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多くのウォッチャーの人気の高い体の形状や色彩ともに際立つ持つオシドリのエクリプスと雌個体について違いを案内させてもらいます。ご参考となれば幸いです。(エクリプスと成鳥雌個体)一枚目の写真は、2015年10月25日に佐倉市で観察したオシドリのエクリプスです。羽衣は雌に似ているものの、嘴は赤いのが特徴です。二枚目の写真は2022年10月23日に同地で観察した成鳥雌個体(写真手前)ですが、嘴は黒く、嘴基部がうっすらピンク色です。脇には丸い淡色斑があります。三枚目の写真は、2016年11月3日に観察した個体で、嘴は黒く基部がピンク色ですが、脇には丸い淡色斑はまだ目立っていません。雌幼羽が生殖羽に換羽中の個体の可能性があります。(成鳥雌の上嘴がピンク色の個体)四枚目の写真は、2022年10月23日に観察した個体です。脇に淡色斑があり雌とわかりますが、上嘴の半分程度がピンク色でした。
2024.08.31
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9月に入るといよいよカモの仲間が飛来します。鳥友から質問をもらうエクリプスについて画像とその特徴を整理してみました。(1)そもそも、エクリプスとは氏原(2015)が述べているように、普通カモ類の雄に使われる用語で、雌のような地味で目立たない羽色に換わる個体をエクリプスと呼ばれています。完全なエクリプスが見られる種類は、叶内(2020)が記しているようにオシドリ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、コガモなどとされています。(1)エクリプス個体の特徴一枚目の写真は、は2016年9月14日に手賀沼で観察したエクリプス個体です。嘴基部側面に黄色味があり、脇羽は丸みがあります。さらに、最外三列風切の黒条の出方に注目すると、黒条の上辺がは羽先に向かって伸びています。アメリカコガモでは黒条の上辺が羽先3分の一程度の位置にむかって伸びており違いがあります。(2)雌非繁殖羽個体の特徴二枚目の写真は、2020年1月4日に手賀沼で観察した雌個体です。嘴基部はほぼ黒くなっています。(秋には黄色味があります)脇羽は丸みを帯びています。(幼鳥では脇羽がV字状に見えます)また、最外三列風切の黒条の出方に注目すると、エクリプスと同様に黒条の上辺がは羽先に向かって伸びています。(3)雄エクリプスから生殖羽に換羽中三枚目の写真は、2020年12月12日に手賀沼で観察した個体です。脇羽は大きめで丸みがあります。肩羽の模様は幼羽と比べると明瞭さがありません。(引用)氏原巨雄・氏原道昭.2015.日本のカモ識別図鑑.p131-137.誠文堂新光社.叶内拓哉.2020.フィールド図鑑 日本の野鳥.p36-37.文一総合出版.
2024.08.30
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昨日、オフィスのある柏市南部の公園を散策中にサシバが西方向に移動していきました。松戸市、白井市と接する柏市南部では、サシバが渡りの途中に一時的に滞在し羽をやすめ餌を捕るポイントがあります。これまでの観察記録を振り返ると、最も早い時期に目撃したのが2002年8月14日、最も遅かったのが2008年10月2日でした。また、最も多いのが9月10日すぎから下旬にかけてです。一枚目、二枚目の写真は柏市内光ケ丘で目撃した若鳥です。この時は、目撃した社宅の背後に松を主体とした雑木林があり、休み場所として滞在し餌をとったりした姿が観察できました。ただし、このポイントは社宅を所有していた企業が売却したため現存していません。三枚目から五枚目の写真は、柏市と松戸市の境にある公園で目撃したサシバです。この時は、若鳥から成鳥に換羽中の個体1羽、若鳥1羽の計2羽が観察されました。すぐ近くにある学校法人の敷地内で休息をとり、公園の一角で餌を捕食していました。サシバの渡りといえば、川の流れのように飛来する愛知県伊良湖岬や長野県白樺峠などを思い浮かべますが、本州中部以北で繁殖したサシバが関東地方をめざし南下してくることが知られています。柏市南部で姿が目撃されているサシバもこうした個体と思われます。(写真)一枚目、二枚目:2008年9月21日柏市内、三枚目から五枚目:2021年9月3日から5日に松戸市内の公園にて撮影
2024.08.29
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埼玉県吉川市の吉川美南調整池を訪ねた鳥友から、イソシギを遠目に見ていると、みんな同じに見えるが成鳥と幼羽、冬羽との違いを教えてほしいと質問をもらいました。昨日は雨が降ったりやんだりだったこともあり、撮影は短時間しかできなかったので今日午後に現地を訪ね、イソシギを改めて観察・記録しました。(本日観察した個体)一枚目から三枚目の写真が今日観察した個体です。側胸から翼角にむけて白色部が食い込んでいます。肩羽と雨覆に黒い斑が入っており、夏羽個体でした。(幼羽と冬羽について)幼羽、冬羽については吉川美南ではまだ観察していないので、他地域で観察・撮影した個体を参考までにアップし、説明をさせてもらいます。(1)幼羽写真は、2022年9月15日に茨城県稲敷市で撮影した幼羽です。雨覆に細くて黒い縞模様が入っています。成鳥に比べて上面が明るく見えました。(2)幼羽から冬羽に換羽中写真は、2021年7月22日に茨城県稲敷市で撮影した幼羽から冬羽に換羽中の個体です。上面に白い羽縁が目立ち始めています。
2024.08.28
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埼玉県吉川市の吉川美南調整池を訪ねました。先週の局所的豪雨で越谷市、吉川市周辺の河川、調整池の水位が上昇したので吉川美南調整池の水位も変化し、前回浅瀬が広く出ていたエリアは消失していました。それでも、吉川美南5丁目側へ移動し、池の東端に少しだけ浅瀬が残っており、雨が降ったり止んだりを繰り返す中待機しているとコチドリ若鳥と幼鳥計8羽、イソシギ1羽、アオサギ、コサギ、耳羽が黒色で上面が淡い黒色のセグロセキレイ雌が次々に姿をみせてくれました。今週は台風10号の影響でさらに水位が上昇する可能性もあり、今日観察できた種類がそのまま滞在してくれるかどうかは不透明です。(写真)2024年8月27日撮影(最後の風景写真のみ吉川美南2丁目側から8月13日に撮影)(メモ)これまでは吉川美南2丁目側にある吉川美南中央公園内の小高い丘とその直下のポイントから観察していました。小高い丘からは浅瀬が出ていると全体を見渡すことができるポイントです。なお、中央公園内にトイレ施設が整っています。最寄りの吉川美南駅からは徒歩5分程度です。
2024.08.27
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7月29日にアカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)の姿を見つけて以来、もう少しでひと月を迎えようとしています。観察していると、同じ個体が滞在しているのではなく、個体が入れ替わって電線にとまり休んでいます。今朝、観察したのは、電線に止まっていたツバメ23羽のうち、1羽が下面の大方が赤茶色で、腹周辺が白色の亜種アカハラツバメと下尾筒だけが赤茶色の亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体の2羽でした。7月以降、アカハラツバメを観察していると、電線に止まって休んでいる個体数が25羽から50羽程度の群れの中で25羽に1羽程度の確率で見かけています。(写真)一枚目:亜種アカハラツバメ、二枚目:亜種アカハラツバメと亜種ツバメ交雑三枚目から五枚目は亜種ツバメ若鳥、いずれも2024年8月26日手賀沼沿岸で撮影
2024.08.26
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(千葉県北西部と茨城県南部での観察記録)まっすぐな嘴とスマートな体型でファンの多いコアオアシシギ、千葉県柏市から印西市にかけての手賀沼沿岸と利根川をはさんだ利根町、河内町はその姿を観察できるメッカでした。観察記録を振り返ると、1977年9月11日柏市柏下で10羽、1981年9月15日布施下で1羽、2004年8月15日から27日にかけて河内町古河林で最大9羽、2006年9月2日に河内町古河林で4羽、2008年8月30日から9月3日にかけて最大23羽を観察しています。その後は、環境の変化により羽をやすめるエリアが消失し、出会うことがなくなっています。(コアオアシシギの羽衣)(1)幼羽一枚目の写真は、2017年9月3日に茨城県稲敷市で撮影した幼羽です。換羽が始まっておらず上面に褐色味もない個体です。(2)若鳥二枚目の写真は、2018年8月26日印西市で撮影した若鳥です。上面は灰褐色で羽縁は白く角張り、下面は白いのが特徴です。(3)幼羽から第一回冬羽に換羽中三枚目の写真は、2018年9月1日に印西市で撮影した幼羽から第一回冬羽に換羽中の個体です。肩羽の一部の羽縁は白く変化し、幼羽から第一回冬羽に換羽がスタートしています。(4)冬羽に換羽中四枚目の写真は、2018年10月6日に茨城県稲敷市で撮影した若鳥が冬羽に換羽中の個体です。顔から上面がかなりしろっぽく見えています。(5)冬羽五枚目の写真は、2014年8月24日に葛西臨海公園で撮影した個体です。上面の灰褐色と顔から下面の白さが目立ちました。
2024.08.25
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ツバメは他の種に比べて繁殖時期を柔軟に変化させられるような生理機能があるのかもしれないと話しを聞いたことがあります。今年は過去126年の間で最も暑い夏と言われています。温暖化が進行するとツバメの繁殖時期が変化し、秋冬繁殖が増えていくのではないかと思っています。神山(2024)が、「最近、11~12月にツバメが繁殖しているというニュースをよく目にします。SNSの普及やインターネットに地方紙の記事が載るようになって情報が広まりやすくなったせいもあるかもしれないので、秋繁殖が増えてきているのか確実なことは分かりません。しかし越冬ツバメ(繁殖はしていない)は40年前に比べて分布が広がっている」と報告しています。ホームグランド手賀沼とその沿岸の観察記録を振り返ると、2021年1月17日に手賀沼沿岸でツバメの姿が観察され、以降2021年は10月23日葦原の上を飛び交う姿が目撃された後、2022年、2023年と秋から翌年春にかけて姿が観察されています。繁殖の観察記録は見当たらないものの、その生活がどうなっているのか、餌はどうしているのかなどの興味があります。(引用)神山和夫.2024.秋冬に繁殖するツバメが各地で見つかっている.バードリサーチニュース.2024年1月16日.(写真)2024年8月1日柏市内、2024年7月13日柏市内で撮影
2024.08.24
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中潮でしたが干潮が13時すぎで潮位51cmで、三番瀬が潮で満ちてきた時間帯に干潟が登場するのでそれにあわせて谷津干潟を訪ねました。谷津干潟自然観察センター内のレストランでランチをとった後、探索をスタート。カワウ、メダイチドリ、コチドリ、ソリハシシギ、キアシシギ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、ウミネコの姿がありました。観察センター前の小島の一角にカワウの下嘴に貝がかみつかけている光景を発見。カワウが食べようとして噛みつかれたのか、魚を採食していたカワウの嘴に食いついてきたのかは不明でした。カワウは静止したままで動かず、20分以上そのまま。その後、シギ・チドリを探索している間にカワウが渡去しました。さて、肝心のシギ・チドリですが、津田沼高校前の貝が堆積しているエリアにメダイチドリ成鳥雄、幼羽の姿、干潟北部のバラ園側にコチドリ成鳥、幼羽の姿、キアシシギ、ソリハシシギの姿を発見。でも、それ以外のダイゼン、ハマシギ、トウネンなどの姿はなく、次回のお楽しみとなりました。(写真)2024年8月23日撮影
2024.08.23
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昨日、三番瀬でミヤコドリを観察してきました。澤(2016)が報告しているように、明治期の19世紀末には東京付近でも個体数が多かったと文献に報告が見受けられるものの、1973年~1975年に実施された「干潟に生息する鳥類の全国一斉調査」では、全国で1~6羽が記録されたのみであり稀な渡り鳥とされてきました。ところが、1990年代以降では渡来数がふえ、越夏をする個体も見受けられるようになっています。三番瀬および葛西臨海公園を訪れて観察記録を振り返ってみると、年を通じて最も個体数が多かったのは2016年1月31日の173羽で、最も少なかったのは2015年7月18日および2023年8月21日の2羽でした。また、繁殖期(4-9月)で最も個体数が多かったのは2021年8月6日の50羽で、最も少なかったのは2015年7月18日および2023年8月21日の2羽でした。ただし、三番瀬の場合、潮干狩りを楽しむ人の立ち入りの影響でミヤコドリが脅威を感じて葛西臨海公園沖に退避していまうため、個体数の変動が大きいのが特徴です。潮干狩りを楽しみ方が入る7月から8月の時期でも2015年9月19日に36羽、2017年8月6日17羽、2018年8月6日6羽、2021年8月6日50羽といった個体数が観察されています。(引用)澤 祐介.2016.ミヤコドリ.Bird Research News Vol.13 No.12.p1-2.(写真)一枚目:2017年8月6日(手前が上面に褐色味のある若鳥、奥が胸と上面が黒い成鳥)二枚目:2019年8月31日(胸と上面が黒い成鳥)三枚目:2021年8月11日(胸は黒いのでいが上面に褐色味が残っており成鳥に換羽中と思われる個体)
2024.08.22
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中潮で潮位が最も低いのが昼過ぎだったのでそれにあわせて船橋市三番瀬を訪ねました。期待していたわりにシギ・チドリの姿は少なく、メダイチドリ(13)、ダイゼン(1)、ミヤコドリ(5)、キアシシギ(8)、ミヤコドリ(5)、チュウシャクシギ(1)、ウミネコ(324)、ダイサギ(8)といった鳥たちの観察にとどまりました。そのため、メダイチドリ成鳥雌雄の識別、若鳥の羽色、標識を装着していたキアシシギのリングの判読作業に切り替えました。メダイチドリ成鳥雄は胸が橙色で喉と胸を区切る黒線があるのに対して、成鳥雌では喉の胸の黒線はありません。また、若鳥はシロチドリ冬羽に似ていますが頭・背・翼の各羽の羽縁はバフ色で鱗状に見えます。標識を装着していたキアシシギは合計4羽発見しましたが、動きが早く判読できたのは3羽のみ。左脚に青いフラグにX04、X01、X03刻印がある3個体を観察しました。もう少し観察を続けようとしましたが、東京方面に積乱雲が出現し、風が変わってきたので退去しました。帰宅したら、都内品川近辺が激しい雷雨となって土砂降りとなりました。(写真)2024年8月21日撮影
2024.08.21
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埼玉県吉川市の吉川美南調整池を訪ねました。今回も水位が低く、浅瀬がかなり出ていました。今日は、複数のアオサギ、コサギが調整池の水面で翼を動かすことなく淡水浴をしている光景を目撃しました。野鳥たちが羽についた汚れやホコリを洗い落としたり、寄生虫や脂粉を落とすために水につかり翼を動かしての水浴びをしている光景はよく目にしますが、今日のように体を冷やすのが目的のように見えるのはなかなか見かけません。また、コサギが足を折り畳んでお腹を地面につけようにして休む仕草も観察しました。このほか、日光を避けて日陰で羽をやすめていたゴイサギ、浅瀬で餌を物色していた複数のコチドリの姿も観察できました。月がかわると、カモが飛来するシーズンになるものと思います。次回も楽しみです。(写真)2024年8月20日撮影
2024.08.20
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昨日、茨城県稲敷市浮島でツバメチドリを観察しました。内訳は、上面の羽縁が淡色で胸がグレーで喉に縦斑が見える幼羽個体、喉の縦斑があり喉を囲むように黒線がある個体が2羽、喉が黄色でそれを囲むように黒線があり胸下面近くに橙色が残る成鳥1羽の合計4羽でした。過去に潮来市までの水田地帯で見かけたツバメチドリの羽衣を復習してみました。ご参考になれば幸いです。(1)昨日と同様の若鳥個体四枚目の写真は2014年8月3日稲敷市西の洲干拓地で観察した個体です。上面の羽縁が淡色で胸がグレーで喉に縦斑が見える幼羽でした。(2)第一回冬羽に換羽中の個体五枚目の写真は、2020年8月24日に稲敷市と潮来市の境界で観察した個体です。喉に縦斑が残っていて喉を囲む黒線がうっすら見える幼鳥から第一回冬羽に換羽中の個体と思われました。(3)第一回冬羽六枚目の写真は、2014年8月18日に稲敷市西の洲干拓地で観察した個体です。喉の黒線はまだないものの、全体の羽縁がわかようになった第一回冬羽です。七枚目の写真は六枚目の個体と同じもので、下雨覆が赤褐色の一部がわかります。(4)亜成鳥八枚目から十枚目の写真は、2020年8月24日に稲敷市と潮来市の境界で観察した個体です。喉が黄色っぽく、喉を囲む黒線が点線状に認められるようになった個体です。(5)成鳥十一枚目の写真は、2014年7月20日に稲敷市西の洲干拓地で観察した個体です。喉が黄色で囲む黒線がはっきりとして下面に橙色味があり、嘴基部が赤色となっていた成鳥個体です。
2024.08.19
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干潟に出かける予定が所用が入ったので済ませてから茨城県稲敷市浮島に出かけました。到着した11時すぎは外気温33℃、酷暑の中の探索となりました。前回タカブシギを目撃した蓮田で8羽とコチドリ2羽が餌を物色している光景からスタート。日陰のないエリアをひたすら鳥影を求めて空いていたら、キリリと鳴きながら上空から長くて先が尖った翼のツバメ似の鳥が蓮田に降り立ちました。降りた方向を見ると、上面の羽縁が淡色で胸がグレーで喉に縦斑が見える幼羽個体でした。目が慣れてくると、幼鳥が合計3羽、成鳥1羽の姿を観察できました。ただし、撮影しようとすると、逆光気味で鮮明な記録にはならず、証拠写真の域にとどまりました。観察している間は酷暑を忘れていましたが、汗びっしょり。思わず、近郊にコンビニエンスでかき氷でクールダウン。(写真)2024年8月18日撮影
2024.08.18
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日本野鳥の会が報告しているように、2003年夏に国内14か所で越夏するクロツラヘラサギ(最大26羽)が確認されました。情報収集の結果、2003年、2004年と少なくとも20羽の越夏個体が確認されたものの、2005年には6羽しか観察されませんでした。越夏個体は若齢個体が多く、渡りの途中に越夏することが知られており、たまたま日本を選択したのか、2003年と2004年の繁殖成績が良好だった可能性があるとリポートしています。https://www.wbsj.org/activity/conservation/endangered-species/bfs-pj/bfs-info/今年は葛西臨海公園に複数回クロツラヘラサギの姿が観察され、4月12日に5羽の姿が観察されていましたが、5月2日に渡去しました。うち1羽は2023年11月に飛来した若鳥と思われました。繁殖地にむかったのか、どこかで越夏しているかと気になっています。(クロツラヘラサギの幼鳥、成鳥のメモ)多くの図鑑では若鳥は嘴は肉色で翼の先が黒っぽい、成鳥は黒色で目先が黒または黄色っぽいと説明されています。鳥友が撮影した画像で復習してみますと、幼鳥から第一回冬羽では嘴の色合いは全体にピンク色ですが、嘴の波状模様は現れていません。若鳥の2年目から3年目になると、嘴は黒くになり嘴の波状の模様が現れています。その後、4年目成鳥になると、嘴が黒く、波状の模様が先端まで認められ彫りが深い印象があります。(伊佐沼の個体)写真は2011年12月に埼玉県川越市で観察・撮影した個体です。発見した当初は嘴が黒く見えたので成鳥と思いましたが、角度によってピンク色に見えたことから若鳥とわかりました。嘴に波状の模様が認められなかったので2年目から3年目の個体ではと思いました。
2024.08.17
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鳥友から干潟でシギ・チドリを見ていると、痩せているものと太っているものを見かけるがどの位差があるのかと質問をもらいました。石川(1993)は、千葉県習志野市谷津干潟で観察した記録などを整理し報告しています。その中でトウネンの標識調査のデータの一部を紹介しています。8月の標識調査で扱った成鳥8羽、幼鳥75羽のうち、幼鳥では最小が22.5g、最大が44g、平均31.5g、成鳥では最小が35.1g、最大が48.2g、平均41.7gの結果だったと述べています。幼鳥の場合は最大の個体は最小の個体の2倍の体重となっています。成鳥の一番小さいものでも幼鳥の平均体重を上回っており、栄養分を脂肪として蓄えて渡りの際のエネルギーとしていると記しています。こうした関係で痩せているものと太っているものの差を感じるものと思います。以前、ツグミの日本に渡来したころの体重は65-88g、平均75g、翌年4月には106gに増加していたとの文献に記されていたことを紹介しました。体重が140%も増加していることになります。(引用)石川勉.1993.東京湾の渡り鳥.p61-63.晶文社.(写真)2021年8月28日茨城県浮島で撮影
2024.08.16
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ホームグランド手賀沼沿岸の調査で探索しました。従来、夏のホオジロ独身雄は、低木や電柱にとまり囀っている姿がほとんどでした。ところが今日は、囀りが聞こえるが姿が見当たりません。音源の在処を探っていたら低木の木陰の枝に止まり囀り、別の一羽は電柱のコンデンサの影で囀っていました。酷暑に対応したホオジロの対応ぶりにに感心。ほか、谷津田の一角でアカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)を観察しました。下面は赤茶色で尾羽が長い個体が1羽、下面が赤茶色で尾羽の片方が短い個体、下面がうっすら茶色の個体が1羽の合計3個体の姿を見つけました。なお、亜種アカハラツバメは、風切羽が赤茶、下尾筒が赤茶の個体とそうでない個体がいるのに気がつきました。このほか、同じ電線に緑色が鮮やかな雄夏羽が降り立ちました。(写真)2024年8月15日撮影
2024.08.15
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鳥友から先月2日に手賀沼でコガモを観察したが越夏個体を観察した際のポイントを教えてほしいと質問をもらいました。(繁殖期に繁殖地に行かない野鳥)繁殖期に繁殖地にいかない野鳥を便宜的に越夏個体と呼んでいます。繁殖しない個体ですから非繁殖個体と呼ぶのが妥当と複数の研究者が指摘しています。観察時は、怪我、骨折、換羽の異常、初列風切の欠損などが外観から認められるか、生殖羽が認められるかどうか確認すべきです。(カモの非繁殖個体について)大塚ほか(2022)は、広島県での観察記録を整理し報告しています。その中で、2022年7月3日に観察したコガモ雄個体については、生殖羽を有している点から越夏個体と判定したこと、2021年6月13日に観察したオカヨシガモ雌雄個体については生殖羽を有し初列風切も三列風切が脱落している点から換羽期の個体がゆえに越夏になったこと、2022年3月から4月に観察されたホシハジロは左翼の初列風切が換羽のため欠落しており飛翔能力がないことが越夏の要因となったと報告しています。また、越冬中に怪我、骨折、換羽の異常などのなんらかの理由で繁殖地への渡りができない個体が存在し、種類について報告しています。内訳は、ヨシガモ、オシドリ、ヒドリガモ、マガモ、コガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、ホシハジロ、スズガモ、キンクロハジロ、メジロガモ、アカハシハジロ、ビロードキンクロ、カワアイサの越夏個体が日本各地で確認されたことを紹介しています。また、カモ類以外にマガン、カンムリカイツブリ、オオバンなどの越夏も知られていると述べています。(シギ・チドリの非繁殖個体について)石川(1993)は、谷津干潟で観察した鳥類の観察記録を整理し報告しています。1976年から1990年の間で非繁殖個体が観察されれなかったのは7回/70日で出現率は90%にもなり、大半は冬鳥の若鳥だったと述べています。ダイゼン以外にもオバシギ、オオソリハシシギ、チュウシャクシギ、ダイシャクシギ、ホウロクシギなどの中・大型の種類に多く見られたと記しています。また、小型ではメダイチドリの所謂越夏が多く、ハマシギやトウネン、キョウジョシギではとても少ないと報告しています。なお、越夏個体の中ではメダイチドリは夏羽個体が比較的多いと述べています。(引用)石川 勉.1993.東京湾の渡り鳥.p42-43.晶文社. 大塚 攻ほか.2022. 広島県東広島市七ツ池におけるカモ類の出現記録広島大学総合博物館研究報告.第14巻..p17-24.(写真)一枚目:2017年7月9日メダイチドリ、三番瀬、二枚目:2017年7月9日オバシギ、三番瀬、三枚目、四枚目:2014年6月15日スズガモ、手賀沼(次列風切が欠損)五枚目:2019年6月2日カンムリカイツブリ、手賀沼、六枚目、七枚目:2021年6月28日シロエリオオハム、さいたま市彩湖
2024.08.14
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埼玉県吉川市の吉川美南調整池を訪ねました。前回と同様で水位が低く、浅瀬がかなり出ていました。キジ成鳥雌が日陰で羽をやすめている姿を観察しました。全体が黄色味がかった褐色で、背に赤茶色が目立ち上面が黒味を帯び目の周りに赤色部がありました。この個体を観察していたら、草陰にもう一羽動く個体が見えたので注視していたらキジの若鳥が草むらを出て移動する姿を目撃。このほか、コチドリ、イソシギ、カワセミ若鳥、ハクセキレイ若鳥が餌を探して水路沿いを移動する姿、浅瀬で羽を休めるカワウを発見しました。雨水を一時的にためておく調整池なので草丈の高いエリアが多く、シギ・チドリが餌を探して移動する浅瀬までの距離が遠いのが残念ですが、月を追うごとに種類が変化し探す楽しみのあるフィールドです。(写真)2024年8月13日撮影
2024.08.13
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春・秋の渡りの時期、行動を共にするオオメダイチドリとメダイチドリは、ゴカイ類、貝類、甲殻類、昆虫類などを捕食する食性もよく似ています。メダイチドリの群れにオオメダイチドリが混じっていることが多い印象があり、干潟では一羽ずつ嘴の長さ、足の長さ、足の色を確かめていくしかありません。8月から9月に出会うことが多い個体について復習してみました。(1)幼鳥について一枚目の写真は2016年8月7日に三番瀬で観察したオオメダイチドリ幼鳥です。羽先は尖り気味で、メダイチドリの羽先が丸いのとは違いがあります。また、羽縁は太いのが特徴です。なお、幼鳥の羽縁は太く淡い茶褐色ですが、それは見当たらず幼鳥から若鳥に換羽している個体の可能性があります。二枚目の写真は2020年9月5日三番瀬で観察したメダイチドリ幼鳥です。上面各羽に淡色の羽縁があり、わかりにくさがありますが、羽縁の内側に褐色のサブターミナルバンドがありました。(a)体の大きさで識別できるか図鑑によってはメダイチドリはオオメダイチドリより体が小さいと解説しているものも見受けますが、メダイチドリは数亜種が飛来していると言われており、オオメダイチドリより体の大きいものに遭遇することがあります。(b)嘴の長さについてオオメダイチドリの嘴は長く(嘴基部から眼の後端までの長さと同長かそれ以上)で、メダイチドリは嘴が短く(嘴基部から眼の後端までの長さと同等かそれ以下)点との違いがあると解説している図鑑類が多いのですが、真横からでないと長さの把握は難しいので注意が必要です。(c)足の色についてオオメダイチドリの足の色は黄緑色のものが多いですが黒っぽい個体も存在します。メダイチドリの足は淡色から黒っぽいものまで存在します。(2)若鳥について三枚目の写真は2016年8月7日三番瀬、四枚目は2013年8月24日三番瀬で観察したオオメダイチドリ若鳥です。翼の羽縁が白いのが特徴です。(3)第一回冬羽について五枚目の写真は2016年7月31日に谷津干潟で観察した第一回冬羽です。体がほっそりした印象で上面の羽縁が白いのが特徴です。なお、若鳥のほうが羽縁の白さが目立ちます。(4)夏羽が冬羽に換羽中六枚目の写真は2020年8月21日に三番瀬で観察した夏羽が冬羽に換羽中の個体です。胸の橙色が残っており、背や頭に赤褐色味があり換羽中の個体と思われました。
2024.08.12
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手賀沼沿岸で四年連続でアカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)の姿を見つけたことはすでにリポートした通りですが、昨日野田市三ツ堀のこうのとりの里で亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体を観察しました。下面は半分程度が薄茶色となっていました。東葛地区に複数の亜種アカハラツバメと亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体が飛来しているものと思います。昨日観察した個体と2021年から手賀沼沿岸で観察しているアカハラツバメの画像をアップします。なお、鳥友から北海道七飯町で腹部がオレンジがかったツバメについての報告があると教えてもらいました。さっそく内容に目を通してみると、ツバメの日中の行動範囲内での移動個体と思われる個体の写真と報告が記されており、大陸系の亜種 H. r. saturata または H. r. tytleriに似ていると報告されていました。アカハラツバメは、カムチャッカやオホーツ地方で繁殖するとされています。七飯町は、渡島半島という陸域が狭くなった半島にあり小鳥類が渡りをする中継地として知られています。そこを通過し千葉県までやってきているのかしらと想像を膨らませています。(写真)一枚目:2024年8月10日野田市で撮影、二枚目から七枚目はいずれも手賀沼沿岸で撮影二枚目:2024年8月9日、三枚目:2024年8月4日、四枚目:2024年7月29日、五枚目2023年8月8日、六枚目:2022年8月11日、七枚目2021年8月22日撮影(引用)田中正彦・三上かつら.2017.標識データからみた北海道亀田郡七飯町の休耕田を通過する鳥類.鳥類標識誌第29巻.p1–15.
2024.08.11
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オジロトウネンは頸・足が短い、胴長短足のずんぐりした体形です。夏羽以外、上面の灰褐色味が強く、しかも体が小さく小型シギの中でも地味な印象があり、識別が難しいと意見をもらうことがあります。一昨日8日に観察した個体と過去7月から8月に出会った羽衣を比較して復習しました。年によってじつに羽衣はいろいろで、観察する面白さはおすすめです。(1)2024年8月8日観察の個体頭部が灰褐色で肩羽に夏羽の黒い軸斑が残り、胸は灰褐色で淡い橙色味を帯びていました。夏羽が摩耗した個体と思われました。(2)肩羽に黒い軸斑が残っていた個体二枚目、三枚目の写真は、2022年7月24日に観察した個体です。ほぼ8日に観察した個体と同様で、胸は灰褐色で淡い橙色味でした。(3)白い羽縁の新しい冬羽が出てきた個体四枚目、五枚目の写真は、2018年8月19日に観察した個体です。頭部が灰褐色で、胸は灰褐色で淡い橙色味がありました。肩羽の黒い軸斑は見られず、白い羽縁が見られ新しい冬羽が出てきた成鳥冬羽に換羽が始まったと思われる個体です。(4)冬羽に換羽中と思われる個体六枚目の写真は、2018年8月26日に観察した個体です。頭上から上面が灰褐色となっていました。ただし、胸はまだ灰褐色味がありました。
2024.08.10
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手賀沼沿岸に出かけた折、谷津田の一角で亜種アカハラツバメ、亜種ツバメを観察していたら、最初は電線に止まっていた亜種ツバメがなんと横向きにころっと姿勢をかえるのを目撃しました。これまでも電線に止まって翼を広げて眠りこけている姿や地面で横になっている姿を目撃して驚いた経験がありますが、今回の大技はそれらをこえるものでした。鳥類にとって羽毛の手入れは、一大関心事ですが、今回の技はどこで覚えたの?(写真)一枚目、二枚目:2024年8月9日、三枚目:2023年7月29日、四枚目、五枚目:2023年8月8日いずれも手賀沼沿岸で観察・撮影
2024.08.09
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茨城県稲敷市浮島の広大な蓮田エリアを探索しました。酷暑はややおさまったとはいえ、外気温33℃で日陰のないフィールドで歩きだすと額に汗が吹き出る状況となりました。スタートすると、複数のタカブシギがピィピィピイと鳴きながら移動する姿を目撃。また、複数のコチドリが餌探しで忙しく移動している姿があり、そばに頭部から胸が灰褐色で肩羽の軸斑は黒色で、翼先が尾を越えないオジロトウネンの姿がありました。さらに、隣の蓮田にはセイタカシギ3羽が羽を休めていました。帰り道、浮島に隣接する本新エリアの水田でアマサギを主体にした群れを発見。バッタらしきものを採餌していました。夏羽、夏羽から冬羽に換羽中の個体といろいろな羽衣を観察できました。なお、アマサギがバッタを捕獲している動きで、首を横に大きく動かしている個体を見つけました。うまく画像におさめられず残念。(写真)2024年8月8日撮影
2024.08.08
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埼玉県吉川市の吉川美南調整池を訪ねました。水位が低く、浅瀬がかなり出ていました。ダイサギ、コサギ、アオサギが水中に嘴を突き刺し小魚などの餌を物色していました。前回姿を目撃したカワセミ若鳥は健在で、遊歩道下の水路で小魚の動きを凝視し捕獲。うち一羽の下面は橙色が強くなっていました。このほか、カワセミが餌を捕獲している水路には、セグロセキレイ、スズメが登場したり、5羽ものコチドリが登場し、餌の昆虫類や節足動物類を探し回っていました。通っていると、月ごとに目撃する種類が変化しており、珍鳥との出会いはないものの、発見する楽しさのあるフィールドです。(写真)2024年8月7日撮影
2024.08.07
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柏の葉キャンパス駅近郊の調整池に暮らす鳥たちを観察してきました。酷暑をものともせず涼やかにキリコロコロコロと鳴き声を披露していたカワラヒワ。観察していくと、背、肩の羽色は緑黄色、三列風切外弁の白色部がほんの少し白い個体です。冬に観察される亜種オオカワラヒワが背、肩の羽色が赤茶色味があり、三列風切外弁の白色部が幅広い特徴とは明らかに異なっていました。一枚目、二枚目が本日撮影の亜種コカワラヒワ、三枚目、四枚目が昨年秋、冬に撮影した亜種オオカワラヒワです。また、先月半ばには巣に姿があったツバメの若鳥、すでにすべて巣立ち、飛翔し水飲みをしたり、電線に止まり羽づくろいをしたりする姿を観察しました。うち1羽が翼の付け根あたりが少し褐色がかっていました。手賀沼沿岸で姿のあった亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体を親に持つ第2世代ではと思われました。亜種ツバメの成鳥の写真とともにアップしました。このほか、調整池で誕生したカイツブリの幼鳥、顔の縞模様、嘴の色(ピンク色が薄く変化)もずいぶん変化していました。七枚目、九枚目が本日撮影、八枚目、十枚目が先月13日撮影。(写真)2024年8月6日撮影
2024.08.06
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中村(1991)が述べているようにイソシギは、他のシギ類が亜寒帯から寒帯地方で繁殖するのに対し温暖地方で繁殖すると報告され、本州中部から北の地方で繁殖しており、それ以外の西日本や沖縄では旅鳥または冬鳥として見ることができると種類です。ホームグランド千葉県手賀沼とその周辺地域での観察記録を振り返ってみると、興味深い変化があることに気が付きます。1977年から2008年の間では、おもに9月から10月の間に観察されていましたが、2020年以降は所謂繁殖期の4月から9月の間の観察記録が増加しています。ただし、イソシギが巣をつくるのに適した環境は見当たらないので、どこからか移動してきた個体が一時的に滞在していたのではないかと思われます。なお、今年6月に訪ねた長野県上高地の梓川では、大きな石や流木の上に止まり、雄がさかんにチッキイキ、チッキイキと囀って雌を呼び込む様子が見られたので、同様の環境で見かけたら繁殖している可能性が高いものと思います。個体の羽衣、鳴き声、採餌などを目撃したら要注目です。(写真)一枚目、二枚目:2024年6月6日上高地で観察した夏羽(翼にうっすら黒斑が入ります)三枚目:2022年10月24日谷津干潟で観察した若鳥(雨覆の羽縁が黄褐色)(引用)中村登流.川辺の孤独な住人.イソシギ.動物たちの地球.通巻825号.p210-214.朝日新聞社.
2024.08.05
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先月29日に手賀沼沿岸で四年連続でアカハラツバメ(Hirundo rustica saturata)の姿を見つけました。今朝も同じポイントに立ち寄りました。今日は亜種アカハラツバメが1羽、亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体を1羽観察しました。亜種アカハラツバメの下面は赤茶色、亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体は、脇腹と下尾筒が赤茶色を帯びていました。なお、須川(2009)が研究者が亜種ツバメの集団ねぐらの標識調査のマニュアルで胸腹の色についてランクをつけて記録していることを紹介しています。ランクは、白、白濁、薄肌、肌色、濃肌の5つと記しています。私たちが目にしているツバメはさてどうか興味深いところです。アップした写真は、一枚目が亜種アカハラツバメと亜種ツバメの交雑個体、二枚目から四枚目が亜種アカハラツバメ、五枚目、六枚目が亜種ツバメです。(写真)2024年8月4日撮影(引用)須川 恒.2009,ツバメの集団塒(ねぐら)における標識調査のマニュアル.Alula第39巻(2009秋号)p32-37.
2024.08.04
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昨日、葛西臨海公園三日月干潟でホウロクシギを観察しました。2019年7月に三番瀬で出会った個体と比べると羽衣、嘴の長さなどに違いがあります。一枚目は葛西、二枚目は三番瀬で観察した個体です。葛西の個体は、嘴がとても長く、夏羽の羽衣で各羽に擦れが見られました。一方、三番瀬の個体は、嘴は短く、上面に黄褐色味があり、頸から腹にかけての縦斑が細かく、褐色味がありました。また、肩羽と三列風切の羽縁の橙褐色がありました。印象としては、若鳥ではないかと思われました。なお、ホウロクシギは、雌の方が雄に比べて体が大きく、嘴も長いと言われていますので、葛西の個体が雌、三番瀬の個体は雄という可能性も考えられます。野外でもっと観察経験を積むしかないと思いました。(写真:葛西は2024年8月2日、三番瀬は2019年7月22日撮影)・全体の羽衣の比較:一枚目葛西、二枚目三番瀬・嘴の長さの比較:三枚目葛西、四枚目三番瀬・正面から見た比較:五枚目葛西、六枚目三番瀬・後ろ姿の比較:七枚目葛西、八枚目三番瀬
2024.08.03
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先月下旬から再びカラシラサギが三日月干潟で餌をとる姿が目撃されているとニュースをもらい、葛西臨海公園に出かけました。中潮で干潮が9時30分すぎで潮位19cmの時間帯にあわせて現地に到着。干潟には、ホウロクシギ、キアシシギ、ウミネコ幼羽、幼羽から第一回冬羽に換羽中の個体、第二回冬羽、成鳥と実にいろいろな羽衣を観察できました。また、コサギが浅瀬で猛スピードで走りだして魚を追い、豪快に嘴を水中に突き刺す漁を披露してくれました。狙いを定めたと思ったら一直線に突進する狩人でした。ただし、カラシラサギの姿は干潟になく、次の機会のお楽しみとなりました。(ホウロクシギ)上面は光線により黄色さから赤褐色を帯び、嘴は長くて下方向に曲がる感じが印象的でした。(ウミネコ)写真五枚目は、幼羽から第一回冬羽に換羽中と思われる個体です。体上面に黒褐色の斑の名残が見られ、嘴が黄緑色に変化しています。写真六枚目は、第一回夏羽と思われる個体です。背に灰色の成鳥羽が出てきています。写真七枚目は、第三回夏羽と思われる個体で、嘴基部は黄緑色に変化しています。写真八枚目は、成鳥夏羽で、嘴は黄色、嘴先端部分が赤と黒の斑があります。(写真)2024年8月2日撮影
2024.08.02
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北よりの風が入るお天気となり酷暑も少し楽に感じる日となり、印旛沼にアジサシ類やヨシゴイを観察しに印旛沼に出かけました。水面に目をやるとアジサシ類が飛翔する姿がありました。周囲12.1kmもあるのでなかなか種類が確認できる距離に接近するまでひたすら待機。クロハラアジサシ8羽が接近したのは、到着後30分ほどが経過してからでした。嘴と足が赤く体下面が黒色の夏羽2羽、体がグレーで体下面が黒い個体が6羽でした。また、ガマが群生している葦原上空を何度もヨシゴイが飛翔する姿を目撃しました。距離が遠くなかない思うような記録ができず時間が過ぎていきました。それでも比較的近い葦に降り立った姿を記録することができました。このほか、口角がとがらず黄色部が広いカワウ、モモイロペリカンカンタは健在、遊歩道のフェンスに上に止まり暑さに負けじと囀るホオジロの姿を見つけました。また、帰り道、手賀沼沿岸の一角で、ツバメの群れを発見。ところが一羽の尾羽の片方がない個体がいるのに気づきました。雄同士が縄張り争いで折れることがあると聞いていますが、ようやく観察できました。(写真)2024年8月1日撮影(カンタくんについて)1994年10月から飼育された個体が「かご抜け」で、吉高(よしたか)揚排水機場前の船着き場に生息しています。
2024.08.01
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