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2023.10.29
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先週読書会を開催した後、山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書(以下、山階2023)に所蔵されていたオナガの件で質問をもらいました。
内容は、柏市の鳥がオナガと選ばれた経緯についてでした。
ホームグランド手賀沼沿岸の千葉県柏市の鳥は、1994年11月に市制施行四十周年を記念して市民から募集し身近に見られる鳥であるなどの理由で市の鳥に制定されました。
(オナガの世界的分布)
茂田(2023)は、オナガが東アジアとイベリア半島のスペイン、ポルトガルに隔離分布
している件を紹介しています。東西に分かれた分布は、人間によって持ち込まれた人為的なものと元々ユーラシア大陸に広く分布していたが両端を残して消滅してしまった自然分布なものという二つの説が存在していた件を記しています。
その後、1997年にイベリア半島南端のジブラルタル付近の三ヶ所から約4万4000年前のオナガ4個体の化石が出土し自然分布であることが判明したと報告されしています。
さらに、DNA解析によると100万年から120万年前にはユーラシア大陸東西の端に分布するようになったと推定され、イベリア半島に分布しているオナガは亜種ではなく独立種として扱われるようになっていると述べています。
(国内の分布)
分布については、「日本、朝鮮半島、中国北東部、アムール川流域の極東アジアとヨーロッパ西端のイベリア半島に隔離分布する。日本では、福井県、岐阜県、愛知県以東、青森県までの東日本に分布する」とし、「九州北部では1960年代まで生息し、島根県、兵庫県、和歌山県、愛媛県でも記録がある」とも報告しています。
西日本に分布しなくなった理由については、言及されていないがカササギと競合していたことで消滅したなどの説をしていますが、定かではありません。
(引用)
原田俊司.2009.オナガ.Bird Research News Vol.6 No.6.p2-3.
茂田良光.2023.山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書.
p243-244.ヤマケイ文庫.
(写真)









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最終更新日  2023.10.29 10:39:31
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