ミステリの部屋

ミステリの部屋

2005年06月16日
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いよいよ「S&M」シリーズ、3作目。

<あらすじ>
 伝説的数学者、天王寺翔蔵博士の住む三ツ星館でクリスマスパーティーが行われる。
人々がプラネタリウムに見とれている間に、庭に立つ大きなブロンズのオリオン像が忽然と消えた。
博士は言う。
「この謎が解けるか?」
像が再び現れた時、そこには部屋の中にいたはずの女性が死んでいた。
しかも、彼女の部屋からは、別の死体が発見された。
パーティーに招待されていた犀川助教授と西之園萌絵は、不可思議な謎と殺人の真相に挑戦する。(表紙裏より)




オリオン像のトリックはわかりやすいのですが、トリックそのものよりその理由がなかなか魅力的でした。
建物のたたずまいといい、内と外が逆転する発想といい、かなりロマンチックに感じられます。

また、数学の問題がいくつか出てきますが、こういうものを考えるのも嫌いじゃないです。
ビリヤードの玉に関する最後の問題はわかりませんでしたが、これは根気だけで解いてもいいんでしょうか。

今回もいろいろ引っかかるフレーズを楽しみました。
「一番、下品な格言って知ってる?」「働かざるもの食うべからず、でしょう?」
「トゥリビアル」
「テレフォンカードのような薄弱さと、ドーナツのような幼稚さに、呆れながらも……」

ただ、動機はなんだったかよく思い出せません。え~、読んだばかりなのにほんとになんだったか……。人間関係がよく把握できていないです。

犀川先生には好感が持てますが、萌絵ちゃんを時々うるさいと感じてしまうのは、きっとエラリー・クイーンを読んだ時にニッキイ・ポーターに感じたのと同じような気持ちでしょう。
ただ、余りしっかりしていたり、静かな女性だったらそれもつまらないだろうと思いますが。


題名に惹かれて手にとってしまいます。












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最終更新日  2005年06月16日 16時49分10秒
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