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2024.07.14
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吉井(1992)は、世界の渡り鳥についての知見を整理し報告しています。
その中でムナグロの齢差で異なる渡り時期について紹介しています。
「長い給餌期間が終わる頃になると、雛を残したまま繁殖地を離れることを記しています。
置き去りにされた雛たちは親からの給餌によって十分栄養を蓄えているので何日か絶食しても差し支えはない。過重状態の体重が適当に減り、翼も十分に発達して飛行に適するようになると、若鳥同士の群れをつくって渡りの旅に出る」「親鳥の方が先に繁殖地を離れる鳥類としては、オオミズナギドリ、アホウドリの仲間がいる」と報告しています。
また、長嶋(2020)は、ムナグロの渡りについて文献が報告している内容を紹介しています。
それによると、成鳥は遅くとも8月初旬までには繁殖地を旅立つ。大半が7月初旬から9月中旬に米国西海岸を通過、7月末から8月ハワイ諸島に到着、日本には7月末から8月に到着、幼鳥については、8月中旬から下旬に当年生まれが繁殖地を旅立つ。9月中旬日本に飛来していると記しています。
(ムナグロは秋、当年生まればかりか)
吉井(1992)、長嶋(2020)が紹介している内容を耳にすると、秋の日本では当年生まれの幼鳥が多いイメージを持ちます。ところが、若鳥以外の個体と出会うことが多いように思います。
換羽の遅れる個体や換羽の程度には個体差があり、野外で観察を積み重ねる必要があります。
(引用)
吉井正.1992.世界の渡り鳥.齢差で異なる渡り時期.
動物たちの地球.通巻841号.p7-287.朝日新聞社.
長嶋宏之.2020.ムナグロ Pluvialis fulva の生態と年齢識別の紹介.
https://www.wbsj-saitama.org/yacho/yacho-11.html
(写真)
一枚目:2013年9月1日茨城県稲敷市で撮影
二枚目:2021年9月24日茨城県稲敷市で撮影
三枚目:2017年9月3日千葉県印旛沼沿岸で撮影
四枚目:2021年9月24日茨城県稲敷市で撮影
五枚目:2017年9月3日千葉県印旛沼沿岸で撮影

















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最終更新日  2024.07.14 11:48:17
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