師匠と崇めていたギンちゃんも寄る年波には勝てず、最近はほとんど家から出ず一日中寝ている。
風格があって強くて優しい面倒見のいい、男の中の男のようなオス猫だったギンちゃん。
11か12歳ぐらいだろうから、人間でいえば60~64歳ぐらいになる。食欲も有るしどこも悪いところは無いが、今年の夏は辛かったようだ。
めっきり痩せてしまった。夏痩せする体質ではあるが・・・
一日中寝ているので、夜はさすがに出かけるかと思いきや夜もカミサンの布団で一晩中寝たまんまだ。さすがのギンも、喧嘩をする気力も体力も無くなったのか、単なる夏バテなのか。栄枯盛衰、世代交代も近いというところか。
★
我が家の話題として、HPに載せた記事から。
2006年8月。野良猫から家猫に格上げしたころ
16年以上飼っているチャミーよりも信じられないほどリラックスしている。
オスで年齢不詳だが歯が抜けていたりするので、そこそこの年には違いない。やたらに頭が大きく手足が短い。ツチノコに手足をつけたようなアンバランス。
毛づくろいが丁寧で、ヒマが有るとペチャペチャ音を立てて一心不乱に舐めている。
野良になる前はいい生活をしていたらしく堂々としている。代々家柄の良いネコの家系なのだろう。縄張り争いでケンが絶えず、いつも首周りに怪我が絶えないが、絶対に縄張りを譲らない。
それでいて子猫にはやさしく、寛大で父親の様にいつも慕われていた。温厚で頼りがいがあり、いざと言う時には後には引かない、無口な高倉健みたいな奴だ。
我が家にやって来るようになった頃の記事。
2002年撮影
昨年(2001年)の4月に我が家に迷い込んできた雄ネコ2匹。銀色のネコはガリガリに痩せていて、何日も何も食べておらずどこからか流れ着いた感じ。
おとなしく頭がいい。大事に飼われていたらしく人なつっこくて、ウッカリしていると家の中へ入り込んで、布団の上で寝ていたりする。年齢はそこそこいっている感じで、大変落ち着いている。
もう1匹のネコは、この銀ネコと一緒について来た。当時、生後何ヶ月かの子猫で、雄同士の変な関係が続いている。
自分の子なのかどうか知らないが、何時も子猫を連れていた。
2004年撮影
どこからともなく現れたメスの子猫。銀ネコにべったりひっ着いて離れない。銀ネコも嫌がりもせず、為されるがままにしている。親子でもここまで仲良くないんじゃないか・・・・・・
この子猫には後日談がある。まだ小さいのに子供が出来たみたいで、日に日に腹が大きくなっていて心配していた。
生まれたらぞろぞろ連れてくるに決まっていると思っていたら案の定、子猫を連れて来るようになった。
それがこれです。
2004年9月撮影
あの銀ネコにべったりだった子猫がいっぱしの母ネコとなる。
一度は妊娠してから手術を受けた経験があり、もう子供は育てられない身になったのに何処からともなく子猫が突然現れた。
自分が生んだ時からすでに半年が経っていて、もう母になるのは諦めていたんはずなのに、天の恵みか神の思し召しか・・・・
おっぱいが出るようになって、甲斐甲斐しく世話をしている。まるで元から本当の親子のようだ。
歳月は全てを変える。
人間より寿命の短い動物は、早回しの様にその変遷をみせつける。
あの風格と存在感のあったギンちゃんが、こうもうらぶれた姿を見ると何だか切ない気分になって来る。
その落差が大きいぶんだけ悲哀も大きくなるのだろう。平平凡凡の人生を送っていれば、死んだって誰もそんなに落胆はしないだろう。
華々しくは生きられないとしても、人の心に残る存在ではありたいと思うね。
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