翠 の 風

翠 の 風

2006年11月20日
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テーマ: お勧めの本(7899)
カテゴリ: 今日読み終えた本
「ビタミンF 」重松清


著者:重松清
発行:新潮文庫
頁数:362
読みやすさ:4/5
おすすめ度:3/5

 人気作家重松清さんの短編集ですが、どの作品にも共通している
ことは、40歳あたりを中心としたいわゆる壮年世代のサラリーマン
の心の中に流れる”閉塞感”というか、なにかしらモヤモヤしたもの


 重松清さんはプロフィールなどで確認したら私とほぼ同じ年代なん
ですね。さりげなく登場する子供時代のアニメのタイトルや時代の描
き方がとてもしっくりしてましたから。
 そういう効果も挟みながら、われわれ世代の現在における、社会
的な、あるいは家庭内での位置づけ、というものが絶妙に表現され
ているなと思いました。
 特に家庭内での子供との関係については、微妙な心のやりとりが
身につまされる感じがします。また年老いていく親と成長する子供の
中間にいて、何かふわふわした感覚を主人公達と共有しているよう
な不思議な感じにもなりました。

 でもやはりこれは小説であり、お話の世界なので、どこか現実と違

も内容の重さを和らげてくれているのでしょうか。






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Last updated  2006年11月20日 10時58分15秒
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Re:「ビタミンF」(11/20)  
dream-boat  さん
お久しぶりです。
何だか判る気がします。
というか、判ります。
お互い同世代ですからその意味でもこうした感覚は共有できるのかもしれませんね。

また、その時代のアニメや時代の描き方というあたりも、私の心を刺激してくれます。

何だか『時代の持つ匂い』のようなものを感じるということなんだと思うのですがどうでしょう。


(2006年11月20日 13時39分59秒)

Re[1]:「ビタミンF」(11/20)  
Pesca  さん
dream-boatさん
ありがとうございます
>また、その時代のアニメや時代の描き方というあたりも、私の心を刺激してくれます。
>何だか『時代の持つ匂い』のようなものを感じるということなんだと思うのですがどうでしょう。
-----
 時代、というより「世代」と言った方が良いかもしれません。
 この「世代」の持つ空気、みたいなものはおそらくそのまま持ち上がって老年期を迎えても、おそらく大きくは変わらないのだと思います。
 この本では、その”世代の空気”もさることながら、今この年齢にさしかかった時点でのわれわれ世代の”位置取り”みたいなものが絶妙に描かれているような気がします。

(2006年11月21日 00時13分12秒)

こんばんは。  
京師美佳  さん
40歳。そこがターニングポイントなんですか?
男性の^0^
女性のもやもやは30くらいですかね。
読んでみたいです。これ。 (2006年11月24日 02時02分00秒)

Re:こんばんは。(11/20)  
Pesca  さん
京師美佳さん
ありがとうございます

いやそのターニングポイントってわけでもないんですが、年齢的に宙に浮くっていうか、中途半端な位置にモヤモヤ感があるっていうか...
まあとにかく読んでみてください。

(2006年11月24日 23時10分38秒)

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