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5.運転資金構造分析
98年9月から07年9月の間の9年間で大きな変化があった模様。
棚卸資産TP 158日→38日
売上債権TP 46日→123日
(TP:回転期間)
棚卸資産TPと売上債権TPが逆転している。結果としてSF日数はそんなに変わっていません。(とは言っても50日くらいの変動はある。)
しかし、棚卸資産TPと買入債務TPは分母に売上原価を用いており、しかも日本SHLの原価率は15%ほどと非常に低いです。
つまり棚卸資産TPは棚卸資産の額に対して大きく算出されます。
SF日数は「入金があるまで運転資金を立て替えておかなければならない 日数 」のことであって、 いくら立て替えておかなければならないか という点には答えてくれません。
日本SHLの07.9月期を例に取ってみると、
「商品を掛取引で仕入れ、支払い期日は平均12日後、その商品が平均38日間で売れ、代金は平均124日後に入金される。」
ということであり、仕入れに係る代金を12日目に払った後、(38-12)+124=150日間は、入金がない状態であるということです。
150日間と言えば約5か月、その間入金がないというのは苦しいようだが、原価率が15%なので立替え金額自体は大したことがありません。
仮に仕入れ金額を15万円とすれば、確かに150日間は入金がなく苦しいですが、いったん入金があれば手持ち資金が100万円になります。次の15万円を支払っても余裕です。
これが原価率90%とかだと苦しい台所事情、ということになるわけですが、一般的にそういった薄利の企業は資金回収が早いのが通常です(例としてディスカウントストアなど。クレジットカードを受け付けないところも多く、仕入れは掛けで売上は現金で行うのが一般的)。
従って日本SHLの過去の棚卸資産TPが長かったことはそれほど問題ないと考えられます。(しかも、かなり速いペースで短縮化されており、売上原価ベースでも問題ない水準になっています)。
それに対して昔と比べて売上債権TPが長期化しているのは問題です。
もっとも、さすがにまずいと思ったのか04.9月期の150日を境にして短縮傾向ではあります。それでも前期で123日あり、さらに短縮していくことが必要です。
売上高に対する運転資本(棚卸資産+売上債権-買入債務)の割合の推移を見ても、04.9月期以降徐々に下がりつつあるものの、高い水準であることがわかります。
前期でも売上高運転資本比率は35%もあります。売上債権TP123日という数字とともに、これは最近分析した企業の中では、経営破たんしたマキ製作所を除いて最も大きな数字となっています。
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