新 松磯山荘住人のつぶやき
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フォーレの夜想曲第5番にまつわるこぼれ話を3題。★本屋の立ち読みがきっかけで現在練習中のフォーレ夜想曲第5番、ここ数年舟歌第1番・第2番やヴァルス・カプリス第1番といったフォーレ初期を手がけてきたとはいえ、練習をはじめたきっかけは意外なところにありました。ことの次第は、阪急沿線でチェーン展開している某書店のBGMで流れているのを偶然耳にしたことに始まったわけです。ちなみに、その某書店では、「またなぜこんな曲が…」と思うようなBGMがよく流れており、先日もフランクの「プレリュード、フーガと変奏曲」のピアノ編曲版(バウアー編か?)が聞こえてきて、一瞬わが耳を疑ってしまったほどです。フォーレの夜想曲第5番に至っては、少なくとも2度ほど聞いた覚えがあり(2度というのも驚きです!)、最初に聞いたとき「これ何番だったかしら…」とすぐには思い出せなかったわけで、そんなこんなで譜読みを始めた私でありました。★ジェルメーヌ・ティッサン=ヴァランタン譜読みにあたっては、藤井一興氏による運指版の他に、アメル社から出ているジェルメーヌ・ティッサン=ヴァランタンによる運指版を参照しました。先日、お世話になっている先生のレッスン時に両方の版を持参したところ、ジェルメーヌ・ティッサン=ヴァランタン女史の話題になり、先生の師匠であったアンリエット・ピュイグ=ロジェ女史による興味深いティッサン=ヴァランタン評を聞くことができました(お二方は「ドリー」で共演していますし…)。そして、「貴方(=私のこと)きっと気に入ると思うわよ」という先生の予言通り、ティッサン=ヴァランタンの録音は、まさに「私好みのストラークゾーンどんぴしゃり!」の演奏、その気品と深みのある演奏スタイルの虜になってしまったのでした。★クセモノ~ソステヌート・ペダル~フォーレがソステヌート・ペダルを前提としてこの夜想曲を作曲したか否かは定かではありませんが、少なくともフォーレの作品でダンパーを濫用するのは御法度だと思いますし、むしろ積極的にソステヌート・ペダルを使っていくべきではないかと思っております。ただ、人前で弾くときに、この「難儀な真ん中のペダル」を上手く操作できるか…ということについては、相当程度リスクを伴う問題だと言わざるを得ません。ソステヌート・ペダルを踏み損なって不発に終わってしまったときの悲惨さといったら…、これは間抜け以外の何ものでもありませんから。
2011年07月18日