くり坊のひとりごと(blog版)

くり坊のひとりごと(blog版)

PR

Profile

くり坊 1号

くり坊 1号

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

Freepage List

2015/05/19
XML
IMG_4244s.jpg



狭い砂地であったものが数年の間に6階建ての建物や、住居棟らしくものまで作り始めているとか。
アメリカのケリー国務長官が中国を訪れて「懸念」を伝えるも、「主権の範囲内」と突っぱねたとか。

地図で見てみても、この場所がどうして中国の領海内と言えるのか、あまりの強引さに開いた口がふさがらないくらいに中国本土から離れてます。
まるでしていることがジャイアンレベルです。
「ここから俺の土地だからな」と一方的に宣言して、公園に家を建て始める、というくらいの無茶な所業です。

テレビのニュース曰く、なぜ中国は急いで埋立するのか、というと、南沙諸島の扱いについての、国際的なルールができるまでに、より確固たる既成事実を作っておく、ということらしいです。
確かに、ルールのない間に既成事実を作って、ルールを作ろうという段階で、その既成事実を振りかざして、交渉を有利に進めようという狡猾なやり方です。

中国という国は、報道の自由も、本当の意味での人権も、平等も与えず、一党独裁の非民主主義国家でありながら、自由主義経済圏の恩恵だけを享受する国です。

本来は、先進諸国ももっと厳しい態度で臨むべきであったと思うのですが、潜在的な経済力の前に各国が遅れまじと巨額の投資をした結果、危険な覇権国家に力を与えてしまった、ということなのでしょう。

ということで、この本は、つい最近読んだ本なのですが、読んだ直後に、今回のケリー長官の訪中と南沙諸島の埋め立て問題がニュースにもなり、タイムリーでした。

タイトルの通り、なぜ中国が「覇権」を目指すのか、長い歴史を踏まえて、とても分かりやすく書いてあります。
さらに、習金平主席になってから起こったことも踏まえつつ、いよいよ本格的に中国が覇権に向けて動き出したことも納得できます。
中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)も、中国の覇権に向けての動きの一つ。

この本の中で、著者は習金平主席の不運として安部内閣の成立を上げています。
確かに、中国の覇権に向けての動きと、安倍首相の動きをセットで見てみるととても分かりやすいですね。
いろいろと物議を醸している集団的自衛権などの問題も、中国をどうとらえるかによって、その緊急性の判断というのは大きく変わってきます。

今朝、映像をみて改めて驚いたのは、中国による南沙諸島の埋め立ては恐ろしいほどのスピードで行われている、ということです。
来年くらいには軍隊が常駐するのではないかという勢いでしょう。

この本の著者である石平という人は、北京大学を卒業後、日本への留学準備中に天安門事件が勃発。その後日本に留学し、そのまま在留して帰化。天安門事件あたりで中国の体制に見切りをつけたということもあって、中国の現体制に批判的な論調で、しばしばテレビにも登場してますが、単に批判的なだけではなくて、中国人ならではの中国分析はとても説得力がありました。


とても読みやすく、分かりやすいので、出張のお供にはおすすめです。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2015/05/19 12:26:07 PM
コメントを書く
[日本のこと 世界のこと] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: