くり坊のひとりごと(blog版)

くり坊のひとりごと(blog版)

PR

Profile

くり坊 1号

くり坊 1号

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

Freepage List

2006/10/28
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
遅ればせながらベストセラーとなった「国家の品格」を読みました。
古本屋に行くたびに探してみたのですが、意外に出てない。
(新品を買え!って感じですが・・)
最近やっと入手し読んでみました。
著者の藤原正彦氏は数学者であり、作家の新田次郎の次男です。

講演会の内容を文章化してまとめたものということで、やや内容の薄さは感じられましたが、「日本理解」の入門書としては非常にいいのではないかと思います。
書評なんか読むと、「数学者とは思えない論理性の欠如」「誰でも知っているような初歩的な内容」なんて酷評もありました。
そういう人はもっと高度な内容の本を読めばいいわけで、本の意図からすると、みんなに分かりやすくということで目的を達していると思いますけど。

著者の言わんとするところを私なりに考えると

・日本人の本来持っている精神(代表が「武士道」)を取り戻せ!
ということなのだろう。

なぜそれが必要かということを例を挙げながら分かりやすく説明した本なのである。

西洋の文明を象徴するのは「合理主義」「自由」「平等」。
これはあたかも不可侵の大前提としてすべての議論がなされ、それに異議を唱えることさえ許されない雰囲気が全世界を覆っている。
が、それ自体が間違っていると著者は言う。

人間は自由でも平等でもない。
生まれながらにして自由などなく、平等でもない。
ルックスの違い、貧富の差、体格の差、学力の差、その他もろもろ、すべて平等ではない。

が、日本にはそれを補う精神性の高さがある。
それが「惻隠の情」。


同情とかあわれみとかいうと、どうもイメージがよくないが、要は「相手の気持ちになる」ということだ。
もっと平たく言えば「思いやり」ということか。
「優しいという字は、人に憂えると書く。人の憂いが分かる人が優しく優れた人だ!」
なんて、金八先生も言っていたようだが、同じ意味なのだと思う。

そこから、弱者へのいたわり、敗者への敬意などといった「武士道」につながっていく。


運動能力はみんな違う。
学習能力も違う。
表面上の問題回避よりも大切なのは、敗者を辱めない心や、結果ではなく努力に対する賞賛なのだと思う。
教育とはそういうことを教えていくことに違いない。

ネットで「惻隠の情」を検索してみるといろいろな意見があることも分かってくる。

「武士道」は強者の弱者に対する憐憫を形にしたもので、上に立つものの「道」である。
士農工商の「農工商」あっての「武士道」である。
それを「日本の心」だと押し付けられても違和感を感じる、
と書いている人もいた。

確かにそれも一理ある。

いろんな意見を聞きながら、もっとみんな「日本」に関心をもったほうがいいと思う。












お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006/10/28 12:10:23 PM
コメント(2) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


武士道  
same moon! さん
こんばんは。いつも深く考える機会をもらってます。
私もこの本、読みました。個人的には読みやすくて中学生くらいの子供になら充分理解できるいい本だと思ってます。
武士道についてだけは、読んでも考えてもわかりにくかったところがありました。
女性はこの言葉に?の人が多いですが、男性は結構使う人が多いように思います。とても簡単に。
前に勤めていた会社社長も社訓に武士道を連呼しつつ、イエスマンになれない社員を殴ったり。
今じゃ、武士道を熱く語る男性がいると完璧に引いてしまいます・・・本当の武道家の男性の友人がいますが、その人はあまり武士道、武士道と言いません。
本当の意味で武士道を理解したいと思うのですが・・・。
個人的には、日本人のやせ我慢、って結構美しいと思っていますが 年々失われつつありますね。
やっぱり自分を律して、生きていきたいものです。
(2006/10/30 10:35:25 PM)

日本人のこころ  
戦後の日本人って、やっぱり悪い意味で日本人らしくなくなったと思います。
戦争を知らない団塊の世代の人は、子どもの育て方がきっと分からなかったでしょう。
人生の目的が「もの」になってしまい、それを見てきた子ども達は完全は「もの」中心の世代になってしまいました。
日本人の心、取り戻したいですね。
(2006/11/05 10:13:03 AM)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: