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宇宙とは何か (SB新書) [ 松原隆彦 ]価格:990円(税込、送料無料) (2025/5/14時点)楽天で購入 本書は宇宙とは何かという大きな問に答えようとするものだ。もちろん今の科学では、この答えはよくわかっていない。それは巻末にある以下の文章で明らかだろう。宇宙とは、時間と空間である。では、時間と空間とは何か。実はよくわかっていない。宇宙とは何か。それは人類に残された問いだ。宗教でも、哲学でもなく、科学が答えを与える日が待たれる。(p207;ただし頁数はうっていない) 本書は歴史的に宇宙観がどう変遷してきたのか。相対論や量子力学のさわり。マルチバース、微調整問題、人間原理などについて解説している。ただ、多くのページを割いているマルチバース、微調整問題、人間原理などは、科学的に証明されたものではないので、こういった仮説もあるくらいに思っていた方がいいだろう。あまり専門的ではないが、今現在の宇宙論をあっと知るにはいいと思う。 著者の松原さんは、京大理学部を卒業後広島大学大学院博士課程を修了して、現在は大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所の教授である。要するに宇宙論の専門家である。そういった人が、宇宙はまだまだ分かっていないことが多いというのだから、まだまだ未知の分野が多いということだろう。裏を返せば、まだまだ研究のネタが沢山あるということか。理系離れが叫ばれている昨今、一人でも多くの若い人に興味を持ってもらって、一つでも多くこの分野の謎を解き明かして欲しい。そのために最初に読む本としてはいいと思う。☆☆☆☆
May 14, 2025
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身代わりの生贄だったはずの私、凶犬王子の愛に困惑中 1 (アリアンローズ) [ 長月 おと ]価格:1,430円(税込、送料無料) (2025/5/8時点)楽天で購入 本作のヒロインは、ナディアというマスカール伯爵家の長女で正妻の唯一の子。ところが浮気者の父マスカール伯爵、その浮気相手から後妻に入った継母のオルガ、その娘で腹違いの妹にあたるジゼルから虐げられており下女同様の扱いを受けていた。この辺りは割とよくある話だろう。章題にもあるように、古くはシンデレラのお話にもあるようなシチュエーションだ。違いは、継母やその娘だけでなく、実の父親にまで虐げられていることと、魔法使いではなく妖精さんが出てくるところだ。 ある日父親からナディアにジゼルの代わりに舞台のエルランジェ王国第二王子クロヴィスの傍仕えとして出仕を命じられる。このクロヴィス王子、二つ名を凶犬王子と呼ばれ、恐れられていた。 ところが、噂とは王子の人となりは大分違い、結局クロヴィスちナディアはラブラブとなりマスカールたちはざまあ展開。 このクロヴィスちナディアの関係がなんとも面白い。お前ら、付き合い始めの中学生カップルかと思わずいいそうになる。いや、最近の中学生の方がしっかりしているような・・・。 本書からの教訓をひとつあげれば、根拠のない噂を信じ込んではいけないということ。まるで某CMで話題の決〇つ〇刑〇だ。最近はネットの発達とともに、そういった輩が顕在化しているのはニュースなどで目にする通りだ。☆☆☆☆
May 8, 2025
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浅見家四重想 須美ちゃんは名探偵!? 浅見光彦シリーズ番外 (光文社文庫) [ 内田康夫財団事務局 ]価格:770円(税込、送料無料) (2025/5/6時点)楽天で購入 表題にある須美ちゃんとは、浅見家のお手伝いさん吉田須美子のことである。浅見光彦シリーズ番外とついているように、浅見家というのは故内田康夫が生んだ名探偵浅見光彦の実家である。 ただ、本編のように殺人事件が出てくるわけではなく、須美ちゃんが日常のちょっとした疑問を解き明かすというもの。 このタイトルにある四重想というのは、浅見家の面々、ただし光彦と兄の陽一郎を除いた4人、すなわち光彦にとっては兄で警察庁刑事局長の陽一郎の子供で姪、甥にあたる智美(さとみ)、雅人(まさと)、陽一郎の妻和子、陽一郎と光彦の母親である雪江が抱いたちょっとした疑問を澄ちゃんが解決していくというもの。 なお四重想と名付けられている通り、この作品は4つの短編から成り立っている。そして、どれも上記の4人の名前が短編のタイトルにつけられている。 1.雅な悩みごと 俳句の盗作騒動。これは雅人の話。 2.智は愛されし 智美がラブレターをもらった。智美の話。 3.和を繋ぐもの 和子が昔の友人との絆を取り戻す話。 4.雪に希いしは 雪江が見かけた二人の少女。見かけたときは片方が目をつむっていたので目が不自由かと思ったら、次のときは目をつむっている少女がいれかわっていた。次に須美ちゃんが見かけたときは二人とも目を開けていた。 浅見光彦シリーズ、私のお気に入りのシリーズだったので、全話を踏破していたのだが、内田さんが亡くなられて、新作が読めなくなったのが残念であるが、新作は読めなくても番外という形で登場人物が出てくるのはなんとも楽しい。☆☆☆☆
May 6, 2025
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