私訳・源氏物語

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March 12, 2006
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カテゴリ: 雑感
コローに「井戸端の女」という絵画があります。

手首の細い、色白の若い娘が、右手を井戸のふちにかけ、左手を腰にあてがい、斜め向きに立っています。
背景は暗く、足元には水がめが置かれ、その紐は井戸端にかけられた右手にゆるく繋がっています。
白い顔はひきしまって厳しく、前を凝視しています。

何かにすねているような、或いは「私にとっての人生は、こんなものじゃないはずだ。もっと別の生き方、別の世界があるはずだ・・・」とでも考えているような顔をしています。
その思索的な表情、細くくびれた腰や手首といい、単なるイナカ娘、水汲み女ではないような理知的なものを感じさせ、そこに痛々しさを見る思いがします。
絵の中の彼女は怒っているのではないかしら、と私は思いました。

同じバルビゾン派のミレーの絵で「水を運ぶ女」というのもあったけれど、この絵のほうは、ぼさっとした感じの女が、両手に大きなバケツを提げていました。

その顔にははっきりとした表情が描かれていず、そのせいかこの今の生き方しか知らない素朴な実直さと、人生に対する慎ましさを感じさせるものがあります。


二人の対照的な女性のそれぞれに、惹かれるものを感じました。





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最終更新日  March 8, 2017 06:50:18 PM
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