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2012年01月31日
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日曜日に隣町の大型店に出かけたら、そこで懐かしい人に会った。
以前に(主に)精神障害者の就労支援事業所で仕事をした時、
パート職員として働いていた人である。
実は彼は、「双極性障害」で障害者手帳を持つ人で、
もともとは別の作業所の利用者だったのだが、
症状も安定しているということで、
事業所を立ち上げる時に社長が職員として雇用したのである。
私はその時、精神障害についてさほど詳しくは知らなかったけれど、
その人のことを聞いた時に、正直なところ心の中に不安がチラッとよぎった。

そこで働く者にとってはすべてが手探りであり、
利用者もすべて新しい人ばかり。
(何人かは別の作業所や病院での顔見知りのようであったが)
別に格別の偏見は持ってはいなかったが、
そんな中で、その病気を持つ彼の心のバランスが心配だったのである。

彼はとても張り切っていた。
入退院や作業所に通うなどの経験もあるので、
誰よりも利用する人たちの気持ちもわかるという自負もあったであろうし、
だからこそ自分が頑張らねばという気持ちもあったであろう。
しかし、それが自分でも気づかぬプレッシャーとなったのではないかと思う。
人によって違うとは思うが、この病気の躁鬱の激しさを、

きちんと通院していたし、薬もちゃんと服用していたと思うが、
私が在席した一年ちょっとの間に、ピッタリ三カ月ごとに激しい躁鬱が発現した。
鬱の時はピタッと仕事に出られなくなるのだが、
躁の時の方が私にはきつかった。
何度目かの鬱でしばらく休職している間に、彼は退職することになった。


同じように精神疾患や障害を抱える人たち同士が、
必ずしも相手の問題行動や発言に優しくなれるとは限らない。
それぞれ精一杯我慢したり頑張ったりしているからこそ、許せないということもある。
何よりも、そのような障害や病気を持つ人たちは、
人一倍辛いことや心の傷を抱えていることが多いから、
健康な人よりもストレスやプレッシャーに弱い傾向があるのだ。

彼が、もっと向いたところで自分の体調に合った仕事ができれば、
本人も回りもこれほど苦しまなくても良かったのではないかと、
彼のためによかれと安易な善意で雇った人に反省を促したこともある。
もちろん、私自身が適切な対応ができなかった結果でもあるので、
その時の挫折感が彼にさらなる傷をつけていなければ良いと
苦い思いとともに願っていた。

その彼が、穏やかな笑みをたたえながら接客している。
彼はもともと、その業種で働いたことがあり、
店を任されたこともあると言っていた。
そのプレッシャーが発病につながったと言っていたが、
彼自身はその仕事が好きなのだと言っていたことを思い出した。

思わず声をかけると、びっくりした表情ではあったが、
笑顔で「お元気ですか?」と言ってくれた。
「良かったねえ。好きな仕事につけたんだねえ」と言うと、
あれから何度目かの職場だと答えた。
それだけで、私には彼がやはり病気によって就職し退職することを繰り返したのだとわかる。
「でも、ここはパートで無理が無い形で働けるので…」と言うので、
「ああ、それならマイペースでできるかな。無理せずに続けられたらいいね」と
店内であるのでそれだけで別れた。
本当に、彼の無理のないペースで楽しい職場で働けたらいいのだけど…。
まだ働き始めて一か月と言っていた。
病気のことを理解して雇ってくれているのだろうか。
それとも、それについては黙って働いているのだろうか。
これからもその障害を抱えながら生きてゆかねばならない彼のことを思うと、
「なんとか頑張って!」と祈るばかりだ。

彼だけではない。
あの事業所で出会った人たちも、みんな笑顔で毎日を暮らしていてくれますように。
今の私は、そう願うしかない。






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最終更新日  2012年02月01日 08時46分54秒
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