーションの維持や精神疾患を最小限に抑えることに役に立っているようだ。大企業の製造業以外では、有給休暇を取得したくても、申請しずらい状況の会社が多いようです。特に中小企業の会社はそうです。それはギリギリの人員で仕事を回しており、自分が休暇をとると他の人に即負担が増える場合が多い。申請することに心理的な抵抗があるのだ。また申請すると上司がイヤな顔をして、差別的な対応をしてくる。労働者の権利として、法律で認められているにもかかわらず、こちらが下でに出てお願いするという会社が多い。ダメだと言われればこちらが引き下がる。自己都合ではなく、忌引休暇で2~3日消化しているのが精一杯というところだ。この法律に違反すると罰則がある。またハローワークなどで助成金を受けている場合は、打ちきりとなる。労働者ごとに、年次有給休暇管理簿を作成して、3年間保管するすることが義務付けられた。やり方は2つある。個々の従業員ごとに5日間の管理をしていくやり方と、会社一斉に有給休暇をとらせるやり方がある。なお有給休暇の買い上げは違法になる。私の会社では、今まですでに夏季休暇の2日間はすでに有給に組み込まれている。それと年末年始は30日から3日までの間は特別休暇で無給であったが、どうもこれを有給に振り替えるようだ。これで1日か2日は消化できる。それに個別の休みを1日か2日設定するようにすれば、クリアーできると考えられているようだ。個別休暇は、今までも忌引休暇などで消化していたので、大した問題ではない。企業にとっては多少痛いが、交代要員を何十人も用意しなければ回っていかないという問題ではないようだ。本来は40日の有給休暇の完全取得を法律で義務付けてもらいたいものだが、そんな時代は日本では来ないだろうと思っている。
2019.04.12
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佐賀県唐津市に農民作家山下壮一さんがいる。この方は農作業の傍ら、小説やルポを書き始め、海外に実際に足を運んで現地を視察している。現在はどの国行っても、農地を大資本に牛耳られ、土地を持たない貧農とスラム街が増えていると言われている。強欲資本主義の社会が、一部の富裕層をより豊かにして、多くの人民を生きるのがギリギリの生活におとしいれているのだと指摘されている。貧富の差は、今や生存権をかけた戦いとなっている。10%の超富裕層と90%の貧困者に二極分解しつつあるのだ。今は大丈夫だと思っていても、全世界がその方向に向かって突き進んでいることを忘れてはならない。お隣の韓国については、次のように指摘されている。1997年11月21日、韓国は経済破綻を起こし、 IMFに対し緊急融資を申請した。12月3日に、証券担保に合意して、総額928億ドルの融資を受けてIMFの監視下に入った。IMFの融資は、経済破たんした国を経済的に助けてくれるかのような印象があるが、実際はそうではない。むしろ韓国に援助を差し伸べると言うよりは、あらゆる規制を緩和し、外資に市場を明け渡すことを意味する。韓国経済を破滅に追いやるものなのだ。IMFの緊急融資は、外資やグローバル企業から見れば、宝の山なのである。韓国の国民の生活を破壊し、規制を撤廃し、外資が最大限の利益を上げるための、地ならしをしてくれるためのものだ。事実韓国も、賃金カット、リストラ、不良企業の整理を要求された。仕事がなくなる。会社がつぶれていく。低賃金の仕事しかない。国民の生活はますます悪化した。それなのに、さらに規制を緩和し、外資の参入を認めさせ、完全な自由化を迫られた。現在、韓国の銀行や企業は、その多くの株式を外資に握られている。つまり、国民を最低ギリギリの生活で縛り付けながら、収益は全て国外に持ち去るという仕組みが出来上がっているのだ。韓国には誰でも知っているような巨大企業があるが、そこで上げた利益は国外に持ち去られているのである。IMF融資によって、農業分野では、ウルグアイ・ラウンド対策費の削減、牛肉、乳牛生産の3割カットなどを求められた。国による農業保護、農業振興政策は撤廃された。それまで、韓国政府はウルグアイラウンド対策費として420兆ウォンを組み、畜産の規模拡大と施設園芸の近代化に重点的に投入してきた。ウォンの下落で飼料、燃料資材は3割以上も値上がりし、逆に生産物は不況で2割下落した。多くの借金を抱えた農家の破たんが相次いだ。農民の生活は破たんしたのである。融資を受け入れて、国を外資に明け渡し、国民の生活を不幸のどん底に追いやったのだ。日本も他人ごとではない。アメリカは貿易の不均衡を理由に、農産物の関税撤廃の交渉に入るという。この路線を受け入れると、日本の農業と農家はいずれ破綻してしまう。国民の生活は破壊されてしまう。また食料の自給を放棄して、外国に頼っていると、日本という国はアメリカや中国に従属することでしか生き延びていくことはできなくなるだろう。支配と被支配の関係が出来上がってしまうのである。山下壮一さんは「農業の時代がやってきた」という本の中で、中国のイグサ事情、 NAFTAを受け入れたメキシコの農民、カンボジアの農民、フィリピンのネグロス島の農民、ベトナムやタイの農民の悲惨な状況も詳しく報告されている。欲望が欲望を際限なく生み出すという強欲資本主義のなれの果てを訴えられているのである。そういう視点から、今の農業を見てみると、問題点や矛盾点が次々と明らかになるといわれる。そうしないと、世界の1割の富裕層が、全世界の富の8割を所有し、多くの人民に不幸な生活を押し付けていくという構図から抜け出る事は出来ないのだ。生存権すら平気で踏みにじられるということがよく分かる。これからは事実をきちんと把握していくという態度が、私たち国民の生活を守る上で欠かせない時代となっているのだ。森田理論学習で、事実をしっかりとつかみ、事実本位の生活態度を身に着けた人は、強欲資本主義の実態にも目を向けてもらいたい。そのための資料として、堤未果さんの本を1冊でも読むことをお勧めしたい。
2019.03.06
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この本は「ルポ 貧困大国アメリカ」などの著者である堤未果さんの最新作です。昨年の10月に発行されましたが、12月末には10刷を重ねたヒット作です。幻冬舎新書で定価860円+税です。この本には、全世界でグローバル企業と政府が、自由貿易の名のもとで、規制緩和を押し進めて人間の命や暮らしを根こそぎ破壊している問題点を詳細なデータをもとに大胆に指摘されています。水道、農地、種子、警察、消防、物流、教育、福祉、医療、土地などあらゆる分野に及んでいます。その中から一つだけ紹介してみます。2018年5月31日に衆議院本会議で「働き方改革法案」が可決されました。この中に「高度プロフェッショナル制度」というのがあります。名前は立派だが、とんでもない法律なのだ。名前は高給取りで特殊技能を持った人だけに適用されるような印象を受けるが、実際はそうではない。300万円でも400万円の年収の人にも適用できる法律なのだ。この法律によって労働時間の規制がなくなるというのがポイントだ。つまり、4週間で4日休ませれば、残り24日間は仮に24時間働かせても合法になるのだ。この法律によって、2017年過労死労災請求件数は2572件だったが、今後は労災申請自体ができなくなる。労働時間の制限がなくなるからだ。そもそもこの法律は、労働者のニーズによって作られたものではなく、大企業の人件費を抑え込みたいという要望によって作られたものなのだ。安倍総理自身がそのように語っている。成立時点では、政府は「対象職種は法案成立後に決定します」と言っていた。法律だけ成立させてしまえば、あとは自由に運用できるものだった。つまり細部は省令で決められるので、国会審議なしでどんどん職種は拡大されるだろう。1986年に労働者派遣法の対象がいつの間にかどんどん拡大されて、99年にはすべての職種に可能になったことのニの舞が起きるだろう。国民にとっては、恐ろしい改悪法案だったのだ。政府は同じタイミングで、2025までに「外国人労働者(移民)50万人計画」を発表した。当面介護、建設、農業、宿泊、造船の5分野に絞るようだ。最長10年まで日本で働けるようになる。もちろん最低賃金である。これで潤うのは人材派遣会社や企業である。安い労働力が手に入るうえ、外国人労働者を入れれば入れるほど、それらの職種で働く日本人の給料もどんどん下げることができる。一石二鳥なのだ。一方庶民の生活はますます苦しくなる一方となる。最低限の生活を強いられる人がどんどん増えてくるという図式が展開されるだろう。貧困大陸アメリカと同じような状況が起きるだろう。今や強欲資本主義は暴走を繰り返し、人間の尊厳を踏みにじることばかりが続いている。堤未果さんは、その実態をルポし続けてくれている。私たちはまずその実態を知ることが大切であると思う。この本の中で、いくつかの草の根運動も紹介されていた。私たちは、希望を持って生きてゆきたいものだ。ぜひご一読されることを強くお勧めしたい。
2019.02.20
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今の世の中は東京から大阪まで2時間30分で行ける。リニア新幹線になるともっと早くなるだろう。居眠りをしてるとすぐに着いてしまう。これを便利な世の中になったものだと喜んでいる人が多いと思う。私たちはよい時代に生まれたものだ。この調子で行けば、将来はニューヨークあたりも日帰りで往復できるようになるかもしれない。もっとも、今は移動しなくてもテレビ会議やSkypeを使えば、即座に相手と会話ができる時代になった。どんな田舎に住んでいても、パソコンやスマートフォンがあれば、調べ事や情報は瞬時に得ることができる。株取引だって、馬券を買うことだってできる。田舎に住んでいても、カラオケ三昧、ネットゲーム、ネット麻雀、ネット囲碁もできる。そのうち食材なども、注文すればすぐにドローンが自宅まで配達してくれるようになるだろう。自動車も自動運転になり、自分は居眠りしていても目的地に着くことができるようになる。将来は立体テレビができて、しかも4K、8Kのテレビが普及してくれば、現地いかなくても素晴らしい映像を手にすることができる。臨場感にあふれておりスポーツ観戦やコンサートもお茶の間にいて、最大限に楽しむことができる時代になる。こんな夢のような時代がすぐそこまで来ている。これはここ200年から300年ぐらいで急激に変化してきたことである。これが江戸時代には日本橋から京都三條大橋まで53日かかったそうだ。東海道五十三次というのはこのことだ。毎日毎日宿屋に泊まりながら目的地を目指していたのだ。橋はないので大きな川は歩いて渡る。お茶屋で休んだり、道中で知り合った人と四方山話に花を咲かせる。その土地土地の料理を食べる。風景を楽しむ。のどかな暮らしだ。今では考えもできないが、案外楽しかったのかもしれないと思う。あなたならどちらの時代で暮らしたいと思うだろうか。お金さえあれば便利で楽しいことがいっぱいの現代社会の方がいいに決まっていると思われるのではないだろうか。冷暖房完備、飽食三昧、電気、ガス、水洗トイレ、あらゆる娯楽が揃っている社会の方が暮らしやすいに違いないと思われているのではなかろうか。しかし何不足ない生活環境が整っているにもかかわらず、生きづらさを抱えている人が多いのはなぜなのか。過労死や出社拒否、登校拒否、いじめやひきこもりが増えているのはなぜなのだろう。うつ病などの精神疾患を抱えている人が増加し、神経科や神経内科などの病院が繁盛しているのはなぜなのか。自殺する人が3万人近くにも上っている日本の社会とは一体何なのか。みんなが物質的な豊かさを追求してきた末路はこんなものだったのだろうか。便利さ、快適さを求める社会に、心が対応できていないのではなかろうか。これは不快を感じる問題点を次々に克服し、便利さや快楽を無制限に追い求めるような生き方は間違っているということではないでしょうか。ギスギスした人間関係、子どもの教育、原子力発電の問題、戦争や紛争、環境問題などはそのような生き方から生まれてきているのではないでしょうか。物質的豊かさは心の安定とのバランスの上に成り立っているのではないでしょうか。森田理論は生の欲望は無制限に追い求めてはならないといいます。常に欲望の追求には制限をかけて、不安と欲望のバランスをとる生き方を勧めています。欲望のみが先行する社会は、欲望が欲望を生み出し、制御不能な闘争社会へと突き進んでいるとしか思えません。その先に待っているのは、人類の滅亡なのではないでしょうか。森田理論はこのことに関して、大きな警鐘を鳴らす役割を持っているものと考えます。
2019.02.04
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田舎の住職さんのお話です。世界では毎日テロや発砲事件が相次いでいて、多くの生命が失われています。その点、日本は安全で平和な国だと言われています。私の知り合いでブラジルに行っている人がいます。ブラジルでは窃盗や犯罪が横行、その人も銃を突きつけられたことがあるそうです。私がその人に危険だから日本に帰ることを勧めました。すると、こう言われました。「それでも日本よりここがよい。日本は年間3万人の自死者が出る。行方不明者を入れると、実質数万人の自死者ともいわれている。銃やテロでは、そんなには死なない。日本の方が世間の評価などで精神的に追い詰められていく怖い国だ」この話を聞いて考えさせられたそうです。日本は治安も比較的よい。働いていれば、飢え死にすることはない。どこの家にも、電気、ガス、水道、水洗トイレが完備している。冷暖房完備で何不自由ない生活をしている。テレビ、洗濯機、クーラー、自動車はどこの家にもそろっている。パソコンやスマートフォンなども誰もが持っている。衣類至っては収納場所に困るほど家の中にあふれかえっている。様々な娯楽もふんだんに用意されている。これ以上の贅沢を言えば罰が当たるほどの生活を享受しているのが今の日本人だ。世界中を見渡しても日本ほど物質面で豊かな国はあまり見当たらない。貧しい国から見れば、私も日本に生まれていれば毎日楽しい生活ができたのにとうらやましがられる国なのだ。しかし、日本では自死者が多い。豊かな生活を維持するのに、働き蜂のように働かざるを得ない。人間関係でのトラブルが多く、いつも不安や葛藤を抱えている。目の輝きを失って、うつろな死んだ魚のような目をしている。生活の豊かさと引き換えに、精神的な豊かさを失って、ただ生命を生きながらえさせているような感じだ。その住職さんは9年前にブータンという国に行ったことがあるそうです。ブータンは物質的には恵まれない貧しい国です。建物も衣服も日本の江戸時代にタイムスリップしたかのような生活をしている。もっと農業生産に力を入れて、もっと豊かな生活を目指してはどうですかというと、その年に食べるだけの食料が収穫できればよいのだという。隣村に行くのに谷底まで降りていかなくてはいけないので、橋をかけてあげましょうと提案したが断られたという。欲がないのだ。ブータンの人は助け合って生きている。人々の目はみんな輝いている。ブータンでは殺生をしてはいけないという教えがあります。虫を殺してはいけないのだそうです。そのため、ハエも人の前でゆっくりと飛んでいます。殺されることがないからです。日本でいう野良犬も多いが、人間たちに溶け込んで、幸せそうに暮らしている。一緒に行った僧侶の1人が、 「ブータンに行って思った事は、ブータンならハエに生まれ変わってもいいと思った」と言いました。物質的にはとても貧しい国ですが、「世界で一番幸せな国」という意味がブータンに行くとなんとなくわかるような気がしたとその住職さんは言われました。物質的に豊かなだけでは人間は幸せにはなれない。それを過度に追い求めると、幸せが膨らんでいくのではなく、むしろ自死のほうに近づいていく。心の豊かさとのバランスをとることが必要なのだと思いました。今の日本では、物質的な欲望の追及はできるだけ抑制していくことが、バランスをとるために、今やるべきことなのではないかと感じた次第です。
2019.01.31
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今日の投稿はかたい話になります。2018年11月27日中国新聞の社説に「国連の小農宣言」があった。私はこの記事を見て、まだまともな考え方をしている人がいることに対して嬉しく思った。これによると、家族経営や兼業など比較的規模の小さな農家の価値や権利を守るという内容である。多くの人が自給自足に近い農業に取り組むことによって、国民の食糧の確保に大きく寄与できる。小農は多彩な穀物、野菜、小動物を組み合わせて行うので、無理のない自然循環が行われるようになる。これが全世界に普及してくると、食糧不足は大幅に改善され、飢えで苦しむ人は相当数減少するだろう。また、世界の人口が、近い将来、 90億人台に激増することが予想されており、食糧の不足や奪い合いを防止することができる。この宣言は、すでに国連総会の委員会で採択された。来月には国連総会で正式決議の予定である。採択にあたって賛成の国は119カ国である。しかし、日本は韓国などとともにこの採択を棄権している。ちなみに棄権した国は、農産物の輸出を積極的に進めている農業大国と工業先進国で49カ国であった。日本は自動車など工業製品の輸出を積極的に進めており、その見返りとして、農産物の輸入を積極的に推進しなければならない立場から、当然反対に回らざるを得ないのだろう。私は10月27日の「主要農産物種子法」の廃止に反対し、工業と食料の自給を両立させないとならないと投稿した。今の日本では、工業と国民の食糧の確保を天秤にかけ、過度の農産物の市場開放と、効率化重視、機械化、単一作物中心の大規模農業が、いかに国民の生活を破壊していくのかについてほとんど考慮されていない。政府の方針は、グローバル企業の代弁者のようなものであるから、どうしようもない面がある。その方向への舵取りは、物質文明至上主義、拝金主義の推進で、国民生活を不幸に陥れ、食糧難に追い込むのは、近い将来に予想される事実である。我々国民は、自分たちの生活を、より健康的で、将来に希望を持てるものにしていくという面から、政府の政策決定については注意深く見守っていく必要がある。そして本来人間はどう生きていくべきなのかを考える必要がある。そうしないと、鍋に飛び込んだカエルが、だんだんお湯が温まってきて、温泉気分に浸っているうちに、最後にはゆであがって命を落としてしまうということになりかねない。その時に慌てふためいてももう遅いのだ。この宣言を提案したのは、南米のボリビアなどが中心となっている。ボリビアは、スペインの植民地支配を出した後も、先進国の大資本によるさとうきびなどのプランテーション農業を押し付けられ、国民の食糧確保が困難になったという暗い過去がある。私たちは同じような誤りを繰り返してはならないと思う。政府が推進している無制限な規制緩和、市場開放、自由貿易の推進は、これと同様な結末を招くことが予想されるのだ。工業も農業もお金儲けの手段とみなしていると、国民に悲惨な状態を招くと考えるのは私だけであろうか。その証拠に田舎に行って人々の話を聞いてみると、米作りに情熱を持っている人はほとんどいない。外米も輸入するという政府の方針に、農業生産の情熱はもう骨抜きにされてしまっているのである。それに嫌気がさして、そもそも田舎に若者が寄り付かなくなっている。田舎に住んでいても農業生産に意欲的な人はほとんどいない。山は荒れ放題で、イノシシ、鹿、熊などの天国となっている。それを打ち破るのが、自給自足を柱に据えた小農政策なのである。この方向への推進は世界の人を救うはずである。国連の動きを注視していきたい。
2018.12.28
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日本政府は、国民の食料を自給するという考え方は持ち合わせていないようだ。米を除くほぼすべての食料は輸入によってまかなうという方針だ。その米も外米の輸入を迫られて、存続が危うくなっている。この考え方は非常に危険であると思う。世界の人口が90億人台に増加することが見込まれており、いずれ食料は世界中で奪い合いになる。そうなれば食料は高騰する。しかも、天候不順などにより不作になれば、農産物生産国でも輸出に回すことができなくなる。こうなれば、日本は黒字倒産のような状況になる。つまり、いくら外貨を持っていても食料が買えないという事態に陥る。現在は食うものに困る人はほとんどいない。飽食三昧である。それが突然食糧難になる時代が来ることを今のところ誰も予想していない。しかしこれは近い将来に高い確率で起こる可能性が高い。戦後の食糧難の時代がやってくることに思いを馳せる必要がある。そうなったとき、政府は責任を取ってくれるのか。多分、自己責任の問題で片付けられるのではないだろうか。多くの餓死者が出る事は、近い将来の事実である。本来食料は命を再生産する大事なものであるが、食糧危機が起きると、生産国が非生産国を支配するという事態に陥る。いとも簡単にアメリカや中国に思いのままに支配されるようになるだろう。日本はいくら経済力があると言っても、食糧で首の根っこをつかまれてしまうと、経済大国、自立国家として存続することはできない。そんな折、今年「主要農産物種子法」国会で廃止された。これは戦中から戦後にかけて食糧難の時代を経験した日本が、 「食料を確保するためには種子が大事」ということで、 1952年戦後間もなく制定された法律であった。ここには、国が二度と国民を飢えさせない。国民に食料を供給する責任を負うという国の明確な意思が示されていた。この法律が廃止されると、国の保護はなくなり、種子の確保や保管は民間企業に移ることになる。つまり、農産物の種子は、完全に民営化されるのである。気を付けてもらいたいことは、日本の種苗会社に民営化されるということではないのだ。現在、野菜などの作物では、圧倒的な技術力と資本を持つアメリカの多国籍企業が中小の育苗会社を次々に買収し、世界中にシェアを拡大しています。モンサント社のような会社です。いずれ農産物の種子は、すべてアメリカなどの多国籍企業に握られてしまうでしょう。これらの企業は、 F1品種(2年目以降収量が激減する種子)や、 「ターミネーター種子」という遺伝子組み換え種子(翌年には発芽しない種子)を作り上げているのです。これらの改悪品種の独占販売で、巨額の利益を生み出そうとしているのです。古来から伝わる伝統的な種子を随時駆逐し、すべての農産物の種子をモンサント社などから買わざるを得ないような仕組みを作ろうとしているのです。いったんその仕組みが作られてしまえば、農産物の種子は武器よりも強い、他国を攻撃する武器になってしまうのです。これは考えてみただけでもぞっとするようなことです。このようにして自分たちで種子を作ることはできない時代が訪れようとしているのです。種子によって支配被支配の関係が生まれようとしているのです。 日本の「主要農産物種子法」の廃止は、アメリカの種苗会社の片棒を担ぐことになるのです。この点についてもっと知りたい人は、 2017年4月5日、 2017年4月24日の投稿記事をご覧ください。そして日本は、農産物生産の首根っこをつかまれて、身動きできない状態に陥ってしまうのです。これは国民を幸せにするのではなく、不幸のどん底に突き落とすことにつながるのではないでしょうか。これは森田理論で言うと、精神交互作用で神経症の蟻地獄に落ちてしまうようなものです。それを防ぐ道はないのか。私はまず問題点を国民全体が自覚することが大切なのではないかと思うのです。(中国新聞 2018年9月29日 食料主義と種子 西川義昭氏記事参照)
2018.10.27
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先日延長国会でカジノを賭博罪の適用対象から外す「統合型リゾート施設(IR)整備法」が成立した。通称「カジノ解禁」法である。この法律は、安倍総理の成長戦略の柱と位置づけている。世界から観光客を呼び込み、税収増加や雇用の創出を目的としているという。北海道、大阪、和歌山などがIR誘致に名乗りを上げている。開業は2020年半ば以降である。果たして目論見通り、外国人が大金を落としてくれるのだろうか。現在カジノといえば、ラスベガスやマカオが有名である。日本政策投資銀行などの訪日外国人旅行者の意向調査では、日本のカジノに行きたいという人はわずか7%であったという。世界の大富豪がカジノをやる場合は、日本よりは本場のラスベガスに行きたいのである。お客の大半は日本人で占められるのではないか。そうなるとギャンブル依存症が心配だ。現在、競馬、ボート、競輪などの公営ギャンブルやパチンコなどの市場規模は、驚くことに30兆円であるという。ギャンブル依存症が疑われる人は現在約320万人に上るという推計もある。国民の約3.6%である。有識者によると、カジノ解禁によって5 %台に跳ね上がると予想されている。この法律によると、日本人には週三回の入場規制を設けたが、 1回の入場で、 24時間以内は自由に出入りできる。日付をまたげば、実質的には週6日通うことができる。ザル法だ。さらにカジノ事業者が、入場者にカジノの金を自由に貸し付けできる。つまり好きなだけ賭け事ができる。これは2カ月間は利息が付かないが、それ以降は年14.6%の利息がつくことになる。この貸付金は、貸金業法の対象外である。社会問題になった多重債務者救済の為に導入された、年収の3分の1を超す貸し付けを原則禁じる「総量規制」を守らなくてもよいのだ。自己破産してもすべては自己責任の世界なのだ。さらに、カジノ事業者は債権を譲渡することもできる。反社会的集団に債権譲渡された場合、どのようなことになるのか。どんな現実が待ち受けているのか火を見るよりも明らかだ。カジノは私たちが絶対に近づいてはならない場所だということが分かる。この法律は331項目にものぼる細部については、国会審議を経ない政令や省令で決められるという。国民の知らないところでどんどん事は進行していくのである。そして、ギャンブル依存大国へと拍車をかけていく。共同通信社が7月21日と22日に実施した世論調査では、この法律に反対する人が64.8%に上った。安倍政権はこのような問題が多い法律を数の原理でいとも簡単に成立させたのである。政治は与党と野党がある程度の均衡を維持しないととんでもないことが起きるような気がする。国民の過半数が反対するような法律を簡単に通すことより、韓国には1件もないという、パチンコというギャンブルを日本から追放するような法律を作ってもらいたいものである。しかし、実際にはパチンコ業界は政界、官界、業界が三位一体となり確固たる利権関係が成り立っており、ギャンブル依存解消のために廃止することはあり得ないという。ギャンブル依存症に陥ってしまうと、そこから抜け出す事は並大抵のことではない。ギャンブルをしてはいけないということがわかっていても、すべての財産を失うまでのめりこんでしまうのがギャンブルである。さらに犯罪を犯したり、家族をバラバラにしてしまう。人間を廃人同様に追い込んでしまう可能性もあるのだ。そのような法律は絶対に作らないというのが政治家の仕事ではないのか。そのような国民を不幸にする法律を平然と通す必要はどこにあったのだろうか。何かやり切れない気持ちを抱かせるのは私だけであろうか。
2018.08.19
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早稲田大学の中野佳裕研究員は「成長至上主義」は限界にきていると指摘されている。地球環境の破壊や格差拡大、大規模な金融危機、原発事故など、厄介な問題が同時多発的に起き、人類の生存の危機が叫ばれています。しゃにむに経済成長を追求してきた社会の仕組みが問われているのです。物質的な豊かさを追求する考え方は、産業革命期の欧州で生まれました。それまで豊かさには、人々の幸福感や健康も含まれていましたが、資本主義の発展に従い、もっぱら物質的な豊かさの増加を意味するようになりました。長い人類史から見ると、たかだか250年ほど前からの発想です。産業革命以前は、世界の多くの地域で、森や海の資源を過剰に消費しない循環型で節度ある生活を維持してきました。コミュニティーの隣人と食べ物屋生活用具を分かち合う経済も日常的に存在していました。今後は社会関係や自然環境にマイナスとなる経済活動は見直すべきです。大切なのは、規模は小さくても、持続可能な地域循環型の経済活動です。(中国新聞 2018年7月4日の記事より引用)私はこの考え方に賛成です。成長至上主義の資本主義社会の矛盾点は、現在あらゆる分野で目に見える形で表面化しています。その中に、地球環境問題があります。二酸化炭素の増加により、地球は温暖化しています。異常気象が頻発し、南極や北極の氷が溶けて海水面が上昇しています。南極ではオゾンホールが拡大し、紫外線によるガンが多発するようになっています。南米のアマゾンでは大規模な森林が伐採されています。昔のアマゾンと今のアマゾンの衛星写真を見れば一目瞭然です。森林の減少によって地球全体が砂漠化の傾向にあります。このままいけば火星のような不毛の地になることだって考えられます。化石燃料の使用により、酸性雨も問題になっています。さらに海洋汚染も深刻になっています。それにもかかわらず、物質の豊かさを最大限に目指す成長至上主義の考え方は、なんの疑いもなく全世界を覆いつくしています。物質至上主義、拝金主義が唯一絶対的な人類が目指すべき正しい方向であると考えられています。テレビ等を見ていますと、経済学者や政治家は、経済成長は今後もどんどん進めていかなくてはならないといいます。政府も日本経済の成長なくして日本人の生き延びる道はないといいます。先進工業国として、世界を相手の貿易戦争を勝ち抜いていくことが必須であると考えられています。カジノ法案もその一つでしょう。でもこの考え方はどこかおかしいと気づいている人は多いのではないかと思います。それを放置すれば、世間の常識は、人類史から見ると非常識になりかねません。これを森田理論で考えると、欲望の追求と抑制力のバランスが崩れているように思います。例えば太陽と惑星の関係は、太陽の引力と惑星との遠心力の釣り合いがとれているから、双方が存在できているのです。もしこの絶妙なバランスが崩れて、惑星の遠心力が太陽の引力よりも大きいということになると、惑星は太陽系から飛び出してしまいます。居場所がなくなり、宇宙をさまよっていつかは他の天体と衝突してしまうのです。そうならないためには、自分たちの欲望の追及一辺倒に突っ走るのではなく、バランスや調和を保つにはどうしたらいいのかというところから出発しなければなりません。そのためには、もっともっと地球環境の破壊、格差拡大、大規模な金融危機、原発事故などの問題点を日ごろからよく学習しておくことが欠かせません。そして抑制力を働かせないといけません。また、人間が生きるとは何か、人類の豊かさとは何か、人間関係はどうあるべきなのか、子孫に何を残していくべきなのかをみんなで考えてゆかなくてはなりません。成長至上主義、物質至上主義、拝金主義が破滅的状況を迎えるのを手をこまねいて待っているということは、現代に生きている私たちにとっては許されないことなのではないでしょうか。放任すれば、それを信じて疑わない人たちの食い物にされてしまいます。何よりも問題なのは、このかけがえのない地球と人類の将来を破滅の方向へと誘導してしまうのです。
2018.07.30
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森友問題や加計問題では、安倍総理大臣の言い訳が目立つ。森友問題では国有地の大幅値引きに総理の意向が反映されたのではないか。加計問題では獣医学部新設に対して、安倍総理の親友であるとされる加計氏に総理の意向が働いたのではないか。最初から加計ありきではなかったのか。その証拠に、同時に申請をした京都産業大学に対してはまったく相手にされることはなかった。これらは総理大臣の莫大な権力を利用した越権行為ではないのか。国民には、安倍総理は、言葉巧みにいかに説明しようとも、事実を隠蔽しようとしているのが見え見えである。ともあれ事実が白日のものに晒されれば、安倍内閣の存続はないわけだから、安倍総理も防戦一辺倒だ。ここを乗り切れば、なんとか政権維持ができると必死になっている。かわいそうなのは証人喚問に呼ばれた元国税庁長官の佐川氏である。刑事訴追をたてにして事実の隠ぺいを図った。事実を捻じ曲げることほど苦しいことはないようだ。総理大臣や内閣府に責任が及ばないように証言したが、かえってその証言が疑惑を増悪させている。小泉元総理大臣は、安倍総理大臣がいかに説明をしようとも言い訳に見える。安倍総理の三選は難しいと発言している。いろいろと証拠が上がっているにもかかわらず、事実を捻じ曲げて国民を説得しようとしているのだから、その説明にはあちこちにほころびが露呈する。森田理論学習では事実こそが真実である。事実をねじ曲げようとすればするほど、次から次へと嘘をつかなければならなくなる。それは自分をどんどん窮地へと追い込んでいく。早く目を覚まして、事実を事実のままに認めることが、長い目で見ると1番安楽なやり方である。安倍総理は権力にしがみつきたいだろうから、それだけはできないことなのであろう。私はこの問題の国会のやりとりを見ていて、次のように思う。いかにも問題が矮小化されているのではないか。安倍総理は2013年12月、 「国家戦略特区法」を成立させている。多少やり方が拙速であったにせよ、この法案に基づいて政権運営を行っているのである。それなら、例えば獣医学部新設問題について、加計学園と京都産業大学の双方から新設計画を受け付け、安倍総理大臣が絡まない状況の中で、公平に審議すれば問題はないと言えるのだろうか。私はそうは思っていない。問題は「国家戦略特区法」という法律そのものであると考えている。これは2017年3月6日にこのブログで問題提起をしている。国家戦略特区法とは、一言で言うと「特定の地区で、通常できないダイナミックな規制緩和を行い、多国籍企業が商売をしやすい環境を作ることで、国内外の投資家を呼び込む」という法律です。つまりこの法律はできるだけ日本で規制緩和を進め、外資の日本での自由な経済活動を容易にさせるための先兵となる法律なのだ。東京や大阪では、 「学校や病院の株式会社経営や、医療の自由化、混合診療解禁など総合的な規制撤廃地区を設けていく。まさに外資に日本市場を開放し、 「多国籍企業天国」を誕生させようとしているのである。この政策に対してアメリカやヨーロッパ、中国などの国際多国籍企業群は諸手を上げて歓迎している。この政策が真綿で首を締められるように、日本という巨大市場をターゲットにしているのである。その結果、犠牲になるのは、日本の国民である。無関心だと、気がついたら、とんでもないことになっていたという状況に追い込まれる。教育、医療、農業、軍需産業などが巨大な利潤獲得の道具とされてしまうのである。これらについては、命をかけて告発を続けている堤未果さんのルポを読んでほしい。例えば、「貧困大国アメリカ」という本によると、アメリカ国民が貧困層に転落する政治の仕組みがまざまざと報告されている。 「貧困大国アメリカⅡ 」では、アメリカでの教育の崩壊、社会保障制度の崩壊、医療保険制度の崩壊などが詳細に報告されている。森友問題、加計問題は、「言った、言わない」などと問題をすり替えてはならない。もっと私たち国民の生活全般を見直す契機としてとらえなくてはならないのではないだろうか。森田理論には、森田先生が生の欲望の発揮という面から戦争反対を叫んでおられたが、現代でも政治や社会問題に拡大して問題提起をしている面があるのである。
2018.04.19
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昨年のノーベル平和賞は、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN=International Campaign to Abolish Nuclear Weapons)が受賞した。この団体は2007年に発足した国際NGOである。 101カ国から468団体、日本からはピースボートなどが参加する。 核兵器の開発や使用を禁止する「核兵器禁止条約」が国連の会議で採択されるよう、各国に働きかけたり、世論を盛り上げたりといった活動で貢献したのが授賞理由だ。 核兵器禁止条約は、今年7月、国連で122カ国が賛成して採択された。 50カ国が批准すれば発効する。締約国には核兵器の開発、実験、生産のほか、核兵器を使った威嚇などを幅広く禁止している。 しかし、現在核兵器は、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国を中心として15000発程度ある。それ以外新興国も簡単に核兵器を保有できる時代に入っている。 これらの五大大国の大使は授賞式に出席していない。アメリカの同盟国である日本は、世界で唯一の被爆国でありながら出席していない。 私はそれらの国は今後も引き続いてこの活動に積極的に参加することはないと思う。これらの国が参加しない核兵器廃絶運動はとん挫するだろう。 これらの国は武力を前面に押し出して、金融戦争、経済戦争を勝ち抜いて、世界の覇者になろうとしている国ばかりだからである。 世界の富を自分たちの国で独り占めにしようとしている国々ばかりである。 その先兵等いうべき、フォーチュン500に入っている国際多国籍企業はほとんどこれらの5か国で占められている。 それらの国々が、核兵器の後ろ盾を持たずに、互角に生きるか死ぬかの経済戦争を戦おうとしても、無理なことだ。だから絶対に核兵器を手放すことはないと考える。 今神経をとがらせているのは、新興国が破れかぶれになって核兵器を開発し発射することを阻止することだけだ。それは大人が飲酒やたばこを吸っているのに、未成年だからといって子供たちに禁止しているようなものだ。 ICANは、今から世界中で草の根運動を展開して、5大大国の政府を動かしていくのだという。その手法は、サーロ節子さんのような、被爆体験者の悲惨な実体験を訴えていくやり方である。尊い活動ではあると思うが、これではうまくいかないと思う。 私は戦法を変えて取り組む必要があると考えている。 その際私たちが学習している、森田理論の考え方が一つの答えを持っていると思う。 森田理論の基本的な考え方は、生の欲望はどこまでも追及したほうがよいという考え方だ。豊かな生活を求めて経済的に豊かになるという欲望を追及してもよいのだ。お金儲けの好きな人は、お金儲けをしてもよい。これこそが生きる証のようなものだ。 しかし、それを野放しに際限なく追及してはならない。野放しに欲望を追及していると欲望の暴走が起きる。一旦暴走し始めると、途中で反省して中止しようと思っても、すでに時遅しという状況に直面する。現在社会がもうその域に突入しているかの様相である。 森田理論では欲望が起きると、必ず不安が起きるといっている。 その不安を活用して、欲望の暴走に制御機能を持たさなければならないといっているのだ。それが不安の持つ大きな役割なのだ。 車の操作でも、アクセルがないと車は前に進まない。しかしアクセルを制御するブレーキがなかったり壊れていると事故を起こしたり、大惨事を引き起こす。ブレーキの役割は重要だ。 これを今の金融資本主義社会でいえば、際限なく物質的に豊かな生活を追い求め続けること、人を不幸に陥れてでも自分の儲けを追及し続けるようなあくなき欲望の追及が無制御に行われていることが問題なのだ。それを5大大国が国益の追及と称して血眼になって先導しているのだ。 もし草の根運動から、核廃絶運動をしようとするのならば、先進国に暮らしている我々自身の生活の仕方、あるいは国際多国籍企業の際限のない利潤追求の社会のしくみなどを修正していく必要があると考える。そういう森田的な考え方を持てるような人が、世界中に増えてきて、自分自身の生活スタイルを変えて、経済活動や政治活動に影響を与えようになることが一番求められている。そうしないと人類は支配者と被支配者に二極分解して、どんどんと生きづらさを拡大していくかもしれない。最後には、一部の人の欲望の暴走が大爆発を起こして人類の滅亡の時を迎えるかもしれない。
2018.01.03
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「チンパンジーの世界」を書いた西田利貞さんの話である。狭い日本に1億2千万人もの人が暮らしています。その日本人は発展途上国から見るととても贅沢な暮しをしています。でもそれは地産地消で成り立っているわけではありません。財力にものを言わせて食料や原材料のほとんどを他国から輸入しているのです。本来その国の人たちの生活の糧となるものを財力によって強制移転して成り立っているのです。例えば日本は、紙を無尽蔵に使っていますが、その原料のパルプはほとんど輸入に頼っています。そのためチンパンジーの生活圏の樹木がどんどん伐採されています。アフリカ、アマゾン、インドネシア、ボルネオ、シベリアの森林はどんどん減少しています。つまりチンパンジーなどの生活圏を破壊して、自分たちの贅沢な生活は成り立っているのです。反面今や日本の食料の自給率は風前の灯です。食料を輸入に頼って、飽食三昧の生活をして、不安を感じない感覚はおかしくないでしょうか。途上国から見れば、自分たちの食料を略奪されているのと変わりないのです。そういういびつな生活はいつまでも続くでしょうか。「持続可能な社会」「持続性のある開発」「持続性のある経済成長」という言葉を耳にします。裏を返せば、今までのやり方では人類が生き伸びることができない時代に突入しているということを示しているのではないでしょうか。現在贅沢な暮しをしているのは日本、欧米、オーストラリア、アラブ首長国連合等です。今後はブラジル、ロシア、中国、インドなどが贅沢組に加わってくることが予想されます。世界的規模で食料や水の争奪戦が始まり、食料の高騰が予想されます。世界的な食料の不足は紛争や戦争の原因となります。自分たちがいくら優れた技術を持ち、物作りで生活を成り立たせるといっても、食料を手に入れることができなければ生きていくことはできません。その変化は、ある日突然にやってくるのです。日本では食糧不足が発生して、飢餓に苦しむようになるかもしれません。その時になって真摯に反省してもすでに時遅しでなすすべはありません。そういう意味では、永遠の経済発展を追求していくよりも、今は生きていく哲学が必要な時代ではないでしょうか。最近世界各地でテロが問題になっています。テロは許されるものではありません。でも自分の命を投げ捨てて自爆テロを引き起こす人たちのやむにやまれぬ気持にも耳を傾けてみる必要があるのではないでしょうか。彼らは私たちのように贅沢三昧の生活をしているのでしょうか。その日の食料がない、住む家がない、仕事がない、家族が殺された、生活基盤が破壊された、困った時の支援がない人たちが多いのではないでしょうか。その人たちが先進国の裕福な人たちを見た時に、なんともいえない深い憤り、怒りを感じるのは、当然のことではないでしょうか。中東の過激化組織を叩き潰しても、次にまた別の勢力が同じようなテロ組織を作ってくると指摘する人もいます。まずは私たちが欲望の暴走に対して真摯に反省して、バランスのとれた森田的な生活に戻ることが大切なのではないでしょうか。
2017.09.30
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