南からは桜の便りが届き、お彼岸の中日になるというのに、北日本では雪が舞う日本列島。今年の気象は少しおかしい。
昨日は猛烈な強風が吹き荒れて大きな被害が出た模様。電柱が倒れたり、開花間近の桜の木が根こそぎ倒されたり、阪神高速道路工事用の足場が壊れたり、建物が倒壊。
最大瞬間風速は、留萌管内増毛町37・4メートル(午前9時17分)、千葉県で最大瞬間風速38.1メートル、金沢で25・4メートル、輪島市三井で24・7メートルを観測と、各地で大型の台風並みの暴風となった。
北海道旭川市では午後1時40分ごろ、10分間の平均風速の最大値を示す最大風速が24・6メートルに達し、1918年に観測した従来の記録を92年ぶりに更新した。
また、同時に偏西風に乗って大陸からは黄砂が日本列島を覆い、春霞のように視界を遮り視界2~2mとなり、各地に被害が出た模様。
日本でこの被害が出るのだから発生源に近いところではどんなものなんだろう。
中国北部で19日夜から20日にかけて、黄砂が発生。北京市内でも空がかすみ、地面には黄砂が積もった。河南、河北など6省にまたがる約180万平方キロで、今年最大規模で、約2億7千万人が影響を受けた。
北西部の新疆ウイグル自治区や内モンゴル自治区から冷たい強風が吹き込んだのが原因だという。
中国では、強い風によって沙塵暴(シャチェンバオ)と呼ばれるような激しい砂塵嵐になる場合があるらしい。
瞬間風速25m/s以上で視程が50m以下の砂塵嵐を「黒風暴」(カラブラン, Kara、 Bran)または「黒風」と規定しており、俗に「黒い嵐」などと呼ばれる。黒風暴は、寒冷前線の通過時などで大気が不安定になったときに、ダウンバーストやガストフロントなどの局地的な突風をきっかけに発生する。
水平方向の大きさは数百mから数百kmに及び、大きな渦を巻きながら移動し、これが押し寄せてくると、高さ数百mの「砂の壁」が迫ってくるように見える。
1998年4月18日に新疆ウイグル自治区ジュンガル盆地西部の塔城、裕民、托里、克拉瑪依附近を襲った黒風暴(ダストストーム)のフロントは高さが300-500mに達し、 盆地南部の昌吉から奇台へ移動するとともに、視界ゼロ、最大風速35~>40m/sに達した。
参考画像・北京で発生した「黒風暴」
この時に発生したダスト雲は気流に乗り、北海道の北方上空から太平洋を横断し、1週間後の4月25日には北米西海岸上空まで到達したことが確認されたという。
黒風暴の発生はごく稀だそうですが、この年のものは1993年5月5日に発生して甘粛省に大被害をもたらした砂塵暴を上回るものだったらしい。
「砂の壁」の中に入ると、急激に周りを飛ぶ砂の量が増え、(昼間であれば)次第に周囲が黄み・赤みを増しながら暗くなり、風も強まってくる。数十分ほど屋外は真っ暗となり、歩くことさえままならない状態となる一方、屋内に避難していても砂の進入によって日常生活が難しいほどになるらしい。
参考画像・イラクで発生した砂塵嵐(地域は異なるが黒風暴と同じ現象)
黄砂は、 地球をグルリと一周するよう に偏西風に乗って地球を巡っています。
これらの自然現象は、グローバルなのは経済だけではなく、自然そのものが地球規模で関わり合っているということを教えてくれる。
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