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外国人にとって日本の古典文学は
「言葉数が少ないので分かりやすい」ということを、何かで読んだことがあります。
確かに、悲しくても嬉しくても、かわいそうで気の毒な気持ちになっても
「あはれ」一つで表現できるのは便利です。
私はそこに、現代の若い女性たちが多用する「かわいい」を連想してしまいます。
「かわいい」という言葉の中には、小さくて愛おしい気持ちになるという他に、きれい、
うつくしい、好ましい、すてき、あるいはふわふわで暖かい感じのするものといった、
いわば現代女性にとって心地よい感情を包含しているように思われるからです。
「あはれ」と「かわいい」とでは意味が違いますが、
一つの言葉に込められた内容の多様さには、現代に共通するものがあるように感じるのです。
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