2010/03/27
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テーマ: 童話(3)
カテゴリ: カテゴリ未分類

「繭の中の姫さま」1



姫さまの部屋の窓辺をぴょんぴょんと横切るもの。

忙しそうに、しょちゅう行ったり来たり。

よぎる影に、犬が吠えても反応しません。


”それ”は、誰かがが見ているかもしれない、なんて考えていないようです。

そこに窓があることなど、まったく気にしていない様子。


ばたばたしている、あまりの不思議な生き物の様子に驚いた姫さま。

窓辺に鏡を置いて、”それ”が一体何であるのか調べることにしました。



息をひそめてそーっと。

わんわんと言う愛犬は、介助の人に預けました。





ある日の昼すぎ、その生き物は、のどに何かがつかえたらしく。

たまたま窓の下でウエっと吐き出したのです。


「大丈夫?」と思いながらも、ようやく視界にとらえることが。


それは1匹のウサギでした。


とにかくせかせかと忙しそう。

吐いたあとも、さささっと始末すると、すぐに飛びはねていってしまいました。


疲れている姫さまは、その姿を好ましく思いました。


けれども、見ているだけで、逆にぐったりとしてしまったのです。


そのようなある日。


<続>






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Last updated  2010/03/27 06:01:01 PM
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