遠恋しながら読書の日々。

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Mar 29, 2004
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読書による経験は、言葉への正統なる意味合いに於いて、経験であるのか、読書によって訓練された想像力は、現実への想像力たりうるのか?

この「本を読むこと」その意味を考える上で、誰もがぶつかる根源的な問いで始まる(この直球を投げる彼ってすごい人だ)この本はあたしに色んなことを考えさせてくれてる。(ので、いつかこの本についてまじめに書くかもしれないが、そういっていて書いたためしがないのも事実)

「本を読むとはどういうことか? それにはどんな意味があるのか?」

この問いは、文学を学んだ人なら(そうでない人でも)まず最初に突きつけられる質問であると思う。

文学を学ぶことはどういうことか。世界では毎日人が死んでいるし、貧しくて本を読めない人もいる。大学にいけるのは全世界の人口のわずか3パーセントだ。貧富の差は拡大し、核兵器の恐怖はあるし、テロは激しくなる一方だ。
その中で文学を学ぶことの意義はあなたにとってどういうことか?

勿論答えは1つではないし、自分でこれからの学業のなかで見つけていきなさい。

エディンバラで初日にそう教授にいわれて以来、ずっと考えてきたし自分としての答えは発展途中ながら見つけているつもりだ。(自分なりのプロセスを経てたどりついたという意味なので、またこれからも変わっていくかもしれないが。のでこれについてはあえて書かない。自分がプロセスを経て答えを見つけるのが正しいと思うので。しかも書き出すと途方もなく長くなるし)

Anyway、それはともかくあたしは文学(哲学でも美学でもいいが)の可能性を(何よりもその政治的な人道的(人間的?)な可能性を)信じているし、ニコールキッドマンがいみじくも去年のアカデミー授賞式で泣いたように、文学等ひっくるめたアートの重要性を信じているが、
まあ、今回はそういうことを言いたかったのではなく(前置きが長い…)。

本を読むことが自分の個人的な人生にとってどういうことだったか。ってことなんだけど。

いや、こんなことを考えたのも、大江健三郎の本を読んだのもそうだけど、
今日新聞を読んでいたら、芥川賞をとった金原ひとみさんの(まだ読んでいない!受賞作。読まなければね~。最近俄然興味があるのだが)インタビューがのっていたのね。
で、お父様である金原瑞人氏のコメントが一緒に載っていたんだけどそれにちょっといいなと思わされたというか。

「僕は娘が芥川賞をとったからと言って子育てが成功だったとかは思わない。僕は子育てに失敗した駄目親父だ。でも娘には本がいてくれた。本の世界が娘が逃げ込める世界として存在していてくれた」云々いう主旨であったと思うのだけれども(例によって不確か。その新聞が見当たらないんだもん。)

まあ、それはともかく。

なにが言いたいのかというと。
こんなビッグネームをあげたあとに、自分の話するのが恥ずかしくなってきた。おこがましいね。やめればよかったぜ。まあ、こんなんよりはるかにちっちゃなレベルで。ってことで。

Anyway, 
あたしには読書によって、自分の想像力が豊かになってその後の人生乗り切れるとか、もっと思いやりがもてるようになったとかは分からない。
(読書が人の「残忍さ」にストップをかけないことは歴史が証明しているし(ナチスの例を見よ)。想像力が豊かになるのは確かだと思うけど。本を読まなかったからって「悪い」人になるわけじゃないし。)
あたしなりに幼少期から家庭の揉め事や、父の「不在」など色々あったけど、でも世の中にはすんごい劇的な人生送った人がいっぱいいるわけで。そう考えるとあたしの人生など、語るにたらないし、こんな大きい目に遭ったときにあたしは読書で立ち直った!!見たいな事書ければいいけど書けないし(笑)。

でも、(でここでタイトルに戻る、と)振り返るといつもそこには本があった。と、おもう。

入院してた時。
小さい時何かあると(父がいるとか、親が喧嘩してるとか)すぐに二階に本を持ってあがっていってこもってるようなこだった。
小学校中学校高校いっつも本がそこにはあったわけで。
あたしの人生、年表か地図、いや道しるべのようにその時その時読んでた本で思い返せる。

なんか段々あたしの文、安っぽくなってきたけど、深夜ということで書きつづけちゃうぞ。

忘れもしない。18の時。(回顧調。)
なんだかひねてた私はきふさぎの虫に取り付かれていて、もっと始末に終えないことに、えっらい悲壮感と自己憐憫にはまっていたのよね(今思うとこれも自分は特別であらんとするポーズよね。思春期特有の)。
その辺は小心者なので、あくまで「快活なよい子」を装いながら何でだか知らないけど、影で自分が可哀想で涙をふいていたわけ(笑)。
小さい時にはあんまり意味がわからなかったことや、傷ついたことも知らなかった傷がえっらい時間がたってから生々しく自分に押し寄せて、やたら惨めで自分が可哀想だった。(ちょっと馬鹿っぽいけど)

このとき貪るように本を読んでいたわけだが、思い出すのは
やっぱり太宰治(彼については散々書いたような。)と
EMフォスターの
「Hawards End(ハワーズエンド)」と「Room with a view(眺めのいい部屋)」。

この二つは異常にのめりこんで疑似体験して読んだ。

今でも思い出す。地下鉄の駅で読んでたのよ。
で、眺めのいい部屋の一節で(あえて引用しない)
「あ。そうだったんだ。それでいいんだ。」
って素直に思えるトコがあったの。泣けた泣けた(笑)。あはは。

もういいや。
やめます。なんか好きな人に書いたラブレター公開してるほうがまだ恥ずかしくないかも。

なんか好きなものを好きとまじめな顔して言うのって、異常に照れ屋のあたしには難しい。

もうさいごむちゃくちゃ。
ではさらば。


P.S. ちょっと嬉しかったこと。

A book must be the axe for the frozen sea within us
(本は、私たちの内部にある凍った海を打ち破る為の斧でなければならない)

カフカの引用です。
この日記を書いている最中に、私の彼からメールが入って、その文頭に引用されてた。

ちょっとビックリした。

言葉が通じない等文句言ってごめんって感じ。
タイミングよくおんなじこと考えてたのね。本を読むこと。

遠恋のせいで普段イマイチ彼氏のありがたみを忘れがちな嫌なこですが、こういう瞬間はほんとに暖かい気持ちになります。





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Last updated  Apr 1, 2004 02:13:24 AM
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