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さて、約束の日のお昼前、カメラマンと記者がたくさんの機材を持ってやってきました。お二人とも女性で、カメラマンならぬカメラウーマンは早速その機材を広げ、狭い店内を見回しながらカメラアングルというのでしょうか、どの位置で撮影したらいいかを考えているようでした。
発行は来年3月ということですので、店内のクリスマスの飾りものなど、季節感のあるものをまず片付け、バックになる場所には本棚から本を移動し、カウンターにはペンと問診表などを無造作に並べ、私が腕時計を見せながらポーズをとります。
腕時計のベルトが黒なので、服装は白っぽいものという注文でした。私は白いセーターを着て臨んだのですが、職業柄白衣のほうがいいということになりました。
カメラウーマンの隣に記者が立ち、彼女と会話しながら自然な表情で、カメラを意識せずに撮影するのですが、これがフィルムにして5~6本も撮るのです。腕は時計を見せるような形で肘から折り曲げて上に上げ、右手は時計を強調するように左手に添えます。そんな少しばかり不自然なポーズで、会話しながらたくさんの写真を撮影しました。けれども、実際に掲載されるものはとても小さいのだそうです。
わざわざ遠方から使用者の許へやってきてくださり、本職のカメラウーマンが光度を測定しながら丁寧に撮影し、膨大な写真の中からあの一冊が出来上がることに、とても驚きました。
正味一時間程度だったでしょうか、この後お二人は市内の空港から飛行機で道東方面に移動し、明日も同じような撮影があるとのことで、慌ただしく去って行きました。
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