リスボン市電博物館 (2) (Museu da Carris)
屋内展示の狭いスペースをゆっくりみていると、
黒人の女性係員が、近くまで来てボクを眺めている。
「閉館時間? それとも写真を撮ってはいけないの?」
と、いぶかしく思った。
後ろからジッと見られることほど気持ちの悪いものはない。
まだ16時前のはずだが、ボクしか居ないから早じまいの準備なのだろうか?
と、不承不承、出口へ。
すると、女性は、ドアを開けてくれようとしながら、
「ちょっとここで止まって!」
???
ドアを出たところで制止する。
1分くらいしたであろうか?
赤い電車が近づいてくる。
一本ポールの相当古い市電だ。
と、
我々の数m先に停車。
よく見ると運転手は、 あの、 駅長さん風のおじさん。
「どうぞ、乗って!」
と手招き。
女性も今頃になって、笑顔を見せ、
乗った乗った!
て感じだ。
この車両の座席は、京急の2100系のように
座席の背がぱたんと倒れて進行方向に向いて座れるタイプ。
(自動式ではなく、手動、簡単に倒れてしまう)
乗客はボク一人。
早速走り出す。
ボク一人のために、1台の市電が走ってくれているのだ。
感激!
座ってなんかいられない。前行ったり後ろ行ったり。
少し走ったところで停車。
運転手さんが手に鉄の棒を持って、市電から降りる。
線路に引っかけて、 「あっ! ポイント切り替えだ!」
そこは線路の分岐点だった。
ポイントを切り替えて、
市電はもう少し違う方向へ走り出す。
そろそろ終点?
降りようとしたらまたも制止される。
目の前に溝があって、そこには、直角に線路が敷いてある。
溝の先は、車庫のようだ。
すると、
右手の方から、市電が、横腹を見せながら横に移動してくる。
鉄道ファンなら知ってるとは思うけど、
コレは何て言うのかな? 転車台でもないし、、
あっちの線路からこっちの線路に移動させるもの。
目の前近くまで、もう1台のベネトンデザインの市電が移動して停まった。
そこでショーはおしまい。
「どうぞ降りてあちらへどうぞ!」
(てっきり、この赤い市電も横移動してくれるものと思ってましたよ!)
ボクは、そこから車庫へ向かい、
振り返ると、運転手さんは?
なんと、
市電のポールを、ひもで引っ張って架線からはずして、
ぐるっと引っ張ってポールの向きを変えていた。
古い市電の楽しさを余すことなく見せてくれたのだ。
(市電博物館 車庫内へ 続く)
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