かなりの厚化粧で白壁の様な顔の婦人を見かけることがある。
白昼の街を日傘を差して歩いているその人は、どう見ても70は超えていそうだ。先日は真っ白な衣装を着けていて、老人会の仮装パーティーに白雪姫の姿で参加するかのような出で立ちだ。
白いパラソルの下の顔が妖しい光りを放って、一瞬その辺りの空気が異次元のものに感じられた。
想像するに、スナックの「ママ」か何かで、店の準備に出かけるところなのだろう。
その世界に入って4~50年というという大ベテランのママ。知らず知らずに厚化粧となり、そのための時間は相当必要だろう。その白雪姫になるためのセレモニーを、自宅でたっぷり時間を掛けて入念な化粧をしてくるのに違いない。
その根性と気概に圧倒される。男にはない”女の凄さ”を感じる。
暗い店の中ではあのぐらいの白塗りでないと映えないし、厚化粧の事なんか客の誰もが気にしていない。話術と巧妙な接待で、馴染みのお客は充分に満足しているのでしょう。
続けているから出来る事で、歳とってから急に厚化粧して人前に出るなんて事は出来るものではないでしょう。
それにしても、白昼に見るべきものではないなあ、と今更ながら思うのであります。
PR
カレンダー
キーワードサーチ
サイド自由欄
コメント新着