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*8/12(土)~8/15(火)夏休みになります、よろしくお願いします。
夏休み頂いています・・・お盆でお墓参りしたり、孫が来たり、映画観たり、のんびりです。台風が来ているのが心配ですが・・・14日月曜日は立川談笑師の国立演芸場で慶安太平記全9話のうち5話目で「正雪暗殺」と盛り上がりそうです。
いつもは仕事おわりで駆けつけていますが、今月は夏休みの夜ですので少し早めに出て神田から麹町半蔵門とぶらついてみようかなと思ってます。
そんなこんなで前回の「さかもとこーひー30周年を振り返る」で喫茶業界に入ったきっかけから最初の独立まで振り返りました。今回は40年前の紅茶の店テ・カーマリーでの独立から、さかもとこーひーへの切り替えを思い出してみます。
19から喫茶店修行で働いていて、25には結婚していましたが・・・今でも同じだと思いますが、喫茶業界はそんなに給料もらえないので、このままでは暮らしがどうなるのだろう?という不安もありましたし・・・大きな勘違いだったのですが、自信満々で早く独立したいというエネルギーが充満していました。
まぁ、二十歳くらいから業界誌で月刊喫茶店経営とか食堂とか専門料理に飲食店経営とか、単行本もコーヒー紅茶に製菓製パン料理と喫茶店にあまり関係無いものまで読み漁っていました。当然、あちこちの有名店コーヒーやケーキ洋食や色々と足を運んでいました。
今のような情報が無かったですし、まだグルメ時代の前でしたので・・・飲食店経営などで紹介された老舗のお店に行くことが多かったです。
そうそう、紅茶の店タカノ時代は神保町の裏路地のお店でランチするのが楽しみでした・・・今でも年に数回寄る和菓子のささまさんはその頃に初めて食べて高級な最中や上生菓子の魅力に目覚めました。
紅茶では、サンプルがたくさん届くので、そのテイスティングが勉強になりました・・・同じ産地でもグレードや農園違いでのテイストの違いは、まだまだテイスティングと言えるようなレベルでは無かったのですが、今思えば一生の宝になっています。
自家焙煎店では銀座ランブル、吉祥寺もか、新宿あんねて、日本堤バッハなど代表的なお店でした・・・大阪の紅茶ムジカも当然行きました、神戸の西村珈琲とか色々と・・・。
そして、いよいよ独立です、紅茶の店で働いていたので・・・独立はそのまま紅茶の専門店をやろうと・・・貯金もないのに無謀にもお金を集めて・・・今思えば親がよく反対しなかったものです。
まぁ、この息子には何を言っても聞かないと思っていたんでしょう(笑)
千葉市中央、県庁や裁判所と銀座通りやパルコ等の間の地下のお店でした、約30席、8人掛けの大テーブル、6人掛け、4人掛け、2人掛けが3つにカウンター・・・損保や広告代理店、建設会社の千葉支店が多かったエリアです。
そうそう「テ・カーマリー」というネーミングはスリランカのシンハリ語でティールーム、喫茶店だからティールームでシンハリ語ならかっこいいかなと思いましたが・・・デカマリ、ティーカーマリー等々間違えられることばかりで、失敗・・・さかもとこーひーは分かりやすく、子供でも読めるように、その時の反省からきています(笑)
ポットサービスの紅茶にサンドイッチやサラダに、手作りのケーキ・・・そしてスコーン、スコーンがこんなに人気になるとは全く思わなかった40年前でした。ケーキは素人ですが、パウンドケーキとスポンジが焼けたので、そのバリエーションでオリジナルを作っていました。
一つ完成するまで微妙にレシピ変えて10数回試作していたのですが、常連さんはその度に試食できるので、喜んでました(笑)試食して「美味しい、もう売れるでしょ」って言われて・・・また試作すると「この前より美味しくなってる」・・・そんな繰り返しです。この完成の味わいをイメージできるかどうかが味の仕事の楽しさなんだと思っています。
紅茶はミルクティの魅力を広めたいと必死でしたね・・・レモンティを注文されると毎回説明していました。ランチはいつもいっぱいでした・・・黒パンのサンドイッチに手作りハムマリネのサラダ(珍しかったワインビネガー使って)・・・スコーンは12時に焼き上がるようにオーブンに入れて、手作りのジャムやマーマレード添えて、12時10分には売り切れてました。ケーキは色々なパウンドケーキやショートケーキ・・・りんごのケーキやバナナのチョコレートケーキにキルシュトルテ、ビクトリアサンドイッチケーキ・・・。
あの頃SNSがあったらどうなっていたかなぁ~?と思うことがありますが、まぁいつもやることが30年早いと言われますので、きっと同じなんでしょう(笑)友人の店主さんには、僕が感動したりお気に入りになったらその商品やメニューは要注意、一般受けしないと言ってます。最近はその辺自覚しているので、とんがったお店は避けて、老舗で繁盛しているお店に行くようにしています、やはり長く繁盛するにはきちんとしたわけがありますね。
3年くらいしたらランチはいっぱいでも午後や夜が暇でこのままでは子供育てられないと・・・週に5日くらい閉店後銀杏煎る網でコーヒー焙いていたので・・・自家焙煎のビーンズショップをやろうと準備に入り・・・10年経った時に知り合いの紹介で店を譲りました。
その頃のお客さんが今でも常連さんだったりして・・・二十歳くらいだった方が還暦近くなって、なかなか感慨深いものです。紅茶教室やケーキ教室もやってましたし・・・バス借り切ってスキーツアーやったり・・・若かったんですね。
そして、さかもとこーひーの開店です・・・準備のために1年くらい派遣で生産管理の仕事していて、これも上場企業の工場の仕事を経験できて得るものが大きかったです。6人くらいのグループで在庫や生産管理をしたのですが・・・月末に成績発表があって・・・工場の中で最下位クラスだったのを半年くらいで上位まで持っていきました・・・まぁ、厨房も工場も基本は同じなんだと・・・。
相変わらずお金は無いし・・・ビーンズショップは売上軌道に乗るまで時間かかりそうだし、家賃払うのも大変そうなので・・・自宅の親父の車を追いやって・・・車一台分3坪のスペースにガスや電気引いて、焙煎機置いて、棚や作業台作って、電話とファックスで開店しました。(大工仕事はみんな親父がやってくれたんですけど(笑))まさに正真正銘のガレージショップでした。
8月の暑い日に妹と3人で2日かけて汗だくになってポスティングしたのが懐かしいです。
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
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