7'scarlet 0
幻奏喫茶アンシャンテ 0
泡沫のユークロニア 0
終遠のヴィルシュ-ErroR:salvation- 攻略 6
ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart 12
Collar×Malice 0
キューピット・パラサイト 0
蛇香のライラ~Trap of MUSK~ 0
天獄ストラグル 0
オランピアソワレ 0
ニル・アドミラリの天秤 色ドリ撫子 0
レンドフルール 0
全7件 (7件中 1-7件目)
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主に購入を迷われている方向けのネタバレなし感想です。真相ありの良シナリオ、大人向けの糖度もしっかり。ヒロインの職業に抵抗が無ければおすすめできるタイトルです。【世界観】舞台は江戸時代の吉原。稼ぎ頭の花魁であるヒロインの千早(源氏名:変更不可)は楼主や妹分の禿、親友と呼べる同僚に囲まれ苦界と呼ばれる世界でも気丈に生きてきた。本当の恋を知ってしまったことで時代の激動に飲まれていく、シリアス色の強い重々しい物語です。【キャラクター、グラフィック】6人の攻略キャラがおり、各々性格や置かれている立場、ヒロインに向ける感情が異なる為、シナリオ展開は三者三様。スチルや背景含めグラフィック全般が綺麗なので、R18からの移植ではありますがとっつきやすさはあると思います。目パチや口パクはありませんが、会話中に表情が変わるのであまり気になりませんでした。ヒロインは本名のみ変更可能で源氏名は変更不可、源氏名のみデフォ呼びあり。CVと顔グラはなしでスチルにはがっつり。苦界の吉原で上り詰めた花魁という事もあり、基本的には切れ者でそつのない女性。本人はこの世界に頭までどっぷり浸かっていると言いますが、恋に落ちると年相応の可愛らしさもあり好感度の高いヒロインでした。【シナリオ、糖度】ルート判定の共通章から個別に分岐し、十一~十四章ほどですが、一章ごとのボリュームは控え目なのでプレイ時間があまり取れない方にもおすすめ。女性向けADVとしては文学色の強いやや硬派なテキストで、初見はキャラクターの話す廓言葉や吉原の専門用語などが頻発する為、慣れるまで読みにくさを感じた部分もありますが、共通ルートが終わる頃には世界観に入り込めていると思います。ごく一部のキャラクターを除き、約半数が“好きになってはいけない相手”という事もあり、中盤まで比較的順調に思えても必ず何らかの壁が立ちはだかります。バッドエンドも充実しており、シリアスタイトルでは鉄板かと思いますがベストエンドが必ずしもハッピーエンドと呼べるかは読み手側の感性によるところが大きいと感じました。特に攻略制限のかかっているルートは非常に重たいので、好きな方には良いでしょうがご都合でももう少し幸せにしてあげたかったというような幕引きも少なくありません。また、歴史考証に関しては詳しい方でもほぼ心配ないと思います。【攻略】・攻略制限一部キャラクターとエンディングに制限があります。惣一郎…ベストエンドに制限あり→他5人のベストエンド読了で読了でベストエンド解放時雨…真相ルート、エンドに制限あり→惣一郎のベストエンド読了で真相ルート、エンド解放辰吉…ルート自体に制限あり→惣一郎のバッドエンド読了でルート解放・攻略推奨順惣一郎のベストエンド→真相ルートは制限の都合上必ず最後になります。惣一郎は条件を満たすまでバッドエンドにしか分岐しませんが、読了すると辰吉を攻略可能になるので、どうしても辰吉が気になる方は惣一郎からでも良いと思いますが前半推奨のキャラのルート中にも様々な伏線が張り巡らされているので、個人的にはいきなり特攻するより少しずつ紐解いていくのがおすすめ。筆者は朔夜→彰人→忍→時雨→惣一郎BAD→辰吉→惣一郎BEST→真相の順でプレイしました。個人的なおすすめは朔夜or忍→彰人→時雨→惣一郎BAD→辰吉→惣一郎BEST→真相です。【システム】同じプロトタイプさんのPC移植・蝶毒をプレイ済の方であればほぼ同じですので勝手はわかると思います。やや不便に感じた点はスキップ速度の調整不可な点と、ボタン配置のカスタムがあと一歩なところ。それ以外は比較的細かいカスタムが可能ですし、選択肢ジャンプがあるので共通周回やBAD回収も快適です。【BGM、UIなど】吉原が舞台ということもあり、雅な雰囲気を壊さないUIや、和の旋律で奏でられるキャラクターBGMなどどれをとっても世界観にぴったりでした。【総評】誰とどんな結末を迎えても、こんな事がかつて日本のどこかで本当にあったのかもしれない…と感じられ、闇の深い廓の世界にどっぷりハマることができました。ごく一部のエンディングを除きご都合的な展開はほぼないので、胸の詰まるような幕引きを迎える事も多々。かの時代の遊女が無事に年季を明けて外の世界へ出られる事は決して当たり前の事ではなく、かといって請け出された=幸せと言える事も決して多くはなく、一握りの運に恵まれた女性だけでした。加えて攻略キャラの半数が許されない恋の相手です。このことを踏まえて、歯応えのあるシリアスタイトルを手に取ってみたい方にはおすすめします。蝶毒よりも濡れ場のシーンはテキストで上手く補えていたように感じました。キャラによっては結ばれるまでに時間こそかかりますが、糖度高めを期待している方にもおすすめ。ボリュームとしてはコンプリートまで30時間ほどですが、内容が濃いので満足度は高かったです。vitaより追加要素も多めですので、今からプレイするなら是非Switch版を。
2024.01.13
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ネタバレあり&ゲームの性質上過激な表現も含まれますのでご注意ください。©︎MariaCrown/PROTOTYPE辰吉(CV:興津和幸)四ツ谷サイダー年齢:一つ年下身長:誕生日:血液型:遊郭「桜華屋」の見世番【6周目】制限解放まで辿り着いたのでまずは辰吉から。まさか惣一郎と繋がってたとは。その時点でどう足掻いても悲痛な未来しか見えない。PCからファンの方はルートできただけでも御の字ってところだと思うんですけどやっぱり・・・BESTでこれかー、とは思いました。ここまで辿り着いた時点で、凛はどうあっても惣一郎と時雨の執着から正当な手段を踏んで逃れない限り幸せになれなさそうだし、とにかく言ってしまえば知らぬが仏。皮肉にも、真相から遠いルートのほうが幸せになってる感。さあ、時雨BADでも靡かなかったこの男をどう籠絡する?うんまあ序盤出てきた切子の小物入れは後々くれるだろうなとは思いました。辰吉の生い立ちが明らかになると、え、ちょっと待ってくださいよ。これ朔夜BADの見え方変わって来ませんか。このルートがなかった時点なら、あのBADで降りしきる雪の向こうに見えたのは朔夜の幻影か、もしくは本当に朔夜が・・・って疑いもしなかったけど。惣一郎が差し向けた辰吉が迎えに来た可能性浮上してますよね?ヒェ…どのルートでもチラッチラッと出て来ては男前っぷりを見せつけてきた辰吉。案外ちょろかった、っいうのはちょっと違うか。つくづく凛≠千早は愛され過ぎてると思うのね。吉原きってのお職なんだから当たり前といえば当たり前ではあるんですけれど。それ故に“千早花魁”としての道を一歩踏み外してしまうと、一気に奈落の底。一言でいえば同じ風紀とはいえ、時雨さんとは比べ物にならないしがらみしかない辰吉との未来、過程はともかく明るくなりようがないんだわ。それを誰よりもわかり過ぎるくらいわかっているし、若い頃にやり尽くした(本人談)からこそ終盤まで矜持を保っていられたんだろうけどさ、辰吉側は。何も知らない凛が同じようにいくかと言われると、それは無理な話なんですよ…役得、バチが当たりそうな願い事、按摩(スチルがえっち過ぎる)そして自ルート外では出なかった笑顔の立ち絵。これほんとに辰吉ルートなんだな~って噛みしめる一方で、駿河の和尚から文の返事が来てしまった辺りからそろそろ破滅の足音が・・・辰吉の言ったように凛は惣一郎の執着を甘く見ているし、時雨に関してはもはやプレイヤーのみぞ知るっていう危うい橋を渡っていく。辰吉の為にしたためた餅が炊事場の床にパリンした時はさすがに凛が不憫で切なかった。こちらとしてはさっさと勘違いしてもらいたいんですけど?怒時雨からの牽制は想定内として、いや惣一郎えっぐ・・・閨での二人を見せつけるシーン、これが吉原彼岸花か。痛感。もう引き離されるしかない二人がただの一度出会い茶屋で密会するシーン。私の心が汚れすぎているとは思うんですけど。「特別でした」と切子の贈り物に胸を打たれながらも、(いやここでやらんのかい!)ってなってすみませんでした。その後が凄かったんで許します。今作そろそろ後半なので、桜華屋いつかは燃えるんだろうなーとか思ってたんですが。燃えたのは隣の扇屋だったものの、この出来事が遂に二人の運命を大きく動かします。今日に限ってひとり部屋に残っていた凛は、燃え盛る炎の中、辰吉に救い出される。こんな運命の悪戯はもう二度と起こらない。プレイヤー含め誰もがそう思っていたことでしょう。雨の降りしきる中での青/姦が初濡れ場ってスゲェな…(自重しない)そう、こんな奇跡はもう二度と起こりようがないのであって。焼け出され、一旦仮宿に収まった二人を待ち受ける運命はどれもずっしり重かった。惣一郎BADとそこまで変わらなかった部分は多少端折ってます。・裏切りの代償/スチル、エンドロールありBADお尋ね者となった惣一郎は、追っ手から逃れる為に凛を辰吉に託す。駿河へ逃げ延びた二人は和尚と周囲の厚意により穏やかに暮らしてはいるものの、凛も辰吉もそれぞれに惣一郎へ抱いていた信頼と恩義を捨てきれず、5年の歳月が流れた今も名実ともに夫婦となることを避け湖の畔で惣一郎を待ち続けている。現代の価値観では想像しにくい事ですが、昔の人は本当に人情に厚く律儀なので、「待っている」と口にした以上おいそれとそれを破らないのは苦しいながらも納得できました。時雨も惣一郎も5年沙汰がない以上、そろそろ・・・となっても良さそうな気配こそしましたが。これがBADならBESTどうなっちゃうんだろう。・恋盗人/スチルありBADそう、八百万の神はきっと全て“見ている”のでしょう。全てから逃れ5年経っても恩義のある人物を律儀に待ち続けている二人には何の制裁も加えなかったのに対し、焼け出された事をこれ幸いとばかりに結ばれた二人にはあっさりと鉄槌を下す。事の発端になった扇屋の遊女と間夫が捕まった場所に連れて行かれた時点であ、終わったーってなったんですけどね。船宿の女将に簪くれてやったのは私もまずいと思いましたが、そこから足がつくまでもなく、落ち合うはずの場所に現れなかった二人を惣一郎が見逃してくれるわけがない。辰吉の故郷を目指し雪の降りしきる中街道へ一歩踏み出した背後に立ったその人物は、何の躊躇いもなく引き金を引いた。この後の展開は惣一郎BADのwith時雨ver.と似たような感じでしょうか。怖すぎる。・くちづけ/BESTここまで目合っていないならまだしも、どうしてEDタイトルがこれなんだろうと思ったら…これが今作における、辰吉と歩めるベストな道(≠ハピエン)という事なんですね。筆舌に尽くしがたい。仮宿の間に質の悪い客を多く取らなければならなかった凛は労咳に侵され、三ノ輪で療養生活を送っている。この時代、喀血するまで放っておいた時点でもう長くないのは確かです。ifがあるなら今まで通り辰吉がずっと傍にいたなら、変な咳をするようになった時点でどうにかしてればもう少し、ほんの少しだけ生き長らえたかもしれないけど。凛を攫いに来た辰吉を「わっちは何にも見ておりんせん!」と見送る柚の健気なことよ…港町で漁師として身を立てる辰吉の元へ身を寄せ、余生を過ごす凛。梅は咲いたが桜までは持たないだろう。かつて同じ道を辿った姉の看病をしていた辰吉は凛を甲斐甲斐しく世話しながら暮らしているんですが…喀血で喉を詰まらせた凛の口を吸うのが“くちづけ”だなんてこんなのありかよおおおおお。凛の体に障らないよう何度か体は重ねたものの、頑なに避けてきた接吻がこれって…当たり前ですがヒトの構造上何かを“吐き出す”というのは、身体にとって毒であるものを排出する生理現象なので、こんなもの吸ったら凛の言う通りいくら丈夫な辰吉でもほぼ確実に感染する、けど。もうそんなの織り込み済みでの行為だからな…ここまで順調に読み進めてきた吉原彼岸花ですが、いっときSwitch起動する気が失せるくらいには鬱になる結末でした。でも、ここまで来たらもう真相まで走るよ。全部見届けよう。
2024.01.12
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真相含むネタバレあり&ゲームの性質上過激な表現も含まれますのでご注意ください。長めです。桜華屋時雨(CV:森川智之)ほうでん亭ガツ年齢:彰人の一つ年上身長:誕生日:血液型:老舗遊郭「桜華屋」の楼主【4周目】真相制限あり結論から申し上げる。この二人はきっと、出会ってはいけなかった二人。けれど、出会うべくして出会ってしまう運命だった二人。あの湖で凛が彼岸花を手折った時点で、桜華屋が二人諸共巻き込んで燃え尽きるのは確定してたんだなって・・・鬱久しぶりにずっっっしりくる結末に辿り着きました。同社さんのR18移植乙女だと他に蝶毒がありますが、正直比べ物にならん重さ。制限ありの時点では、時雨さんの腹の中ほぼ隠れてたのが末恐ろしい過ぎる。さて。並々ならぬクソデカ感情に期待をしながら踏み入れた禁断の風紀ルートですが。花魁の千早ではなく、凛だからっていう何かをいつ見せてくれるんだろうと。この人に絶対隠し事は通用しないというのもほぼわかってるし、凛の気持ちが揺れ動いたらどうなっちゃうんだろうなって。まずルート序盤でいきなり衝撃事実。その前髪単なるキャラデザじゃなくてガチで左目潰れてたんですか・・・まだ序盤なんですけど勘弁してください。しかもその経緯が、先代の折檻から凛を庇って負った傷だっていうもんだから。彰人ルートを通ってるので、時期的なものははっきりしないものの凛の両親が少なくともゲーム開始時点でとっくに亡くなっているのは確定してる。そして、隠し立てするまでもなく凛自身がその事に蓋をしていた。それを利用して自分の元で飼い慣らしたのは確定しちゃってるからなー…必ず挟まる謎の呻き声も、恐らく糸里なんだろうと思いながら。彼女の仕事への抵抗感は、店に来る前から将来を誓い合った相手がいたという時点で致し方ない事。その点凛は、まだ恋という恋を知らない。着物に焚き染めてる香が白檀っていうのは個人的にツボ過ぎました。伽羅はともかく姫茴香っていうのは聞いたことがなかったので、今度お香屋さんで嗅いでこよう。その帰り、いや病み上がりなんだから傘借りてー。泣っていうのは無粋でしょうか。デレるのはいい、っていうかこの人ほぼ確で惣一郎に負けず劣らずの激重デフォ惚れ枠だとは思ってるけどさ…惣一郎の動きも気になる所ですが、今ルートでのみ登場する柴乃さん。凛がこの店の闇に触れないまま、時雨が“潮時”の幕を引こうと思えばできたんですよね、こういうかたちで。さすがに時雨が結婚するかもしれない、ともなれば心中穏やかでいられるはずもなく。周りはすっかり柴乃さんを女将扱い、これきっついなぁ。そんな中、揃いの姫茴香に包まれて惣一郎との初床を迎える羽目になった時は半ば絶望。とはいえそろそろ濡れ場きそうではあるんだよな。(こなかった)柴乃さんとの結婚はない、とはっきりしたところで。思い切ったな二人とも、というか凛。けど、明らか時雨さんの右目は危うくなっていってる。朔日の白い着物を貰ってからは怒涛の展開でした。惣一郎の想い(重い)を考えるとやや切ないものはありますが、こうまであっても両片想いの二人にそろそろ焦れったい過ぎてワナワナしてきた。あくまでも凛が幸せにここを去ること、その姿を“この目で”見届けたかった。でももうそれは叶わない。だってさっき断っちゃったし!断ったし。全て終わってみれば、こうして身を引く事が一番平和だったのは確かなんだけどね…・堕ちた花魁/BAD個別共通のBADもなかなかトチ狂ってましたけど、これ凄いなぁ…全年齢ギリギリ攻めてるわ。時雨は凛が昼見世の客を取っている間に消えてしまい、その空虚を埋める為に客を取りまくっている凛。飽き足らず朔夜にまで手を出し、忍や彰人とまでやりまくってるのに辰吉だけは食指を動かさなかったのがまた。この男は株を上げる事しか知らんのかと。・夜明け/BEST追加章でやっっっと結ばれたものの、時雨さんの右目はもうほぼ再起不能。凛の一番美しい時の姿を最後に見てくれたんだと思えば…うん。柴乃さんに桜華屋を託し、凛の揚げ代を払って大門をくぐる二人を待つ夜明け。盲目の人でも明暗は感じ取れるというし、せめてこの明けていく空の色を感じられていたらいいな、なんて思わされました。しかしま、凛の揚げ代でお金も無いし―なんてのは真相でひっくり返っちゃったんで、恐らくこの世界線でも凛には金銭面での苦労はさせなかったでしょう。【8周目】真相時雨さん、そして吉原彼岸花の真骨頂はここからです。もはやここまでの感想全部前座。まずスチル達成率が半分もいってない時点で察するしかなかったわ。ここまで今作のベストオブゲスは朔夜の兄弟子でしたが、前の楼主(以下ご隠居)があっさり更新してくれましたねー…折檻どころか手籠めにされかけてたとは。最悪呻き声が糸里、というのは当たっていて、内証の隠し扉の先にはおぞましい拷問部屋が隠されていました。鉄板といえば鉄板だけど、何やら時雨さんの様子がおかしい。その後盛られたこともあっててっきりおキメあそばしてるのかと。時雨ひいては桜華屋の闇に片足を突っ込んでしまった凛は夜な夜な客の元を抜け出し、拷問部屋で時雨さんの好みに作り替えられてしまうわけですが。この人がここまで歪んでしまった理由が明らかになるにつれ、情に厚い女の凛はどうしてもこの男を憎み切ることができない。もう後戻りはできない、柚のことも守りたい。決して本人の口からは語られない虐待の痕跡が生々しいったらないです。久しぶりに彰人さんが出てきた瞬間もう、今からでもルート変更させてくれーって泣きつきたくなるくらいには、ずっと濃い影の差したまま光の見えない道を進んでいきます。前半勢と辰吉ルートの時はおくびにも出していませんでしたが、時雨さんの右目についてはどう足掻いても確実に光を失い始めている。柴乃さん…お願いだ、今からでも出てきてくれ…泣看病に乗っかって桃プレイかましてきたのは流石でございました。凛も、時雨さんも、そしてお菊ももう限界だったね。お菊に至っては何せ素行の悪い先代の時からこの店の闇という闇を全て見てきた。ご隠居の種無しにはビビったし、実母も大概だし、もうどうすればこの不幸の連鎖を断ち切れるのか…幕引きはきっと自ら。そう思ってはいたけど…果たしてこの二人は出会うべきだったのか、出会ってはいけなかったのか。全てが燃え尽きても、最後まで私にはわかりませんでした。・見ている/BAD最期、拷問部屋に乗り込んでくるのはそりゃ惣一郎だよな。火事の騒ぎに乗じて凛は惣一郎の営む日本橋の店に身を寄せ、そこでやっと惣一郎の裏稼業を知るところになる。彰人が訪ねて来た事に一筋の光を見てしまったけど、これバッドエンドだからね。確かに三千両なんて大金があれば、どこへでも行けるし何だってできるだろう。ただ、そんな明るい未来を見られる程凛の心はもう健全ではなくなってしまっていたから。焦ってついぞ凛を抱こうとする惣一郎に、凛は希った…というより条件付けたって感じ。在りし日の時雨のように、手酷くしてくれるなら。惣一郎も負けず劣らずの凛厄介オタクだから、(個人的には座敷牢BADの彰人に習得して欲しかった)緊縛までしっかり習得しててですね…そんな日々を送るうち、凛には時雨の幻影が見えるようになっていきましたとさ。見えるはずのない右目で“見ている”というのが、堪らない背徳感に満ちたエンディング。・彼岸花/真相ED今作における彼岸花というのは、途中まではメインヒーロー惣一郎との思い出の傍らに咲いている花だった。だけどそれは“吉原”彼岸花ではないんですよね。時雨さんがああまで凛に執着した理由はやりきれないものでした。誰にも愛されず空虚に過ぎる歳月にふと現れた一人の少女。その日も時雨は実父から茶碗を投げつけられ、流れる血もそのままに駿河の湖で途方に暮れていた。少女は時雨の傷を拭い、辺りに咲き誇る彼岸花の中でも美しく見えた一本を手折って差し出した。少女から受け取った彼岸花を押し花にしたためたが、それをただの美しい思い出として残しておけるほど既に彼の心は健全ではなかった。彼女を手に入れる為、仕事を通じて両親に取り入り、持ち上げて没落させた。桜華屋に置いてさえしまえばこちらのものと思いきや、実父の思わぬ酔狂に遭遇し、何の躊躇いもなく父を亡き者にした。以下略彼岸花は不吉の象徴だし、実際にこのとき時雨が彼岸花を桜華屋に持ち帰った日からいつかそこが火元になるフラグ立てまくってて。けれど、相思花という異名もあるし、作中には出てこないけど“悲しき思い出”、“諦め”、“独立”、“情熱”などの花言葉もあって全て今作色んなルートでの時雨さんの胸中を現わしているように思えてなりませんでした。・おまけ蝶毒のおまけは良い意味で突き抜けてたけど、吉原どこまでも苦しくさせてくるな…でもやっぱり時雨さんの立ち絵は眼鏡ありが素敵ですね。洋装も最高です。苦しいけど、許せないけど、でも好き。っていう凛の気持ちがおこがましいながらもわかる気がした。新年一作目から激重終幕、お疲れ様でした。
2024.01.11
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ネタバレあり&ゲームの性質上過激な表現も含まれますのでご注意ください。神楽屋彰人(CV:竹内良太)髭内悪太年齢:時雨の一つ年下身長:誕生日:血液型:金貸しとして有名な「桜華屋」の常連客【2周目】2周目入ったら共通中クリアしたキャラのシーンが追加されてました。増えていく感じかな…?さて。BADの悲惨さはともかく人々の欲望渦巻く吉原で芽生えた純愛ルートを終え。このお互い好感度マイナススタート組はどうなるのか気になりまして、彰人さんに凸。周りは結構早いうちから夫婦喧嘩は犬も食わない状態というか。当人同士以外はすっかりその気になってるのに、どこまでも意地を張り合う微笑ましいケンカップルでしかなかったですね。笑吉原の遊女なら誰もが夢見る理想の結末だったと言っていいのではないでしょうか。(令和の世だってお金で買えないものなんてほぼない)駆け出し時代の凛を知っている彰人、それもあってか彰人の前ではつい素が出てしまう凛。時雨さんの事はまだ半分もわからないとはいえ、凛の両親の事さえなければ手放しで背中を押したんじゃないかなぁと思わせるくらい似合いの二人。でも多分、時雨さんの事を全部知ったらそんな簡単な話じゃないんだろうなぁ、このゲーム。正式に指名されないことには話進まんだろと思っていたのでここは想定内として。まさかですよ、共通で時雨さんに唄を習いたいと言った時の反応。凛がガチ音痴だからという、そんな単純な理由だったなんて。笑もうさ、彰人さん。好きな子にちょっかい出したくてたまらない小学生過ぎて。と途中までは思っていたんだけど、(建前上)両親からの着物に根性焼きした時はさすがにやり過ぎだろうと。そしてこの“両親”というのが終盤の大きな伏線になっていく。水ぶっかけても、三味線でぶん殴ってもいないけど、ガチめにひっぱたきました。こうまでなっても周囲としては、はよくっつけムーブなんですよね。笑店としても気前のいい上客だし。実年齢は小学生ではなく大人の二人ですので、間もなく結ばれる時がやってくるわけですがいやこれさあ…いざ目合ったらめちゃくちゃ体の相性良かったとかそういうオチなんじゃ?と思ったら本当にそうなって草。なんだかんだ言いつつとにかく順調なんで、終盤どうひっくり返してくるのかと。千早の手練手管に関して、死にかけの爺さんはともかく陰間までいかすのは、ありえるの。笑時代が違うんで何とも言えないんですけれど。女には反応しない人たちというわけではなかったのかな。有り余る財力で凛を正当な手段を踏み、祭りにまで連れて行ってくれる彰人さん。根付けって本来男ものだったんですね…勉強になりました。ついさっきまでいい感じだったのにほんとこの二人はもう・・・彰人さんの背中に彫られた虎と、この時手に入らなかった根付けはBADのスパイスでした。それにしても、虎の根付けが買えなかったからってモノホンの虎取り寄せようとする辺り、今も昔も法外な金持ちの価値観は小市民には理解できん。前周は時雨さん以外のメインキャラがほぼ空気でしたが、彰人さんルートは惣一郎さん以外ほぼオールスター展開でしたね。みんなちょいちょい出てきてくれて。辰吉はともかく朔夜にまで突っかかってたのは笑いましたが。どんな高価な物を贈ってもなびかない凛に、唯一欲しがった在りし日の根付けを手作りしようと奮闘していたのが平太によってバレてしまい、やっとお互いの気持ちを素直に打ち明けることができた二人。心身共に相思相愛を認め合い、時雨さんにまで嫉妬していた彰人さんは1日も早く凛を身請けしたくてたまらない様子。出会い茶屋@真っ昼間のシーンはちょっとその…かなり耳が痛かったですね。和彫りのほうが痛いというのは現代においては誤解らしいんですけど、当時は衛生面含めて考えても好きな女にそんな事させたくないわな。普通。止めてくれる男がいるって幸せだねー凛はさー…ははは。終盤差し掛かってもまだ至って順調な二人に、遂に鉄槌が下されます。訪ねてきた小間物屋が同郷だった事につい里心が疼いてしまい、自分が売られた後の清州屋について尋ねてしまったが運の尽き。ここまで言われればもう、それに神楽屋が一枚噛んでいるんだろうと。身請けまで受け入れようとしていた男が間接的とはいえ両親の仇だった。時雨さんが凛に甘い理由や、彰人さんの登楼に際して渋る素振りを見せていた理由はこれだけじゃちょっと弱いかなと思うので、まだ何かあるだろうと踏んではいますが。忍がここにきて、彰人に救われた人間もいるというのを凛に伝える役として出てきます。凛、そして二人の選んだ結末やいかに。・伝えられなかった言葉/スチル、エンドロールありBAD全部終わってみれば紙問屋を道端でシメていた時しかり。彰人さんにとってはそれが仕事とはいえ、下っ端に任せず自ら赴いたとしたらそれなりの理由があったと思うんです。それでも人の恨みを買う生業であることに変わりはなく、安女郎に落ちた武家の娘に刺されてあっさり亡くなってしまいました。こういうの目の当たりにすると、愛って出し惜しみしちゃいけないし、好きな気持ちに真っ直ぐ生きていかないとなって思わされますね。・虎と蛇/スチルありBADきました鉄板座敷牢監禁ED!両親の死の真実に耐えきれず仕事を放棄し三ノ輪に逃げてしまったことが仇となり、凛への想いを拗らせてしまった彰人さん。あの時は墨なんざ彫らんでいいって言ったのに…着物でも隠せない部分にまで這う蛇の彫り物が、凛はもう二度と日の当たる場所を歩けない事をありありと語っています。歯向かうことも忘れ壊れてしまった凛。気の強いおもしれー女だからこそ惚れた彰人さんは、そんな凛に絶望しながらも首に枷を嵌めるという、退廃的な雰囲気の漂う素晴らしいEDでした。何なら緊縛覚えてきてくれていいんだよ?・子守唄/BEST武家の娘に刺されたところまで変わらなかったんで、間違えたかなと思ったらまさかの追加章。彰人さんとのやり取り見てても、やっぱり時雨さんまだ腹に並々ならぬ何かを抱えていると思うわ…療養のため桜華屋に滞在している彰人さん、時雨の部屋で盛り上がっちゃう二人、襖パーン!の時雨さん。いやー平和だなー。泣札差のおかみとして店に立てば、それ目当ての客が寄ってくるのはさもありなん。凛は既に身ごもっており、存外一途な彰人さんは外で発散してくるでもなく悶々とした日々が続いていましたが。安定期に入ったということで、ラストも甘々で締めてくれました。音痴なのに子守唄ってどういうことなんだろうと思ってたら、まさかのVo.彰人。朔夜のハピエンもそうでしたが、かつてこんな風に大門を抜けた一握りの花魁もきっと存在したのでしょうね…絵に描いたような理想の結末(2回目)。次は今のところどう“本気”になるのかどうにも読めない忍にいこうと思いますー。
2024.01.10
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ネタバレあり&ゲームの性質上過激な表現も含まれますのでご注意ください。大月忍/九条薙久(CV:間島淳司)須賀紀哉年齢:身長:誕生日:血液型:吉原に入り浸っている武士【3周目】やっぱりクリア毎に共通で追加シナリオ挟まりますね。よきかな。さて、制限なしは忍と時雨さんを残すところとなりましたがやっぱりこの面子なら時雨さんは後に取っておきたいなぁという事で忍。所謂軟派者が本気になった時のやつを見たい、というのもあり。お武家様として登場するものの、何かと謎の多い人物。それにしても、大名の妾の子でしたーはさすがに少し驚きました。甲斐だったのは妙にリアリティがあるといえばある。乙女ゲームだともっととんでもない家の人物出してきてもおかしくないんですけれど、ちょうどいい塩梅ですね。(軽く調べた限り史実上の人物ではなくオリキャラかな)エンディング展開が三者三様だったのも良かったし、ここまでの3人それぞれ桜華屋で凛と出会い惹かれ合う必然性が感じられるのがとてもいいですね。特に忍は、実母がかつて桜華屋の花魁だった、というのがまたなんとも。朔夜の時とは逆パターンの身分差恋愛になるわけですが、中盤刺客が襲ってくるまでは至って平和。かつ色っぽい雰囲気になりようがないので、ややじれったい感じはありました。どちらかというと、“駿河で一緒に蛍を見に行った幼馴染の少年”とかその辺りが、ああ…ってなりつつ。ここまで憎めない遣手婆だったお菊が、ぎっくり腰の時に助けられて以来すっかり色ボケしちゃったのが面白かったです。笑忍は忍で、還暦近い女性のおみ足にまで気を配れる優しい青年というのがまた。そしてこの時、凛の着物に酒が零れてしまった事をきっかけに、実は忍は酒など一滴も飲んでいなかったということがわかります。組紐の贈り物や蛙の折り紙など、細々とした伏線は置いて行くのですが・・・時代にそこまで明るくない私でも、凛が正妻になれる将来はないだろうと思ったしお互いに遊女と客の一線をいまいち越えきれないでいるのがもどかしかった。刺客が訪れた事が転機となり、忍の身の上を知る所となり、3回目になる指切りも(絶対BAD辛いやつじゃん…)となってきます。なんと男女の関係にならないまま九章突入。甲斐から戻って来た土産がカボチャは草だし、「もー抱かせてください」にも笑っちゃった。事後の“桃源郷”発言は追い噴出案件でしたね。笑忍はどうあっても今作癒し枠だな。実母・白波の形見である櫛を契りとして受け取った凛。会えない時間が恋を育むとは正にこの事で、以前より顔を合わせる機会こそ少なくなってしまったものの、嘘をつけない忍と想い合う気持ちだけは順調に育っていきます。ただし、制度上あまりにも住む世界の違う二人がこれからどうしたらいいのか、はこの時点では全く予想がつかず。父上の正妻が自ら桜華屋に現れた時は、あまりの執着心にゾッとしましたがこの葉津こそBADへの盛大なフラグでしかなかったような気もする。泥だらけになってしまった二人は一緒にお風呂プレイにいそしむわけですが外でずっと見張ってた辰吉にはほんと同情するよ…移植以降ルートあるだけに。葉津の暴走は留まるところを知らず、凛を誘拐させて蔵に閉じ込め、あまつさえ焼き殺そうとまでしてくる。ここで登場する腹違いの弟・鈴千代が良い子すぎて。刺客に見舞われながらもなんとか二人を助け出した忍に、素晴らしい立ち絵差分がご用意されていたところまでは良かったのですが・・・添い遂げられる未来が見えなかった二人を待ち受けていた未来は当たり前に苦々しいものでした。・きっと取り戻す/スチル、エンドロールありBAD妾でもいいから側にいたいという道を選んでしまったが運の尽き。鈴千代が成人するまで繋ぎの跡目だった忍は、2年後に鈴千代が亡くなったことでやむを得ず正式に大名を継ぐことになる。ともすればお世継ぎの為に正妻をとらなければいけないのは必然で、凛とは徐々に距離が開いていった。ひとり暇を持て余す凛の元に齢4~5くらいの男の子が突然現れ、聞けば国松という忍の子。国松を産んで以来床に伏せがちになった正妻を放っておくこともできず、凛の優先度が低くなってしまったのは致し方ないものの、ここで凛は子をなせない体だというのが語られる。せめて産める体であったなら白波をなぞった道を歩めただろうに、それも適わず。頻繁に凛の元を訪れるようになった国松の蹴鞠が池に落ちてしまい、その背中を押す寸前で終わる誰も幸せになれないエンディングでした。重い…これは忍が国松に“蛍を見せに行く”と言ってしまったことがトリガーでしたね。凛としては国松さえいなくなれば忍が再び自分の所へ足繫く通ってくれるだろうと思い込んでいますが、正妻はどちらにせよもう産めないだろうし、そうなれば忍は側室とらなきゃいけなくなるし、凛はどうあっても忍の子は産めないわけだから…不幸の連鎖しか見えない。・指切り/BAD忍の場合、終盤まで男女の関係にならなかった事が活きたEDでした。時雨は凛に、そのお腹の子は忍の子とは限らないと言い聞かせるものの、吉原から足を洗ってしまった彼の子どころか彼自身と思いこむ程に気が触れてしまっていた。本当に忍の子なら公家の隠し子が吉原に生きている、というこれも日本のどこかできっとあったであろうエンディングでした。産んだ凛から憑き物が取れて、その後の人生を強く生きてくれることを願うことしかできない。・ひらひら/BEST忍の立場が立場なたけに、ハピエンにするには多少のご都合もなきゃ無理だったよね。この他に始末のつけようがないもんな。年季の明けた凛は桜華屋のみなそれぞれに明るく見送られ、ひとり大門をくぐる。季節は春。桜舞い散る中“流行り病で亡くなった”と聞かされた両親の墓前を目指し駿河へ旅立とうとする凛の前に現れた忍は・・・この若さでご隠居様になっておられたのである。というのも鈴千代が無事に成人(と言ってもこの時代だと10代よな…)し繋ぎの跡目だった忍は晴れて自由の身になった、というもの。チャラ男が本気になった時のやつ、は見られなかったけど(あんまり変わらなかった笑)まっとうに年季明けを迎えた凛、現代ならアラサーくらいかな。当時としては遅いだろうし、個別ルート共通のBADでは順当に梅毒かかってるのでこの先どれくらい忍と慎ましく暮らせるかを考えると切ないけれど。それでも10年くらいは幸せに暮らせるといいです。いや、短くても濃ければいいんだ。さあ満を持して次は時雨さん。真相は制限かかってますが、クソデカ感情期待大。
2024.01.09
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ネタバレあり&ゲームの性質上過激な表現も含まれますのでご注意ください。朔夜(CV:水島大宙)木島宇太年齢:一つ年下身長:誕生日:血液型:最近「桜華屋」に雇われた髪結い【1周目】恒例の初見思うがままプレイで突入したのが朔夜ルート。花魁と髪結いの絶対的格差あり・許されない恋がどう結末づけられるのか気になったので、素直にそのまま進めてみることにしました。年下の髪結い…もうこの字面だけで素晴らしい。共通からなかなか歯応えのある文学的なテキスト。凛や柚の廓言葉に注釈(専門用語的な)だらけの文章、美麗イラスト…すっかり世界観に引き込まれていきました。深夜に響き渡る謎の悲鳴やら、一癖も二癖もありそうな楼主、そして制限ガチガチの惣一郎さん。個別に入ると時雨さん以外の攻略キャラはほぼ出て来なくなるので、この遊郭に潜む謎は全くわからないままでしたが、時雨さんルートがとっても楽しみになる展開・結末でもありました。共通から個別七章までは比較的平和。昼飯に饅頭10個の超甘党、若くして女性を美しくすることに類まれな才能(否、努力の賜物)を持ち、時に歯に衣着せぬ言い方もいとわない朔夜。草双紙を渡した手を払われた時は、触れられるのダメ系男子?と思ったらなるほど。読み書きが全くできないと…この事情に関しては後々語られるのですが、いくらこの時代とはいえ一切できないという時点で察するものは多大にありました。年下男子×子猫はあかんやろ。初登場から全てのスチルが美しい過ぎて。しかしいくらなんでも猫の名前に“くず”はないよね。笑ハピエンで娘にあんな名前つけてるくらいだから、ここは筋金入り。最初は猫のさくらがBADに絡むと思っていたので、凛の着物から作った首輪もなんか辛いことになるんだろなとは思ったんですが。さくらは比較的早い段階で亡くなってしまって、その後始めた読み書き指南から派生した手紙がBADを切なく彩っていました。CS移植でルートができた辰吉も気になる存在だったので、炊事場でさくらに魚を恵んでくれたシーンにほっこり、見つかったのが辰吉で良かったよ…六章後半辺りでわかっちゃいたけど段々マズイことになってきます。うーん、これ喜蝶姐さんクソムーブあるかなぁと疑ってしまったんですけれど。それはなかった、ごめん疑って。女の園となれば女の敵は女かと思ってしまうきらいがある。そして七章。化粧(と書いてけわいと読む)に、本名に、はい口吸い。からの告られたーーー!ということで。普通の乙女ゲームだったら歓喜するところ、そうは問屋が卸さないのが吉原の世界。皮肉にもさくらが亡くなったことで二人は急接近し、結ばれて、しまった。朔夜はルート中何回も言ってくれるんですけど、「ずっとこうしたかった」はいかん。ずるいです、弱いですこういうのに。凛を知った朔夜はそこはかとなく声のトーンや振る舞いが逞しくなっていくんですよね。年下キャラのこういうのも本当にずるいと思います…はい。朔夜は朔夜で、筆おろしでこんないい女を知ってしまったら歯止めが利かなくなるのは当たり前だし。凛は凛で本当の恋など知らずに、縁遠いものだと腹を括って生きてきたところに、こんな純情無垢で真っ直ぐな気持ちを向けられたら、もう引き返せないと思うの。破滅の足音しかしないとハラハラしながら読み進めていたら、話が繋がったのでびっくり。ただでさえ障害以外何もない2人の恋路に立ちはだかったのは、先述の喜蝶姐さんではなくかつて兄弟子だったエビでした。読み書きができなかったことで独立する資金を騙し取られた過去。それに絡む落ちぶれた兄弟子に弱みを握られるというなかなか最悪の展開に。喜蝶姐さんの秘密はまあ他にも多々ありそうですけど。笑ときどき床入りしたくない客に薬を盛っているというもの。迷いましたがこれ一歩間違えるとエビ死ぬんじゃ?と思って初手はやめておきました。エビにとっちゃよりにもよってこの夜に、ってところですかね。二人暮らしの母親が危篤になり、千早を抱く前に遊郭を去ることになりました。しかし、これで全てが解決したわけではありません。手を付けられなかった酒の始末に困った凛はあろうことか時雨に見つかってしまい、手酷い折檻を受けることになります。いやぁ…現代風に言えば風紀ですけど、当時はもっと厳しい風紀・時雨ルートがどうなるのかワクワクが止まらない。今のところベストオブゲスのエビ、母親が亡くなって間もないというのに性根腐りきってる。かなうものならちゃっちゃと始末したいところではありますが、不慮とはいえ殺してしまったとなれば、当時では正当防衛なんてことにはできない。八方塞がりの2人を待つ結末は・・・見た順でいきます。・格子の中で/BAD朔夜の生死もわからないまま執拗な追っ手から逃れ続け、かつての栄華は見る影もなく北の地に流れ着き、色を売る以外に生きる術を持たない凛は荒くれ相手の安女郎に。それでも源氏名を変えることはなく、いつか現れる朔夜を想い降りしきる雪を格子の中から眺めている。ラストに誰かが現れる気配がありますが、これが仮に朔夜だったとしても、客を選べなくなった凛の老い先は決して長くないと思います(性病で死ぬ時代でしたので)。いきなりずっしりくるEDでしたね…・白の埋葬/EDロールありBADまさかの記憶喪失ED。こうまでなっても時雨が離れに凛を置いているのは、本人ルート通れば合点がいくのかな。柚が髪を結うと言ったことが何かの琴線に触れた凛。朔夜と交わした文が宙に舞う中壊れてしまうラストでした。・袋小路/スチルありBAD朔夜闇堕ちEDご用意されてたんですね。わー凄いわこのゲーム。折檻で傷つき縛られたままの凛を仄暗い瞳で抱く朔夜、最高に色っぽかったです。この後の二人のことはもう、語るまい。・この屋根の下で/BEST商売道具である腕を片方やられ、利き手も凛の刃を受け止めてしまった朔夜。そして短く切られた凛の髪を見た時雨は、朔夜の言う通りそれを“許した”というより“見限った”わけですが…未だに追われているという糸里のことを思うと、やっぱり時雨さんが凛に甘い理由がとっても気になってくる。人情に助けられ、慎ましやかに日々を送る二人。怪我の癒えた朔夜が町人相手の髪結いになったのは想定内として、凛が茶道を教える事で身を立てたのはBADで身を売るしか術がないと思わせておいてからの賢い女ムーブ過ぎて大好きです。そしてー?締めはなんとも朔夜らしい水飴プレイ。すっかり好青年になった朔夜と、素顔でも素朴な魅力に溢れる凛の絡み。最高。かの時代ほんの一握りではあったでしょうが、こうして生き抜いた花魁と間夫もきっと日本のどこかにいたのでしょう。やっぱり正月は和モノがよきですね。次は彰人さんに凸してみますー。
2024.01.08
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ネタバレあり&ゲームの性質上過激な表現も含まれますのでご注意ください。伊勢屋惣一郎(CV:中澤まさとも)佐和真中年齢:五つ年上身長:誕生日:血液型:急成長を遂げた廻船問屋の若き主【5周目】BAD固定ルート入るまではまったくもって、どうしてこんな優男と初手はBADにしかいけないんだろうかと不思議でたまりませんでした。ラストルートが時雨真相固定な時点で、一番ヤバイのは時雨さんだろうと思ったし。夏風邪こじらせる初パターン、さっそく以後の周回は世界変わる気配。共通で貰った簪の鬼灯も、見舞いの文に添えられたツツジも、全ては凛に思い出させる為の仕掛けだったという事になりますが。つくづく凛は諸々の真実に近付けば近付くほど不幸になっていくから朔夜、彰人、忍ルートのBEST ED世界線が遠い昔の事のように思えてきてなりません。(制限なしの)時雨さんルートでも正式な手段を踏んで凛を身請けしようとまっすぐに向かって来た惣一郎でしたが、いやー…幼馴染、結婚の約束、ファーストキス。ここまではメインヒーローの鉄板感強めで特に違和感なし。時雨さんがこんな良客に難色を示す理由も時点ではさっぱりわからず。ですが、両親の死をはぐらかした辺りから早速プレイヤーとしては(おや?)となってきます。そして、何やら惣一郎も時雨に対して何かある・・・惣一郎が凛の幼馴染だった時点で、清州屋に出入りしていた時雨さんと面識があるのは当たり前だと思うけど。二人ともそれを顔には出しても口にはなかなか出してくれないので、プレイヤーは察するしかできない展開が続く。馴染みになっても凛の気持ちが固まるまで手を出さない、というもはや漢の鑑のようなムーブをかましてくる惣一郎。喜蝶姐さんほど楽観的ではない凛は、その事にかえって不安を抱くと。惣一郎が見ているのはあの頃の凛であり、吉原の花魁として花開いた今の千早≠凛を見てはいないんじゃないだろうか。立派になった惣一郎に、自分は相応しくないんじゃないか・・・しかし後半ルートはどこ通っても桜華屋炎上フラグしか立てないですね。笑最終的には燃えるだろうな~とほぼ確信しながら進めていきます。1日も早く凛を身請けしようと奔走する惣一郎と、店の看板遊女をおいそれとは渡せない時雨がいよいよバチってきたところで。子どもの目って案外鋭いし、核心突いた事言うパターンありありだからな。柚にとって惣一郎はなんだか怖い人、という認識。間もなく、年齢の割に羽振りが良すぎる惣一郎の裏の顔が明らかになっていきます。廻船問屋の若旦那という皮をかぶって、その裏では凛を身請けする為の大金を稼ぐため、今で言う密輸に手を染めていたわけですね。かつ、辰吉までもが凛を見守らせる為に差し向けられた人物だという事も。いやさぁ・・・PC版でルートなかったのほんとryこれを攻略させないとかo津さんの無駄遣いが勿体ないにも程があると思う。惣一郎がどうヤバイのか、はあらかた語られましたが。それに伴って桜華屋、ひいては時雨の闇もチラチラしてきます。ですが、全てはきっとラストルートまでお預けなので、BAD展開を甘んじて受ける流れへ。・遠い日の約束/エンドロール、スチルありBAD命からがら江戸を抜け、海外へ逃れる筋書き通りに進む二人を阻んだのは凛が追っ手に受けた傷から発症した破傷風でした。それなりの深手を負って不衛生な環境に置かれればもう仕方ないですよね…惣一郎にあと少しの賢さというか、備えさえあればなぁ。凛が生き長らえないことを悟った二人は船を降り、駿河の湖へ向かう。彼岸花の咲き誇る美しくも不吉な思い出の場所に沈んでいった相思相愛の二人。けれどこれがタイトル回収ではないようで。…怖すぎる。・奈落の果て/スチルありBADここまでくれば時雨さんの本性も半ば明らか、とこの時は思ってたかな。(こんな生易しいもんじゃなかったのがほんと恐ろしいよこのゲーム)時雨さんが凛を道連れにしてTHE EDと思わせておいて、なんと凛が手違いで時雨の目を簪で突いてしまい、時雨はいずれ来る時を待たずに盲人となる。何が恐ろしいって惣一郎の仄暗さよな…こうまであっても時雨を捨て置けない凛に対し、ならばそいつも連れて三人で逃げようと。えっ、いや、ちょっとまry琉球まで無事逃れた二人こそ息災なものの、寝室には盲人の時雨を飼い殺しにして、夜な夜な行為を見せつけるという文字通り地獄みたいなバッドエンドでした。【7周目】BEST解放辰吉ルートを経て=この男の半端ない執着心を思う存分知ったところで、ベストエンドへ向かって歩き出しましたが。やっぱりな、そうかもしれないとは思ってた。辰吉もそうだったし。誰がベストエンド=ハッピーエンドだと言った?他社で言う救済=ハッピーエンドではない、みたいなやつですね…吉原に来る直前の記憶が曖昧だというのはここまで何度か凛のモノローグで語られてきました。これは正直思い出さない方が幸せだったんじゃないかと言わざるを得ないんですが時雨もただのロリ/コンじゃないだろうし。凛を手元に置く為、清州屋の両親をそそのかし江戸に店出させたところに火付けたっておいおいおいryもう私は100%確信した。真相ルートで桜華屋は燃える!辰吉に「お幸せに」なんて言われても私は切なくてたまらない。どうしてこんな愛が重い野郎ども(複数)に愛されちゃったんだろうな、凛よ。・鬼灯笛/BESTたとえ日本中を転々としてでも密輸から足を洗った惣一郎と添い遂げたいっていうのは、百戦錬磨の花魁としてはやっぱり綺麗ごとが過ぎると思う。これ言っちゃったら彰人のBESTと矛盾してるような気もしたし。商いで身を立ててる旦那の嫁に行くなら、世の必要悪をも飲み込む気概が欲しかった。また青/姦なのは辰吉と続けてプレイしたのでちょっと笑った。そして、メインヒーローのBEST EDがまったくタイトル回収していない辺り。ああ、𠮷原彼岸花の見せたかった最終結末はこれじゃないんだと。半ば戦慄きながら真相ルートへ・・・
2024.01.07
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