歌 と こころ と 心 の さんぽ

歌 と こころ と 心 の さんぽ

2009.06.13
XML
テーマ: 短歌(1718)
カテゴリ: 游歌

♪ 悪役の時に演ずる善人に惑わされたりキャッシー・ベイツ




「ミザリー」で1990年アカデミー主演女優賞とゴールデングローブ賞を受賞したキャッシー・ベイツが「本当はいい人」を好演する「黙秘」。

スティーブン・キング原作だけあって恐くもあり、主人公が最後まで悪人のようなキャラクターとして描かれている。




この映画は実に素晴らしい。
現実と回想シーンが入り混じって描かれるも、現実は暗く過去は明るい画面で描き分けられるので混乱するのをかろうじて防いでくれる。
どのシーンを見ても映像が美しく、監督の並々ならぬ技量とこの映画に懸けた執念のようなものを感じさせる。

強くてたくましく外連(けれん)の全くない、どこまでも娘のことだけを思って生きてきた母親。
ラストシーンがこの映画をよく物語っている。疑いを晴らした母親のもとに、何もかもを失った娘が残る決心をしたことを打ち明ける。

しかし母親は静かに、「行きなさい」とひとこと。ドライに淡々とした口調で娘を突き放す。
あくまでも娘の事を思い、まだ先のある娘が小さな島で人生を棒に振るような事がないようにと。

ここで重要なのは、母娘の別れ際の潔さ。
娘はすんなりと車に乗り込み、母親は窓越しにちょっと見送る素振りをするだけ。車が載った瞬間にフェリーは出発してして、そこで映画は終わる。

「抱え込む文化」を持った日本の映画ではこうはいかない。抱き合ってハッピ-エンドというのがせいぜいでしょうか。
独立を重んじるアメリカならではの最高のラストシーンでした。
「風と共に去りぬ」のラストシーンを思い出した。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020.04.25 16:50:06
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

sunkyu

sunkyu

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄

◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

「アーカイブ」
◎ Ⅰ  短歌
◎ Ⅱ  知っていて損はない話  健康と生活編
◎ Ⅲ 興味深いこと
◎ Ⅳ 興味深いこと パート2
◎ Ⅴ  自然界 地球 異常気象など

コメント新着

sunkyu @ Re[1]:〇☆〇台所で染色作業(10/26) やすじ2004さんへ  いつも訪問ありがとう…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: