有難いことに暖かい日が続いてきましたが、立冬に入り(11/7~11/21)、いよいよ本格的な冬の季節に入りました。今日はかなり寒い一日になりそうです。
寒くなってくると、未来よりも過去へ気持ちが動くのは何故なのでしょう。
ああ今年もやり残したことが一杯あるなぁと、妙にメランコリックな心持になりあれこれと思いめぐらすことになる。
色々やり残したことが有るのに、先ず思うのは食べそこなったモノが多いなぁということ。貧乏人のささやかな楽しみは、特別なものなんてかではなくごく普通の食材を「旬」に食べること。それが、年をとると時間の過ぎるのが早いせいか、うっかりしていると時期が過ぎてしまうんです。
葡萄も桃も今年は猛暑のおかげか大変に美味かったのですが、大好きな栗を食べそこなったのが一番悔しい。九州か四国産のものをたっぷり買って、「栗きんとん」を作りたかった。去年は少し水気が足りなくて失敗したので、今年こそはと思っていたのに・・・・。
もっとも、作る作業の大半は家内がやるのであまり偉そうなことは言えませんが、気持ちは共同作業なんです(笑)。
子供のころ、家の裏庭にあった栗が大変美味しい栗で、その味が忘れられない。4~5本あった栗の木はそこそこ大きく、そこに板など渡して木上の基地みたいなのを造って遊んでいたことを思い出す。
私にとって、栗は子供のころの思い出がいっぱい詰まった特別なものなのです。
中学1年まで過ごした自然しかない田舎の生活と、会う事もない幼馴染との思い出の数々が「郷愁」と言う形で、「栗」というあの独特の果物に詰まっているのです。
あの不思議な花の形、あの独特のにおい。
大きな栗毛虫が這いまわるノコギリ状になった葉。小さかった「いが」が徐々に大きくなり、緑の先が裂けて茶色の実が顔をのぞかせる。
そうして台風などの大風が吹いた後に辺り一面に散らばっている「いが栗」を、両足で踏んで実を取り出す時の楽しさ。
栗は私の原点そのものなのかもしれません。
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